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バンドーテクニカルレポート(BTR) No.9 2005年12月

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バンドーテクニカルレポート(BTR) No.9 2005年12月
バ ン ドー テクニカル レポー ト
No.9 2005`12月
目
巻 頭
次
言
「バ ン ドー テクニ カル レポー トJ第 9号 千」
行 にあたって
池村 征四郎
取締役 専務執行役員
特別寄稿
アモルファス分子材料
大阪大学名誉教授 、福井 工 業大学教授
城田
靖彦
研 究論文
動的用途 に対 して加 工 性 バ ラ ンス に優 れた EPDMポ リマーの研究 ………… ……………… ………… 10
奥野 茂樹 /塩 山 務
ダブ ルコ グ変速 ベ ル トの 開発 ……………… ……………………………………………… …………………19
井上 豊茂 /高 橋 光彦 /野 中 敬 三
短繊維強化 ゴムの摩擦 に及 ぼす相手面 と繊 維配向の 影響
和 田 法明/内 山 吉隆/岩 井 智昭/近 藤 直 人/清 水
誠司
熱硬化型 ポ リウ レタンゴム による戸建 免震装置 に関す る研究 ………………… …………………………30
古 田 智基 /加 奈森 聡 /迫 康浩 /鎌 田 穣
有機溶媒 中でのポ リマー修飾 シ リカの コロ イ ド結晶 のポ リマー グ ル固定化 ………… …………………40
吉永 耕 二 /藤 原 久美子 /田 中 康行 /今 田 三村子 /武 居 正 史
特 許 口実 用 新 案 登 録 一 覧 にoo3年 10月 ∼2004年 9月 )… … … … …44
新製品紹介
ス クリー ン印昂1の 微細化、極薄膜化 ニーズに応える「バ ンコランスキー ジ」 の紹介 ………………… 51
環境 に優 しく、高画質 を発現す るサ イ ンデ ィスプレー用 イ ンクジェ ッ トメデ イア
「バ ン ドー グランメッセ GM― PSP」 の紹介 ………………………………………………………………… 54
「光 ファイバ用精密研磨 フ イルム ToPx」 の紹介 ………………………………………………………… 59
TOplCS(200312∼
200411)…
…………………………………………………………………………… 62
BANDO TECHN:CAL REPORT
No.9 (February,2005)
CONTENTS
FORWARD
On the 9th lssue ofthe Bando Technical Report
……… …………………………
……………… ………………………… … ………………1
Seishilo IKEMURA
Senior Executivc Offlccr
Marketing,EnginecHng and R&D
SPEC:ALISSUE
Amorphous Molecular Mate‖ als¨
…… …… … ………
…
… ……………
… …
……………
…2
… ……
Yasuhiko SHIROTA
Profcssor Emeritus of Osaka Univcrsity
Professor of Fukui University of Tcchn010gy
REPORTS
EPDM with we‖ ―balanced processab‖ ity for dynamic app‖ cat ons …………¨¨… ……… …¨……… … …… ……… …… 10
Shigek1 0KUNO/■utomu sHIOYAMA
Development of Double― cogged V‐ Beltfor Variable Speed Transmission
Toyoshigc INOUE/Mitsuhiko TAKAHASH1/Kdzou NONAKA
19
¨ ¨¨¨… …
Effect of Mated Surface and Orientation of Fi‖ ed Fibers on Frict on of Short Fiber
Reinforced Rubber¨ ¨¨¨¨ ¨¨ ¨¨ … … ………
NoHaklヽ VADA/bshitaka
…
……………… ……………… ……
¨¨
25
¨
uCHIYAMA/TomOaki nvA1/Naoto KONDO/Sc■ lSHIMIZU
30
Study on Based‐ lsolation of Wooden House by using Heat Harding Polyurethane Rubber¨ …
TomokiFURUTA/Satoshi KANAMOR1//Yasuhiro SAKO/Yutaka KAMADA
ImmobiizaJon of Collo dal Crystals,Formed from Polymer‐ modried S‖ ica in Organic Solvent,
in Polymer Gel wlh Radical Polyme‖ za‖ on
…………… … …… … ……………
…
… ……… … …
KollJi YOSHINAGA/Kumiko FUJIWARA/Yasuyukl TANAICA/Mikiko KONTA/
Masafumi TAKESUE
…
40
PATENTS… ………………………………………………………………………………………………… 44
NEW PRODuCTS… ……………………………………………………………………………………51
TOPiCS(200312∼ 200411)… …………………………………………………………………………… 62
巻 頭 言
「バン ドー テクニカルレポー ト」第 9号 刊行にあたって
取締役 専務執行役員
池
オ1
征
四 良6
平素 は当社 の製品や技術、サ ー ビス等 に対 し格別 のお引 き立てを賜 り、まことに有難 うご ざい ます。
さて、20い 年 は 日本 のみ ならず世 界的 な異常気象の年 で した。L界 各地にお いて大 きな気温の変化や風水害等、地
球規模 の温暖化現 象 と考 えられてい ます。しか し一方、私 たちが具体的に環境改善や省エ ネルギ ーの課題 に取 り組 も
うとして も、全体 に及ぼす影響や効果 の大 きさを考 えると、なかなか手 をつ ける ことが難 しいの も現実 です。そ うし
た中で 、これか らの私達 の研究開発 においては、たとえそれが小 さくとも常 にこれ らの環境問題 を意識 した もので な
ければ、継続的 な企業 の成長は期 待 で きない と思 い ます。
2006年 は当社 にとって創業 100周 年 を711え るわけですが 、過去 の 100年 を振 り返るのではな く、次 の 100年 をlrl
えるために、変化 して行 く環境 の 中で何 をなすべ きかを考 えた課題 の設定が重要 と考 えます。
今回 は、当社が現在注力 してお ります高機能材料開発 に関連 しまして、大阪大学名誉教授 、福井工業大学教授 の
城田靖彦先生 に執筆 い ただいた特別寄稿 を含めて、都合6件 の レポー トを掲載 します。是非 これ らをご高覧 い ただき、
ご意見 ご助言等承れば幸甚 に存 じます。
Forward
On the 9thissue ofthe Bando Technical RepOrt
l would like to extcnd my sincerest grcctings and thanks to our customers lor thcir continucd support of Our
products,technology and serviccs
As、 vc look back on thc year 2004, it difflcult to ignore thc many natural disastcrs including typhoons and
carthquakcs、 vhich plagued」 apan as、vell as many Othcr countrics、 vorld、 vide lt is said that global、 varming has
bccn the mttOr causc of the abnormalities in tcmperatule,which has icd to many of the phcnomcna rcccntly
cxperienced such as typhoons and heavy floods
While、 ve
all kno、 v that、 vc
must save encrgy in Ordcrto protcct thc cnvilonment,it is sometimcs dirflcult for a
company to complctcly fonow thnDugh with their intcntions as thc rcquired action may havc a largc impact on a
company's busincss
Neverthclcss, in order for businesscs to survivc in thc long term, 、
vc as a company need to thoroughly
consider the environment and its protection Although it may only be a small measurc,、
and developmcnt to take thc cnvironmcntinto considcration,other、
vc muSt promote research
visc Our company、vill not survivc
Thc company、 vill celebratc its centcnnial annivcrsary in 2006 1nstead of rccaHing thc past 100 years,、 vhat
、
ve havc to do is cOnsidcr what action is necdcd to inaugurate our biccntcnnial anniversary amid changing
environmcnts in terms Ofthc natural and ccOnomic cnvironments
l am pleased to announce thc publication ofthe 9th edit10n Ofthc BANDO TECHNICAL REPORT In this
currcnt cdition wc prcscnt 6 rcpo「 ts including a rcpOrt contributed by Profcssor Emcritus Yasuhiko Shirota of
Osaka Univcrsity,、 vho also acts as Plofessor of Fukui Univcrsity of Tcchnology
ヽ
Vc would apprcciatc your taking a glancc at the BANDO TECHNICAL REPORT for thc beneflt of your
rcsearch and production developmcnt lf you havc any commcnts or advicc、 vc would pleased to reccivc thcm
4欄 忽ゅ″
Scishiro lkcmura
Scnior Exccutive Oficcr
Markcting,Enginccring and R&D
BANDO TECHNICAL REPORT No 9/2005
特別寄稿
アモル フ ァス分 子材料
Amorphous Mo:ecu:ar Materiais
城田 靖彦
*1
Yasuhiko SHIROTA
This arliclc dcscribcs somc fundamcntal aspccts of amorphous molccular matcrials and thc rcccnt progrcss Of Our studics on
photo―
and clcctroactivc amolphOus m01ccular matcrials,cg,phOtOchrOmic amOrphous molecular materials,amorPhouS mO_
lccular rcsists,and amorphous molccular matcrials for usc in organic clcctlolumincsccnt dcviccs ltis shown thatlikc pOlymcrs,
small organic molcculcs can also form stablc annorphous glasscs if their m01ccular structulcs alc propcrly dcsigncd and that likc
crystals and liquid cwstals,amorphous mOlccular matcrials constitutc a nc、
v class of vcrsatilc matcrials for various applications
A nc、 v flcld of organic matcrials scicncc that dcals with amorphous molccular glasscs has bccn opcncd up
1緒
た。光 電子機 能 を付 与す る観 点か ら、π電子 系 で構成
され るアモ ル フ ァス分子 材料 の創製 を 目指 した1ヽ そ の
物 質の モ ル フ ォロ ジー と物性 との相 関 は 、材料科学
にお け る典 味 あ る課 題 で あ る と と もに、 モ ル フ ォ ロ
ジーの制御 は工 学 的応用 にお い て きわめて重 要 で ある。
機 エ レク トロル ミネ ッセ ンス素子 用材料 へ の応用 の観
点 か ら活発 に行 われ る よ うにな った。今 日で は、適切
単結 晶、多結 晶 、 lll晶 、 アモ ル フ ァス物 質 な どい くつ
かの物 質形 態 の なかで 、 アモ ル フ ァス物 質 は 、成形加
な分 子 設計 を行 えば、一 般 に結 晶化 しやす い と考 え ら
れ て い た有機低分子 化 合物 も安 定 なアモ ル フ ァス ガ ラ
工性 に優 れ る とともに透 明性 、等 方性 、均 一性 な どの
ス を形 成 で きる こ とが 広 く知 られ る よ うにな る ととも
に、アモ ル フ ァス分子材 料 は、有機 エ レク トロル ミネ ッ
特 徴 を有 してお り、近年 、無 機材利 、金属材 料 の 分野
にお い て新 しい材料 と して注 目を集 め て い る。有機材
料 につ い て は、非 晶性 高分子 お よび有機低 分子化 合物
を高分子 バ イ ンダー に分 散 した高分子複 合材 料 が よ く
夫Πられ てい る。
一 方 、有機低 分子 化合物 は 、一般 に結 晶化 しやす く、
融点 以下 で は通常結 晶 と して存 在 す る。 も し、 アモ ル
フ アス ガ ラス を容 易 に形 成す る有機低 分子化 合物 を創
後 、 アモ ル フ ァス分子材 料 に関す る研 究 は 、 と くに有
セ ンス素子 用材料 と して重 要 な位 置 を 占め る に至 って
ヽヽる 2)。
本稿 で は、アモ ル フ ァス分子 材料 につい ての基 本 的
こ
な とが らにつ い て述 べ 、光 電子機 能性 アモ ル フ ァ
ス分子材 料 の創 製 に関す る筆 者 らの研 究 の一 端 につい
て紹 介 させ て い ただ く。
製 す る こ とがで きれ ば、そ れ らは、そ れ 自身 で均 一 な
アモ ル フ ァス膜 を形成 し、高分子 バ イ ンダー に よる希
釈効 果 の な い新 しい有機材 料 の一 群 となる こ とが期 待
され る。 また、 これ らの物 質群 に光 電子機 能 を付 与
す る こ とがで きれば、 アモ ル フ ァス状態 の特徴 を生 か
した新規 な光 電子 デバ イスの作 製が可能 になる と考
え られ る。さ らに、この よ うな物 質群 の創製研 究 は 、材
料 開発 の観 点 か ら興味 深 いの み な らず 、新 しい物 質系
と しての分子性 アモ ル フ ァス ガラス を対 象 とす る新 し
い学 問領域 を切 り拓 くこ とにな る と考 え られ る。
この よ うな観点 か ら、筆者 らは 、室 温以上 で安定 な
アモ ル フ ァス ガラス を容 易 に形 成す る有機低 分子化 合
物群
(こ
れ らをアモ ル フ ァス分子 材利 と名 づ けた)の
倉1製 とそれ らの構造 、反応 、物性 機能解析 、お よび
応用 に関す る一連 の研 究 を1980年 代後半 か ら行 って き
*大 阪大学名誉教授 、福井工業大学教授
BANDO TECHNICAL REPORT No 9′ 2005
2
ア モル ファ ス分子 材 料 の特性
アモ ル フ アス分子材 料 は、以下 の よ うな点 で特徴 づ
け られ、興味 が もたれ る。
1)ア モ ル フ ァス ガラスは 、熱 力学 的非平衡系 で あ り、
熱力学 的平 衡系 へ と構造 緩和 す る傾 向があ り、高分子
で知 られ てい る よ うな ガ ラス転 移現 象 を示す。 2)ア
モ ル フ ァス分子材料 は、圧 力 、温度 に依 存 して、結 晶 、
ガ ラス、過 冷 去,液 体 、等 方性 lft体 、 な どい くつ かの異
なった形 態 をそれぞ れ純粋 の状 態 で と り得 る。 3)結
晶、液晶 が 光学 的異 方性 を示す の に対 し、 アモ ル フ ァ
ス ガラス状 態 は等 方 的であ り、かつ 、粒 界 が な く均 一
な性 質 を示 す。 4)ア モ ル フ ァス ガ ラス状 態 は 自由体
積 の存 在 お よび分子 間距離 な らびに分子 配 向 の不 規則
性 に よって特徴 づ け られ る。 5)真 空 蒸着 あ る い は溶
71tか
らのス ピン コー ト法 に よ り均 一 な アモ ル フ ァス薄
膜 を容 易 に形成す る。
3
ア モ ル フ ァ ス ガ ラ ス 状 態 の 生 成 と確 認
。
h∴
‖
● 0
アモ ルファスガラス状態 は、一般 に、溶融状態 にあ
る物質 を急速冷却するか、あるい は低温基板 上へ真空
、
の位置や配向を無秩序状
亡
蒸着 を行 うな ど、分子 の重′
態に して、その状態 を凍結 する ことによつて得 られる。
アモルファスガラス状態 の生成は、通常、偏光顕微鏡
観察、X線 回折 (XRD)‖ 1定 、示差走査熱量測定(DSC)な
どによつて確認 される。偏光顕微鏡観察にお いては、
結
晶が光学的異方性 のため クロスニコル状態 で も明る く
観測 されるのに対 して、 アモルファスガラスは、等方
性 であ るために光が透過せず 、暗黒色になえる。xRD
測定 におい ては、結晶ではプラッグ反射 に基づ く特有
の鋭 い ピークが現れるの に対 し、アモルファスガ ラス
では幅広 いハローのみが観慣1さ れる。DSCで は、アモ
ルファスガ ラス試料 を加熱する と、 ガラス転移現象が
認 め られ、 ガラス状態 か ら過 冷却液体状態 (高 分子 の
場合 は ゴム状態 )へ 緩和 する。ガラス転移現象が認 め
られる温度がガラス転移温度(Tg)で あ り、その温度で熱
容量 (比 熱 )が 変化 し、それに基づ く熱流束変化が観
TDATA F■ ml,
TDA3 Famlヽ
つ ゛ B FLI Ⅲ
図 l π―電子系 ス ターバース ト分子群
創製 した。
創製 したアモルファス分子材料 は、1)多 くの場合、
結晶 として単離 されるが、初 めか らアモ ルファスガラ
ス として得 られる場合 もある、 2)カ ラムクロマ トグ
ラフイー、再結晶法 などにより容易 に精製す ることが
で きる、 3)分 子構造 が明確 で 、分子量分布 の ない純
物質であ る。4)明 確な ガラス転移現象が認 め られる、
5)多 くのアモルファス分子材料 は、 ガラス転移温度
以上に加熱 すると結晶化 し、二つ以上 の異な つた結晶
形態 をとるポ リモルフ ィズムの現象 を示す、 こ とが明
らか となった。
測 される。
4
5
光・電 子 機 能 性 材 料 へ の 展 開
ア モル フ ァス分子 材 料 の設 計
有機低分子化合物 は、一般 に結晶化速度 が著 しく速
い ために、多 くの場合、溶融状態 を急冷 して も直 ちに
結品化 して しまう。それでは、 どの ような分子設計 を
すれば、有機低分子化合物 にアモルファスガラス形成
能 を付与 する こ とがで きる よ うになるので あろ うか。
筆者 らは、結晶化 の速度 を抑制する ことが重要である
と考 え、非平面分子構造 を有すると考 えられる 4,4,
4''― トリス (ジ フェニルア ミノ)ト リフェニルア ミ
ン (TDATA)系 、 1,3,5-ト リス (ジ フェニ ル
ア ミノ)ベ ンゼ ン系 (TDADB)系 、 1,3,5-ト
ベ ンゼ ン (T
リス〔4-(ジ フェニ ルア ミノ)フ ェニ ル〕
DAPB)系 などの π電子系 ス ターバース ト分子群 (図
1)を 設計 合成 し、それ らのモ ルフ ォロジー を検討
した。トリフェニ ルア ミンや トリフェニ ルベ ンゼ ンは、
非平面分子構造 を有するにもかかわ らず融液 を冷却 し
て も直ちに結晶化 して しまうが、設計 合成 した分子
群 の 多 くは、室温以上 で安定 なアモルファスガラス を
容易に形成す ることを見 いだ した。
倉J出 したい くつかのアモルファス分子材料 につい て
単結晶 を育成 し、 X線 結晶構造解析 を行 った結果、そ
れ らはすべ て非平面分子構造 を有 してい ることが 明 ら
かになつた。 また、分子構造 とガラス形成能 生成 し
たガラス状態 の安定性 ガラス転移温度 との相関 を検
討 し、得 られた知見か ら、 アモルファス分子材料創製
のためのい くつかの分子設計指針 を提示 した。 これ ら
に基づいて、loo種 以上の新規 アモルファス分子材料 を
アモルフアス分子材料 に光 電子機能 を付 与する こ
とがで きれ ば、それ 自身で均 一 なアモルファス膜 を形
成する新 しい材料 としてい ろい ろな応用展開が可能 で
ある。筆者 らは、導電性 アモルファス分子材料、 フォ
トクロ ミックアモルファス分子材料、 アモルフアス分
子性 レジス ト、有機 エ レク トロル ミネッセ ンス素子用
アモルファス分子材料 など、次世代 の光・ 電子機能材
料 に対す る新 しい概念 を提示 し、 これ らの概念に基づ
い て各種光 ,電 子機能性 アモルファス分子材料 を倉J製
した。
ここでは、フォ トクロ ミックアモルファス分子材料、
アモルフ ァス分子性 レジス ト、有機 エ レク トロル ミ
ネッセ ンス素子用 アモ ルファス分子材料 について述べ
る。
6
フ ォ トク ロ ミ ッ クア モ ル フ ァ ス 分 子 材 料
フォ トクロ ミック化合物 は、近年、光 メモ リーや光
ス イッチなどフォ トニ クスヘ の応用 の観点 か ら新たな
注 目を集 めてい る。 フォ トクロ ミック化合物 を各種 デ
バ イス に応用す る場合 の望 ま しい形態 は薄膜 であ り、
この観点 か ら、 これ まで フォ トクロ ミッククロモフォ
アを有す る高分子や低分子 フォ トクロ ミック化合物 を
高分子 バ イ ンダー に分散 した複合系高分子 について研
「 フォ トクロ ミックアモ
究がなされて きた。筆者 らは、
ルファス分子材料」とい う新 しい概念 を提示 し)、 この
BANDO TECHNICAL REPORT No9′ 2005
るため の分 子設計 指 針 の一 つ にな る と考 え、BBMAB
概 念 に基 づ い て 、 これ まで にアゾベ ンゼ ンや ジチ エ ニ
ルエ テ ン クロモ フ ォア を含 む フ ォ トクロ ミックアモ ル
お よび :BuBBABを 設 計
フ ァス分子材料 を創 出 した。 フ ォ トク ロ ミックアモ ル
BuBBABの
フ ァス分子材 料 は、そ れ 自身 で アモ ル フ ァス薄膜 を容
易 に形成 す る とともに、高分子 や 高分子 分散系 に比 べ
て フ ォ トクロ ミック クロモ フ ォアの希釈効果 の ない新
しい物 質系 と して基礎 応用両面 か ら興味 が もたれ る。
61
ア ゾベ ンゼ ンクロモ フ ォア を含 むアモル ファス分
合 成 した。 そ の 結 果 、 ′
場 合 には、暗所 30℃ で 5日 以上放 置 して も
生成 した cお 体 の約 80%は
tlans―
体 に戻 らず 、熱 的 に安
定 であ る こ とが 示 され た。140℃ 付 近 に加 熱 す る と、光
異性 化 した cis体 は 10分 程 度 で はぼす べ て rlan,体 に
戻 り、 Is→ rrans熱 異性 化反応 を温度 に よつて制御 で き
る こ とカラトか つた 礼
最 近 、アゾベ ンゼ ン クロモ フ ォア を含 む高分子 膜 に
c・
子材料
これ まで に、図 2に 示す よ うな新規 アゾベ ンゼ ン誘
導体 を創 出 した。 これ らは いず れ も、融 液 を室 温 で放
レーザ 光 の二光波 を干 渉露光す る と、膜 の表面 に干 渉
縞 に対 応 す る凹 凸 の レ リー フ (表 面 レ リー フ グ レー
冷す る こ とに よ リアモ ル フ ァス ガラス を容易 に形 成 し
た。 また、 これ らの物 質系 は、 ベ ンゼ ン溶 液 か らのス
面 か らのみ な らず 、書 き換 え可 能 なホ ロ グラ ムその他
へ の応用 の観 点 か らも注 目 されて い る。sRC形 成 は、ア
ピ ンコー ト法 あ るい は真 空蒸着法 に よつて容 易 にアモ
ル フ ァス薄膜 を形 成 し、フ ォ トク ロ ミズ ム を示 した。例
ゾベ ンゼ ンの II ans― cisお よび cis→ llans光 異性 化 反応
の 繰 返 しに伴 っ て 物 質 移 動 が 起 こ る こ と に基 づ く。
SRG形 成 の メカニズ ム と して、圧力勾 配 モ デ ル 、光電
えば、ス ピンコー ト法 に よつて作製 した DBABの アモ
ル フ ァス薄膜 に室温 で 450nmの 光 を照射 す る と、‐ ns
→
光異性 化反応 が進行 し、430nm付 近 の吸光 度 が 減
した。光 定常状 態 に達 した後 、今度 は 550nmの 光 を
少“
照射 す る と、 Is→ ffans逆 異性 化反応が進行 し、元 のス
ペ ク トル に回復 した。450nmと 550nmの 波長 の光 をそ
c・
れぞ れあ る一 定 時 間ず つ 交互 に照射 す る と、tlans→
cis
お よび cis→ rlans光 異性 化 反応 に基 づ く良好 な繰 返 し
特性 を示 した。
・
勢
畔
二″
10ピ
⊃B,3
T=‐
テ ィ ン グ、sRC)が 形 成 され る こ とが報 告 され、基礎
場勾 配カ モ デル 、分子 の異 方性 拡散 モ デ ル等 が提 案 さ
れ て い るが 、 まだ十 分 解 明 され て い な い 。筆 者 らは、
フ ォ トク ロ ミックアモ ル フ アス分子材料 もSRG形 成 の
候 補 にな りえる と考 え、 また、 フ ォ トクロ ミックアモ
ル フ ァス分 子材 料 は、高分子 主鎖や そ のか らま りあ い
が 存在 しな い ため 、高 分子系 に比べ て よ り単純 な系 で
あ り、SRG形 成 と分子構造 との相 関 を検討 す るの に適
して い る と考 え、 アゾベ ンゼ ン系 フ ォ トクロ ミックア
モ ル フ アス分子材 料 を用 い て SRC形 成 を検 討 した。例
えば、DBABア モ ル フ ァス 薄膜 にア ル ゴ ン イオ ン レー
ザ光 (488 nm)の 二 光波 を照射 す る こ とに よ り、回折効
率 23%、 260 nmの 凹凸 を有す る SRGが 形 成 され る こ
とを見 出 し
"、
SRG形 成 に必 ず しも高分 子 の存在 は必
要 で は な く、アモ ル フ ァス分子材料 も有力 な sRG形 成
材料 となる こ とが 明 らか となった。 そ れで は 、 アモ ル
〕らヽ33
T=‐ 1, (
`S.C
図 2ア ゾベ ンゼ ン系 フォ トクロ ミックアモル ファス分
子材料
アモ ル フ ァス薄膜 中の光定常状 態 にお ける 0ま 体 の
割 合 は、 い ず れの化 合物 につ い て も溶液 中の それ に比
べ て小 さ くなる こ とが 分 か った (450nm光 照射 時 の光
フ ァス分子 材料 と高分子 で SRG形 成能 が どの よ うに異
な るのであ ろ うか。 この こ とに関 して知 見 を得 るため
に、 アモ ル フ ァス分子材 料 と同一の アゾベ ンゼ ン骨格
を有す る ビニ ル高分子 を合成 し、両者 の SRG形 成能 を
比 較検討 した。 そ の結 果 、 アモ ル フ ァス分子材 料 にお
け る SRG形 成 の速度 が よ り速 い こ とが分 か つた 。。 こ
の結果 は 、高分子 に比 べ て アモ ル フ ァス分子材 料 の物
定常状 態 にお け るDBABの cス
081、 アモ ル フ ァス薄膜 053)。 この こ とは、溶 液 中で
質移動 が よ り容 易 に起 こる こ とを示唆 して い る。
はす べ ての分子 が異 性 化可能 で あ るの に対 して、 アモ
ル フ ァス薄膜 中で は局所 的 自由体 積 が十 分 大 き くな い
62
ため に異 性 化 で きな い分子 が存 在す る こ とに基 づ くと
推 察 され る 3う 。
一般 に、 アゾベ ンゼ ン誘導体 の _体 は不安定 で あ
筆 者 らは、熱安 定性 と繰 り返 し特性 に優 れ る ジチ エ
ニ ルエ テ ンクロモ フ ォア を含 む新規 分子 群 (図 3)を
体 の割合 :ト ルエ ン溶 液
“ォ トクロ ミックア
り、熱 的 に容易 に rrans― 体 に戻 る。フ
モ ル フ ァス分子材料 を光 メモ リー デバ イスヘ 応 用す る
場 合 には、アモ ル フ ァス薄膜 中で光 生 成 した ―
体 を安
こ
させ
る
とが
で
る
“
らは
定化
必 要 あ 。筆 者
、分子 サ イズ
の拡 大 が光異性 化 に よ り生成 した cis体 を安定 化 させ
BANDO TECHNICAL REPORT No 9/2005
ジチ エニルエ テ ンクロモ フォア を含 むフォ トクロ
ミックア モル ファ ス分子材料
設計 合成 し、 これ らの 化合物 が いず れ もアモ ル フ ァ
ス ガ ラ ス を容 易 に形 成 す る こ とを見 出 した。 ス ピ ン
コー ト法 に よって得 られ る これ らの アモ ル フ ァス薄膜
は 、溶 液系 と同様 に、光 閉環 ―光 開環 反応 に基 づ くフ ォ
トクロ ミズム を示 したつ。これ らの 系 は顕 著 な色彩 変化
を示す こ とか ら、可視画像形 成へ の応用 が可 能 で あ り、
1996年 の 時点 にお い て 70nmの ラ イ ンパ ター ンの 作製
偏 光 を利 用す る こ とに よ り、 ジチ エ ニ ルエ テ ン系 フ ォ
トクロ ミックアモ ル フ ァス分子 材 料 を用 い て 同一 場 所
に二重 画像 を形成 させ る こ とが で きたわ。この二 重画像
が可能 であ る こ とを報告 した 9。
は 、両眼 に互 い に直行 す る二 つ の偏 光子 を用 い る と立
よび 30μ
体画像 と して認識す る こ とが 可能 で あ る。
用化 の観点 か らは感度 の 向上 が必 要 で あ つた。そ こで 、
化学増幅 の概念 を導 入 して高感度 ポ ジ型 分子性 レジス
ト、 1,3,5 トリス12(tcrtブ トキ シカ ルボ ニ ル オキ シ)
ο,m.お よび ′VCTPBの 感 度 は 、そ れぞれ 15,46お
C cm 2で ぁ ったが Ю 分子性 レジ ス トの実
)、
に ‐
ご
I軋
呻 呻 Ъ
フェニ ル]ベ ンゼ ン (ο BCOTPB)、 1,3,5ト リス13‐ (tert‐
ブ トキ シカ ル ボ ニ ル オキ シ)フ ェニ ル]ベ ンゼ ン (m―
T=‐ :: .(
T=‐
〔
T=・
``.C
'■
図 3 ジチ エニル エテ ン系 フ ォ トクロミックアモル ファ
ス分子材料
BCOTPB)、 1,3.5ト リス14(tcn‐ ブ トキ シカ ルボ ニ ルオ
キ シ)フ ェニ ル]ベ ンゼ ン (′ BCOTPB)、 お よび 5,5'‐ ビ
ス (tcrtブ トキ シカルボ ニ ル オキ シ)フ ェニ ル 5・ 14,4Ⅲ ―
ビス (tcrt_ブ トキ シカ ル ボ ニ ル オキ シ)1,113',lⅢ ‐ター
フェエ ル 5Lイ ルト1,113.,1■ 3・ ,l Ⅲi3Ⅲ ,lⅢ Lキ ンクフェニ ル
(BCOQP)(図 4)を 設計 合成 した。これ らの レジス ト
7
分 子 性 ア モ ル フ ァ ス レ ジ ス ト材 料
材 料 に 酸 発 生 剤 と して ジ フ ェ ニ ル ヨー ドニ ウ ム 塩
(DPI)を lowt%添 加 した系 は、電 子線 照射部 が現 f象 液
(5wt%TMAH水 溶液 と IPAの 30:7混 合溶媒 )に 可溶
半導体素子 の高集積 化 の 要請 に伴 い 、 リツグラ フ イ
プ ロセ ス に よる微細 加 工技 術 は 目覚 しい発展 を遂 げて
い る。今後 の 開発 目標 とな ってい る4Gbれ
DRAMの 作製
には、65 nm以 下 の高解像度 が 要求 され る もの と考 え ら
れ 、 リ ツ グラフ イプ ロセ ス な らび に レジ ス ト材 料 の 両
面 か ら活発 な研 究 開発 が進 め られ て い る。電子 線 リソ
グラ フ ィー は 、微細 パ ター ンの 直接描 画 を可 能 に し、将
来 の ナ ノ リソグラフ イー プ ロセ ス と して有望 で あ る。
これ まで 用 い られて い る レジス ト材 ポ[は 、製膜性 の
とな り、ポ ジ型 の パ ター ンを形成 した。50kcVの 電子線
を照 射 した ときの p BCoTPBお よび BcoQPの 感 度 は 、
それぞれ 44お よび 20μ C crl12で あ りn、 化学増幅 の
概念を導入することにより、実lll化 レベル (20μ C cm 2
以下 )の 極 めて高 い感度 を有するポジ型分子性 レジス
トを創出す ることがで きた。 ラインパ ター ンは、それ
ぞれ 40nmお よび 25nmで あ り、分子性 アモルファスレ
ジス トは将来のナノリツグラフイ用材料 として期待が
もてる ことが示 された。
観点 か ら高 分子 系 に限 られて い るが 、 ナ ノメー タサ イ
ズのパ ター ンを得 よ うとす る場 合 、表面 や ラ イ ンの ラ
フ ネスが 無視 で きな くな って くる。 ナ ノ メー タサ イズ
の高 解像度達 成 の ため には 、分子 サ イ ズ を小 さ くす る
こ とが 一つの 方法論 と考 え られ 、低 分子 系 レジス トの
開発 は 、将 来 の単 電子 デ バ イス な どナ ノメー タサ イ ズ
の パ ター ン形成 が必 要 とされ る素子 を作 製 す るため の
当
Aヽ lTPA
ブ レー クス ルー となる と考 え られ る。 この ような観 点
0・
0‐
b
:ll p_l cTPD
か ら、筆者 らは 、
「 分子性 アモ ル フ ァス レジス トJと い
う新 しい概 念 を提 示 し、この概 念 を もとに、それ らの 創
「究 を行 った。
製″
分子性 アモ ル フ ァス レジス トの設 計指針 と して 、光
あ るい は電 子線 照射 に よ り開裂 または架橋 反応 を起 こ
す 官能 基 あ る い は極性 変化 を起 こす 反応性 官能 基 を製
膜性 に優 れ る アモ ル フ ァス分子材 料 の骨 格 に導 入す る
こ とを考 えた。この設計指針 に基 づ い て 、新規 な ネガ型
お よびポ ジ型 分子性 レジス トを設計 合成 し、それ らの
電子線 レジス ト特性 を評価 した。20keVま たは 50kcVの
電 子 線 照 射 装 置 を用 い て 、 シ リ コ ン基 板 上 に ス ピ ン
コー ト法 に よ り作 製 した分子性 レジス ト膜 (膜 厚 :約
05μ m)に 電子線照射 を行 い 、現 像 した。
。 ll_ p DCOTPD
図
4
BCOQP
分子性 ア モ ル フ ァ ス レジス ト材 料
創 出 した ASITPAお よびο,",p‐ VCTPB(図
4)は 、
ガ
が
に
とな
電 子線 照 射 部 有 機 溶 媒 不 溶
り、 ネ 型 の パ
ター ン を形 成 した。 分子 性 レジス トASITPAを 用 い 、
BANDO TECHNICAL REPORT No9′ 2005
8
有 機 エ レ ク トロ ル ミネ ッ セ ン ス (EL)
素 子 用 ア モ ル フ ァ ス分 子 材 料
有機 EL素 子 は、無機半導 体 を用 い る発 光 ダイオ ー ド
(LED)が 点光 源 で あ るの に対 し、面発 光 であ り、大面
積薄膜素子 フ レキ シブ ル素子 の 作製 を可 能 にす るな
どの特徴 を有 してい る。 また、液 品表示 素子 に比 べ て
自発光 型 で あ り、高輝 度 、iFL野 角依存性 が ない 、な ど
の特徴 を有 してお り、次 世代 の 新 しい表 示素子 と して
各種 モ バ イル デ イスプ レ イや薄 型 テ レビな どへ の 用途
が LII待 されて い る。 各種照 明用光源 と して の 用途 も注
日 されて い る
1匈
。
有機 EL素 子 の性 能 は 、電 極 か らの キ ャ リヤ ー注 人効
率 、電荷 バ ラ ンス 、正孔 と電子 との 再結 合 に よって生
じる電 子 的励 起状 態 の 多重度 、発光羽 十1の 発 光量子 収
Ь光 の取 り出 し効率 な どに よって決 ま り、多
率 、お よびζ
層 型素子 にお い てそれぞ れの役割 を担 う正孔輸送材十 、
電子 輸送材 利 、電荷 プ ロ ツキ ン グ材料 、お よび発光材
料 の性 能 に依 存す る。したが って 、高1■ 能 有機 EL素 子
の 開発 にあた って は、優 れ た発光 ll■ │、 正丁L輸 送材 半1、
二 層 に積層 した新 しい 多層 型有機EL素 子 にお け る正 TL
輸送層 1(正 孔注 入層 )用 の ll・ れ た羽料 となる こ とを明
らか に した (図 6)。 す なわ ち、それ まで の トリス (8
キ ノ リラー ト)ア ル ミニ ウム (Alq3)発 光層 とN、 N'― ビ
ス(3-メ チ ル フェニ ル)N,N'ジ フェエ ル [1,lLビ フエニ
ル]4,4Lジ ア ミン (TPD)そ の他 の正子L輸 送層 か らなる
三 層型 有llk EL素 子 に比 べ て、m_MTDATAを 用 い る多
‐
層型 素子 が よ り優 れた発光特性 な らび に l久 性 を示す
l久
こ とを見 い だ し、
性 素子 構 築へ の 道 を開 いた。 さ
らに、′
η MTDATAよ りも耐熱性 を高 め た正 孔輸 送層
(正 丁
L注 入層 )用 ll■ │と して 、4,4',4"― トリス[1-ナ フチ
1
ル(フ ェエ ル)ア ミノ]ト リフ ェニ ルア ミン (l TNATA)、
44,4"ト リス12-ナ フチ ル(フ ェエ ル)ア ミノ]ト リフェニ
ル ア ミン (2-TNATA)、 お よび 4,4,4" トリス19、 9-ジ メ
チ ル フル オ レン 2_イ ル (フ ェニ ル)ア ミノ]ト リフェニ
(TFATA)(図 7)な
どを開発 した。 これ ら
い
TDATA系 分子 群 は 、 ず れ も 100℃ 以上 の ガラス転 移
i.度 、非常 に低 い 岡相 イオ ン化 ポテ ンシ ャルお よび均
一な アモ ル フ ァス薄膜形 成能 を有 して い る こ とで特 徴
ルア ミン
づ け られ る。
電 子 輸 送 材 ll、 電 荷 ブ ロ ッキ ン グ材 料 の 開発 が 鍵 を
握 ってい る (図 5)。 結 晶粒 界 の ない均 一 な薄膜 を形 成
す る有機 アモ ル フ ァス物 質 は 、有機 EL素 子 用材 料 の有
陽極
陰極
力 な候 補 と して活発 な研 究 開発 が行 われ 、一 部実 月l化
に至 つてい る。
電子輸送層
正孔 ブロッキ ング層
発光層
正孔輸送層
HTL正 孔輸送層
EML発 光層
ヽ_____ lTO
図 6
正 孔 輸送 層 を積 層 した有機 エ レ ク トロル ミネ ッセ
ンス 素 子
図 5多 層型有機 エ レク トロル ミネ ッセ ンス素子 と用 い
られる材料
81
プ●口
D
正孔輸送材料
正7辟 命送層 は、陽極 か ら発光層 へ の正 孔 注 入効率 を
高 め る とと もに、陰極 か ら発光層 に注 入 された電 子 が
陽極へ 抜 け出 る こ とを防 ぐ電子 ブ ロ ツカー と しての役
割 を果 たす 。 イオ ン化 ポテ ンシ ャルの異 な る正孔 輸送
を積層 して ITO電 極 か ら発 光層 へ の 正孔 注 入 の エ
ll半 卜
ネルギ ー障壁 を段 階的 に下 げ る こ とは、正孔 注 入効 率
を高 め るため の有効 な方法 の一 つ と考 え られ る。
筆 者 らは、この観点 か ら、非常 に低 い イオ ン化 ポテ
ンシャル(5 1eV)で 特 徴づ け られ るアモ ルフ ァス分子 材
料 、4,4',4"ト リス13-メ テ ル フェニ ル (フ ェエ ル)ア ミ
ノ]ト リフェニ ルア ミン(η l MTDATA)が 、正子L輸 送層 を
BANDO TECHNICAL REPORT No9′ 2005
」
m ll■ D■ TA
Tぎ
‐ Fj― c
1_2_rゞ ATA
TE‐
111-11: C
図 7正 孔輸 送層 1(正 孔注 入 )用 アモル ファス分子 材料
正イし輸送層 2に は、 正7Llii送 層 1に 用 い られ る材料
よ りも高 い イオ ン化 ポテ ンシ ャル を有 す る材オ│が 用 い
られ、以下 の よ うな正孔輸 送性 アモ ルフ ァス分子 ll■ │、
4,4,4"― トリス[N― カルバ ゾ リル]ト リフ ェニ ル ア ミン
1,3,5 トリス[N‐
(TCTA)、
(4‐
ジ フェニ ル ア ミノフェニ
ル)フ ェニ ル ア ミノ]ベ ンゼ ン (p_DPA‐ TDAB)、 1,3,5‐
トリス 14[メ チ ル フェニ ル (フ ェニ ル)ア ミノ]フ ェニ
ア ミン (PFFA)、 N,N,N',N'‐ テ トラキ ス(9,9-ジ メチ ル フ
ル オ レ ン 2-イ ル )_[1,1'― ビ フェ ニ ル]4,4'― ジ ア ミン
(FFD)(図 8)な どを開発 した。これ らの材 料 は、広 く
用 い られ て い る正孔 輸送材 料 TPD、 a NPDに 比 べ て、モ
ル フ ォロ ジー安定性 な らび に耐熱性 に優 れ る。
新規な電子輸送材料 である。
0
け
﹄
け
︶
︻
︼
曹
C
C
ル lベ ンゼ ン (MTDAPB)、 N,N'ビ ス (9,9'― ジ メチ ル フ
ル オ レン _2-イ ル)_N,N'ジ フエニ ル フル オ レン_2,7-ジ
だ した。TMB‐ TBは 、Alq3と はぼ同程度 の電子受容性
を有 し、Alq3よ りも正孔 プ ロッキ ング性 により優 れる
Bゝ S‐ nT tn=231
‐
Tg‐ 11T∼ 1い C
T
fT
T(TA
T,‐ 1,l C
≫ξ
FFD
つ Fや D
T`‐ lS,` C
Tg‐ 16,'C
図 8 正孔 輸 送性 ア モル ファ ス分子材料
TCTA(Tg 151℃ )を 用 い て、耐 熱性 有機 EL素 子 を
初
最 に報告 して以 来、 これ らの材 料 を用 い て、 い くつ
かの耐 熱性 有機 EL素 子 を開発 した。正孔 輸送層 1用 材
料 と してTFATAを 、正子L輸 送層 2用 材利 と して FFDを 、
発 光 材 料 と して Alq3を 用 い た 有 機 EL素 子 (lTO/
TFATA(31XlÅ )/FFD(200Å )/Alq3(500Å )/MgAg)は 、30
v以 上 の電圧 印加 に よ りAlq3の 発 光 に基 づ く緑色 の 発
光 を示 し、優 れ た発光特性 を示す とともに、170℃ の高
温条件 下 にお い て も安定 に作動 した
82電
13、
子輸送材料
電子輸 送層 は、陰極 か ら発光層 へ の電子 注 入効率 を
高 め る とと もに、陽極 か ら発 光層 に注 入 され た正孔 が
陰極 へ 抜 け出 る こ とを防 ぐ正孔 プ ロ ッカー と しての役
割 を果 たす 。緑 色発光材料 で あ る Alq3は 、優 れ た電 子
輸 送材 料 と して も広 く用 い られて い るが 、電子輸 送材
料 の例 は正 孔輸 送材 料 に比 べ て 少 な く、優 れ た電 子輸
送材 料 の 開発 は依 然 と して重 要課題 であ る。
筆者 らは 、モ ルフ ォロ ジー安定性 な らびに耐熱性 に
優 れ る新 しい タイプの電 子輸 送性 アモ ル フ ァス分子材
料 と してボ ロ ン含有化 合物 を提 案 し、5,デ ービス (ジ メシ
T、
3_rb
Tg‐ 161 C
図 9 ボロン含有電子輸送性 アモルファス分子材料
83ホ
ール ブロッキ ング材料
青色発光素子 に関 しては十分な
有機EL素 子 の うち、
性能 を示す ものは少な く、その 開発 は重 要な研究課題
であった。 また、青色発光 よ り短波長側 の青紫色発光
有機 EL素 子 の開発 は、各種発光性 ドーパ ン トヘ のエ ネ
ルギー移動 を利用する ことによ り多色発光 を実現で き
るとい う点で重要である。
青色あ るいは青紫色発光材料 の候補 として、電子供
与性 の性質 を有 し、正孔輸送材料 として機能す る物質
群が い くつ か挙げ られる。 これ らの材料 を発光材料 と
して用 い るためには電 子輸送材料 を組み合わせる必要
があるが、Alq3な どの電子輸送材料 を用 い た場合 には、
Alq3層 か らの緑色発光が観測 され、青紫色発光 は得 ら
れない。 これは、Alq3の ホールプ ロ ッキング特性 が十
分 でない ために、青紫色発光材料 の層 か らAlq3層 へ正
孔 が流出することに基づ く。青紫色発光 を取 り出すた
めの有効 な方法 の一つ は、ホ ールが Alq3電 子輸送層 に
流出するのを防 ぐホールプ ロ ッキング層 を発光層 と電
子輸送層 の間に挿入す ることである。これ までに、ホー
ルプロッキング材料 として29'‐ ジメチル 4,7ジ フエニ
ル 110フ ェナ ン トロ リン (BCP)を 用 いた研究例があ
るが、BCPは 、多 くの正:L輸 送性発光材料 とエ キサ イ
プ レックスを形成 し、長波長領域 にエ キサ イプ レック
ス発光 を示す ためホ ール プ ロ ッカー と して適切で な
ぃ 16)。
チ ルボ リル)2,2'― ビチ オ フェ ン (BMB_2T)、 5,5■ ビス
(ジ メ シチ ル ボ リル )_2,2':5',2'' ター オ フ ェ ン (BMB_
筆者 らは、新規 な一群 の ホー ルプ ロ ッキ ングアモ ル
フ ァス分子材料 、1,3,5ト リス (ビ フエニ ル 4‐ イル)ベ
ンゼ ン (TBB)、 1,3,5ト リス (4フ ル オ ロ ビフェニ ル _
3T)“ )お よび 1,3,5 トリス15‐ (ジ メ シチ ルボ リル)チ オ
4'_イ
)(図
フェ ン_2‐ イル]ベ ンゼ ン (TMB TB)い
9)な どを倉1
こ
はい
出 した。 れ らの化 合物
ず れ も可逆 的陰極還元過
程 を示 し、生 成す る アニ オ ンラ ジ カルは安 定 で あ る。
BMB 2Tお よび BMB 3Tは 、Alq3よ りも電子受容性 に
優 れ、Alq3と 積層 す るこ とに よ りAlq,へ の電子 注 入用
材料 と して機 能 し、素子 の性 能 が 向 上す る こ とを見 い
ル )ベ ンゼ ン (F TBB)、 1,3,5‐ トリス
チ ル フル オ レン 2-イ ル)ベ ンゼ ン (TFB)、
(9,9‐
ジメ
トリ
ス[4(9,9ジ メチ ル フル オ レン 2-イ ル)フ ェニ ル]ベ ン
ゼ ン (TFPB)1つ (図 10)、 お よび一 群 の新 規 なボ ロ ン含
1,3.5‐
有 アモ ル フ ァス分子材 牟│、 トリス (2,3,5,6テ トラメチ
ル フェニ ル)ポ ラ ン (TPhB)、 トリス (2,3.5,6‐ テ トラ
メチ ル ビフェニ ル 4-イ ル)ボ ラ ン (TBPllB)、 トリス
BANDO TECHNICAL REPORT No9′ 2005
(2,3,5,6‐ テ トラ メチル 1,1':4'1"― ター フェニ ル 4-イ ル
ボラン OTPhB)、 お よび トリス[4‐ (1,1':311"‐ ター フエ
ニ ル _5'‐ イル)_2,3.5,6テ トラメチ ルフェニ ル]ボ ラ ン
(γ
「PhPhB)81を 創出 し、 これ らを用 いて高性能青紫色
これ らは、いず れ も安定 なアモルフアスガラスを容易
に形成 し、 120℃ 以上 の高 いガ ラス転移温度 を有 する。
また、陽極酸化過程お よび陰極還元過程 が ともに可逆
であ り、比較的高 い蛍光量子収率 を示す。分子中のオ
発光有機 EL素 子 を開発 した。
リゴチオフ ェンの共役鎖長 を変化 させ ることにより、
発光色 を制御する ことがで きる。
)
T=・
,S C
I=・
S‐
C
I=‐ 1:: C
T=‐ 1', C
図 10 ホ ール プロ ッキ ングアモル フ ァス分子材料
FIrt103_nI Falllユ
例 えば、正孔 輸送層 に 4,4',4"― トリス[3‐ メチ ル フェ
ニ ル (フ ェ ニ ル )ア ミノ〕トリ フ ェ ニ ル ア ミン ("_
MTDATA)、 発 光層 にTPD、 ホ ー ルプロ ッキ ング層 にF
TBBお よび電子 輸送層 にAlq3を 用 い る四層 型有機EL素
子 (ITO/m MTDATA(5∞ Å)/TPD(200Å )/F― TBB(100
A)/Alq3(211ClÅ
)/MgAg)は 、明 る い青紫 色 の発光 (ピ ー
ク波長 :404 nm)を 示 し、そ の ELス ペ ク トルは TPDの
PLス ペ ク トル とよ く一致 した。最 高輝度 は 15Vに お い
て 3,960cd m 2、 100 cd‐
m2発 光時 にお け る外 部量子
▼
‐
Tg= 124∼ 131 C
図
11
バ イポ ー ラ特 性 を有 す る発 光性 ア モル フ ァ ス 分
子材料
正 孔 注 入 層 と して m― MTDATA、 発 光 層 と して
FIAMB‐ nT、 ホ ー ル プ ロ ッキ ング層 と して 5,デ ‐ビス (ジ
メ シチ ル ボ リ ル )2,7‐ ビチ オ フ ェ ン (BMB 2T)、 電 子
輸 送 層 と して Alq]を 用 い た 四 層 型 素 子
(lTO/m―
収率 は 14%で あ り、良好 な性 能 を示 した。また 、ホ ー
ル プ ロ ッキ ン グ層 に TTPhPhBを 用 い る Lt層 型 素 子
MTDATA(500Å )/FlAヽ 4B‐ nT(200Å )/BMB_2T(200Å )/
Alq3(100Å )/LiF/Al)は 、そ れ ぞ れ FIAMB‐ nT(n=0,
(lTO/m_MTDATA(400Å )/TPD(200Å )/TTPhPhB
(looÅ )/Alq3(300Å )/LiF/Al)は 、 ホ ー ルプ ロ ッキ ン
グ層 に F TBBを 用 い る素子 と同様 に、TPDか らの発光
に基 づ く青紫色発光 を与 え、最高輝度 は HVに お い て
26.000cd fn 2、 300cd m 2発 光時 にお け る発光効 率
1,2,3)の 発 光 に 基 づ く緑 青 、緑 、黄緑 、黄 色 発 光 を与
え、いず れ も優 れ た特性 を示 した。例 えば、FlAMB‐ lT
を用 い た緑 色発 光 有 機 EL素 子 は 、最 高 輝 度 26,000
Cd l12 2、
300cd m 2発 光時 にお ける発光効 率 お よび外
15%で あ つた。
部量子収率 3Hm Wtお よび 20%を 示 し、蛍 光 を利
用す る未 ドー プ系緑 色発光 有機 EL素 子 の なかで最 高
レベ ルの値 を示 す 2o。
84発
自色発光 有機 EL素 子 の 開発 は、照 明用光 源 と して の
応 用 の観点 か ら興味 深 い課題 で あ る。 多色発 光性 アモ
お よび外部量子収 率 は、それ ぞれ 0331m
W[お
よび
光材料
有機 EL素 子 にお け る発 光 層 は正 7Lと 電子 の 再結 合
中心 であ り、発光層 に用 い られ る材料 は 、11孔 お よび
電 子 注 入 に対 す る適切 な最 高被 占分子 軌道 (HOMO)
お よび最低空 分子 軌道 (LUMO)エ ネル ギ ー レベ ル を
ル フ ァス分子材料 FlAMB
nT(n=0∼ 3)の 創 製 は 、そ
れ らの適切 な組 み 合 わせ に よ り自色発光有機 EL素 子 の
開発 を可 能 にす る。 発 光層 と して FIAMB OTお よび
FIAMB‐ 3Tを 用 い る五 層 型 素子 (lTO/m‐ MTDATA
)/FIAMB-3T(100Å )/F‐ TBB
有 す る こ と、お よび生成す る カチ オ ンラ ジカル とアニ
オ ン ラジカルが と もに安定 なバ イポ ー ラ性 を有 す る こ
(500Å )/FIAMB-OT(100Å
とが 望 まれ る。 さらに、高 い発 光量子 収率 を有 して い
高輝 度 は HVに お い て 16,000cd m 2、 300cd m 2発
光時 にお け る発 光効 率 お よび外 部量子収率 は 、そ れぞ
る こ とが望 まれ る。 そ の ほか に、均 質 で安定 なアモ ル
フ アス薄膜 を容 易 に形 成 し、耐 熱性 に優 れ る (高 い ガ
ラス転 移温度 を有 す る)こ とが 要求 され る。緑 色発 光
材料 あ るい は発 光性 ドーパ ン トの ホ ス ト材料 と して広
く用 い られて い る Alq3は ヽ カチ オ ンラ ジカル 、アニ オ
ン ラジカル ともに不安定 で あ り、 この こ とは素子 の長
期 的劣化 につ なが る と考 え られ る。
筆 者 らは 、発 光材 料 に対 す る上 述 の 要 求性 能 をすべ
て満 たす一群 の バ イポ ー ラ性 発光性 アモ ル フ ァス分子
材料 、FlAMB
nT(n=0∼
3)(図
11)、
を倉J出 した
BANDO TECHNICAL REPORT No 972005
1920。
(200Å )/Alq3(100Å
れ
121m Wlお
)/LiF/Al)は 自色発 光 を示 し、最
よび 090%で あ り、良好 な特性 を示
した 2o。
創 出 したFlAMB‐ nTは 、有機 EL素 子 にお け る電荷再
結 合 中心 と して の 要 求性 能 をすべ て 満 たす こ とか ら、
発光性 ドーバ ン トの 優 れ たホ ス ト材料 と して も機 能す
る。緑 色発光 を示す FIAMB lTを ホ ス ト材 料 、 ルプ レ
ンを発光性 ドーバ ン トと して用 い る多層 型 有機 EL素 子
(ITO/m_MTDATA/5wt%ル ブ レン :FIAMB IT/BMB‐
2T/Alq3/LiF/Al)は 、 ル ブ レンか らの黄 色発光 を示
し、最高輝 度 は 35,700 cd m2、 300cd m 2発 光時 に
お け る発 光 効率 お よび外 部 量子 収 率 は 、 そ れ ぞ れ 43
5 H Nakano,T Takahashi,T Kadota,and Y Shilota,ス
lm Wlお
よび 21%で あ った。 この よ うに、FlAMB_
nTは 発光性 ドーバ ン トの ホス トtl+│と して も優 れ て い
6 H Ando,T Takahashi,H Nakano,and Y Shirota,
る こ とが 示 され た
7 H Utsumi,D Nagahama,H Nakano,and Y Shirota,エ
“=
9お
dv
MarcA,14,1157(2002)
Ohcn,Lc``,33,H52(2004)
prarc.cjlc口 ,10,2436(2000)
8 H Utsumi,D Nagahama,H Nakano,and Y Shirota,エ
Afa`ci Chcm,12,2612(2002)
わ り に
9 M Yoshiiwa,H Kagcyama,Y Shirota,F Wakaya,K
本稿 では、アモルファス分子 ll十 1の 機能 に焦点 をあ
てて、最近 の研究 の一端 を紹 介 させていただい た。今
日では、適切な分子設計 を行 えば、一般 に結品化 しや
す い と考 えられてい た有機低分子化合物 も容易に安定
GamO,and T Takai,App′ Phys Lcに ,69,2605(1996)
10 T Kadota,H Kagcyama,F Wakaya,K Camo,and Y
Shirota,Marcr Sciう ?g,C,16,91(2001)
1l T Kadota,H Kagcyama.F Wakaya,K Gamo.and Y
な アモルファスガラス を形成で きる ことが広 く知 られ
るようになるとともに、 アモルファス分子材料 は、結
晶、液 ..と 並んで普遍的な材料 の 一つ とみなされるよ
12城 円 靖 彦 、 学 術 月 報 、 VoL
うにな った。分子性 アモルフアスガラスを,「 究対象 と
する新 しい学問領域が ひらけてお り、基礎 応用両i百
か ら今後の さらなる発展が期待 される。
15 M Kinoshita and Y Shirota,Chcm Lc“ ,614(2001)
10参
Shirota,Crlcm ιcrム 、33,706(2004)
No 2,68(2004)。
14 T Noda and Y Shirota,エ スlη ci Cん cr]Sο c,120,9714
(1998)
16 Y ShirOta,ヽ 4
KinOshita,and K Okumoto,Proc S鴨 ―
Inι Soc Opr Dlg,44“ ,203(2002)
17 K Okumolo and Y Shirota,ス n。 ′Pヽys Lc“ ,79,1231
考 文 献
(2001)Crlaη
l Y ShirOta,工 Marcr CFlc:",10,1(2000)and rcfcrcnccs
J、ィ
aた
11,15,699(2003)
18 M Kinoshita,H Kita,and Y Shirota,ス dI Fllnc● Ma″ ∴
,
12,780(2002)
citcd thcrcin
2稲 田
57、
宏 、バ ン ドー テ ク ニ カ ル レポ ー ト、No 8、 30
19 Y Shirota,M Kinoshita,T Noda,K Okumoto,and T
Ohara,エ スmc■ Ohcm Sο c,122,H021(2000)
(2004)。
3 Y Shllota,K Mo● wakL S Yoshikawa,T Llikc,and
20 H Doi,M Kinoshita,K Okumoto,and Y Shirota,
H Nakano,I Marci cわ c",8,2579(1998)
C71cnl Maral,15,1080(2003)
轟
城 田
L
靖 彦
Yasuh ko SHIROTA
大 阪大 学 名 誉 教授
福 井 工 業大 学 教授
BANDO TECHNICAL REPORT No 9′ 2005
EPDM with we‖ ‐balanced processabi:ity for dynanlic
app‖ cations
動的用途 に対 して加工性バ ランスに優 れた EPDMポ リマーの研究
Shigeki OKUNO*1
奥野
Tsutomu SHIOYAMA・ 2
茂樹
塩山
務
近年 、エ チ レンプ ロ ピレンゴム (EPDM)は エ ンジ ンマ ウ ン トや伝 動 ベ ル トの よ うな動 的用途 に広 く使 用 され る よ
うにな って きて い る。従来 よ り動 的月]途 で 用 い られて きた、天然 ゴム (NR)や クロ ロプ レン ゴム (cR)に 比 べ 、EPDM
の練 リゴム加 工 性 は大 き く異 な り、現有 の力 L設 備 で加 可 能 な配 合設計 、ポ リマ ーの選択設計 は重 要 な課題 の一 つ
「
「
で あ る。
本報 で は 、EPDM練 リゴム の ロー ル ミル加 工 性 、グ リー ン強度 及 び タ ツクの バ ラ ンス設計 につ き検 討 す る。ロー ル
ミルで は、練 リゴムの バ ギ ングを発生 させ ない こ とが重 要 で あ る。グ リー ン強度 は未加 硫 の ゴム シー トが裂 け ない た
め に必 要 であ り、又 、タ ックは、未加硫 ゴム を貼 り合せ て製 品 を成形 す る際 に必 要 となる。ロール ミル加 工性 につ い
てはム ーニ ー粘度計 で 測定 され たム ーニー粘度 とム ーニー緩和 を指標 と し、Tokita_Whncの ロー ル ミル加 工 性 と関連
づ け る。得 られ た結果 を もとに、優 れた ロール ミル加工性 を得 る為 のポ リマ ー設計 につ き考察 す る。高 い グ リー ン強
度 と高 い タ ックはEPDMの エ チ レン結 晶性 と関係 してお り、トレー ドオ フの 関係 にあ る。これ らの加工 性 バ ラ ンス を
満 たす 為 には低分子量 の アモ ル フ ァス成 分 と高分子量 の結 晶性 成分 を もつ ポ リマ ーが最 i芭 であ るこ とを示す。この よ
うなポ リマ ー は分子量 、エ チ レン結 晶性 と もに、非常 に広 い 2山 型 の 分布 を もってお り、低 分子 量 アモ ルフ ァス成分
は高分子 量結 晶性 成分 の 反応性 オ イル と して の役割 を して い る と考 え られ る。
1 1NTRODUCT10N
Rcgion I(a rigid elastic compound), Rcgion II(a
viscoclastic compOund, forming a tight rubber band
Rccently
cthylcne― propylcnc― dicne
tcrpolymer
(EPDM) is inCrcasingly utilized in dynamic
applications such as engine mounts and bclts
ln
around a ron mill), Region III (a ViSCOclasitic
compound with viscous naturc, sagging or bagging
these apphcations thc compounds havc rclatively lo、 v
on thc mill)and RegiOn IV (a viSCOus compound,
forming a band bccausc of increasing tack to thc
flller and oil cOntent to minimizc heat build― up、vhcn
rO■ )
SutteCtCd to dcforma■ ons at high flcqucncies ln a
toward Rcgion IV with increasing tcmpcrature or
typical formulation, the compounds contain 50 to 70
dccreasing shcar ratc
palts of carbon black and 10 t0 20 parts of oil pcr 10o
compound is prcferably plocessed in Rcgion II for
palts of gum rubbcr by 、
vcight
bettcr dispcrsion of flllcrs2)
On thc other hand,
loading levcls of calbon black and oil in cOnvcntional
static applications such as rooflng shccts and wcather
The rOn_mill bchavior changcs flolnn Region I
ln a ron_mil1 0pcration a
Focusing on the better handling of a lo、
v f11ler―
strips arc typica‖ y morc than 100 parts pcr 100 parts
loaded compound on a rom mill,the compound must
bc processed in RegiOn II or IV to form a rubbcr
of gum rubbcr by 、
veight The 10、 ver lcvcl of flncr
band
and oil in dynamic applications makcs thc compound
rclatcd closcly with its viscoclastic charactcristics,
morc clastic
、
vhich
Consequcntly thc handling of thc
compound on a loll mill bccomes extrcmcly difflcult
Rol― mill
bchavior Of a rubber cOmpound was
classiflcd into four rcgions by TOkita and Whitcl):
The roll― mill behavior Of a compound is
dcpend on compound recipc, choicc of gum
rubber and proccss conditions such as tempcraturc
and shear ratc(gap bCtWccn the rolls) Flom a
scicntlic point of vicw,NakaJima314)cxplaincd thc
four rcgions of processability based upon a nc、
*伝 動技 術研 究所
*2R&Dセ ン ター
BANDO TECHNICAL REPORT No 9′ 2005
v
failurc cnvelop Of a gum rubbcム a locus of thc
relation bct、 vccn
modulus at brcak and clongation at
brcak
This paper, on thc contrary, focuscs on more
convcntional and
industry
practical
approach
applicd
measured
in
The viscoclastic charactcristics of thc
22 Ro‖ ―m‖ l processab‖
compound arc cvaluated most practicaly and casily
byヽ 4ooney Viscomctcr Thc roll―
mi‖ proccssability
ty test
Ro■ ―mill proccssability of thc compounds was
cvaluatcd、 vith thc 10-inch t、
vo― roll
min
Thc spced
Of cOmpounds containing various gradcs Of EPDNI is
of thc front roll、 vas 13 rpm,and that of thc back ro‖
rclatcd 、
vith viscOclastic plopertics cxprcsscd in
was 15 rpl■ The sulface tellnperature of thc rolls was
Mooney lndcx and Mooncy rclaxation slopc
corrclation
of
thc
viscoclastic
PrOpcrties
A
with
sct to 80° C
First, thc gap bct、 vccn thc ro‖ s 、
vas set
to 1 0 mm and l kg ofthc cOmpound wasloadcd onto
molecular structure of EPDM lcads to dcsign of a
thc rolls Aftcr the compound passcd through thc gap
new EPDM polymcr with exccllcnt rol卜 min
once, it、 vas rcchargcd to thc rolls,forming a rubbcr
processability for dynamic applications
band around the front rO■
ln addition to thc ro■ ―
mi‖ proccssability, the
Thrcc quartcrs of thc
compound was cut out and rcchargcd twicc,ensuring
polymcr must givc sufflcicnt green strcngth and tack
thc holllogeneity of thc cOmpound tcmpcraturc
for the bcttcr handlings of calcndcrcd shccts
thc momcnt that thc cut and thc rcchattc wcrC
Thc
At
high green strcngth prevents tcar of the calcndcrcd
flnished,the count of timc startcd
sheet
compound on thc front ro1l occurs、 vithin 60 scconds,
Thc high tack is rcquircd to insurc casy
handling of rubbcr shcet during thc、 vinding prOccss
The
grccn
prcdominantly
strength
Of
dcpcnds
crystallinity
on
EPDM
compound
Of the
polymer duc lo cthylene scqucnce
Ho、 vcvcl. thc
highcr crystaninity lcads to 10、 vcr tack Of rubber
shcct
ln this papet a practical approach is
attcmptcd to design a nc、
v EPDM Polymer、 vith good
balance ofthosc process bchaviors
the onsettimc was rccordcd lf no sagging occurs for
60 scconds, thc gap bct、 vccn the roll was
0 5 mm
gap bct、 vcen
scconds
the ron was widcn by 0 5 mm cvcry 60
Thc rclation bct、 veen cumulativc timc and
thc loll gap was shown in Figurc l
Thc recipe ofthc rubber cOmpounds cOntains 100
palts of EPDM gunl rubbcrs,70 parts of calbon black
(N330), 20 parts of parafflnic oil, 5 parts of zinc
Thc P01ymcr
Thc data in Tablc l wcrc
﹂。
︲
︲
Manufacturers, JSR and DSM providcd the gum
︵
E E ︶2 9 oF co①〓 も O α00
2 1 Preparat on Ofrubbercompounds and MOOneytests
providcd by thc manufacturcrs All thc p01yllncrs arc
with
cOnventional
Thc longcr bagging time enables an
vanadium― bascd
│
100
200
The compounds 、
vcrc prcpared
0 65
、
vith an intcrnal
Thc fl■
300
400
500
600
Time(S)
Ziegler Natta catalysts
mixcr having 1000 mi capacity
lt v/as named as
opcrator to usc the、 vider ron gapヽ vithOut sagging
2 EXPERIMENTAL
manufactured
Thc curnulative
timc that sagging on the front rOn stalts is a mcasure
bagging time
rubbcrs listed in Tablc l
、
vidcn by
Thc tcst of sagging、 vas continued and thc
of the rO11-mill proccssability
oxidc and l part of stcaric acid
lf sagging of thc
Fig l
factor was
Gap betvveen the ro‖ s as a funct on oftime in
ro‖
―
mi‖ prOcessab‖ ty test
First, the gum rubbcr,Zinc oxide and stcaric
acid werc mixcd until thc cumulativc clcctric pO、 vcr
of 20 ヽ/h
Thcn, carbon black and oil
and ilnixcd up to 200 Wh
、
vcrc addcd
2 3 Tacktest
Aftcr thc cOmpOund was
Compound shccts of about 0 5mm thickncss
dumpcd,it、 vas shcctcd、 vith a 10_inch twO― ron mill
wcrc prcparcd 、
vith the 10-inch lon min at thc r。 ■
For cach gum rubber in Tablc l, twO batches Of the
tcmpcraturc of 80° C
compound、 vere prcpared for furthcr testing
Mooncy lndcx, ML(1+4) 100° C and s10pc of
polycthylcne f1lm right aftcr bcing takcn out of thc
Mooncy relaxation, log(M00nCy Unit)/1og t of the
compounds aftcr the ccssatlon of rotatlon
、
vcrc
for 24hours,and tack bct、 vccn the rubbcr shccts was
roll
The sheets、 verc covcrcd、 vith
Thc shcets wcrc put undcr ambicnt temperaturc
mcasurcd 、
vith PICMA tack tcstcr manuFacturcd by
BANDO TECHNICAL REPORT No 9′ 2005
Table l EPDM gum rubbers
Molccular weight(CPC)
DCPD
Contcnt
ヽ4n
(Wt%)
(Wt%)
(Wt%)
(104)
100
54
8
0
38
67
6
0
170
66
45
0
A‐ 4
74
67
15
A-5
45
Al
2
A‐
A-3
65
89
77
0
107
3
3
129
´
0
A‐ 7
04
′
¨
A‐ 6
63
0
61
A‐ 8
48
48
94
0
97
A-9
42
49
45
0
98
A10
24
68
45
0
86
64
9
0
11
93
0
164
165
A ll
12
∠υ
A‐
‖3
A13
Mw
Mz
(104)
515
411
863
388
332
654
543
514
389
198
332
254
437
159
97
540
312
159
30
1040
47
932
48
908
93
525
59
76
0
77
62
9
13
139
1062
1221
A18
168
59
0
186
944
734
B‐
47
585
482
47
34
1
67
61
149
614
71
120
307
29
34
232
791
103
34
237
796
69
965
75
24
37
299
1180
80
20
244
1033
125
791
63
752
57
34
0
39
226
167
´0
61
56
653
27
24
0
´
18
´
0
B‐
60
210
´
0
61
339
つた
B15
B16
B17
4
145
´
0
0
04
59
445
24
つ4
B-14
567
567
566
484
56
04
91
62
つι
B-13
70
つι
564
40
0
うι
70
B-12
42
う‘
57
´
0
70
B‐ 11
0
39
つ‘
B-10
59
163
H9
うι
539
22
140
一
80
54
45
,
B-9
22
うι
521
49
つι
24
21
´
0
B-8
43
49
つん
つ‘
B‐ 7
42
674
667
575
614
36
47
うん
60
42
440
0‘
´
0
今ι
B-6
0
374
′
¨
46
9
う‘
′十
B-5
0
うι
B-4
114
つ‘
33
46
53
つ4
B‐ 2
B-3
24
う‘
´
0
75
A‐
0
ll
40
34
51
A15
A16
99
50
44
1033
126
50
39
51
17
14
65
484
795
755
461
455
A‐
Mw′ヽ4n
(104)
つ4
ENB
Content
ヽlooney lndexl)
0
04
ヘソ
Ethylene
Content
Polymcr
Polymer
474
335
29
Notc: 1)Mooney lndices for A l to A‐ 18 wcrc ML(1+4)100° C
Mooncy lndices for B I tO B 18 wcrc ML(1+4)125°
BANDO TECHNICAL REPORT No9′ 2005
C
12
Shcct spccimcn of 14mm
、
vidth、 vas held on a cylindrical ring、 vith diametcr of
50mm Thc ring holding thc compound shcct on its
surfacc was moved do、 vn to、 valds another compound
●●
∞
.
・●
●●●●
o
of 100 cm/min Thc forcc to scparate the rubbcr
sheets is the mcasurcd tack Thc tcmpcrature of
tcsting was ambient tempcraturc of 25°
●
∞
seconds,thc holdcr、 vas rclcased up、 vard at thc speed
∞
Aicrthc ring、 vas
OC一
〇Oom
sheet at thc spccd of 30cn1/min
prcsscd against thc shcct at thc load of 4 9N for 10
● ︶ ①E ■
Toyo Seiki Seisaku― sho
0
C
50
100
150
200
250
Compound Mooney lndex,ML(1+4)100℃
2 4 Green strength
Fig 2
The compound shccts of 2 mm thickncss 、
verc
Bagging t me
Mooney index
plotted
against
compound
prcpared in a comprcssion mold The tcmpcraturc of
thc mOld was kcpt under l10° C to avoid crosslinking
Thc Mooncy lndcx of thc compound is strongly
After presscd for 30 minutcs,the mold was coolcd 10
correlated to that of gum rubber as sho、 vn in Figure
ambicnt tcmpcrature by circulating watcr in the prcss
3 Thcrcforc,roughly statcd,a usc of a polymcr、 vith
machine Thcn,thc shcct was taken out Ofthc mold
Thc tcnsilc spccimcn was cut with a dumbbell dic
typc l described in Japancsc lndustrial Standards
(JIS)K6251
Thc green
iO、
vcr M00ncy lndcx is cffcctivc to avOid sagging
during thc roll― min
opcrations
ln Figurc 4, thc compound tack
、
vas plottcd
against cthylcne content of the polymer for different
strcngth of the compound
ν
′
as
rangc of compound Mooncy lndcx
lt is clcar that
mcasured、 vith a tcnsilc tcstCl.Strograph AE madc by
sufflcicnt tack requires lo、 ver ethylcne cOntcnts
Toyo Sciki Scisaku― shO at a tcnsile speed of 500 mm/
(10WCr crystallinity)and 10wcrヽ 4ooncy lndices
min
The green strcngth、 vas exprcsscd in maximum
ln Figure 5,green strength Of the compound、 vas
nominal stress bascd on thc original cross scction of
plottcd against ethylene content
thc specimcn
the compound incrcascs with incrcasing cthylene
Green strcngth of
contcnt and Mooney lndex
4 RESULTS
5 DISCUSSION
The results of Mooney lndex,Mooncy relaxatiOn
slopc,bagging timc,tack and grecn strcngth of cach
compound、 vcrc
sho、 vn in Tablc 2
1n the tablc,thc
51 Ro‖ ―m‖ l
processab‖ ny
ln Figure 2,a close look in thc rangc of Mooncy
bagging time of O sccond mcans thc compound could
lndcx lo、 ver than 100 reveals that compounds with
not form a band on the front roll fronn the beginning
similar M00ncy lndcx havc quitc different bagging
ln this casc, the surfacc of the compound 、
vas vcry
timcs
rough,and many holcs、 vere obscrvcd on thc shcct
elastic contributions of thc compounds
On the other hand,thc bagging timc of 500 seconds
the bagging time
The diffcrcncc was cxplaincd in tcrms of
、
vas
ln Figure 6
plottcd against Mooncy
mcans that no bagging Occurcd cven after thc rubber
rclaxation slopc for compounds、 vith similar Mooney
bank betwccn thc rolls vanishcs at thc、 vide gap Thc
lndcx
compounds bchavc likc viscous■ uids and stick to thc
relaxation slopcs havc longcr bagging timcs
flont roll
demonstratcs that thc clasticity kccps tcnsion on thc
No attcmpt was made to convclt the
Thc mOrc clastic cOmpounds with smallcr
This
bagging timc tO thc concsponding shcar rate sincc
rubbcr band around thc roll, rcsulting in a tight
tcmpcraturc of the compound bccomes highcr at the
rubber band
According to Tokita― Whitc roll― mill
samc timc ThcrcfOrc,thc bagging timc is a functiOn
proccssability, thc onsct of sagging of a compound
of both shcar rate and tempcraturc
corresponds to transition from Rcgion II to lll
The longcr the
The
bagging timc,the lo、 vcr thc shcar ratc and thc highcr
compounds
the tempcraturc at the onset of sagging
could not form a rubbcr band They are prObably in
Figurc 2 sho、 vs thc rclation bctwccn bagging
Rcgion I
、
vith ヽ4ooney
lndices morc than 150
A question ariscs、 vhcthcr thc compounds
timc and cOmpound Mooney lndcx The compounds
that do not sag cvcn aftcr rubber bank vanishcs arc in
、
vith lOwcr Mooney lndex havc longcr bagging timc
Rcgion II or RegiOn lv as dCpictcd in Figurc 7
13
1n
BANDO TECHNICAL REPORT No 9′ 2005
Mooney lndcx
ML(1+4)100° C
ヽ〔
ooncy relaxation
Roll processability
slope
Bagging Tlme
(S)
1467
02398
A-2
546
02835
500(No sagging)
201
A3
1533
02971
0
A-4
945
915
957
633
793
701
02835
24
327
149
A‐ 5
A-6
A7
A8
A9
10
´
0
A‐
594
02691
103
02619
10
02618
500(No sagging)
02518
500(No sagging)
02855
500(No sagging)
03036
500(No sagging)
327
228
066
066
158
167
1093
02081
164
A12
A13
168
01796
0
01634
0
146
02864
500(No sagging)
02413
500(No sagging)
03267
500(No sagging)
052
073
059
A15
A‐
つ4
‘U
A14
′
¨
0
う‘
A ll
827
16
02983
0
104
03154
120
03679
198
B‐ 5
838
757
956
879
1059
B-6
1038
02761
B-7
03175
305
03303
255
B-9
637
743
1364
03092
1
B-10
1162
0268
0
B ll
123 1
02388
2
B12
02779
190
B-13
839
1346
02389
5
B-14
1055
0263
B-15
1275
02118
B-16
1086
02499
74
03526
3
04633
0
085
078
089
257
348
231
117
075
096
197
180
124
297
209
241
124
702
222
B-2
B-3
B18
1014
BANDO TECHNICAL REPORT N0 9/2005
03204
13
うz
B-17
03305
つ4
/
¨
B-8
03149
う4
B-4
212
414
292
443
186
307
つ4
1433
B-1
´
0
3
●4
02604
227
788
517
308
186
098
049
735
485
769
282
294
456
527
369
04
1144
A18
010
010
386
う‘
′十
A17
069
OZ
Oフ
(10g Units/1og t)
0
(UnitS)
Al
風
的
Polymcr
Results of compound properties
﹄
﹃
⑩
Table 2
365
032
176
order
∞
● ●
to
discuss
the
question,
thc
ro11-min
“
Mooney lndex and Mooncy relaxation slope in
●
0
2
Figurc 8
O O
∞
●
°
a given operating condition
∞
OO
cxpcrimental
0
4
0
2
:電
浸
F♂
values
Thc distribution of thc
can bc
explaincd by 、
vidcn thc Region II at io、verヽ 4ooney
°
・
1n this flgure the valucs of bagging timc
give a clue on boundary bctween Region II and III at
。
0
︵
ヾ+ こ コΣ 、のcOOE ﹂①∈ さ OL
、
verc mappcd in tcrms of
proccssability bchaviors
of bagging
timcs
lndiccs Ho、 vever.based on viscoelastic plopcltics of
compounds, Mooney lndex decrcascs and Mooncy
0
つ
100
150
rclaxation
200
CompOund MOoney ML(1+4)100℃
slopc
temperatures
Fig 3 Polymer MOOney index as a functiOn of
compound Mooney lndex
incrcascs
with
increasing
Thereforc, thc boundary bctwccn
Rcgion II and III must be like a dotted line sho、 vcd in
Figure 8 in viscoelastic point of vicw Thc rcgion at
low Mooncy lndiccs is cxplaincd by thc influcncc of
incrcasing tack to the roll surfacc Thc rcgion can be
vith tackincss or Rcgion IV
rcgardcd as Rcgion II 、
、
vith elasticity The existence of this rcgion cxplains
囲鰈
.● .
thc cxpcrimcntal rcsults of bagging time distribution
Thc solid arro、 vs in the flgure arc thc dircctions to
、
vhich thc compounds fonow at higher temperatules
︵
Z︶〓o“ト
or lowcr shcar ratcs
● ●
●
0
△
The dotted al10ws ale the
directions of the boundary movcmcnt at highcr
tcmpcraturcs or lo、 vcr shcar ratcs
O
。
.△
ひ
Suppose that
compound A、 vith a vcry high Mooncy lndcx and a
small rclaxation slopc bc in Rcgion l at a givcn
opertlting condition,Figule 8 The compound shiftto
Region 11,III and IV at highcr tcmpcraturcs or lo、 vcr
Ethy ene content(wt・・
shcar ratcs
)
Fig 4 Tack vs ethylene content at dillerent range Of
compound MOoney
ln thc same way, compound B with
intermediate Mooney lndcx may start from Rcgion II
and shift to Rcgion III and IV
compound C、vith
lo、 v
On the Other hand,
Mooney lndcx and sufflcicnt
clasticity jumps flom Rcgion II to RegiOn IV without
sagging
:8:m::ul:M::1:;♀ :11♀ :。
O Compound Mooney 131 210
bccause
of
its
tackiness
Thercfore,
compound C docs not go into Rcgion III at a givcn
│
tcmpcraturc、 vhcn thc gap bctwccn the rols is widcn
︵
0﹂Σ ︶〓6 ●2 3 ●o2 0
Ho、vcvct such a compound probably cxhibit sagging,
thc bchavior in Rcgion III at lower temperatules
because of decreasing tack to thc roll
This
△
・ ・
´
・
o。
o 熱 蓼
θ...:。
OCハ
△
△
0
.
.●
considcration
implics
that
time― temperature
corrcspondcncc is not applicablc to thc roll― mi‖
bchaviors
Tack to thc ron may be in■ uenced by
chemical interaction in addition to physical or
viscoclastic
contributions
ln
order
to
fll■
y
understand the r。 11-mill bchaviors of a rubbcr
Ethy ene content(wt・・ )
Fig 5 Green
strength
vs
ethylene
compound, the chemical intcraction at thc intcrfacc
content
differentrange of compound Mooney
Of rubber and ro1l surface must be taken into account
According to the abovc discusslon, a compound
、
vith
a low Mooncy lndcx and smaler Mooncy
relaxation slope have
condition without sagging
、
vider range of operational
ln ordcr to usc this rcsult
BANDO TECHNICAL REPORT No 9/2005
帥
slopc can bc rclatcd to molccular wcight distribution
躙
一 “
剛:饉 躍
and the prcscncc of long― chain branching
佃
^
! oE F O■ 0いoω
︲ ︰︰
︲︲ :
│△
9 Mooncy relaxation sIOpe
M00ney ndex 86 9,
・
・ ︰ ヽ
鰤
molecular 、
veight ranges
molccular
、
、
veight
lt is clcar that broader
distribution
leads
to
sma‖ er
ヽ4ooney rclaxation slopc Therefole,a polymcr with
,
▲.
加
、
一―■] 嘔晏¨二EL_EL」
、
vas plotted against
polydispcrsity indcx, M、 v/Mn, at differcnt avcragcd
■ Mooney ndex 92 110
口 liOOney lndex ll1 210
ヽ
、
ヽ:11=
く
o
ln Figurc
[∫ 三Lュ.出
lo、
vcr avcraged molecular
、
veight
and broader
inolecular 、
vcight distribution givcs bcttcr ron― mill
processability, 、
vhich is consistent with our common
L__口 _… ¨‥J¨ ¨____■ 卜_
practicc
Mooney Re aχ alon S oっ
o― o9(M。 。ney
unl)4。
9t
As pOinted out by Beelen eta15, thc Mooncy
Fig 6 Bagging time vs Mooney relaxation slope
at
different range oi compound Mooney
relaxation slopc is also dcpcndent on dcgrcc of long
chain branching
lt is also kno、 vn that thc prcscncc
of long chain branching also rcsults in longer
relaxation timcs:thc long chain branching affccts thc
viscoclastic Propcrtics at low shcar ratcs 6)B。
0500‐
。17)
introduced the difference in phase angles at 10-l rad/
:400 -
s and 102 rad/S,Zδ ,as a measure of dcgrce of long
■
OE D00●
chain branching
Thc valuc of Zδ dccrcascs 、
vith
●Mn 200000‐ 3000001
50
¨
¨
¨
¨
¨
一
¨
¨
い
[
Ⅵ
2
0
10
Mn
0。
molecular weight distribution
。
▲
崚
0 0 0
0
¨
1oo
150
200
25o
Compound Moooey ndex,ML(1+4)100℃
Fig 8
Ro‖ ‐
mi‖ processabinty map in terms Of Mooney
lndex and Mooney relaxation
to develop a nc、
tested
by
v polymcr,the compound propertics
ヽlooney
Viscometcr must rclatc
to
CD ヽoC005し Oo一
一Ooヽ一一
団
・
い
もθ
50
Long chain
03 -― ― ― ― ―
0
―
100
vcr cOmpound Mooney lndcx can be accOmplished
by the usc of a polymcr
molecular wcight
、
vith lo、 ver
avcragcd
The smaller Mooney rclaxation
BANDO TECHNICAL REPORT No9′ 2005
‐
200
――
300
.
400
Mw(104)
molecular structurc of the polymer lt is known that
lo、
3
Po yd speisly ndex Mw′
Fig 9 ヽ
Лooney relaxation slope as a runctiOn of
●
AA/O
¨
LD ゝoC00ヽこOoi
一OoヽC一
● 0 ▲ △ ■一
5
4
0
∽ C O 〓‘ ×0 一
O r一ゝO C 0 0 Σ
.0 0 〇 一
R"bttV
ヽハ▲
processab‖ ity mapin terms Of bagging
time and MOOney lndex
¨ o
Fig 7 Ro‖ ‐m‖ l
0 Mn 310000-4000001
▲Mn 410oOo-700000
︱ ▲
Compound Mooneylndex,ML(1+4)100℃
。o〒
〇0一
、〓CD 、o●ooや
一
‘︶
0
Φ0〇一
0⊂ 、Oc002
の COし0メ‘一
0 -―
Fig lo Mooney relaxation slope vs weight‐
averaged
m。 lecular weight of some commercial EPDM
gum rubbers
increasing degrcc of long chain branching
Bascd
slopcs of soinne gum rubbcrs arc plottcd against
、
veight averaged molccular、 veight,M、 v in Figure 10
ltis
Thc numbcrs in the rlgure arc thc valucs or`δ
clear that ヽlooncy rclaxation slopc decreascs as
dcgrcc of long chain branching incrcascs Thcrcfore.
Oco■の coO﹂0
͡
oαΣ ︶〓´
upon`δ data prOvidcd by DSM,Mooney relaxation
thc prcsence of long chain branching may also
improve the loll― mill proccssability at a given
0
condition
― ――――
-― ――――
012345678
Tack(N)
5 2 Design of EPDM p。 lymer w th good balance of
processabinty
Fig ll Balance of green strength and tack by blending
From the above discussion,a polymcr、
vith lo、
oflow‐ molecular‐ weight
ver
high―
veight and brOader llnolecular
avcragcd molecular 、
、
vcight
distribution
proccssability
givcs
better
roll―
(Liquid EPDM is THlene 67)
min
Sufflcicnt tack of the compound is
accomplished by the use of a polymer with lo、 ν
、
veight
molecular
crystallinity
and
high
ethylcnc
Thcreforc, a good balancc of all the
compound propertics can be obtaincd by blends of
lo、 v molecular wcight amolphous grades and high
nlolecular、 veight crystalline grades ln Figure ll thc
―
―――――――――
M●●
●。y hOeX M[(1■
- 75
)100C27
10
5-
、
o
CO´
E000C①一
︵
一一
Ш
δヽ ︶´
ヽ
,
hand,sufflcient green strength rcquircs polymcr、 vith
15 oC
C 一①>〓∞ 一
O L O c一ゝ〓oco一
molccular、 vcight and lo、 v crystaninity On the othcr
high
amOrphous grade and
molecular‐ weight crysta‖ ine grade
lelation Of green strength and tack of such blends is
sho、 vn
in comparison with a traditional chloroprcne
rubber cOmpound having an cxcellent balance of thc
compound propcrtics
Thc numbcrs in thc figurc are
the valucs of bagging times
Thc blcnds of lo、
L。
9(Mdecular Wdgho
v―
molccular weisht amorphou、 gradcs(A‐ 16.3-8)and
high― molccula「
34567
Fig 12 Molecular weight and ethylene content
d stttbulon of a new EPDM pO ymer
wcight crystaHinc gradcs(A-17, B―
17)do not have good balancc of grccn strcngth,tack
and bagging timc
Only a candidatc is a blcnd of
amorphous liquid EPDヽ 4 (TrilCnc 67, Uniroyal
Chcmical)and a high molecular 、
vcight
crystalline
polymcr B‐ 17 at a blcnd ratio of 30′ 70
The blend
rubbcr must havc bimodal distributions in both
veight and crystaninity
nlolecular 、
Based on this
6 CONCLUS10NS
Ron‐ mill
vith
bchaviols of rubber compounds 、
various grades of EPDlヽ l wcrc mapped in terms of
Mooney lndcx and Mooney relaxation slopc of the
illodel blend polymer. a new polymer with bimodal
compound
distribution of lη olccular、 veight and crysta‖ inity has
and smancr rclaxation 、lope has a bcttcr ro‖ ―miH
bccn dcvcloped as sho、 vn in Figurc 12
proccssab‖ ity:
crystaninc
co〕 nparablc
componcnt
has
molccular
The highly
、
vcights
to that of oil cxtending grade Thercforc,
A compound、 vith
such
lo、 vcr
compounds
do
NIooney lndex
not
exhibit
sagging on a ron― min、 vhen the gap bet、 vccn thC ro‖ 、
、
vas 、
viden at a givcn telllpcraturc
The compounds
thc low molccular、 vcight amorphous componcnt can
vith tackincss
、
vcrc dcscribcd as clastic compounds 、
bc regarded as reactive extending oil The use of thc
or viscous compounds、 vith elasticity This behavior
ne、 v
vith tackiness or
can bc categorized into Rcgion II 、
polymcr results in a co:lnpOund 、
vith cxccncnt
balance of propcrties:6 N oftack and 3 MPa ofgrccn
RegiOn iV wlth clasticlty in tcrms of Tokita―
strength, and no sagging occurrcd in ilЭ ‖―min
opcration at the 、
videst ron gap (5inill) at roH
roll― min
tenlperaturc of 80°
17
C
Whitc
proccssability
Lo、ver
Mooney lndcx and smaler relaxation
slopc of a compound
、
vas attributcd to a lo、 ver
BANDO TECHNICAL REPORT No 9′ 2005
REFERENCES
averaged molccularゃ veight and a broader molccular
、
veight distribution
The prcscnce of long― chain
I)TOkita,N andヽ Vhite J L,Journal of Applicd Polymcr
branching also results in smanerヽ 4ooncy rclaxation
slope
Scicnce,10,7.1011(1966)
2)NakaJima,N,`` The Sciencc and Practicc of Rubbcr
Low f11lerloaded EPDM compounds in a
dynamic application require a good balance of ron‐
ヽlixing'',Rapra(2000)
3)Nakalima,N,Polymcr Enginccring Scicncc,19,3,215
mill processability, high green tack and high green
strcngth
To mcct the requircmcnts, a new polymer
(1979)
4)NakaJika,N,Intcmational Polymcr PKxcssing,H.1,1
was dcvclopcd containing high― molecular― weight
crystalline
component
amorphous component
and
lo、
v―
molecular、 veight
(1996)
5)BcclCn,HJH,Maag,L R and Noordcrmccr・ JWM,
The mOlecular 、
veight of
crystalline component is comparable to thosc of o‖
Rubbcr World,7,18(1998)
6)HarrCll,ER,and Nak"ima,N,Journal of Appllcd
extcnding grades,and the alllorphous component was
Polymcr Scicncc,29,3,995(1984)
7)Booり ,HC,Kautschuk+Gummi Kunststoffc,44,128
regardcd as rcactive extending oil
(1991)
ACKNOWLEDGMENTS
Thc authors 、
vould like to thank thc polymer
supplicrs,JSR and DSM for their grcat contibution
[付 記 ]
口 頭 発 表 :Polymer Proccsing Soclcty Annu』
to the、vork
and 20th Annivcrsarv(2004 USA)
1ヽ
奥野
茂樹
Shgek OKUNO
1989年 入社
伝動技術研究所
BANDO TECHNICAL REPORT N09/2005
J
塩山
務
Tsutomu SHIMOYAMA
1976年 入社
R&Dセ ン ター
Mcclng
研 究論文
ダブルコグ変速ベル トの開発
Deveiopment of Double‐ cogged v‐ Beit for Variab:e Speed Transnlission
井上
豊茂
*1
Toyoshigc INOUE
高橋
光彦
*1
野中 敬三
MitsuhikO TAKAHASHI
十
1
Kcizou NONAKA
Chcmical lndustrics supplies V bclts for variablc speed transmissions of various vehicles ranging from small
motorcycles to cOmpact cars Singlc―
cogged V bclts are uscd in smali motorcycles、 vith 50cc cnginc,、 vhereas dry
hybrid V belts are uscd for compact cars with 800cc engine
ln FJ1 2002,the doubた coggeo Vbdt having powcr transmis● on ab■ ■y lllgher than thtt of thc dngに ―
coggcd belt was dcvclopcd
Such type of V bclt is used in transmissions of a■
motolcyclc with 250cc enginc
terrain vehicle(ATV)and
The devclopment of thc bclt with appropriate power transmittablc torquc and
durability rcquircs the design of rubber matcrial、
vith high transvcrsc modulus and the optimization of the coggcd
structurc for excellent ncxibility of the bclt ATVs and motorcyclcs、 vith larger engine volumes and casy― to― drivc
features are thc currcnt market dcmand
This papcr reports the optimization Of thc cOggcd structurc using design Of expcrimcntal tcchniquc(TaguChi
mcthod),achieving dcsignated PO、 vcr transmissiOn ability and durability of the belt
1緒
当社 の 変速 ベ ル トは、小 型 ス クー タ用 シ ングル コ グ
ベ ル トか ら 小 型 自 rlJ車 用 乾 式 複 合 CVTベ ル ト
(AVANCE)ま で全 車両領域 をカバ ーす る製 品体系構築
を 目指 して い る。
2002年 秋 、 シ ングル コ グベ ル トと AVANCEベ ル ト
お り、高負荷 ゴム変速 ベル トヘ のニー ズが高 まってい
る。今後、 これ らの分野 でこの ダブル コグベ ル トが活
躍 で きるもの と期待 される。
本報 では、変速 ベ ル トの 開発 にお いて、ベ ル トに求
め られる機能 とそれを実現する設計手段 として品質工
学 を用 い て最適化 し、製品体系 を構築 した概 要 につい
てまとめたので報告する。
の 中間負荷 領域 に位置す る ダブル コグベ ル トを開発 し、
ATV(An Tcrrdn vchた に=全 地形 型車両 )へ の搭載 を皮
切 りに、2004年 春 よ り、250ccの 2輪 ス クー タに採 用 さ
れ 、変速 ベ ル トの製 品体 系化 が ほぼ完 了 した。 この ダ
ブル コ グベ ル トは図 1に 示す よ うに、従来 の シ ン グル コ
グの上 側 に もコ グ形状 を設 ける構造 を したベ ル トで あ
2
ベ ル ト に 求 め ら れ る 機 能 と 問題 点
ゴム Vベ ル トが高負荷 で使用 された場合、図 2に 示
す ようにプー リか ら高 い側圧 を受け るため 、座屈変形
る。この よ うな構造 と ゴム弾性 率 を最適 化す る こ とで 、
伝達 トル クの増 大 と耐 久信頼性 の 向 上 を可 能 に して い
る。今後 、 2輪 や ATVで は、エ ンジ ンの大排 気量 化 や
イー ジー ドラ イブ化 が ます ます盛 ん になる と言 われて
つぶ れ →
心 線 近 傍 か らセ ン断
一
冒
図 2高 負荷 時破 損形態
図
1
シ ン グ ル コ グ ベ ル トとダ ブル コ グ ベ ル ト構 造
*伝 動技術研 究所
19
か か る方 向 を高 弾 性 化 レ 座 届 丈
図 3高 負荷変速 ベ ル ト開発 の考 え方
BANDO TECHNICAL REPORT N0 9/2005
を生 じて、心 線 下部 で ゴムの セパ レー シ ョンに よ リベ
立 させ る こ とが基本 となる。 曲が りやす く、かつ 側圧
を変量 し伝動能力 の根1定 をお こなった。
伝動能力 の
指標 で あ るsT係 数 を用 い た。この ST係 数 は、単位
巻付 き長 さあた りの有効張力 のことで あ り、
次式 よ
り求 めることがで きる。
性 を向 上 させ るため の設計 手段 を図 4に ま とめ た。側
圧性 は 、ベ ル ト厚 教 を増 加 す る こ とや ゴム の短繊 維補
ST=(■ /う
ル トが破 壊 す る。 そ こで 、高負 荷 Vベ ル トの設 計 は 図
3に 示 す よ うに座屈 変形 防止 (lll圧 性 )と 屈 曲性 を両
強等 の手段 に よ リゴムの弾性 率 を増大す る こ とで 図 れ
るが 、 曲げ岡1性 の増大 、ベ ル トの発 熱性 上 昇 、屈 曲性
ここで 、
/“ =Ъ /r2θ
T9:伝 達 トル ク (Nm)
r:プ ー リ半径 (m)
の低 下 (ゴ ム クラ ック)を 生 ず る。 ダブル コ グ化 は高
弾性 率 の ゴム を適用 して側圧性 をア ップ して も、屈 曲
性 を低下 させ ない ための手段 で あ る。
体 的 手 段
1耐
"圧
向 上 1具 体的手段
1自
θ
:巻 付 き角(rad)
げ剛性饉表
図
図 4 高負荷 コム変速 ベル トの設計因子
6
伝動 能 力・ 効率測定装 置 と条件
(2)高 速発 熱試験 で は図 7の 装置 を用 い 、2条 件 の荷重
を与 えて回転数 を変量 (ベ ル ト周速 )さ せ た ときの
ベ ル ト温度 を汲1定 し、△t℃ (△ t=ベ ル ト温度 ―測
定 時 の環境 温度 )を 求 め た。
3品
質 工 学 を 用 い た 最 適 設 計
31
実験計画
当社 では、数年前 よ リダブルコグ変速ベ ル トの 開発
を進めてお り、試行錯誤的に コグ形状 が求 め られてい
た。 この形状 を基本 に、品質工 学 での最適設計 に必要
な設計因子 の絞 り込みを実施 した。 さらに、実験計画
法 の L18直 交表 を用 い、各設計因子 の変量 と害」り付け
により、18種 類 のベ ル ト試作 を行 った。
これ らの実験計画 の概要 を図 5に 示す。これ らのベ
ル トの評価項 目 と方法につい ては次 の通 りである。
(1)伝 動能力及 び効率 は図 6に 示す装置 を用 い、
軸荷重
∝
卜酬N
‰
⊂IK〕卜
N
図7
高速発熱試 験装 置 と測 定条件
(3)ベ ル ト曲げ剛性試験 は図 8に 示す装置 パ ン タグラフ
式 の 曲げ岡1性 試験 機 を用 い 、ベ ル トを一 定 の距離 ま
で 曲げた と き時 の荷重 よ り次式 で 曲げ岡1性 (EDを
求 め た。
EI=174× Ⅵう,2× 01
こ こで W:荷 重 (N)
力 :曲 率 (mm)
(4)側 圧 剛性試験 は油圧 サ ー ボパ ルサ (島 津 製作所 製 )
を用 い 、図 9に 示 す条件 にてベ ル ト側面 を圧縮 させ
た状 態 で振 幅 した時 に得 られ る弾性 率 を求 め た。
以上 の 4項 目につ い て実 施 した。
図5
実験計画 の概 要
BANDO TECHNICAL REPORT No 9/2005
初 荷 重 ■ 56N′ mm2
娠 幅 荷 二 :士 o31N′ mm2
周 波 数 :50Hz
最適設計 の ダブルコグ変速 ベ ル トは、従来ベ ル トに比
べ大幅 に性能が 向上 した ことが明 らか となった。
4
ダ ブ ル コ グ変 速 ベ ル ト体 系 の 構 築
ロードセル
図 8 ベル ト曲げ剛性
試験装置
ダブル コグ変速ベ ル トは、先に述べ たようにATVや
図 9 圧縮岡」
性試験条
件
2輪 ス クー タに適用 されるが、対応 を要求 されるエ ン
ジ ン排気量 も250cc∼ 600cc以 上 の広範囲な排気量 エ ン
32実 験結果
従来形状
各評価結果 をデー タ解析 し、各因子 の各水準 でのSN
比 と感度 を求 め 、各設計因子が伝動能力に及 ぼす影響
につい て確認 した。図 10に 伝動能力における sN比 と
感度 の解析結果 を示 した。
ユ
・
ヽ
υ∩」R、 √
最適形状
ノ 一
=│
■
■●クピ′,I I■ ●,蒸
/‐
ノ 一
ィ/ノ
/″ ・
SN比
`
ヽ
」 へυ へ υ Aυ Aヽ
腎 鵡 l写
日
感度
図 11 最適形状 と材料
10
図 10 解析結果 ―例
(伝 動能力)
6
4
2
あ
,
た囚子 を選定 し、最適因子 の組 み合 わせ を求めた。そ
の結果 を従来形1夫 と対比 して図 Hに 示 した。この図に
示 された最適形状のベル トの伝動能力 と高速発熱試験
︵
ぺ ︶排
この図 よ り、伝動能力に最 も影響 して い る因子 は、
ゴムFJI性 率 であ り、 ゴム弾性率が高 いほ ど伝動能力が
、
大 きくなる ことがわかった。 また、心線弾性率や′
亡
線
下Tt厚 み も影響 してい る ことが明 らか となった。その
他 の.T価 結果 も同様 に解析 し、各設計囚子 と影響度 の
関係 を一覧表 にまとめたのが表 1で ある。
この表 よ り、各設計因子 の 中で最 もバ ラ ンスの取 れ
8
5000
10000
15000
ST(N/m)
図
12従 来形状 と最適形状・ 材料 での伝動能 力比較
結果 を図 12∼ 図 13に それぞれ示 した。これ ら結果 より
各設計因子 と影響度の関係
神
眸
u二
︰ 方
ヽ亡
肉
ミ
`=1
0 、
る 2
︵8 “
表1
y
│
10
20
00
∼
図 13
41
50
60
70
30
レヽ速度 (m/se c)
従来形状 と最適形状・ 材料 での高速発熱比較
BANDO TECHNICAL REPORT N。
9/2005
一
姉
ベ ル ト厚 みや 幅 の変更 で 、これ ら要求 に対 応す るのが
一般 的 であ る。
を用意す る必 要があ るこ とか ら、
今 回 ダブル コ グ変速
ベ ル トで は 、14 5mmの 厚 みの ベ ル トも必 要 と判 断 し、
や訴 今
前節 の最適 設計 は、ベ ル ト厚 み 125mmを 基本 と し
たが 、
広 範 囲 な排 気量 エ ンジ ンに対応 す る複 数 の厚 み
釧剛剛脚一
・
一
一+十一
ジ ンに対応す る必 要 があ り、
設計 され る変速機 の ベ ル
トレイア ウ トさまざまであ る。変速 ベ ル トは、複 数 の
2種 類 の厚 み で 体系 の構 築 をす る こ とに した。 厚 み
14 5mmの 設計 も理想 的 には実験 計 画 で最 適化 を評価
loom
15oЮ
ST(N/m)
す る こ とが 必 要 であ るが 、開発 の効 率化 の ため 、前節
で 求 めた形状 の相似 形状 を適用 す るこ とに した。それ
図 15伝 動能 力試験結果 の一例
ぞれ の形状 を図 14に 示 した。
一
棚
m m¨ ¨¨ m mm
長 ∞
`。
0
製
図
Rv∩Jq」 `]
14ベ ル ト形状
41
体系化 の ための伝 動能 力評価
ベ ル トの 性 能 は 厚 み だ け で は な く、 ベ ル ト幅 に
ベ ル ト厚 み と幅
よって も大 き く影響 され る こ とか ら、
140∞
│
13000 1
12000に
│
︵E ヽこ *●E S ヽLφ
図
――
――
11000‐ ―――
―
10000 9000
の伝動 能力 へ の影響 を明確 にす るため 、
伝動 能力試験
を実施 した。実験 結果 の一例 を図 15に 示 す。 この 図
は、縦軸 にス リ ップ率 、横軸 に入カ トル クの指 標 で あ
る ST係 数 を取 り、軸荷重 (DW)毎 の ベ ル トの負荷特
16 ST指 数 と軸荷重 の 関係
│
1500
2000
2500
∞ 00
3500
4000
4500
ベルトビッチ幅 (mm)
図 17 ST4%maxと ベ ル トビッチ幅 の 関係
性 を示 して い る。各負荷特性 曲線 は 、STが 小 さい (負
荷 が小 さい)領 域 で は負 荷 の増 大 とと もに直線 的 に ス
リップが増大 す る (エ ラステ イックス リ ップ)領 域 と
2次 曲線 的 に ス リ ップが増大 す る (ス ライデ イン グス
リ ップ)領 域 を もつ 。負荷特性 の直線性 が失 われ る変
曲点 は 、瞬 間 的 (数 十 秒 )に 伝 動 可 能 な最 大 STで
ST変 山点と定義 した。 また、安定 して伝動 で きる限 界
は 4%ス リップ付 近 にあ る こ とか ら、安定伝動 可能 な
sTと して sL%を 定義 した。 それぞれ の ST指 標 と軸
荷 重 の 関係 を図 16に 示 す。 この 図 か ら、ST4%及 び
ST変 山点の最大値 を取 る と、そ れぞれベ ル ト固有 の値
ST4%max及 びST変 1.■ maxと な り、それ らとベ ル トビ ッ
チ との 関係 をそれぞれ 図 17及 び図 18に 示 した。
これ らの 図 よ り、ベ ル トに入力 され る負 荷 (ST)が
BANDO TECHNICAL REPORT No 9/2005
10
15
20
25
30
ベルトピッチ幅 ( mm)
35
図 18 ST変 曲点maxと ベ ル トビッチ幅 の関係
40
わか れば、選 定 すべ きベ ル トとそ の ビ ッチ幅 を決 め る
こ と力
'で
42低
きる。
速走行時 の耐 久性
各 ベ ル トの 低 速 走 行 にお け る耐 久性 の 負 荷 依 存性
(ST依 存性 )を 実験 で 求 め た。そ の結 果 を図 19に 示す。
一 定 の傾 きで増加 す る こ とか ら、約 75m/sま で安定 して
伝動 で きる もとの推 察 で きる。 さらに、ベ ル トの 発熱
性 は 、WK14 5Cの 方 が小 さい結果 とな った。発熱差 は
軸荷 重が大 きい ほ うが大 き くな ってい る こ とか ら、厚
みが厚 く佃1圧 変形 の小 さいWK14 5Cが ベ ル トの発熱性
に有利 であ る もの と思 われ る。
この 図 か ら求 め た耐 久寿 命 が 40H寺 間 となる sT(STu、 ♪
の値 を求 め た結果 、前 述 ST4%と の 間に次 の 関係 が あ る
こ とが 明 らか とな った。
STu、 e=ST4%ma、
× 075
(1)
(1)式 よ り図 17の ST値 を補正 す る こ とで 、各ベ ル
トの STuseと ベ ル トビ ッチ幅 の 関係 を求 め る こ とが で
きる。そ の 関係 を図 20に それぞ れ示 した。この 図 よ り、
ベ ル トに入力 され る負荷 (ST)が わかれ ば 、低速走行
にお け る耐 久寿 命 を予想す る こ とが 可能 にな った。
0
20
40
60
ベルト速度 (m′ sec)
図 21
981N時 の ベ ル ト発熱 試験結 果
5
4
0
”
∞
る
m
︵
p ︶一〇
5
l
0
6
0
20
40
00
ベルト
,コ 受(″ sec)
図 19
LOWレ
シオにおける負荷依存性
図 22
1765N時 のベ ル ト発熱試 験結 果
Eヽ
oの﹁卜∽
Z︶
︵
m m蜘 蜘Ш ⑩伽
(2)高 速耐 久性 の 温度依存性 につ い て
各ベ ル トの高速 耐 久性 を評価 した。評価 条件 及 びそ
の結果 を図 23に 示 した。どの ベ ル トもベ ル ト温度 が 高
い ほ ど直線 的 に寿 命低 下が見 られ る。 一 方 、同 じ温 度
⊂【3卜 ‖
で比較 したベ ル ト寿 命 は 、厚 みの小 さい WK12 5Cの 方
が寿 命 が長 い こ とが わか る。 これは、厚 みが小 さ く曲
,、
1015212530354045
ベルト
ビッチ幅(mm)
図 20 ベ ル トビッチ幅 と STuse
43
その他 ベル ト特性 のデ ー タ検 証
(1)ベ ル トの 発熱性 につ い て
各ベ ル トにお け る高速走行 条件 (無 負 荷 )で の ベ ル
ト発熱性 を評価 した。ll荷 重 が 981Nと 1765Nの 2水 準
で 得 られ た結果 を、そ れぞ れ 図 21及 び図 22に 示 した。
この 図 よ り、ベ ル ト速度 の増 加 と ともにベ ル ト温度 が
げ歪 の小 さい方 が 、耐 久性 に有利 で あ る こ とを示唆 し
て い る もの と思 われ る。
(3)限 界 プー リ径 につ い て
使 用 され るプー リ径 を どこ まで小 さ くで きるか を調
べ るため に、速比 1:1の レ イア ウ トで ベ ル トの耐 久
試験 を実 施 した。そ の結果 を図 24に 示 した。WK125C
と WK14 5Cと もに φ60以 下 の プー リ径 で ベ ル トの ク
ラ ック寿 命 が促 進 され る結 果 を得 た。この こ とか ら、両
ベ ル トと も φ60が 限界 プー リ径 であ る と判 断 した。
BANDO TECHNICAL REPORT No 9′ 2005
5
ま
と
め
本開発 により、ダブル コグベ ル トの体系化 が構築 さ
れた。これによ り、2輪 や ATVの さまざまな要求に対
応で きるもの と思われる。
(1) 変速ベ ル トに求め られる狽1圧 性 と曲げ性 を両立す
1つ
るベ ル ト構造 形状 を品質工学 の手法 を用 い るこ
とで設計因子 の最適組 教合 わせ を求 め、従来形状
に比べ大幅 に性能を向上 させるダブル コグ変速ベ
OE+06L
10
11
12
10
14
∼
15
16
17
ル トを開発 した。
レ
ト
厚み(mm)
図 23高 速耐久試験における温度依存性結果
(2) 基本仕様 をもとに、ベ ル ト厚 みの異 なる 3仕 様 を
設計 し、それぞれの伝動能力 (ST)と 厚 なの 関係
を求 めた。これ によ り、要求 される負荷 に対応 で
きるベ ル ト仕様 を容易 に決定す る ことが可 能 に
な った。また、伝動能力限界 を示す指標 としての
ST4%maや ST変 山点max、 Low条 件 の耐久性 を示す
指標 としての STuseを 定義 し、変速 システム設計
の基準 を提供す ることが可能 となった。
20
30
40
50
6o
70
ブーリ
径(mm)
図 24使 用限界 プー リ径 評価 での結果
井上
豊茂
Toyoshige lNOUE
1977年 入社
伝動技術研究所
BANDO TECHNICκ L REPORT N0 9/2005
高橋
光彦
野 中
敬 三
MIsuh ko AKAHASI
1985年 入社
Keizou NONAKA
1973年 入社
伝動技術研 究所
伝動技術研 究所
研 究論文
Effect of Mated Surface and Orientation of Fi:led Fibers on
Friction of Short Fiber Reinforced Rubber
短繊維強化 ゴムの摩擦 に及ぼす相手面 と繊維配向の影響
Nollakiヽ VADA+1
││││
不
Yoshitaka UCHIYAMA・ 2
TomoakiIWAl・
ν
J III 「F「 准
岩井
,」 :│り J
Naoto KONDO*2
2
智‖
ri
Scり l SHINIIZU・
直人
)1藤
,Fi 71く
2
誠
l ij
、
、、短繊‖i― コノ、
,1繊 ll強 化 ゴユ
(SFRR)は 短繊 lF補 強 ゴノ
11イ )体 ともよばれlr動 ベル ト、ホース、スタ ツドレスタ
イヤな とに広 く使 われてい るが 、その物性 は ゴム 中の 短繊llの 分散性や配向性 に強 く依存することが 知I′ ,れ てい る.
本‖1で は 1咄 lL向 させた SFRRに ついて、その繊 [配 向方向、充てん 11と 摩擦 との関係 を li擦 速度、接 ll l:力 を変化
の
t、 lI
させて べ た.│■ 擦 を言F伽 iす る相手前iと しては、水キ
“ liれ 山 水 師を選択 し、乾燥面 との比1交 を行 った,そ 結 以
l
rt擦
ll“ 1を ‖ 千由
をも
iに 対 し中
で
に
し
,tな
:rl(N方 向)に 起 毛させた SFRRは 水キ
係数
:力
や摩擦速度
安
│;れ
接触‖
対
「
ゴ′
、より高いけ│ネ 係
ち、境 界‖
町河
1状 態 にあることがわかった。また、水前iで はIUIり 」、高速度の 条件でItl維 無充 てん
数をもつ ことがわか った
││‖
i、
,
2 EXPERIMENT
1 1NTRODUCTION
Sh()1l libcr reill「 o:ccd
rubbcr(SFRR)co11,positc、
In thc cxpcrimcnts .l pin― ol]disk type trib()1,lctcr
SeCtion
、
vas uscd A rubbcr spccil■ cn of、 qu.trc c「 ()s、 ―
havc bccn tl、 cd、 vidcly in v― bclts(transinisslon belt)
hoscs alld no― 、PikC tircs. ctC I卜
propcltic、
2]Thc phyヽ ict‖
ol' SFRR are stiongly dcpcndcnt on t1lc
(1 0nln,×
101■
m× 2mm)waS rubbcd against a glas、
disk undcr dry condition and
、
vct conditioll
stlcngth pr()pcrtics oflubbcr matliccs tlnd lcinft)rcing
cxpcrinlcnts 、
vas also madc on icc ol. -5°
short「 ibcr、 Tllcil pl()pcitics arc also dcpc[ndcnt on
vas
trib()!]nctcr 、
thc
di、 pcrsion.
oricntation
and
adhcsion
()f
ltinibrcing short fibeis in rubbcr innatliccs
C Thc
coven3d by thc box nl.ldc o1 lk)al]1
pl.tstics lo cool by cold air Thc fliction.ll lk)!cc 、
VtlS
ln a
prcvious w()rk f3], wc lCported On thc clltct、
Thc
。
「
!llCtド t[rcd
by thc strain gaugc attachcd to pttlancl lcaF
sprilig tls shown in Figure l
Figurc 2
、ho、 vs thc
i1l SFRR
Thcrc atc also rcports on thc cffcct of adhcsiOn
dispcrsi()11 .lnd orientation oF short flbcl、
bct、 vccn
fibcr、
and
:lnCCha:lical propcltic、
1n thi、
rubbcr
inatriccs
on
thc
orsFRR 14-51
、ttidy thc friction propcrtics of short ribcr
rclllltlrccd natural rubbcr and poly― butadicnc blcnds
(NR/BR
blcnds) wcrC
CXamincd
Rubbing
cxpcri[1lcnts 、
vcrc [n.ldc undcr a dry conditio[l t:[]d
wet co]nditi()11
、
vith、 vatcl and、 vcrc also nlade agaill、
icc Rtibbing cxpcri1lnents
thrce
sndilig
dircctiOns
1
、
verc also conductcd fOr
corcsponding
tO
thc
│フ
‐
longitudinal (L). tl.tnsvcrsc (T) and nOrnnal (N)
dilcctions()i the uni.txial― oricntcd flbers
l parale eaispln0 2 bOX 3 malngdsk 4 weOhibaance
5 deadヽ veight o movable stage 7 Specimen 3 strain gauge
・ R&Dセ ン ター
・ :金 沢 大学 大学 院「 1然 科学 研 究 科
2う
Fig l
Pin― on disk type tr bometer
BANDO TECHNICAL REPORT No9′ 2005
condition on a glass disk and on icc Undcr thc、 vct
condition watcr was flllcd、 vith on thc glass disk ln
ordcr to make experiment on ice, flrstly 、
vater 、
vas
frozcn in thc glass disk and icc
、
vas flnishcd
uniformly with abrasive paper(CC#1500)
The experiments、 vere made under sliding speeds
frOm icm/s to 20cm/s and contact prcssurcs from
coniguration of thc spccimcns and dcinitions Of
flber
oricntations
Sliding
cxpcriments
、
vcrc
conductcd for thc thrcc sliding dircctiOns of thc
0 049MPa to 0 196 MPa The sliding cxpcriment
undcr dry and wct conditions 、
vcrc madc at room
temperaturc of 23° C Thc cxpcrimcnts wcrc also
madc on icc of-5°
C
SFRR:N,flbcrs perpendicular to thc sliding sulfacc:
L,flbers parallcl to the longitudinal dircction,and■
transvcrsc flbers
Tablc l and Table 2 shO、 v thc fOnnulatiOn of thc
matrix rubber and thc SFRRs The matrix rubbcr(U―
0) COnSiStS of natural rubbcr and poly―
butadicnc
rubber The U-O docs not contaln sholt flbcrs The
rubbcr specimens U-5, U-10 and U-15 containcd
polyamide flbcrs of 5vol%, 10vol% and 15vol%
rcspcctivcly in the matrix rubbcr The flber lcngth is
3mm and their diamctcr is about 27μ
m An
uniformly dispersed SFRR sample was obtaincd by
controlling thc mixing conditions using a
convcntional laboratory Banbury mixing machine
3 RESULTS AND DISCUSS10NS
3 1 Effect of maing surfaces and s‖
ding speeds on the
frict on
Figurc 3 sho、 vs variations in thc cocfflcient of
fliction for matrix rubber(u-0)and Various SFRRs
(U-5,U10,U15)Expcrimcnts wcrc conductcd undcr
a contact prcssurc of 0 098MPa Undcr dry condition,
thc friction cocfflcicnt of U-0、 vas much higher than
thosc of SFRRs Thc friction cocfflcicnt dccrcascd as
volumc of short fibers increased Thesc rcsults arisc
from thc dccrcase of contact area because the show
that the sholt flbcrs support thc grcatcr part of
Tab e l Formu alon of matttx rubber(u-0)
applicd load Under the 、
vet condition, the frictiOn
cocfflcicnt for thc mathx rubbcr、 vas largcly rcduccd
Phr
compalcd to the dry condltion(Fig 3(b))HOWCVCr
Natural rubbcr
60
thc diffcrcnccs of friction cocfflcients under bet、 veen
Poly― butadiene rubber
40
thc wct and dry condition for the SFRRs wcrc
Calbon black N220
35
smallcr
thosc
for
the
matrix
rubben
5
Funhermore, the fliction cocfflcicnts for thc U-10
Zinc oxldc
5
and U-15 hardly changed under the sliding spccd
Accclcrator
1
23
Sulfllr
Table 2 Formula‖ on of SFRRs(vol%)
Spccimcn
Mttrix rubbcr
U-5
U10
95
90
5
10
(U-0)
Polyamidc flbcr
(φ
than
Plasticizer
27μ m×
3mmL)
U15
Before tcsting, the specimcns were abradcd by
abrasive paper(CC#100)under a cOntact pressurc of
0 049MPa and sliding spccd of l
cΠ ys
The
cxpcriments wcrc madc under a dry condition,a、 vct
BANDO TECHNICAL REPORT No 9′ 2005
國
Sidng speed v cm′
s
Fig 3 ヽ
′
ar at ons in the coefficient of fr ction forthe
matrx rubber and sFRRs in the L directon w th
slding speed(p=o098MPa)
rangc cxamincd Oll icc surfacc of-5° C thc frictional
fliction were much higher comparcd to othcr two
coefficicnts、 vcrc highcr than undcr thc、 vct condition
dircctions Thc drainage of、 vater on thc contact area
(Fig 3(c))ヽ Vith incleasing sliding speed,the friction
might be much casicr compared to other t、 vo
coefncicnt for thc matrix rubbcr dccrcascd as like as
dircctions
vet condition HO、 vever the friction
that under the 、
cocfflcicnt for the SFRRs increased with increasing
sliding spccd These results shO、v that thc friction
coefficicnt varics by thc fibcrs on the sliding surfacc
Figurc 4 (a).(b)and (C)ShOヽ V Variations in the
SId ng speed ′
(cm′ S)
coetficient of flictlon for thc spccimen U 10 in thc N,
L and T dircctions of thc oriented flber、
rcspcctivcly
under dry conditions Thc cxperiments 、
verc made
under sliding speeds "、m icm/s to 20cll1/s, and
contact pressules lron■
vith
Comparing 、
0049MPa to 0 147 MPa
thc thrcc dircctions, thc coefflcicnt
of tliction in thc N directlon was thc smallcst at low
contact prcssurcs and low sliding spccds Howcvcr
S10■
vith increasing
the coefflcient Of friction incrcascs 、
9 speed v(cmIS)
F19 5 Var ations in the coefficient offrct on forthe
U‐ 10 under wet cond tion w th s‖ ding speed
sliding spccd
:0 049MPa, ● :0 074MPa, □ :0 098MPa,
■ :0 123MPa,△ :0 147MPa)
(○
Figurc 6 sho、 vs variations in the coefflcient of
tliction for the specimen U 10 in thc N,L and T
S10 ng speed ソ (cm′ S)
dircctions oF thc oricntcd flbers lespectively under
rubbcd against icc ln any directions, the coefflcient
vith increasing sliding spccd
of friction increased 、
Thc trcnds werc dominant in thc N dircction and the
SIdng speed y(cm′ S,
vere much highcr at lo、
cocfflcicnts of friction 、
v
contact pressules and at high sliding spccds These
y
rcsults sccm to arise flom prOtruded flbers norma‖
to the rubber surfaccs At highcr contact prcssurcs
SldnO speed y(cm,S,
Fig 4 ヽ
′
ariat
ons in the coefficient of frict on for the
U‐ 10
under dry condition w th snding speed
(○ :0 049MPa,● :0 074MPa, □ :0 098MPa,
■ :0 123MPa,△ :o147MPa)
Figurc 5 sho、 vs variations in the cocfficient Of
fliction for the specimen u lo in thc N,L and T
dircctions respectively under wct condition For thc
S10■ 9 sp∞
specimens in thc N and L dircctions,the cocfflcicnts
d
′ (cm′ s)
││(c,T uirection
of friction dO nOt change largcly at various contact
pressures and sliding spccds Ho、 vever in contrast to
thc dly condition,the coefficicnt of friction in thc N
SId ng speed
direction was largcr than that of in the L dircctions
Thc flbcrs in thc N direction under wet condition
tend to break watcr fllm on the friction sulfacc easicr
comparcd to thOsc in thc L directlons
For the
specirncn in thc T dircction, thc cOcfflcicnts Of
ソ (cmIS)
Fig 6 Variations in the coericient offriction forthe U‐
on ice with si ding speed
10
(〇 :0 049MPa, ● :0 074MPa, □ 10 098MPa,
■
◇
:0 123MPa, △ :0 147MPa, ▲ :o172MPa,
:0 196MPa)
BANDO TECHNlCAL REPORT No 9/2005
the protruded lcngth of flbcrs are reduccd Thereforc
surfacc Undcr thc、 vct condition as sho、 vn in Figurc
the friction coefflcicnts、 vill bc minimizcd cOmpared
7(b),the fliction cocflicicnt for thc matrix rubber was
to thosc at lo、 vcr contact pressurcs
largcly rcduced compared to that undcr dry condition
Howcvcr for thc SFRRs thc differences of the friction
3 2 Effect of contact pressures on the frict on
cocficicnts bctween under 、
vet condition and dry
coefflcicnt Of fllction for the matrix rubber(U-0)and
condition were sman Furthermore, thc fliction
coefficients for thc U-5, U10 and U 15 showcd
SFRRs(U-5,U10,U15) in
almost constant value under the contact pressurc
Figures 7(a),(b)and(C)ShOW thC variations in thc
the
N
direclon
Experlments 、
vcrc conducted undcr varlous contact
range examincd
prcssurcs and a sliding spccd of 5 cm/s Under dry
cocfflcients wcrc much highcr than those on
On icc of -5° C, the flictional
、
vct
condition, thc friction coefficient of the U-0 、
vas
surhccs as shown in Figulc 7(c)ヽ ハth incrcasing
much higher than thosc of SFRRs (Fig 7(a))
contact pressure, thc friction cocfflcicnt for the
According to Hertzian contact theory of clastic
matrlx rubbcr dccrcascd Thc frlctlon coefficlent for
contact, the cocfflcicnt of frictiOn tcnds to dccrcasc
thc SFRRs slightly dccrcascd、 vith incrcasing contact
with
Ho、 vcvCr the
prcssurc Thcsc rcsults sho、 v that rubbcr spccimcns
cocfflcicnts of fliction for thc SFRRs U-5,U-10 and
partly mcltcd On icc at high contact prcssure
U-15 havc almOst cOnstant value undcr various
condition Thcrcforc thc valucs of friction coefflcient
contact prcssurc range examincd Thcsc results arisc
arc higher than thosc undcr 、
vct condition and less
frOm thc fact that the sholt flbcrs of high mOdulus
than thosc undcr dry condition
increasing
contact
prcssure
suppoi thc grcatcr part of applicd load on thc frictiOn
33 St‖ beck diagram
●
U5
U10
Thesc data undcr
、
vct condition 、
vere le― plottcd
as shown in Figure 8 Thc oldinatc is thc fliction
coefflcicnts for thc SFRRs in thc N dircction and thc
horizontal axis is v/p (Sliding spccd divided by
contact prcssure) When the sliding sulfacc is under
boundary lubrication, thc cocfflcient of friction 、
vill
bc high and almost constant valuc against v/p Asthe
﹂鰊
surface is mixcd lubncation, the coefllcicnt of
1匈
P MPa
friction 、
vill decleasc
friction
●
U5
surfacc
、
vith incrcasing v/p
is
undcr
lf thc
elastohydrodynamic
lubrication,the cocfflcicnt of f五 ction will bc lo、 v and
、 CO一0一 0 一〇0う 000
︸︶
一︸
then it will incrcasc、 vith incrcasing v/p
Figure 8 sho、 vs Stribcck diagram for the SFRRs
in the N dircction under、 vet condition Thc friction
coefflcient ror thc SFRR was almost samc lcvcl or
dighay incrcascd wih incrca“ ng v/p valuc lt scems
that sliding surfacc
is
almost
under boundary
lubrication for the SFRRs Howcvcr for thc matrix
09 P MPa
「「「● .._
=■
.:...●
・
3・ :・
:。
:。
::::::::::│::::::
﹂∝
Fig 7 ヽ
/ar
ations in the coefficient offr ct on for the
SFRRs in the N d rection vvith contact pressure
(v=5cm/s)
BANDO TECHNICAL REPORT No 9/2005
Fig 8 Strbeck diagrams forthe SFRRsin the N
direct on under vvet cond tion
rubber, the frictiOn cocfflcicnt 、
vas not stablc and
2)On icC Of-5° C, thc fliction cocfflcicnt for the
thelr varlatlons、 verc、 vldc Thc cocfflclent of frictlon
matrix rubbcr dccrcascd
、
vith incrcasing sliding
tend to dccrcasc at highcr v/p ThercfOrc at highcr v/
speed, as like as that under wet condition Ho、 vever
p, thc condition seems to changc froln boundary
thc fliction cocficicnt for SFRRs incrcascd with
lubrication to mixcd lubrication
increasing sliding speed Especia■ y forthe SFRRsin
the N direction,the coefflcients of friction、
4 CttNCLUSION
These result seems to ahse from protruded sholt
The flictiOn cOcfflcicnts of NR/BR blends
flbcrs in thc N dircction
(matriX rubbcr)and polyamidc flbcr fllled NR/BR
(SFRRs)wele examincd whcn rubbed against dり Or
wct glass sulfaces, or ice surfaccs Thc fOnOwing
results wcrc dra、
REFERENCES
l)L A Gocttlcら R l Lcib and A J Lambright,Pap Mcct
vn
Rubbcr Div Am Chcrn Soc,115(20),1979,67
l)UndCr wct condilon,thc friction coefflcicnt for
the matrix rubbcr was largely rcduccd compared with
the dry condition Ho、 vcvcr thc differenccs of friction
cocfflcicnts bct、 veen
vere much
highcr at lo、 v contact prcssurc and high sliding spccd
2)J W Rogcrs,Rubbcr world,183(3),1981,27-31
3)Nヽ Vada,YUchiyama and K Fukunaga,Kautsch Gummi
Kunstst,44(12), 1991, 1142_1145
under wct condition and dry
condition for the SFRRs wcrc srnaner than thosc for
4)VM Mully S K Dc,S S Bhagawan,R Sivaramaklishnan
the matrix rubbcr For the SFRRs in the N and L
and S K Athithan,J Appl P01ym Sci,28(11)1983,
dircctions of orientcd flbcrs, the coefflcicnts of
3485-3495
friction havc almost conStant valuc at various cOntact
5)L Ibara and C Chamorro,Polym CompOs,10(4),1989,
256-260
prcssurcs and sliding specds However for thc SFRRs
in the T dircction, the coefflcicnt of friction
、
vas
relativcly high and decreased、 vith increasing contact
[付 記 ]
pressure bccausc thc drainage of、 vatcr on thc cOntact
口 頭 発 表 :9市 Intcrna● onal Scminar On Elastomcrs 2003,
Kyoto
arca
和 田 法明
NorakヽヽDA
1974年
R&Dセ
入社
ン ター
BANDO TECHNICAL REPORT No9′ 2005
詈△
日田
熱硬化型 ポ リウ レタ ンゴムに よる
戸建免震装置 に関 す る研 究
Study on Based‐ Isolation of Wooden House
by Using Heat Harding Poiyurethane Rubber
古 田 智基
*l
Tomoki FURUTA
加奈森
聡
*1
Satoshi KANAMORI
迫
康浩
*1
鎌田 穣
*1
Yutaka KAMADA
Yasuhiro SAKO
This paper investigatcs cffcctiveness and mechanical charactcristics of hcat hardcning polyurethane rubber
(PUR)for viSCOClastic dampers in bascd isolated and vibration controlled wooden houses Since PUR shows low
stiffncss and high damping compared、 vith thc convcntional viscoclastic matcrials,it is suitablc for based― isolated
device for sma11‐ scale structures such as、 vooden hOuscs ln addition, PUR is not expensive so it is possiblc to
build up based― isolatcd systelan in 10w cost From thc rcsults of sinusoida1 loading tcsts of PUR,the mechanical
charactcristics are estimated PUR has frequency dependcncy, strain dependency, temperature dependency, and
axial pressurc dcpcndcncy Especiany in thcm, axial prcssurc dcpcndcncy is important Bccause there is the
problem of axial prcssure depcndcncy that equivalcnt stiffncss of PUR increases with the incrcmcnt of prcssurc,
、
vhen it is used as bascd― isolation dcvicc The Kelvin― ヽ
メ
oigt modcl is build up based on the results of test Thc
results of scismic response analysis sho、 v the effcctiveness of PUR for based―
1
2
は じ め に
isolatcd structurcs
粘 弾性 体 の基 礎 的 力学 性 状
21
免震 制振 装置 を建 築物 に設置 し、長 周期 化 お よび
高 減衰化 す る こ とで建築物 の地震応 答 を低 減 させ る構
造 が広 ま りつつ あ る。制振装 置 で あ る粘 弾性 ダ ンパ ー
カ学性状
粘弾性体 の基本的な力学特性 は図 1の よ うな履歴曲
線 を示 し、基本特性値 である貯蔵弾性率 Ct損 失弾性
は 、幅 の大小 に関 わ らず安 定 した振 動 エ ネル ギ ー吸収
能力 を発揮 す る特徴 が あ り、 多 くの実 建築物 に適 用 さ
れ だ して い る。
率 C″ ,損 失係数 ηを利用して、等価剛性K■ 等価粘
性減衰係数 69,等 価粘性減衰定数 heマ で表現できる。
粘弾性体
本研 究 で は 、一般 的 な粘弾性 体 と比 較 して低 Fll性 か
つ高 減衰 の熱硬 化型 ポ リウ レタンゴム に着 目 し、 ア イ
ソ レー タとダンパ ー の両方 の役害Jを 有す る戸建 住 宅用
の 免震 デバ イス を提 案す る。先 ず 、基礎 的 な力 学性状
を得 るため に行 った動 的加振 実験 の概 要お よび結 果 に
つ い て報告 す る。次 いで 、ポ リウ レタンゴム (PuR)お
イ
よび鉄 球 入 リポ リウ レタン ゴム (鉄 球 入 りPUR)の 正
弦波加振 実験 よ り得 られ た結 果 を用 い て 、各依存性 の
検 討 お よびそれ らを考慮 した力学 モ デ ルの 構築 につ い
て報告 す る。 そ して、 モデ ルの妥 当性 を検証 す るため
に ラ ンダム波加振 実験 を行 い 、そ の結 果 とポ リウ レタ
ンゴム (PuR)お よび鉄球 入 リポ リウ レ タン ゴム (鉄
“
=
C′
η・K″
η=tan δ =旦
“
*lR&Dセ ン タ ー
BANDO TECHNICAL REPORT No9′ 2005
図 1 粘弾性 体 の 力学特性
η 一2
″
y一
〓
1一
ケ
ε
=
κ
47
球 入 りPuR)の モデ ル に よる計 算結果 を比 較す る。最
後 に、Kclvin Voigtモ デル を使用 した地震 応答 解析 を行
い 、戸 建住宅 用免震 デバ イス と しての性 能 を確認 す る。
22正
221
弦波加振 実験
実験概要
ダ ンパ ー に利 用 され る粘弾性 体 の 基本 力学特性 は 、
温度 ,振 動 数 ,せ ん断歪等 の 要 因 に左 右 され る こ とが
確認 されて い る。本研 究 で用 い られ る熱硬 化型 ポ リウ
レタンゴムは 、免震部材 へ の適 用 を想定 してお り、特
に戸建 住宅 へ の適用 を考慮 した基 礎 的 な力学性状 お よ
び 各依存性 を正 確 に定 量化 してお く必 要 が あ る。
本実験 で は 、免震 デバ イス と しての ポ リウ レタンゴ
ム お よび鉄 球 入 リポ リウ レタンゴム に関 して、振動 数
,
せ ん 断歪 ,温 度 ,面 圧 を変動 因子 と した正弦波加振 実
験 を行 い 、力学特性 の把 握 お よび 各依存性 の定量 化 に
つ い て検討 す る。
222試
験体
ポ リウ レタンゴム (PuR)は 、厚 み を5,10,20,40mm
と変rlJさ せ た断面 50× 50mmの 試験 体 で あ り,図 2に
試験 体例 を示 す。また、鉄球 入 リポ リウ レタンゴム (鉄
球 入 りPUR)は 、厚 み 4mmと 10mmの
ムの 間 に直径
の試験 体 で あ り、図 3に 試験体 形状 を示す 。なお、挿 入
す る鉄 球 の個 数 は面圧 に応 じて 変化 させ た。
戸建住宅 に適 用す る場 合 、断面 100X100mmの 免震
部材 を数 十個 程度設置 す る こ とが想定 され るため 、全
断面 が 100× 100mmに なる よう試験 体 4対 を 1セ ッ ト
と して加振 実験 を行 つた。
223
実験装置
試験 体 お よび錘 を設置 した実験装 置全体 を、図 4に
示す。また 、錘積載 の 有無 にお ける実験 状 況 を図5お よ
び図 6に 各 々示す。均 等 に面 圧 をかけ るため に試験 体 4
体 を土台 に固定 し、土 台 上 に錘 を設 置 した。 なお、積
載 時 に発生 す る試験 体 の ね じれ をな くす ため 、錘 の 両
側 にガ イ ドを設置 して実験 を行 つた。 ロー ドセ ル は両
側 を ピン接 合 と し、一 方 は治具 を介 して土 台 と接 合 さ
れ 、他方 は取 付 け治具 を介 して反力受 けであ る H型 梁
に固定 されて い る。サ イクル数 は最低 10回 行 われ る よ
うに した。
ポ リウ レタンゴ
Hmmの 鉄球 を挿 入 した断面 50× 50mm
E E
O一
0”
タン」ム
ウレ
ロ ポリ
旦
可
1)鉄 球
mm]
〔
5kN用
図 2 ポ リウ レタンゴム試 験体 (20mm)
E]鋼 板
10kN用
図 3鉄 球 入 リポ リウ レタ ンゴム試験体
図 4 実験装 置
BANDO TECHNICAL REPORT N。
9/2005
224加
23
振・計測方法
加振 は正 弦波加振 と し、加振 パ ター ンは 各厚 みの試
験 体 につ い て振 動 数 (02∼ 5Hz),せ ん 断歪 (20ヽ
実験結 果
ポ リウ レタンゴムの 実験 結果 と して、厚 み 5mm,振
動 数 lHz,軸 力 OkN,温 度 20℃ にお け る履 歴 曲線 を図 7
に示 す。歪 の上 昇 とともに剛性 が低 下す る軟化 型 の履
300%),温 度 (-20∼
60℃ ),面 圧 (o∼ lN/111m2)の 組
合 わせ と し、2∼ 10サ イ クルの時系列 の荷 重 と変形 の
歴 を描 くこ とが わか った。
平均 を実験値 と して評価 した。 計 測項 目は、試験 体 の
抵抗 荷重 ,変 位 ,温 度 と し、 ロー ドセ ル,イ ンダク タ
また、
鉄球 入 リポ リウ レタンゴムの実験結 果 と して、
振動 数 lHろ 軸力 OkNお よび 10kN,温 度 20℃ にお ける
ンス式 変位計 ,熱 電対 に よ り計 測 した。錘 積載時 にお
い て は 、錘 の重量 と等 しい圧縮 力 を作用 させ た場 合 の
履 歴 曲線 を図 8に 示 す。軸 力 OkNで はポ リウ レタ ンゴ
ム と同様 な履 歴 曲線 を描 くこ とが確 認 で きたが 、軸力
変形 後 の試験体 の厚 み と面積 の実 測値 に よ り、応 力 ,歪
の値 を補 正 した。
の増 加 に伴 い楕 円形 の履歴 曲線 が乱 れ 、特 に軸力 10kN
時 の低振 動数 で は大 きな歪 時 に硬化現 象 が生 じる こ と
が わか った。 この硬 化現 象 は 、鉄球 の摩擦 に起 因す る
もの と考 え られ る。
3各
依
存
性
31
せん断歪依存性
振動数、
ポリウレタンゴムの各せん断歪 における貯蔵弾性率
Cと 振動数 の関係、損失弾性率 C"と 振動数 の関係 を図
9に 示す。
振動数 の増加 にともなう C'お よび G・ の上昇、せん
断歪 の増加 による c′ お よび c″ の低下が確認 で きる。ま
た、等価粘性減衰定数 力e9に ついては、振動数 とせん断
歪 の依存性 は確認 で きなか った。なお、すべ ての PuR
図 5実 験状況 G垂 無 し)
お よび鉄球入 りPuRに おい て同様 な傾 向であ った。
32温 度依存性
PURの 各振動数 における c′ と温度 の関係、C″ と温
度 の関係 を図 10に 各 々示す。C'お よび C・ は温度 に依
存 し、20℃ の値 を基準 とした場合 0℃ で 15倍 、40℃ で
06倍 になってお り、一般 の粘弾性体 に対 して温度依存
性が低 い傾向にある。なお、力e9は 温度 によらず ほぼ一
定 で あ った。
33厚 み依存性
多 くの粘弾性体 の抵抗力 は、形状係数 (A,た )│こ 比
例する。各厚みの PURに 関 して、Cと 振動数 の 関係、
図 6 実験状 況 (錘 有 り)
5
︵
乙 劇仁 5
︵
乙 潮恒
-200 -100
0
100
200
せ ん 断 歪 (%)
図 7履 歴 曲線 (PUR)
BANDO TECHNICAL REPORT N0 9/2005
-10%お
振動数 lHz
軸力okN
温
度20℃
綸
鰈
蓉
゛
―
100
0
100
200
せ ん 断歪 (%)
図 8履 歴曲線
-200
-100
0
100
せん断歪(%)
(鉄 球 入 り PUR)
n
i
﹂
度 ︵
m
m
口・
5
み力 度
厚軸 温
□▲全0
▲△ 00
□ ▲ △00
□ ▲ △8
目
8
□ 4 △Oo
□ △ ●0
も =週泄 氷堅
冷Eξ 乙 ヽ
03
´日︻くZ︶も = 週ヽ
恐 輝螢
圧鵠mm16 08
0缶
0∩︺ ■
□ 4¨
台0
α Ю
振 動 数 (Hz)
振 動 数 (Hz)
0●公 日豆▼
□ ▲△●0
軸 力 OkN
温度 20℃
も 卜型泄 氷堅
´日ξ 乙 ヽ
01
r日ξ 乙 も ヽ 翠 泄 輝 き
o12345
123456
00●▼
温 度 (℃ )
温 度 (℃ )
□
5Hz
0 0
︵
乙ヽ
も=週よ氷郭
Ъ日、
口3
日^じ
□央 U
□ ▲合 じ
□ ▲ △●O
□ ▲ △ ●O
▲ △ ● 0
r日ξ 乙 も = 週 泄 起 畿
0 02Hz 0 05Hz
△ lHz
▲ 2Hz
厚 み依存性
図 11
008 :
82
。
■
温度依存性
図 10
0
08
F.ttmm16
0缶
振 動 数 (Hz)
振 動 数 (H2)
厚 み 5min
温度 20℃
せ ん断歪 60%
□
012345
123456
40
20
-20
60
40
も =翠 設 ポ駆
r日ξ 乙 ヽ
墨▲□.
協
既
錫〓
慨
,
費
¨
¨
一
”
¨
哨
扁
ゴ
”
▼
o △ □ ▽ 一 0 合
α Ю
´日ξ 乙 も = ぎ せ 橿 搬
O
▲2Hz
:暑 ;
1含
o
20
0
03
0 02Hz 0 0
□
動 数 、 せん断歪依存性
9振
図
015
015
図 12面 圧依存性
2005
BANDO TECHNICAL REPORT Noツ
と振動数 の関係 を図 Hに 各 々示す。各厚 みのPURは
ほぼ 同 じ値 を示 してい る ことがわかる。 また、各面圧
時 にお いて も同様 の傾向 を示 したため、厚 みによる依
C″
験 結果 を最小 二 乗法 に よ り回帰 し、 シフ トフ ァク ター
を決定 した。若 干 のば らつ きが 見 られ るが 、 各依 存性
存性 は形状係数により評価 で きる ことがわかる。
を十分 に表現 で きて い る。また 、C・ にお い て も同様 に
シフ トフ ァクター を決定 した。 なお、温度依 存性 に関
34面 圧依存性
してPURと 鉄 球 入 りPURは 同等 であ る と考 え られ るた
め 、PuRの シフ トフ アク ター を採 用 した。
ポ リウレタンゴムの各振動数 における0と 面圧 の関
係、C″ と面圧 の関係 を図 12に 各 々示す。PURに ついて
は、面圧 の上昇 に伴 い C'と C″ の上昇が確認 で きる。鉄
.の
球入 りPURは 、PURに 比べ てσ 上昇が小 さくな り面
圧 の影響 を低減で きることがわか った。また、ねe9に つ
いては面圧に よる依存性 は見 られなかった。
43
モデル
各依存性 を考慮 した貯蔵弾性 率 と損失弾性率 のモ デ
ルは下式 で あ る
PUR
C=00578′ 0・ lθ つ'04゛ 628+253√
6
)1轟
│‖
4
モ
デ
ル
化
α=00513′ い2θ つ繋°10631+245√ )1詩
41
モデル構築
既報 の文献 より多 くの粘弾性体につい て振動数 ,せ
ん断歪 ,温 度 による依存性 は、各 々を独立 して扱 える
ことが報告 されてい る。そ こで、PuRは せん断歪 60%,
面圧 oN/mm2,温 度 20℃ を、鉄球入 りPURは せん断歪
60%,面 圧 o2N/mm2,温 度 20℃ の場合を基準値 として
振動数依存性 を再現 した貯蔵弾性率 および損失弾性率
を決定 し、他の依存性 をシフ トファクター (sF)と し
て導 入することによ り、 とを (1)式 お よび (2)式 で
モデル化する。
C'(/,‰ 7,σ )=CIマ
(′ )ρ σ/(ハ
′c‐ r(7)κσσ(σ )
……(1)
C・
(/,‰ r,σ )=ct。 (/)ρ 6・ /(/1
,7(7)Ac.σ (σ )
λσ
鉄球入 りPuR
C=α Hl′ "″
"=0
σ
また、αとG″ により表現できるKcl宙 n Voigtモ デル
1)に
を用い、
よる時刻 ′
近傍の振動数メを導入する
(3)式
ことで、等価剛性Ke9と 等価粘性減衰係数69を 逐次変
化 させて時刻歴応答解析に適応させる。
′
=夕 レツ
′ザ
鰍
│… 0
櫂 た
"鳥 卜
ここで、 17,■ ′:時 刻 ′の速度 と変位
42
シフ トファクターの決定
基準値 として振動数依存性 を表現 した貯蔵弾性率お
よび各依存性 のシフ トファクター を、図 13に 示す。実
BANDO TECHNICAL REPORT No9′ 2005
σ
"%40Ю 296+2Ha lァ 尋 “
ゴ
0540FO b`θ
』4240.04嗣 95√ )1轟
)2Ю
44
モデルの妥当性
実験結果 とモデルの比較 を、図 14お よび図 15に 各 々
示す。PURは 、実験結果 とモデルの履歴が良 く一致 し
てい ることがわかる。また、鉄球入 りPURは 高面圧状
態 の大 きな歪時 に見 られる硬化現 象 は再現 で きてい な
いが、比較的 よい対応 を示 してい る ことがわかる。
……0)
ここで、 ρ :歪 依存性の SF
λ :温 度依存性のSF
κ :面 圧依存性の sF
)2お
5ラ
ン ダ ム 加 振 実 験
51
概要
ポ リウ レタン ゴム (厚 み 40mm)と 鉄 球 入 リポ リウ
レタン ゴム につ い て、正 弦 波加振 実験 と同様 の 実験 装
置 を使 用 して ラ ン ダム波加振 実験 を行 った。温 度 は一
定 の 20℃ と し、4種 類 の軸 力 (0,2,5,10kN)に つい
て実験 を行 った。計測項 目は荷重 ,変 位 ,温 度 と した。
また、荷重 を計 測 せ ず に、錘 の応答 変位 ,応 答加 速度
のみ を計 測 す る応 答 実験 も行 った。 入力 に用 い た ラ ン
ダム波 の加速度 時刻 歴 と加速 度 フー リエ スペ ク トル を
図 16に 示す。
52履
歴 によるモデルの妥 当性
ラ ンダム波加振 実験 の結 果 とモデル に よる計算結果
との比 較 を、図 17お よび図 18に 各 々示 す。モデ ル を用
い た計 算値 の導 出 と して、変位 の時刻 歴 結果 か ら各時
刻 の速 度 を求 めて 、先述 の (3)式 か ら各時刻 の振 rlJ数
振動数依存性 Cし
O PUR
15
ヽ0 ヽい
rrW弊
歪 lFI存 性 λ レ
s3 丈
乙 も = 当ヽ
嶽笹畿
´E日ヽ
■ O Ю
2
● 鉄球 入 りPUR
1
05
O PUR
● 鉄球入 りPUR
12345
100
200
せ ん 断 歪 γ(%)
振 動 数 ′(Hz)
5
40
0
60
図 13
1
20
温 度 r(℃ )
嘱:議 驚
2
0
3
-20
面圧依存性 化 lσ
4
16
(f寿 り
Σ 2 d ︲い 0ヽ0
■.
,
温度依存性 λαr
面ピ」
(N/mm)
シ フ トフ ァ ク タ ー
0 0
0 5
1000
500
Z
Z
属
恒
劇
揮
-500
0
‐
500
-1000
-10%あ
‐100
0
100
せ ん 断歪 (%)
-200
200
-100
0
100
200
せ んlt歪 (%)
図 14実 験値 とモデ ルの比 較 (PUR)
1000
2000
500
1000
0
1m1 0
Z
Z
帆
恒
恒
-1000
‐
500
■∞‰
‐
2000
‐
100
0
100
せ ん断歪 (%)
200
‐
200
-100
0
100
200
せ ん 断 歪 (%)
図 15実 験値 とモデ ルの比較 (鉄 球 入 り PUR)
BANDO TECHNICAL REPORT No9′ 2005
を算出する。 さらに、変位 ,振 動数 ,温 度 ,面 圧か ら
の貯蔵弾性率 C'と 損失弾性率 0″ が算出で きるた
各時亥」
とモ デル を用 い た解析 結果 との比 較 を図 19に 示す 。解
析 モ デル は上部構 造 を岡1体 と仮定 した 1質 点 モ デ ル と
め 、等価剛性 49と 等価粘性減衰係数 の9を 利用 して、
Kd宙 n Volgtモ デル により履歴性状 を導出 してい る。
速度 の正負が逆転す る付近 にお いて若干 モデルと実
験値 にづ れが 見 られるが、モ デ ルは実験結果 とおおむ
し、免震層 には Kdvlll Volgtモ デ ル を用 い た。応答 解析
は、Ncwmarkの β法を用いた直接積分法による時刻歴
応答解析 を行 った。 また、入力波は実験 より計測 した
振動台加速度 の時刻歴 デー タを用 い た。解析結果 と実
験結果 は良 く一致 してお り、ラ ンダム な波 に対 して も
ね良い対応 を示 してい ることがわかる。 また、各面圧
におい て も同等 な結果 であつた。
モ デルの妥当性 が確認 された。
53応 答 によるモデルの妥当性
54鉄 球の有無による応答性状の比較
ポ リウ レタンゴムと鉄球入 リポリウレタンゴムの応
ランダム波加振応答実験 における加速度応答時刻歴
30
(× 103)
分ヽ
日3 〓Σく
→ J 樫梨 ミ
-500
-1000
20
05 1
30
TimC(S)
振 動 数 (Hz)
図
16
ラ ン ダム波
6
600
4
軸 力 OkN
l ll
400
′
――実験値
L 2
一 一モデル
13
15
14
16
マ 乙 国 t2
・ 4
・ 6
・
0 0 0
・ 4
・
メ 乙 倒 ﹂2
r
― ― 実験 値
-10
1mC(S)
図 17
1500
軸 力 5kN
1000
面
1000
500
Z
0
面
‖
拠
=-500
1
―― 実験値
― ―モデル
13
14
timC(S)
鉄 球入 りPUR
500
0
=-500
ヽ
-1000
-1500
10
実験 結 果 とモ デ ル の 比 較 (PUR)
1500
Z
0
変 位 lllllll)
15
16
-1000
-1500
― ―モデル
‐
10
0
変位 (mm)
図 18 実験結果 とモデ ルの比較 (鉄 球 入 り PUR)
BANDO TECHNICAL REPORT No9′ 2005
10
答加速度 を図20に 、応答変位 を図21に 各 々示す。ポリ
ウレタンゴムでは、面圧増加 による等価岡1性 の上昇が
顕者になるために長周期化が望めず 、応答加速度があ
まり低減で きてい ないこ とがわかる。 また、応答変位
に関 しては最大 で 9 41mmと かな り抑制 されて い るが 、
面圧増加 によつて試験体 の厚 みが大 きく縮むために見
かけ上のせん断歪が過大 とな り、破断する危険性 が発
生する。 一方、鉄球入 リポ リウレタ ンゴムでは、高面
圧時にお いて も鉄球の効果が確認 され、ポ リウレタン
ゴム と比較す ると応答加速度が大 きく低減 されてい る
ことがわかる。応答変位 に関 しては、 ポ リウレタンゴ
ム よ りもやや大 きな値 を示すが、高 い減衰効果 によ り
ある程度抑制 されてい る。 また、高面圧状態 にお いて
も鉄 球 の効果に よ り試験体 の厚 みが 一定 となるため、
見 かけ上のせん断歪 が変動す ることはな く、破断す る
危険性 はないと思 われる。
6地
61
震
応
答
解
析
概要
対象建築物 は 、最下層 に免震 層 を有す る建 物重量
9 0 燃梨ミ
200
“
燃
N
0
属
-200
― ― 実験 値
― ―モデル
14
15
16
TimC(S)
17
18
12
13
14
TimC(S)
15
図 19応 答性 状 の比較
1000
PUR I
1000
軸力 10kN
鉄球 入 り
PUR
500
軸 力 10kN
¨
燃
N
0
“
駆
嶼
ミ
ミ
‐
500
-500
Max 815gal
‐10000
10
20
30
TimC(S)
40
Max 281gal
50
-1000
0
10
20
30
40
Time(S)
図 20応 答加速度 の比較
入R
U
赫P
PUR
軸力 10kN
軸 力 10kN
︵
目じ 週 黙
分ョ こ 週 尽
Max 941mm
Max 17 1mm
留変位 029mm
10 20 30 40 50
残 留 変位 1 57mm
20b
TimC(S)
図
21
10
20
30
TimC(S)
応 答 変 位 の比 較
BANDO TECINICAL REPORT No 9/2005
35tfの
2階 i■ て 木造 免震住 宅 と した。免震層 には、tl面
100×
100mmの ポ リウ レタン ゴム
63
み 4011nin)お よ
設 置量 によ る応答性 状 の変化
免震効果 が期 待 で きる鉄 球 入 リポ リウ レタンゴム に
び鉄 球 入 リポ リウ レタンゴム を 35個 設置 す る。解析 モ
デ ルは住 宅部 分 を lll体 と仮定 した 1質 点 モ デ ル と し、免
つ い て 、設 置量 を 25個 ,35個 ,45個 と変動 させ て 同様
の 解析 を行 った。エ ルセ ン トロNS波 に対 して 、設置量
震層 に実験 結 果 よ り構築 したKclИ n Vdgtモ デ ル を利用
して解析 を行 った。解析方法 は 、Newmarkの β法 を用
に よる最 大応 答値 の比 較 を図 23に 示す。設置量 を1曽 や
す こ とよる応 答加 速 度 の増 大 、応答変位 の 減少 llB向 が
確 認 され た。しか しなが ら、温度 0℃ にお いて は設置量
(厚
い た直 li積 分法 に よる時刻 歴応答 解析 を行 い 、 入力地
震 波 は 日本建築 セ ン ター模擬 い ● Ll(原 波 ),エ ルセ
ン トロNS(原 波 ),神 戸 NS(原 波 )の 3波 を月Jい た。ま
の よる応 答変位 の 変化 はあ ま りなか った。 なお 、他 の
波 にお い て も同様 の結果 で あ つた。
た 、温度設定 は 0℃ と 20℃ の 2種 類 と した。
62解
7
析結 果
代 表例 と して、 エ ルセ ン トロ NS波 の最 大応 答値 を
22に
図
示す。鉄球 入 リポ リウ レタンゴム は 、ポ リウ レ
タ ンゴム と比べ て最大応答加速度 はllt減 されて い るが 、
最 大応 答変位 に関 しては大 きな値 を示 して い る。 しか
しなが ら、最 大応答 変位 は 15mm以 下 で あ り、高減衰
効 果 に よ りよ くll,制 されて い る こ とが わか る。また、,品
度 につ い ての影響 が顕 著 に見 られ 、温度低 下 に よる応
ま
と め
本研究 より、以 卜の女Π見 を得 ることがで きた。
0ポ リウレタンゴムおよび鉄Jて 入 リポ リウレタンゴム
の基礎的力学性状 を得 るために動的加振実験 を行
い、各パ ラメー タにおける履歴性状 を確認 した。
② 正弦波加振実験から得られた結果を用いて各依存性
につ い て検討 し、シフ トフ アクター を導 入す る こ と
に よ り各依存性 を表現 したモデ ルの構 築 を行 った。
答加速 度 の増大 、応 答変位 の 減少 llB向 が 見 られ る。 な
お 、他 の波 にお い て も同licの 結 果 とな った。
言 こ ゼS練■<讐
∪ 昼型ミ〓早く捏<督
奮“
PUR
PUR
鉄球 入 り
PUR
図
鉄球 入 り
PUR
22エ ル セ ン トロ NS波 に よ る応 答イ直
o
こ 量ξた■ ま書
→一
1
甜
.
¨
︻
︼
︼
︼
︼
︻
︼
︻
一
筑
m
■ ︺ 督報ミ〓ヨ 雄使≪ 晏
﹄
[・
イ
ロ
25(固
図 23設 置量 に よる応答値 の比 較
BANDO TECHNICAL REPORT No9′ 2005
351日
設 置量
451回
③ 構築 したモデルはおおむね実験結果 と一致 している
ことを確認 した。
④ ランダム波加振実験結果 とモデルによる計算値とを
比較 し、モデルの妥当性が確認された。
デバイスとしての
③ 戸建免震住宅の応答解析を行い、
有効性能を確認 した。
謝辞
本研究を進めるにあたって、実験および解析では筑
波大学金久保研究室の協力 を、試験体の作成ではバン
コラン部の協力を得ました。心より感謝申し上げます。
参考 文 献
1)黄 一華 ,加 藤 敬史,和 田 章 ほか :振 動数 と温度に
依存する粘弾性 ダ ンパーの動的力学 モデル, 日本
建築学会構造系論文集 ,pp 91∼ 98,19992
[付
記]
本報告 は下 記報告 に補足修正 を加 えた ものである
(口 頭発表 :2003年 度 日本建築学会学術講演会梗概 集
)
智 基
加奈森 聡
Tomok FURUTA
Satosh KANAMORI
2003年 入社
古 田
2000年
R&Dセ
迫
入社
ン ター
康 浩
Yasuh ro SAK0
1984年
R&Dセ
入社
ン ター
R&Dセ ン ター
鎌 田
穣
Yutaka KAMATA
2000年
R&Dセ
入社
ン ター
BANDO■ ■CHNICAL REPORT N09′ 2005
研 究論文
innmobilization of Co‖ oidal Crysta:s,Formed from
Polymer¨rnodified Silica in Organic Solvent,in Polymer
Gel with Radical Po:ymerization
有機溶媒中でのポ リマー修飾 シリカの コロイ ド結晶のポ リマーゲル固定化
Kumiko FUЛ WARA*1
KollJi YOSHINAGA*1
吉永 耕 二
藤原
Mikiko KONTA*2
田中
久美子
康行
Masafumi TAKESUE*2
三樹子
今田
Yasuyuki TANAKA*1
武居
正史
コロイ ド結晶│は 、粒径 の揃 つた コロ イ ド粒子が溶媒中で粒子間の電気的反発力 により規則配列 した ものである。
々は
我
過去 にポ リマーで表面改質 したシリカ粒子 を用 いて、有機溶媒 中で コロイ ド結晶 を作成 したが、コロ イ ド結晶
をポリマーマ トリックス内に構造固定化する ことがで きれば、光 を制御 で きる材刑 としての応用可能性が広がる。そ
こで本報 では、ラジカル重合による構造固定化 を試 みたところ、PMMAで 表面改質 した シ リカ粒子(d=136nm)か らな
る コロイ ド結晶 をアセ トニ トリル中で形成 し、MMAと EDMを 共重合 させる ことで、 コロ イ ド結晶 をポ リマーグル
内に構造固定化する ことがで きた。作製 したゲ ル固定化 コロイ ド結晶 は明瞭 な bragg回 折 を示 し、コロイ ド結晶が構
造固定化 されたことが確認 で きた。
1 1NTRODUCT10N
2 EXPERIMENTAL DETA!LS
The size― controllcd and ultraflnc particlcs are
Monodispcrsc colloidal silica, of 136 nm in
an aqueous or alcohol co■ oidal suspension,it is、 vell
diamctcr, was kindly plesentcd by Catalysts &
Chcmicals Co ltd, Japan The modiflcation of
kno、 vn that spherical co1loidal palticlcs pc●
colloidal silica、
much attractive in a■ eld of materials chemistry For
odically
vith polymcr was caricd out by the
array in a limited range of volumc fractiOns l) 3)The
rcaction of colloidal silica with trimcthoxysilyl―
ordering
``colloidal crystals,''is bascd on a strong clcctostatic
terrninated poly(methyl methacrylatc)(PMMA)of
number average molecular 、
vcight 6600 in l,2-
rcpulsive intelaction among the particles, arising
dimethoxycthanc 10)11) Thc
from sprcading of the clcctric doublc laycn3)-5) wc
polymer on silica particlcs was 92 mg/g
havc prcviously rcportcd that rnonodisperse polymer
polymer coupling agent 、
vas removcd fronl thc
of
thc
co■ oidal particlcs, so ca■ cd
amount
of
graftcd
Unreacted
modiflcd silica forms thc conoidal crystals in organic
suspension by centriftlgal washing with acetone ive
solvent, which is a polar and good s。 lvent for tlle
timcs
grafted polymc■ 6),7) If it is possiblc to incorporate
colloidal cwstalliZation was detennined by naked
thc colloidal crystal strtlcturc into a polymcr matrix,
cycs or a digital camera
arrayed polymer lcads tO new ftlnctional
the particlc‐
materials
array.
For cxample,nanoscalc pc五 odic particles
ie,
PhOtOnic
cwstal,
is
promising
tO
The c● tical volume llacton(ら )in thc
The renectiOn spCctra wcrc
recorded on a photonic multichannel specral analyzer
of Hamamatsu Photonics Pヽ 4A-11l employing a 150‐
W halogcn lamp on Hayashi LA 150UX
application to optical dcvices, such as dielectric
mirro■ or photo―
flltc■
8ヽ
9, In this papc■
wc describc
thc immobilization of colloidal cwstals of polymer―
modiflcd
silica into polymer gcls
polymerization in organic solvcnt
*]九
州 工 業大学
*2R&Dセ ン ター
BANDO TECHNICAL REPORT No 9/2005
by
radical
3 RESULTS AND DISCUSS10N
As
、
vc havc reported previously
co■ oidal
crystallization of polymcr‐ modifled silica takes place
in organic solvcnt, 、
vhich is a good solvcnt for
graltcd polymcr,and`笏
of grattcd polymer and solvcnt
Inodi■
02
Vanes with thc combinalon
Thc PMMA―
cd sihca(PMMA/Si02)WaS fOrmcd thc crystal
016
structurc in acctonitr‖ c. acctonc, and acrylonitr‖ c
Although the co1loidal crysta‖
ization Of PMMA/Si02
takcs placc in acrylonitrile, thc radical polymcriza―
tion sccms to lead tO dcstluction of particlc arlay,
bccausc
cxcludCd
polymcl
chains
volume
on
cffccts
the
of
electrOstatic
`
ム
,‐
012
18000 [,〕
Iヽ
‐
11‐
1121
ヾ
resulting
008
rcpulsive
interaction among thc particlcs arc stlong cnOush tO
004
brcak thc crystal structure to give risc to a phasc
In
scparation bctwccn thc particles and polymc■
fact, the photo― initiatcd radical polymcrization of
0
acrylonitrilc suspension containing PMMA/Si02
20
40
60
80
100
cOnOidal crystals lcd lo colnnplctc phasc separation lf
Cross lnker/wtO/.
it is possible to surround thc coHoidal crystals 、
vith
looscly cross― linkcd polymcr nct、 vork containing
solvent, ie gel, thc cxcludcd volumc cffccts of the
polymer chains
bet、 vecn
on
the
clcctrostatic
Fig l
intcraction
Effects of cross‖ nker add tion on the critical
volume fract on in co‖ oidal crysta‖ ization of
PMMAISi02in aCetonl門
the pa“ iclcs pcr unit volumc Of thc
suspension
arc
considcrably
maintain the crystal structure
sman
Thus,
enough
le
to
、
ve tried to
incorporate thc particlc ariays inlo crOss― linked
suspension
containing
of
conoidal
crystals
of
OttanOgcl formed by thc radical copolymcrizatiOn of
PMMA/Si02 reSultcd in thc formation of the gcl
included crystal strtlcturc of Pヽ 4ヽ4A/Si02, and thc
inethyl methacrylatc(MMA)and maCromonomcr l.
brilliance based on Bragg rc■ cction、 vas obscrvcd on
prepared
thc
rcaction
of
poly(mcthyl
-2-hydroxyethyi
mcthacrylate)
with
methacrylatc― cο
thc cross scCtiOn of the gcl
acryloyl choloridc, or l,2-diinncthacryloyloxycthanc
thc insidc of thc gcl
(EDM) In Figurc l,cffccts of thc cross hnkcr
front and rcar sides of the gel containing thc
compogte parlcles at φ =0 087 showed that thc
by
addlion on tt fOr the colloidJ crystalHzaiOn lll
PMMA‐ sinca suspcnsion in CH3CN are shown
Thc observation
indicated that the crystal structure、 vas maintaincd on
re■
Thc rcflcction spcctra of thc
cction intcnsitics decreased to less than One tenth
lntcrcstingly, it 、
vas observed that thc additiOn of
of that before gelation and that thc pcaks bccamc
EDM gave a two stcp incrcasc of¢ ,,but thc rcason
broad, as sho、 vn in Figure 2
for thc phcnomenon was still unclcar ln both cascs
spectrum, broadcning of the peaks or appearance of
howcvcr.● ,increascd with addhion of crOss hnker
bimodal
Thcsc
rcsults
shO、 vcd
copolymcrization
that thc gelation by
shOuld bc carried out in thc
conccntration less than 20 alid 80
、
vt % fOr the
peaks
comc
flom
1n the lenection
thc
distortion
or
hctcrogcncity of thc crystal structurc、 rcspcctivcly
Thcsc results thelefolc indicatcd that the crystal
structurc was partiaHy distortcd or dcstroycd
Thc
macromonomcr and EDM、 respectivcly Thus, thc
space between neighboring particles in the gel at thc
polymerization 、
vas carried out in thc suspensiOn
Front sidc in the gel,calculatcd by Bragg's cquation,
PMMA/Si02 in the rangc flom volumc flac●
was 275 nill, which was slightly smaner than that,
0 087 1o
φ=0152,202-231
On(φ )=
molLI MMA 42
280 nm, before the polymcrization
Ho、 vcven the
-71 wi%cross linker and 0 051-0 100 mol L l
vering of
immobilization in the gel resulted in l。 、
AIBN in acctonitrilc in a 10 x 10‐ mm quartz ccn at
single cwstal sizc, calculatcd by thc reflection pcak
25° C
width,5)flom 12 5 μm bcfOrc thc polymcrization to
by ultraviolct light ilTadiation using a high
plcssurc Hg lamp(500ヽ V)
Copolymerization ofヽ
4MA and macromonomer
ll μm, WhiCh was corlesponding to 5 parllcle
laycrs One leason fol thc distortion or destroy of thc
i containing col10idal crystals of PMMA/Si02 in
crystal
CH3CN gave polymcr gels, but brought about
heterogencity of the copolymerization in a 10 x 10-
dcstruction of thc crystal structurc
mm ccll
On thc othcr
structure
probably
comc
from
thc
hand,thc cop01ymcrization of N4MA and EDM in thc
BANDO TECHNICAL REPORT No 9/2005
thc contraction in volumc in thc polymcrization
systcm, cannot bc compcnsatcd in small volumc of
the l―
mrn cell
400
500
600
700
4
DOヽゝ〓のCO一
⊂一
ぅoヽ、〓のCO¨
C一
1600
800
λ′nm
Fi9 2 Ref ection spectra ofimmob‖ ized co‖ oldal
400
crysta s of PMMA/S102 n aCetontn e(1)and in
500
600
700
800
λ/nm
the front side(2),croSS Sect on(3)and rear side
(4)ofthe gelformed by the polymer zation of
MMA and EDMin a10-mm cel
Fig 3 Reflection spectra ofimmob‖ ized co‖ oidal
crysta s of PMM″ Si02in aCeton貴 百e(1)and n
front side(2)and rear side(3)of PMMA gel
formed bythe po ymenza‖ On Of MMA and EDM
Thus,、 vc tried thc immobilization of thc c0110idal
na2-mm ce‖
crystals 、
vith gclation cmploying a 2-mm― thickncss
ccll
The polymcrization
、
vas
carricd out in a
suspcnsion cOntaining Pヽ 4MA/Si02 in the rangc from
φ=0 090 tO φ=O H2,212-227 molL l MMA,
028-032 mol L'EDM and 0006-0 044 mol
In Figule 4,a TEM il■ age of dried gel containing
thc particlc 、
vas shown
The image exhibited thc
C10SS linking during thc copolymcrization takcs placc
L l AIBN in CH3CN at 25° C Thc brilliancc bascd
along 、
vith the penetration into the space amOng thc
on Bragg reflection、 vas obscrvcd in thc rcsulting gel
particlcs
Thc rcncction spectra of thc rcsulting gel at
、
vcre sho、 vn in Figurc 3
φ=0090
1n this casc, rcduction Of
AIBN and thc volumc flaction of PMMA/SiO,in the
polymcrization madc thc rc■ ection pcak sharp and
high
Thc spaces bet、 vccn ncighboring particles in a
front and rear sidc of thc gel werc 273 and 274 nm,
rcspcctivcly, which wcrc mostly samc as that, 274
nm,bcforc thc polymerization Also,the averagc sizc
of single crystals 、
vas l1 0 and 3 8
μm in the gcl at
、
vhich 、
vcre
thc front and rear sidc rcspcctively,
smancr
than
polymerization
that
of
15 2
μm
befOrc
the
Therefore, this rcsult suggcsts that
slovv polymerizatiOn cmploying a 2-mm ccll is
favorable tor maintaining particlc array
Howevcr,
thc sizc of ilnnmObilizcd crystals in thc gcl sccmcd tO
bc relatively small to apply to the photonic crystals
On thc othcr hand,cmploymcnt of a l― mm― thickness
cell resulted in thc formation ofthc gcl more distortcd
crystals than thOsc formcd using thc 2-mm ccll
Probably, thc dcstruction of thc structure ariscs from
BANDO TECHNICAL REPORT No9′ 2005
Fig 4
A TEM image ofimmob‖ ized colloida crysta s
ofPMMA/Si02in PMMA gel
[2] P N Puscyand W van Mcgcn,Narll″ ,320,340(1986)
4 CttNCLUSION
[31 T OkubO,Acc C71a,lRご
`,21,281(1988)
[4]M J StCVCns,M L Falk,M O Robins,ユ C71′ 〃
In conclusion, thc immobilization of particle
array in organogels
、
vas achicved by thc
copolymcrization Of MMA and EDM in acctonitrilc
suspension containing cO‖ Oidal crystals of PMMA/
Si02 Studies of formation of large co1loidal crystals
in olganic solvcnt and immobilization in polymcr gel
[5] T OkubO,Pttθ g Pο らll, SC',28,481(1993)
[6]K Yoshinaga,M Chiyoda,A Yoncda,H Nishida,and
M Komatsu,Cο ″ο
,′ Pο ●
″ Sa,277,479(1999)
[7]K Yoshinaga,M Chiyoda,H Ishiki,and T Okubo,
Cο 〃ο′
′Str● IA,204,285(2002)
[8J W H Zubrzycki,H Hou,and A Allcman,Nα
983(2000)
are no、 v ln progress
P/2ド っ
104.5209(1990)
r2rκ
,407,
19J A Chutinan and S Noda,P/1,s Rご ■ B,62.4488
This work is supportcd by Grantin― Aid for
Scicntiflc Rescarch(No 14350499)f10n■
Ministry Of
Education,Culturc,Sports,Science and Tcchn010gy,
(2000)
110]K Yoshinaga,R Hohc,R SaigOh,T Klto,N Enomoto,
H Nishida,and M Komatsu,PO`V7:ス ′Lル ε711l ο′,3,
91(1992)
Japan
d Pο 夕″
[11]K Yoshinaga,Y Tani,and Y Tanaka,Cο 〃ο′
REFERENCES
Sc′
[1]D J W Aastucn,NAC:ark,L K Cottcr,and B J
AckcrsOn,ユ
P/2)∫
Rで 1`ι ′
′
1,57,1733(1986)
今 田 三樹子
M kko KON乃 ヘ
2002年
R&Dセ
入社
ン ター
.280,85(2002)
[付 記 ]
発 表誌 i Chcmistry Lc■ crs,32,1082-1083(2003)
武居
正史
Masafuml TAKESUE
1990年
R&Dセ
入社
ン ター
BANDO TECHNICAL REPORT No 9′ 2005
特 許・ 実 用 新 案 登 録 一 覧
(200310 - 2004 9)
(日
本特許 )
登 3515138[2004′ 01/23〕
宏 彦 二 平 行
靖 章 克 理
02′ 01]
開 H06-2280621H06/08/16]
田 田 口 西 村
稲 城 樋 大 野
願 H05-145561H05′
発明 の 名称 ・ 要約
発 明者
特 許番 号
源貞H05250867[H05′ 10′ 06]
宮 田 博文
開 H07103308[H07770418〕
赤星
登 348560412003′ 10′ 241
池 日英一 部
古川
願 H05280054[H05/1012]
迫
吉浩
く名称 〉 トリ (p― ターフエニルー 4-イ ル)ア ミン
く要約 〉常温 でアモルファス状 態 を保持す ることがで き、か くして、それ自体
で薄膜化す ることがで き、光電変換素子、サ ーモ クロ ミック素子、光
メモ リー素子等 として有用な新規化合物 を提供する。
く名称 〉車両 の動カ システム
く要約 〉変速プー リ機構及び差動ギヤ機構 を組み合わせてなる無段変速装置 に
対 し、 ニ ュー トラル状態 を安定 して維持で きるようにする。
豊
康浩
開 H07110617〔 H07′ 04′25〕
登 3485607[2003/10/24]
く名称 〉帯電 ロー ラ
く要約 〉官能基数が 20か ら 30で 、平均分子量 が 1000か ら3000の ポ リオール
の 第一 成分 と、ポ リオールの第二成分 とをブ レン ドし、OH官 能基 モル
比で、第一 成分/第 二 成分 =90/10か ら 10/90と されたブ レン ドポ
リオール と、該 ブ レン ドポリオール とイツシアネー トとを NCO/OH
=09か
ら12の モル比で反応 させてなるエ ラス トマ を主弾性層 として
成形 されて構成 される。
司 宏
隆 和
03′29〕
開 H07266463[H07/1α 17]
六 田
一
二濱
願 H06-84174[H06′
肪族炭化水素系洗浄剤 で洗浄 し該洗浄剤 が乾燥する前に前記ポリウレ
タン製のブレー ドにフッ素樹脂系微粉末 を圧着塗布する。
登 3525264[2004′ 02′ 27]
原貢H061345481H06′
開 H0769416〔
06′ 16]
H07′ 03′ 14]
登 3588480[2004/08/20]
〈名称 〉クリーニ ングブ レー ドの製造方法
4着
く要約 〉支持部材 に弾性体ブ レー ドを」
してなるクリーニ ングブ レー ドを脂
■
長谷部兼輝
萩原 敏康
青木
聡
く名称 〉硬貨搬送 ベ ル ト
く要約 〉硬貨搬送用ベル トとして用 い られる特 に小 ビッチの タイミングベ ル ト
の強度 をなん ら低下 させる ことな く、そのベ ル ト歯部側面 に硬貨搬送
用 の係止板 を簡単な構造 で確実 に取 り付 ける。
願 H06228795[H06708/29]
泉
開 H0866626[H08/037712]
谷口登志治
央
登 3578360[2004/0723〕
く名称 〉撹拌装置
く要約 〉一つの 円板につい て周方向 に沿 って略等間隔 で外周縁 か ら中心近傍 に
向け複数 の切 り込 みを設けその切 り込み の うち円板 の 回転方向に対 し
後側 を槽底方向に折 り曲げた撹拌翼 と上記撹拌翼 による回転体の下面
の形状 に対抗する形状 を槽底 に有する撹拌槽 とを装備する。
願 H06327917[H067712′ 28]
開 H08184092[H08707/16]
森岡
郁
伊藤 健―
登 3525268[2004′ 02′ 27]
く名称 〉暗渠 の継手
く要約 〉断面略 U字 状 の 可 とう部材 の U字 の凸部 を暗渠 の外側 に向けている。
可 とう部 llの 両端か ら延設 した両取付部分を暗渠内周面 に7BAつ て設 置
し、取付部分 の一方 の上面 に固定 した固定板 と可 とう部材内面 に沿 う
よ うに配 した可動板 を ヒンジ継 ぎ手部 を介 して接続 して い る。固定板
が可動板 に対面する部分 にはほぼ水平方向 に突起部 を形成 してい る。
BANDO TECHNICAL REPORT N0 92005
特許番号
発明 の 名称 ・ 要約
発 明者
和田
H]
内山
開 H081520331H08/06′
明 隆
法 吉
原貞H06-294679[H06′ 11′ 29]
登 3554754[2004705/211
く名称 〉摩擦材 の使用方法並びに これに用 い る摩擦材及 び摩擦装置
く要約 〉摩擦材は ゴム基材 となるゴム容量 に対 し短繊維が 2か ら 8容 量部配合 し
てなる。
短繊維を ゴム基材 の表面 に対 して略直交する方向に配向 させ る
と共 に摩擦材 の l● 繊維 を 30μ m以 上起毛 させ る。摩擦材は、相手材 に
摩擦接着 させて用 い るもので、
そ の とき、
摩擦材 と相 手材 との摩擦界面
での接着圧力が lMPa以 下 で 、かつ摩擦速度 が 10-tll171SeCか ら loo2cm/
secの 範囲で ある。
10′ 01]
一
ユ
一
士ロ
裕 礼
開 H08-253603[H08′
藤 野
佐 中
原頁H07-57724[H07′ 03/16]
く名称 〉真空成形用塩化 ビニ ル系樹脂 フイルム及 び真空成形方法
く要約 〉ポ リ塩 化 ビニルloo重 量部に対 し、
可塑剤0-35重 量部 と粒径6-12μ m、
平均長 さ02-10mmの ガラス短繊維 05-30重 量部 を含み クラッシュ
ベ ルグ柔軟温度が 45℃ 以上であることを特徴 とする。また、本発明 に
登 353350512004/03/19]
よる真空成形 にて貼 り合わせる真空成形方法 において、
上記ガラス短繊
維 を含 む塩化 ビニ ル系樹脂 フイルムを用 い ることを特徴 とす る。
願 H07125759〔 H07/04/25]
開 H08297409〔
吉田
裕彦
く要約 〉金属製素シヤフ ト外周 に形成 された可 とう性弾性体層 の夕1周 上にシアノ
アクリレー トを塗布硬化 させた樹脂層 を設けて構成 される。
H08′ H′ 12]
登 3485675〔 2003′ 1024]
和 吉
正 礼
開 H0917181H09′
橋 野
石 中
願 H07153576[H07706/20]
く名称 〉電子写真装置用弾性 ロール
01′07〕
登 351362912004′ 01′23〕
く名称 〉転写用 フイルム
く要約 〉ベースフ ィルムの上に絵柄が印刷 された転写層が重ねられた転写用 フイ
ルムであ り、ベース フイルムがポ リ塩 化 ビニ ル loo重 量部 に、メチルメ
タクリレー トーアクリル酸 アルキル共重合体、
α―メチ ルスチ レンーア
ロニ
クリ
トリル共重合体又 はメチルメタクリレー トーマ レイミド共重合
体 3∼ 30重 量部、上記 メチルメタクリレー トーアクリル酸 アルキル重
合体 とは構造式 の異なる メチルメタクリレー ト_ア クリル酸 アルキル重
合体 5∼ 30重 量部、及び可塑剤 20重 量部以下を配合する。
願 H071フ 7165[H07′
07′ 13〕
開 H09-26008〔 H09′ 01′28〕
宮 田 博文
西川真一日
β
登 3513631[2004/01/23]
く名称 〉プー リ式変速機
く要約 〉プーリのベル ト入口側にあるカムチ ップとカム本体 との間 にシムを介在
し、
そのカム面 のカム本体か らの高 さをベ ル ト出口側 カムチ ップのカム
ベ ル ト入口側押 圧部 の荷重分担率を出口側押圧部 より
面 よりも高 くし、
も大 きくする。
願 H072257421H07708709]
坂本
修
開 H0952233〔 H09/02/25]
ゴムベ ル トを少量生産するのに好適 で、製造工程 の 自動化が容易に図
れ、
構造 が 簡単 で小型化が図れ、
大サ イズ だけでな く小サ イズのゴムベ
ル ト成形 体 につい て も連続的な加硫が可能な加硫装置 を提供する。
登 355133512004′ 05′ 14〕
願 H07225743[H07Ю 8/09]
坂本
修
開 H0952234[H09/0225]
登 3551336[20047705′
く名称 〉無端 ゴムベル トの加硫装置 と加硫方法
く要約 〉無端 の ゴムベ ル ト成形体の着脱作業 が容易であ り、
多品種 に及ぶ無端 の
14]
く名称 〉無端ベ ル トの加硫装置 と加硫 方法
く要約 〉無端 のゴムベ ル ト成形体の着脱作業が不要であ り、
多品種 に及ぶ無端 ゴ
ムベル トを少量 生産するのに好適 で、しか も製造工程の自動化が容易 に
図れベル ト製品のサイズに関係な く各種サ イズのゴムベル ト成形体 の加
硫がで きる加硫装置 を提供する。
原頁H07-301929〔 H07′ 10/25]
開 H091201961H09′
05′ 06]
登 351363512004/01/23]
迫
康浩
く名称 〉電子写真装置用弾性 ロー ラー
く要約 〉略回転軸 の外月 に導電弾性層が積層 され、
更にその外周 に表面層が同心
に積層 されて形成 された電子写真装置用弾性 ロー ラー において 、
少な く
とも前記表面層が、
鉛筆硬度 Bヽ 6Hの 硬化後被膜硬度を有する樹脂 を
コー テ イングさせた ものである電子写真装置用弾性 ロー ラー。
BANDO TECHNICAL REPORT Noツ
2005
特 許番号
ζξ明 の 名称 ・ 要 約
発 明者
06]
平島
開 H091244641H09/05/13]
藤井
登 348570112003/10′ 241
田中
ll′
親 博 雄 也
信 公 一
和
順 H07-313649〔 H07′
居川
く名称 〉皮膚貼付用 シー ト
く要約 〉アクリルースチ レンーアクリロニ トリル樹脂 よりなる厚 さ20ヽ 150μ m
のフイルムに、厚 さ10ヽ 10μ mの ポ リエ チ レンテ レフタレー トフ ィル
ムが接着 されて基材 シー トが形成 され、
前記基材 シー トのポ リエテ レン
テ レフタレー トフイルム側に、粘着剤層が形成 されてなる皮膚貼付用
シー ト。
平島
開 H09122221「
藤井
H09′ 05′ 13]
登 352527■ 2004Ю 2/2‐
l
田中
親 博 雄 也
信 公 一
和
願 H07313648[H07/HЮ 61
居川
12′ 05]
04′ 08]
彦 宏 浩
克 康
開 H09-96996[H09′
同
畑 松 迫
llE H07-3448581H07′
登 3533510[2004/03カ 9]
く名 IIN〉 皮膚貼付用シー ト
く要約 〉基材 シー トと粘着剤層 とからなる皮膚 IIE付 用 シー トにおいて 、
前記基材
シー トが、アクリルースチロレンーアク リロニ トリル樹脂 を有す る皮膚
賠付用 シー ト。
〈名称 〉電子写真装置用 ブ レー ド体
く要約 〉ブレー ド部材 と支持部材 とを接合 してな り、
相手材 と当接 して用 い られ
る電子写真装置用 ブレー ド体 において、
前記 ブレー ド部材が、ポ リウレ
タンエ ラス トーか らなるものであ り、
その少な くとも当接部が紫外線照
射 された ものである電子写真装置用 ブ レー ド体。
原頁H07-339008〔 H07′
12′ 26]
開 H091756191H09′
07′ 08]
伊藤
健―
く名称 〉 コ ンベ ヤ ベ ル トの キ ャ リヤ ガ イ ド
く要約 〉直方体状 の衝撃緩衝板 の上 面 にベ ル ト招接板 を回着 したベ ル ト支持板 を
登 356537712004Ю 648]
コ ンベ ヤ ベ ル トの ド側 にその 長 さ方向 と平行 に配設す る。コ ンベ ヤベ ル
トの長 さ方 向 に沿 って所定 間隔 で配置 されて い る支柱 上端 部 に凹部 を形
成 し、
衝撃緩衝板 の 両側面 に コ ンベ ヤベ ル トの 長 さ方向 に沿 って横溝 を
形成 し、
横 溝 に沿 って移動可能 な支持 部材 を支柱状端 部 の凹部 で 支持 す
る。
願 H0810729[H08/0125]
口1本
開 H09204130[H09/08′ 05]
堀内 三生
文也
〈名称 〉電子写真装置用ブ レー ドの製造方法
く要約 〉円筒状 シー トを、
その内径 より大 きい外径 を有す る円筒状支持体 に嵌装
し、
円筒状支持体 を所定 の速度 で 回転 させなが ら円筒状 シー トの外周端
登 353351112004703/191
部近傍 に刃物 を切 り込 ませて、その刃物 を円筒状支持体 の軸線 と平行
に、
その 円筒状支持体 の一 回l‐ につ きブ レー ド部材 の幅に相当する距離
を移動 させて、
円筒状 シー トを連続す る帯状 シー トに裁断 した後にその
帯状 シー トを所定長 さ毎 に裁断す る。
願 H0840772〔 H08Ю 2/02]
畑
開 H092120581H09/08/15]
長谷川 誠
克彦
登 355060612004′ 05′ 14〕
く名称 〉電 子写真装置用 クリーニ ングブレー ド
く要約 〉感光体表面 を清掃す るボリウレタン弾性体 からなるブレー ド部材 と同1性
支持部材 とか らなるクリーニングブレー ドにお い て、a ボ リウレタン
弾性体構成用 のポ リオールが室温で液状 であ り、bポ リウレタ ン弾性
体 を構成するイツシアネー トが 4,4'― ジフェエ ルメタンジイツシア
ネー トであ り、c ポ リウレタン■1性 体が特定 のジアザ シクロア ミン塩
の存在下にlT化 させたもの。
BANDO TECHNICAL REPORT No9′ 2005
特許番号
発明 の 名称 ・ 要約
発 明者
願 H08‐ 40773[H08′ 02′ 02]
畑
開 H092120591H09/08/15]
長谷川 誠
克彦
登 359320312004′ 09′ 03]
く名称 〉電子写真装置 IFIク リーニ ングブ レー ド
く要約 〉感光体表面を清掃す るポリウレタン弾性体 からなるブレー ド部材 と剛性
支持部材 とか らなるクリーニ ングブ レー ドにおい て、aポ リウレタン
弾性体構成用のポリオールがポリエチ レンブチ レンアジペー ト又 は/及
びポ リエ チ レンアジー トとポ リブチ レンアジベー トか ら成 り且 つ ポリ
オール を構成するグリコール中のプチ レングリコールの含有率 が30∼
80モ ル%以 上、b ポ リウレタン弾性体 を構成するイツシアナー トが、
ジフェニ ルメタンジ イツシア ネー トで あ り、cポ リウレタン弾1■ 体 が
特定 のジアザシクロア ミン塩の存在下 にIT化 刺せたものであることを特
徴 とする。
願 H09-229724[H09/08/26]
開 Hl1 630241HH′
宮 田 博文
03′ 05]
く名 lT〉 一方向 クラッチ
く要約 〉第 1回 転部材 の断面円形1犬 の摩擦面 と、
第 2回 転部材 の断面円弧状 の摩
擦面 との 間 に平ベル トを巻 き掛け、
両回転部材 の相対回転方向 に応 じて
トルク伝達 の断接 を行 う一方向 クラッチを得 るに当た り、
過度 の入カ ト
登 3587427[2004′ 08′ 20]
ル クに対 し平ベ ル トの滑 りをコン トロール してЛ
各一定 の トル クのみを出
力 した り出力 自体 を停」
卜で きるようにする。
願 Hn 312427[Hll′ 口Ю2]
内藤
寛樹
開 200113136512001Ю 5′ 151
山口
ll● lj
登 357839312004′ 0723]
阿部
房男
く名称 〉カレンダー成形用ポリオレフィン樹脂組成物 とそれより得 られるフイルム
く要約 〉カレンダー成形用ポリオ レレフィン樹脂組成物 は、
ポ リプ ロピレン成分
とエチ レンーポリピレン共重合体 とを有す るプロ ック又 はグラフ ト共重
エチ レンブチ レンランダム共重合体 とか らな
合体 と、
場合 によつては、
り、ツインキャピラリー レオメーターにて温度 180℃ にお いて剪断速度
を loooo(1/秒 )と した ときの仲長粘度が 2012∼ 74650PA sの 範囲
にあ り、ダイスウェル比が 10∼ 22の 範囲 にあ り、キヤ ピラリー レオ
メー ターにて温度 180℃ にお い て引取 り速度を5m/分 以上 とした とき
の溶融張力 が 18f以 上である ことを特徴 とする。
願 Hl1 312429[Hll′ 11/02]
山口 勝 也
開 2001131383[20017705/15]
七宝 邦 夫
登 3525289[2004′ 02′ 27]
内藤 寛樹
く名称 〉カレンダー成形用ポリオレフィン樹脂組成物 とこれより得 られるフイルム
〈要約 〉カレンダー成形用ポ リオレフィン樹脂組成物 は、(A)01ヽ 3g/10分 の
範囲のメル トフロー レー トを有 し、
少な くともポリプ ロ ピレン成分 とエ
チ レンープロピレン共重合体成分 と有す るプロ ック又はグラフ ト共重合
体 100重 量部 と、 (B)(a)7ヽ 30gハ 0分 の範囲 の メル トフ ロー レー
トを有 し、
少な くともポ リプロピ レン成分 とエチ レンー プロピ レン共重
合体 とを有す るプ ロ ック又 はグラフ ト重合体 10ヽ 150重 量部、(b)1∼
150g/分 の範囲 のメル トフロー レー トを有 し、-40℃ ヽ -60℃ の範囲
のガラス転移温度を有するポリエ チレンーエチ レンブチ レンランダム共
重合体 ―ポ リエ チ レン トリプ ロ ック共重 合体 5∼ 30重 量部、及び に
1ヽ 10/分 の範囲の メル トフロー レー トを有するエ チ レンブチ レンラン
)
ダム共重合体 5ヽ 30重 量部から選ばれる少な くとも 1種 とからなる。
2000704′ 14]
2001′ 0:′ 09]
登 3527968[2004/03Ю
5]
浩 良
勝
開 2001-3991〔
本 原
藤 藤
願 2000-118557〔
〈名称 〉伝動 ベ ル ト及 びその製造方法
く要約 〉圧縮 ゴム層 と接着 ゴム層 とが加lj t接 着 されてお り、
上記接着 ゴム層内に
′
、
エス
ポリ
テル繊維 か らなる し線が埋設 されている伝動 ベル トにおいて、
上記接 着 ゴム層 と圧縮 ゴム層 が共 にエ チ レンー α―オ レフィンージエ
、
ンゴム配合物 の加硫物からなると共に、
上記′
し
線が レブルシンーホ ルマ
リンー ラテクッス接着剤組成物 にて接着処理 されて、
上記接 着 ゴム層内
に接若 されて埋設 されてお り、ここに、
上記 レブルシンーホルマ リンー
ラテ ックス接着斉1組 成物 中のラテ ックスの回形分 の 50∼ 100重 量部 %
力`
クロロスルホン化 ポリエチ レンか ら選ばれる少な くとも 1種 であるこ
とを特徴 とする。
BANDO TECHNICAL REPORT No 9′ 2005
特 許番号
発 明 の名称 ・ 要約
発 明者
04′ 24]
松本
開 2001302866[2001′
10731〕
阿部
哉 男
真 房
原頁2000‐ 127680[200α
登 3513652[2004/o1/23]
く名称 〉粘着 シー ト用基材 フイルム とその製造方法
く要約 〉粘着 シー ト用基材 フイルムは、塩化 ビニ ル系重合体 100重 量部 に対 し
て、数平均分子量 が 150∼ 3000の 範囲のポ リエステ ル系可塑剤 40∼ 70
重量部 と、分子量 800ヽ 3000の 有機 亜 リ ン酸 エ ステル安定剤 01∼ 10
重量部 と脂肪酸 カルシュウム、
脂肪酸亜鉛 及 び脂肪酸バ リウムか ら選ば
れる少な くとも 1種 の金属石ケ ン05ヽ 25重 量部 とハ イ ドロ タルサ イ
ト01∼ 10重 量部 とか らな り、本発明による粘着 シー ト用基材 フイル
ムの製造方法 は、
上記樹脂組成物 をカレングー加工にてフィルムにする
ことを特徴 とする。
原
頁2000-129355[2000′ 04/28]
開 2001-310808[2001′
伊藤
健一
〈名称 〉ラ イナ ー装置
く要約 〉搬送物 の衝突からシュー トを保護す るライナー装置 であって、
帯状 の ゴ
ムベ ル トを供給側 か ら回収側へ と移送可能な移送装置 を備え、
前記 ゴム
11′ 06〕
登 35136531200″01/23]
ベ ル トが 、
前記 ゴムベル トの移送経路 に於 いて、
前記 シユー トの内壁面
の うち少なくとも搬送物 の衝突面に面 して配置 されているライナー装置
を提供す る。
原頁2000-166976[2000′ 06105]
開 2001-348855[2001′
伊藤
健―
〈名称 〉ゴム製袋体
〈要約 〉流体力導合排 されるス リッ ト状 の非接着帯域 を有す る帯状 の ゴム層 と、
前
ゴム
ゴム
を囲続する
とを
の
記
層
補強帆布
備え、
前記
層 外面 であつて、少
12′ 21]
登 3513810[2004′ 01′23〕
な くとも前記非接着帯域 の端部に対応 した位置にお いて、
補助 シー トが
接着 されてい る ゴム製袋体。
願 2000-250787[2000708′ 22]
1刃
2002-62129[2002′
丸山 秀―
登 3485871[2003/10′ 24〕
の外周を交互に押圧 して、
該張力帯 を長 さ方向において僅 かに変位 させ
つつ上接触子 を下降移動 させ、
下接触子 の上端部及 び上接触子 の下端部
で張力帯 の内溝及 び外溝 を探 りつつ各溝内 に係入 させるようにする。
ll1 2000‐ 281473[2000109′ 18]
林
開 2001‐ 226646[2001′
高田 典男
08′ 21]
く名称 〉ベ ル ト測定装置
く要約 〉張力帯 を下接触子 の上端部 に掛止 し、
両側 1対 のフリッパ により張力帯
02′ 28:
亨
く名称 〉織 マー クの熱圧着方法及びそれに用い られる耐熱粘着 レイアウ トシー ト
く要約 〉ヒー トカッ ト機に ヒー トペン温度以上 の耐熱性 のあ るポリイミド樹脂 か
ら成る透明又 は半透明な耐熱性 シー ト上に粘着剤 を積層 してなる耐熱粘
着 レイアウ トシー トを設け、
その上に織 マー クを載置固定 して直接 ヒー
登 3561722[2004706/11]
トカッ ト機 で ヒー トカッ トを行 い 、
その ヒー トカット後 にマー ク形状の
織 マー クを耐熱粘着 レイアウ トシー トに固定 したまま、
ホ ッ トメル ト接
ユニ
ーム
よリ
フォ
に熱圧着 し、
着剤に
その後に耐熱粘着 レイアウ トシー
トを剥 がす。
願 2000316491[200071017]
金田
真明
開 2002120300[2002/04/23]
登 3543217[2004′ 04′ 16〕
く名称 〉ベ ス トス ラブ成形装置
く要約 〉予め コグス リープに対す る各 コグフランジの周方向の位置合せ を行 って
お き、ロー ダの保持 ヘ ッドに上 コグフラ ンジ を一体 に設けるとともに、
コグス リー ブ内に下 コグフランジを配置 してお き、
搬入 された円筒金型
のコグス リープに対する周方向の位置合わせ のみ を行 うようにすること
で 、ロー ダの保持 ヘ ッドによ り円筒金型を保持 して コグスリー プ内に上
方から押 し込む ことによ り、
円筒金型及 び コグス リーブ間 に各 コグフラ
ンジが自動的 に介装 されるようにする。
BANDO TECHNICAL REPORT N0 0/2005
特許番号
発 明 の 名称 ・ 要約
発 明者
願 2000335854120α ソ11/021
見方 康範
開 2002■ 3991112002/05′
泉
lワ
l
央
登 353968212004/04/021
く名称 〉導iL性 ロー ラお よびその製造方法
エ ピクロル ヒ ドリンゴム を基材 とする導電
く要約 〉導電性 の軸体 の外周面 上に、
かつ
弾4■ 層 を設け、さらに導電弾性層 の外周ni Lに 抵抗調整層 を設け、
抵抗調整層 は、
少な くとも親水1生 樹脂 から成る内層 と疎水1■ 樹脂 から成
る外層 との 多層構造 として導電性 ロー ラを構成す る。
清友
開 200260044〔 2002/02′ 261
吉永
=
十
心 ″
達 英
願 200()35598712000/11/221
く名称 〉粉体攪拌 搬送用 ス クリュー
く要約 〉螺旋状 の羽根部 とこの羽根部の少なくとも 一方の端部から延出 した軸部
とをllえ る粉体攪拌 搬送用 スクリューであ って、ウイスカ形態 の補強
充填剤を 10質 量 %以 L50質 量 %以 下含有する樹脂組成物で ‐
体成形 し
登 358737712004′ 08′ 20]
た。
願 2000‐ 39612812000′
12′ 26〕
開 2002‐ 194203[2002′ 07′ 101
登
永見 晴資
i■TI」
:諭
く名称 〉導電1■ ゴム材料電子写真用導電性部材 の 製造方法
く要約 〉エ ピクロルヒ ドリンとエ テ レンオキサ イ ド及び、又 はアルグリシジル
エーテ ル とを共重 合 してなる導電性 ゴム 1∞ 重量部、並びに、炭酸 カル
シウム 30ヽ 150重 量部か らなる導電性 ゴム材料であって 、前記炭酸 カ
3541369120"0″ 091
ルシウムは 、前記導電性 ゴム 中 に、最大粒径 が 30μ m以 ドであ り、平
均粒径 が 1ヽ 8μ mで あ り、かつ 、粒径 15μ m以 上の分散粒 子の割合が
である1大 態 で分散 している導電性 ゴム材料。
lo・c以 卜
21103‐
1281812003/01/151
樹 一一睦
茂 敬 公
開
野 中 野
奥 野 大
願 2001-19691712001706′ 281
登 349683012003/11′ 281
く名称 〉高負ll伝 動用 Vベ ル ト
く要約 〉伝動 ベル トの摩擦力作用部位 に設けら′
tる ベル ト用帆布 を、
分子量 loo
万以 上のポリエチ レン粉末 と架橋剤 としての有機過酸化物 とが混合され
た未架橋水素添加ニ トリルゴム組成物 を溶却│に 溶解 させた ゴム処理液ヘ
浸潰処理が施 された もの とする。
願 2001‐ 25871812001′
5月
08′ 28]
2003‐ 06315712003′ 03′ 051
谷口
仁
林
亨
く名称 〉熱転写 プリン ト用 マーキングシー ト
く要約 〉マーキ ングシー トは、8o℃ 以上、150℃ 以 ドの範囲内 の軟化温度 を有す
るポリウレタン樹脂 をillx分 とする基材層■面 にホ ットメル ト用の接着
登 353611012004/03/261
上記基材層
却│か らなるホ ッ トメル ト用接着剤が積層 された構成を有 し、
の表面に熱転写プリン トを施す ことにより任意の色彩表示が r能 となつ
“
て い る。又、上記基材層 の軟化温度 は、上記ホ ツ トメル ト用 の接着剤 の
流動り
‖始温度 よ りも高 く設定 される。
lJ1 2001 2337312001/Ol′ 311
堤
開 200223140412002/08′
津村
稔
百田
均
登 3554738[2004′ 05′ 211
161
幹夫
〈名称 〉ロー タリジ ョイン ト
・板状
、
ヽ
く要約 〉 」定体の軸′
ンク
と同′
し
し
状にかつ軸方向 に並んで配置 された 6枚 のリ
の 固定側電極の うち、軸方向 に隣 り合 う対 の電極間 に固定佃1絶 縁シ ト
を
回転体 の軸心 と同
介 して積層配置 しては定1‖ 電極積層体を設け る一方、
″・板状 の 回転側電極 の
心状 にかつ軸方向に並んで配置 された 6枚 のり
うち、
軸方向 に隣 り合う対の電極間に回lr側 絶縁シ トを介 して積層配置
して J転 側電極積層体 を設け、
固定側及び回転側電極積層体 を颯l方 向端
端部 の世定 lll電 極 と
部の 川定側電極間 に軸方向 に交互に並 んで配置 し、
朝 方向に対向す る[171‖ 電極積層体 の電極 との 間、
及びll方 向 に隣 り合
うい定側及び回転側電極積層体の両電極Pl易 転動 により両tじ 極間で電気
の端
信 号を授受する複数の ほ」
lJ体 を配設 し、
間定側及び回転側絶縁 シ ト
部 を、日定側及 び回転側電極 よりもその径方向にそれぞれ突出する。
BANDO TECHNICAL REPORT No 972005
発 明 の 名称 ・ 要 約
特許番号
喜 彰
勇 成
部 崎
阿 岩
願 2001-347215(2001/11/13]
開 2003-14556012003′ 05′ 201
〈名称 〉機能性樹脂構造体 およびその製造 方法
く要約 〉充填材 と樹脂材料 とを混合 して金型に流 し込み、
該樹脂材料 が一次硬化
した状態で、異なる充填材 と樹脂材料 とを混合 して流 し込み、
双方 の樹
登 3593330[2004′ 09/031
脂材料 を化学的に結合 されてなる ことを特徴 とする機能性樹脂構造体、
あるい は、
カロ
熱 された円筒形状 の金型 を回転 させて、その内側 に流 し込
んだ樹脂材料 を硬化 させてなる機能'性樹月
旨構造体で あ って、
前記樹脂材
料 に充填材 を混合 し、
該充填材 を前記金型 の回転 によって金型の半径方
に
向 傾斜分布 させてなる ことを特徴 とす る機能性樹脂構造体。
14]
童] 昭
裕 浩
開 2Cll13-241693[2003′
藤 本
佐 宮
願 2∞ 2‐ 3675912009/Oν
08′ 291
登 3589454[2004/08/27]
〈名称 〉電飾看板用 イ ンクジェッ トプリン ト材、
電飾看板用 インクジェ ットプリ
ン ト板及 び電飾看板
く要約 〉インクジェットプリンタによってプリン トされ背面か ら光が当てられる
電飾看板用 インクジェッ トプリン ト材 で あ って、イ ンクジ ェッ トプリン
タによってプリン トカ流 される水性 インク吸収層表面層及 び水性 インク
吸収層 中間層、支持体層、粘着剤層、並びに粘着剤 と剥離 が可 能 な離型
フィルム層 を有 し、JIS K 7105に 準拠 してlll定 された全光線透過率 が 8
∼ 60%で ある電飾看板用 イ ンクジェ ットプ リン ト材。
BANDO■ ■CHNICttL REPORT N0 9/2005
新製品紹介
ス ク リー ン印刷 の微細化 、
極薄膜化 ニーズに応 える
「バンコランスキージ」
の紹介
(担 当
(は
:バ ン コ ラ ン部
)
じめ に )
バ ンコラン部 では、ス クリー ン印刷 の各種用途 に対応 で きる スキー ジの品揃 えを進 めて まい りましたが、今回、lT
分野、FPD分 野等における微細化、極薄膜化 ニーズ に応える新規 スキー ジをラインア ップいた しました。
(従 来 の ス キ ー ジ)
1 材質
スキー ジに要求 される耐磨耗性、耐溶剤性 に関する品揃 えについて、表 1を ご参照 ください。
2
形状
表 2の よ うな平 スキージ、剣 スキージ、角 スキージを製作 してお ります。
(新 製 品 の ラ イ ンア ッ プ )
1 二層 スキー ジ
硬度 の高 いポ リウ レタンを積層する ことにより、使用エ ッジの柔軟性 は維持 しつつ 、スキー ジ岡1性 (腰 の強 さ
を上げることがで きます。硬度 の組 み合 わせ として、60-90(JISA)、 60-80、 70-90が 可能です。 また、材 質
としては、耐溶剤性 (Bタ イプ)、 超耐溶剤性 (Uタ イプ)が あ ります。図 1に 岡1性 の変化、図 2に サ ンプ ル写真
)
2
を示 しました。
樹脂板複合 スキージ
9ま たは95mm厚 の平 スキー ジの 中央部 に2mm厚 のガラスエ ポキシ積層板 をサ ン ドイ ッチする ことにより、剛
3
4
性 を上げるとともに、印刷回数におけるア タック角度 の変化 を抑 える ことがで き、印刷 の繰 り返 し精度が向上 い
た します。図 3に 概略図 を記載 いた します。
静電防止 スキー ジ
ス クリーン印刷 において、スキージとイ ンク、ス クリー ンメッシュとの摩擦 で発生する静電気は、ペー ス ト状
インクの飛 び散 りを引 き起 こ し、印刷欠陥、 ム ラ、 ニ ジ ミ等、印刷不良の原因 とな ります。
静電防止 スキー ジは、超耐溶斉1性 (Uタ イプ)ス キー ジをベー スに、耐溶剤性、高物1生 はその ままに、電気抵
抗値 をlo2,MΩ まで下げる ことにより、発生 した静電気 をスキー ジとホルダー を通 じて、系外 に放出する ことが
可能 とな ります。従来 スキー ジと静電防止 スキー ジの物性比較 については、表 3を ご参照 くだ さい。
大型 FPD向 けスキー ジ
フラッ トパ ネルデ ィスプレイ分野におけるス クリーン印刷 では、大画面化、多面印刷化 に対応すべ く、印刷機、
ス クリー ン版が大型化 し、ス キー ジにお いて も、長尺のスキージが要求 されてお ります。また、一 回に印刷 され
るペー ス トの量 も増加 し、
最大20mm
広幅、内厚化が必要 となってお ります。同用途に対応 で きるスキージとして、
厚 × llXlmm幅 × 2700mm長 さのスキージラ インを新設、生産を開始致 しました。
ド送 り
(最 後 に )
1
バ ン ドー化学 はスキー ジの専門 メーカー として各種用途 に対応 で きる製品の豊富な品llllえ を今後共行 ってい きた
い と考 えてお ります。
BANDO TECHNICAL REPORT NO"2005
表
Aタ
材 質 によ る分類
機械 的強度 に優 れ る ウ レタ ンを使 用。
イプ
Tl磨 耗性
Bタ イプ
Illi容 斉
11生
Uタ イプ
超耐溶剤 1■
Sタ イプ
1
耐溶剤性 に優 れ る。汎用 グ レー ド。
ポ リウ レ タ ン
Bタ イプの耐溶剤性 を更 に向上 させ た もの 。
ウレタンで膨i間 の大 きい極性溶媒 に対応。TAB印 吊」
。
特殊 ゴム
耐極性 溶剤
表
2
形状 によ る分類
平 スキー ジ
剣 スキ ー ジ
角 スキー ジ
形 状
04
034
033
3 2 1
■ ・こ ヽ 全2 ● う栄
0 0 0
60B(単 層)
60-9oB(二 層)
60U(単 層) 60-90∪
(二 層)
サ イ ズ :9× 50× 80mm
ね じり角度 :30°
図
1
二 層 スキー ジの同11■
ガラス エ ポ キ シ積層板
図
2
二 層 ス キ ー ジの写 真
BANDO TECHNICAL REPORT N09′ 2005
図 3 樹 脂板複 合 ス キ ー ジの構造
表 3 静電防止 スキージ物性
物性
単位
70U静 電 防止
70U通 常品
表面抵抗率 (5∞ V)
MΩ
137
31900
体積抵抗率 (51XIV)
MΩ・cm
167
292∞
引張強度
TB
破断伸び EB
引裂強度
TR B
DIN磨 耗量
MPa
25
Z
%
550
570
N/mm
nlm3
104
溶剤浸漬試験 ※
プチルカルビトールアセテー ト浸潰重量変化率
プチルカルピトールアセテー ト浸漬硬度変化
%
メチルセ ロ ツルプ浸 漬重量変化率
%
メチルセロツルプ浸漬硬度変化
※ サイズ
-2
-2
124
H`
-13
-12
;95× 20× 50mm
浸漬時間 :24時 間
BANDO TECHNICAL REPORT No.972005
新製品紹介
環境 に優 しく、
高画質 を発現 す るサインデ ィス プ レー用 イ ンクジェッ ト
メディア「バン ドーグランメッセ GM― PSP」 の紹介
(担 当
開発 グル ー プ
:化 成品事業 部 技 af生 産部
)
化成品事業部 では、サ イ ンデ ィスプレー などの広告媒体 として使用 されるインクジェ ッ トメデ ィアを製造、販売
してお ります。
イ ンクジェッ トプリンター に使用 されるインクは、水性顔料 イ ンク、水性染料 イ ンク、溶剤系 イ ンクなどがあ り
ますが、サ イ ンデ ィスプ レー業界 では、画像 のll明 性、環境 へ の優 しさか ら水性顔料 タイプの インクジェッ トプリン
ターが多 く普及 してお ります。被記録材 であるメデ ィアは水性 イ ンクでプ リン トされる ことか ら、プリン ト面 に改 質
層 を設けて、水性 インクを吸収、定着す ることで画像 を形成 してい ます。
市場 にお いては高発色、高画質化、ll久 性 など今 までの要求 に加 えて、環境 に優 しい素材 で構 成 された メデ ィア
の要求が高 まってきてい ます。化成品事業部 では、これ らの要求 に対応すべ く、昨年度、環境対応型 イ ンクジェッ ト
合成紙 メデ イア (商 品名 :バ ン ドー グラ ンメ ッセ GM― PSP)の 販売 を開始 いた しました。ユーザ ーでの使用時 にお
ける有機溶剤臭、VOC、 廃棄処理時における環境負荷、さらに生産工場周辺 の環境 にも考慮 した素材 を使用 してお り
ます。図 1の ように、表面改質層、粘着斉1層 には水分散型樹脂 を適用することで 、アル コール以外 の有機溶剤 を含 ま
ず、基材 フイルム、セパ レー ター フ イルム層 にはポリオレフ ィン系樹脂 か らなる素材 で構成 されてお ります。これ ら
の特長 か ら、cM― PSPは グリー ン調達製品 として も登録 い た しました※。もちろん メデ イアとしての重 要機能面 (表
1)に おいて も優 れた機能 を実現 で きましたので 、 ここでご紹介 させていただ きます。
「>印 刷関i菫
※PCMグ リーン購入ネ ットワー ク グリーン購入情報 プラザ htt″ /帥 njca orjp/ ホーム >部 品 原材オ
≪ 環境 を考慮 した製品設計 ≫
脱有機溶剤
基材 フイルム層
(合 成紙 :ポ リプ ロ ピレン)
粘 着 剤 層
(エ
マ ル ジ ョン型 粘着剤 )
セパ レー ター層
(片
面 シリコン処理ポリプ ロピ レン)
け いヽ ヽ
表面改質層
溶剤系樹脂を使用せ ず、
水分散系樹脂を使用
→ 室内 で使用 して も有機溶剤
臭が しない。
製造時 にお け る作業環境 、
周辺へ の環境 にや さしい
ダイオキシン、環境 ホルモ ンな
どの問題 に対応す るためにポ リ
オ レフ ィン系素材 を使用
→ 可燃物 と して廃棄 で き、有
毒 ガスの発生 を抑制
図
BANDO TECHNICAL REPORT No 9′ 2005
l GM― PSPの 構造
54
表
1
使 われ方
重 要機 能 とGM― PSPの 特長
GM― PSPの 特 長
重要機能
イ ンク吸収力 に優 れ、噴射 されたイ ンク
インク吸収力
(イ ンク噴射量 400%を 吸収 で
きる機能
を適正 に吸収、定着 します。
⇒
)
図 2、 図 3
イ ンクジェ ッ ト
乾燥性
イ ンク中の顔料成分 をろ過機能 によって
プ リ ン トカロ
エ
発色性
表面 に残 し、顔料の もつ彩度 を発現 で き
(デ ザ イ ンと同 じ色の再現 )
ることか ら高発色、鮮明な画像が得 られ
ます。
図
オーバ ー ラ ミネー トフイルム と
表面 が平滑 である こ とか らオーバー ラ ミ
ネー トフィルム との密着性 が 良好 で、プ
の接着 強度
リン ト品の鮮明性 をその まま発現 で きま
表面 の平滑性
オーバ ー ラ ミネー ト加 工
4
す。
オーバー ラミネー トフイルム と強固に接
着 し、耐水性、耐候性 を付与 します。
看板基材へ貼 り合わせ時の粘着
基材へ の貼 り合わせ加工
力
従来 の合成紙 メデ ィアでは、貼 り直 し加
工 時にお いて発 泡層 の破壊が生 じ、層 間
貼 り直 ししやす い粘着力
剥離 した合成紙 が基材 に残 る不具合 が発
合成紙発泡層 の破壊 を抑 える粘
生 しましたが、粘着物性 の最適化に よっ
着力
て、発泡層 の破壊 を抑制 しました。
合成紙層 の断面写真 ⇒ 図 5
粘着力 (直 後 ∼経時 )⇒ 図 6
隠蔽性
合成紙発泡層 の破壊比較 ⇒ 図 7
(貼 り直 し加工の しやす さを比 較
)
耐水性
耐水性 、耐候性 に優 れ る こ とか ら屋 外 で
耐候性
使 用 して もイ ンクの流 れ 、変色 な どの 著
看板基材 との接着強度
しい外 観変化 が あ りませ ん。
(経 時粘着力、再剥離性 )
看板施工後
実使用
(テ
ス ト実績 )
弊 社 の オ ー バ ー ラ ミ ネ ー トフ イ ル ム
(GM― OLM、 GM‐OLG、
GM POL)、 エ ッ
ジシー ル を した構 成 で屋 外 にて約 1年 間。
※ 実績値 であ り、保 証値 で はあ りませ ん。
BANDO TECHNICAL REPORT N0 9/2005
インク吸収力性能比較 解像度 360dロ
インク吸収力性能比較 解像度 720d●
︵
ぺ︶喘 く つじS ヽハ ヽ
︵
ぺ︶嘲 ヽ つせe ヽへ ヽ
^,ノ
―
100%
200%
300%
400%
100%
インク噴射量 (%)
図2
】 カ ラ ーバ ター ン
400%
iCY200%
イ ンク吸収 力 の比較表
,レ ′ル
△ (,
I S‐ (:M
ヽ
1_ti l lL'[11,
│ ●[υ ,■ 1,6 5
1 0
PSP
(月
) │
│ │
M100● ●
360dpi
S・ 0一
溶
一
GM―
300%
〓 ﹂﹂
︲
﹂
﹃
﹂
叫
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畑
︲
凶〒面 図
200%
インク噴射量 (%)
│
催。
│ ・´
│ │
(ゆ
1
│
(く
CY200%
明 ︱ 明 度 ︱ 暗
720dpi
3
プ リン ト部分 の断面写 真
(さ
―
えみ)
(明
│
(く
図
0
す み )― 彩 慶 一
.1 .S
す み )― 彩 度 →
図4
) ,
:。
↓ │
(暗 )
(さ
えみ )
(く
(さ
│
」 。
S
│
1
0
すみ)― 彩度 ―
えみ
,
I
│
1
(さ
えみ)
発 色性 (彩 度 )の 比較表
まず、 GM― PSP表 面改 質層 の作画性 に関する特長をご説明 します。
インクジェ ットプリンター は高解像度 になるほどインク噴射量が多 くな り、 リップソフ トで噴射量 の制御 を しな
ければ 720dpiで は 360dpiの 約 2倍 のインクを噴射す ることにな ります。 よって、高解像度 で高 い発色性 を好 まれる
ユーザ ー は 720dpiの 設定 で出力することが 多 く、デザ イ ンと同 じ画質 で作画 で きる メデ イアを要求 します。
イ ンク吸収力に関 して、図 2か らGM― PSPは 競争合他社品に比較 して インクの に じみがな く、インク吸収力に優
れてい るとい えます。プリン ト時 におい て表面改質層 に必要な機能 は、イ ンクの吸水、膨潤、ろ過、定着機能ですが、
この 中で イ ンク吸収力に関 しては吸水、
膨潤機能が必要です。GM― PSPは 他社 メデ ィアに比べ て この機能が優 れてお
り、横 方向 にイ ンクが滲 むことな く、垂直方向にインクを吸収 して い ることが検証 で きてお ります。
発色性 に関 しては主 としてろ過機能が必要ですが 、図 3に 示す断面 の拡大写真 によると表面改質層 の上層部 の イ
ンク濃度 が高 くなっていることか ら、イ ンク中の顔料成分を表面改質層 の上層部分でろ過 してい る働 きが認め られま
す。200、 400%な ど複数 インクでプリン トしている部分 は、上層 部分 が重ね合わせた色、中間層 か ら下層部 にか けて
それぞれのイ ンクの色が独立 して定着 してい ることか らプリンターか ら噴射 されたそれぞれの色 の インクを順次、
適
正に吸収、膨潤、ろ過 しなが らインクが定着 して い ることがわか ります (他 社品 はろ過機能が弱 い ために層全体 がほ
ぼ同一な色 で定着 してい る)。 よって、発色性 (彩 度 )に 関 して も図 4に 示す様 に360、 720dpiと も他社 よ り高 い発色
性 を有す るとい う結果が得 られてお ります。
BANDO TECHNICAL REPORT Noツ
2005
合 成 紙層 の 断面 拡 大 写 真
合 成 紙発 泡層 の破 壊 現 象
(ア ル ミ 、 ガ ラ ス
図5
合成紙の断面写真 と発泡層の破壊現象
‐ 当社品
J卜
他社品A
理想 とす る粘着力 の範囲
貼 り付け直後
24H後
図
6 PSP粘 着 カ
図7
57
60℃ x7日 後
(直 後 ∼経 時 )
貼 り直 し加 工時の発泡層破壊比較
BANDO TECHNICAL REPORT No9/2005
次 に PSPの 粘着剤層 に関す る特長 をご説明 します。
基材 フイルム層 で ある合成紙はプロピ レン樹脂 を主成分 とし、その特性 を生か しつつ天然の紙に似た風合 い、外
観 を有す る素材 です。合成紙 は図 5に 示す様 な 3層 構造 となってお り、中間の発泡層 で風合 い、クッシ ヨン性 を紙 ラ
イクに してい るのが特徴 です。しか しなが ら、発泡層は空隙部分 の容積が大 きく、層間の接着面積が少ないため に弱
い力 で破壊 して しまう弱点があ ります。
市場 におい ては、広告看板基材 にプリン トしたメデ ィアを貼 り付ける際、貼 り直 しをするとしば しば発泡層 が破
壊 し、基材 に破壊片 が残 って しまう不具合が出ていました。そ こで 、貼 り合 わせ加工 、貼 り直 し加工 時にお いて発泡
層が破壊 せず、
経時 とともに徐 々 に安定す るような粘着特性 を持 たせるために理想 とする粘着力 の挙動範囲 を見出 し
ました。環境 に優 しい水分散型 エ マル ジ ョン l脂 を使用 して、粘着剤 の配合、並びに構造面か ら理想 の範囲 に当ては
める検討 を行 った結果、図 6に 示す粘着力 の挙動 が得 られてお ります。発泡層 の破壊比較 においては、溶剤系粘着剤
l■
で形成 された他社 品 は発泡層 の破壊 によって破壊片が基材側 に残 る現象が発生 してい るのに対 して、
発泡層 の破壊 が
発生 しない優位性 を確認 で きました。また、貼 り合 わせ る基材 の影響 を受けない ように特殊 な隠蔽性付与剤の添加に
よ り粘着物性 を保持 しつつ、粘着剤層に高 い隠蔽性 を持 たせたことも特長 の一つです。
PSPは 環境 に優 しい素材 による構成 で、高発色、高画質化、さらに合成紙発泡層 の破壊 を抑制す る特長 を有 し、お
客様 のニーズ にマ ッチす る製品です。
今後 ともユーザ ーニーズ にマ ッチす る製品開発 に注力する所存で ござい ますの
でよろ しくお願 い致 します 。
BANDO TECINICAL REPORT N09′ 2005
新製品紹介
「光ファイバ用精密研磨 フィルム 丁OPX」 の紹介
(Thin Optics Polishcr)
(担 当 :開 発事業部 )
1
11
精 密 研 磨 フ ィル ム を使 用 す る 背 景 と 目的
ブロー ドバ ン ドの現状 と光 フ ァイバ接続
近年、ます ます発展 を遂げ る情報化社会にお いて、高速情報通信網 の普及 は国家 プ ロジェク トにもなってお り、従
来 の ダイヤルア ップ接続や ISDNと 言 った ナ ローバ ン ドに代 わつて、ADSL、 CARV、 FrTHに 代表 される広帯域接
続 (ブ ロー ドバ ン ド)が 急速な勢 いで普及 しつつ あ ります。中で も光接続回線の増加 はめ ざましく、近 い将来、普及
率 も相当高 くなると予想 されてい ます。
12
光 コ ネ ク タ と精 密研 磨 フ ィル ム
家庭、企業内などネッ トヮー クは、接続 ファイバ の終端同士 を直接突 き合わせ るフイジカル コンタク ト (PC)方
式 が主流で 、脱着が容易な接続 部 は光 コネクタと呼 ばれます。 (図 1)
光 コネクタ及 びファイバ の構造 を図 2に 示 します。光 コネクタはジルコニ アセラミックの中心 を石英 ガラス製 の
フアイバ が貫 く構造 になってお り、両者は接 着斉1で 接着 されてい ます。光 コネクタの端面 は、光損失 を極力防 ぐ為に
専用 の研磨機 を用 い、特殊な研磨 フィルムで所定 の形状 寸法、粗 さを作 り込みます。 PC接 続 ではファイバ端面
の形状 と面粗 さが光損失 の大 きさを決定す るため 、ナノ単位 で精密 に研磨す るとともに、石英 ガラス、ジル コニ アセ
ラミックス とい う異種材料 を段差な く研磨す ることが要求 されます。
φ2.5
屈 折 率 :コ ア >ク ラット
C,AP酬 田 光 コネ タ タ
ナ ノオ ー ダ ーの
端 面粗 さが必 要
光 フ ァイノ`
図1
13
ジ ル コエ ア フ ェル ー ル
光 コネクタによる PCコ ンタク ト方式
研磨 フ ィルム構造 につい て
バ イ ンダー樹脂
ン
図2
ダ イヤ :05∼ 15μ m
シ リカ:lo∼ loonm
∼ 10μ
m
光 コネ クタ及 び ファイバ構造式
研 磨 フ ィル ムは、PETフ イル ム上 に、砥粒 であ る ダイヤ
モ ン ドや シ リカ微 粒子 をバ イ ン ダ樹 脂 中 に分散 させ 、コ
ー テ ィング した構造 となってお ります 。
PET基 材 (t‐ 75″ m)
図3
研磨 フ ィル ム構 造
BANDO TECHNICAL REPORT No 9′ 2005
2.光 コネクタ端面研磨 について
下記 に端面研 磨 工 程 の 1例 を示 します。
SiC#1000
③
ダイヤ 3μ
m
①
ダイヤ lμ
m
2
②
ダイヤ 9μ
⑤ O
i
S
①
m
「ヽ_
研磨後 コネクタ端面
写真
接若剤除去 工程
球 面形 成工程
(粗 研 磨
(仕 上 研 磨
(中 仕 上 研 磨 )
)
(最 終 仕 上 げ研 磨
)
)
端面 の表面粗 さ(Ra)
)
(研 磨 フ イルム
1ヽ
4ヽ
15μ
m
60ヽ 100nm
45μ m
1000ヽ 1600nm
図4
3
31
8-ヽ
400ヽ
15nm
8nm
4ヽ
700nm
200ヽ
400nm
2ヽ
30ヽ
4nm
70nm
コネ クタ端 面研磨 工 程 の例
当 製 品 の特 徴
ダイヤ系
① 高い研削力を有 しながら、高品質の端面精度を得られます。
高い研削力、高端面精度 というトレー ドオフの関係にある特性を、ケミカル作用を付与 し実現 しました。
研磨時には、フイルム上へ研磨液 を用い湿式研磨を行いますが、この水を改質することにより、高研削力、高
端面精度 を実現することを発見 しました。 (PAT化
研磨層中にこの改質剤を添加 しており、特殊な研磨液を使用する必要があ りません。
)
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1・ ル儒有
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︵E 、 ︶ “ 腱 E
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400 日 :ケ ミカル作用無し
350
6
200` 窯
4
,50
100
50
00
2
mO
0
“
図
5
600
研磨時間
∞0
1000
1200
1400
(s)
研 磨特性 へ の ケ ミカル作 用効果 (D5)
(*D3の Dは ダイヤ、3は そ の llt粒 の
平均 粒 径 を表 す )
図6
D3に
(フ
BANDO TECHNICAL REPORT N09/2005
おけるケ ミカル作用効果
ェルール端面写真 )
32
シリカ系
① 表面構造を制御することにより、長寿命化を実現。
② 繰 り返し使用 しても、高品質の端面精度が得られます。
3回 研磨後
1回 研 磨後
図 7 光干渉型表面粗さ計による3次 元画像
4
図
8
光 フ ァイバ 端面顕微鏡写 真 (× 400)
製品仕様
・
TOPχ シ リース
平均砥 粒
砥粒 の材質
品名
D902
TOPD
D501
D301
サ イズ
#1200
ナ チ ュ ラル
90
#2500
茶
50
#4000
緑
30
標準 ベース厚
μm
″m
75
#8000
a
C
︲
i
S
*φ 105、
フ ィルム色
紫
サ イズ
mm
φ105
t
φ150*
10
0010-0015
2
0
S
S001
S002
61
(Diamond)
り‘
ハυ
D
TOPS
ダイヤ
メ ッシュ
ク リア
0010-0100
φl10、 φ127、 φ140、 φ150そ の他のサイズも製作可能ですのでご相談下さい。
BANDO TECHN10κ L REPORT N0 0/2005
TOPiCS(200312∼ 200411)
2003
2
2004
12月
● 中 国 子 会 社 「 BANDO
BELT(TIANJIN)
CO,LTD Jの 伝動ベ ル トー貫生産工場 の
建設 に着工
1月
(P63こ
参
"“
'
● イ ン ド合 弁 子 会 社 「 BANDO(INDIA)
PVT LTD」 に お い て 、 伝 動 ベ ル ト加 工
生産 を開始
● マルチメデ ィアパー ツ製品の主力生産工
場 である足利工場 において、新生産棟が
完成
● 品質 マ ネジ メン トシステ ム規格 「ISO/
TS1694)2002Jの 認証 を取得
2月
●「バ ン ドーテ クニ カル レポー トNo 8J
刊行
5月
● トルコ合弁子会社 で工 場 開所式開催 、伝
動 ベ ル ト生産 を開始
6月
● 化成品事業部技術部 と同生産部 を統 合
し、同 「技術生産部Jを 新設
●「2004国 際食品工業展 (F00MA JAPAN
2004)」 に出展
(東 京 ビッグサ
イト
8月
)
● 伝動事業部南海工 場 に伝動 システム製品
の 生産 部 門 を独 立 させ た 同 「 第 二生 産
部Jを 新設
9月
10月
● 子会社「株式会社近畿 バ ン ドーJが 同「バ
ン ドーエ材株式会社」 を吸収合併
●「FPD Intcrnationa1 2004(フ ラッ トパ ネル
デ イス プ レ イ イ ン タ ー ナ シ ョナ ル
2004)Jに 出展 (パ シフ イコ横浜),P63ご
参Iい
● 中 国 子 会 社 「 BANDO(SHANGHAI)IN‐
TERNAT10NAL TRADING CO,LTD」
が、
「 BANDO MANUFACTURING
に社 名変 更
(SHANGHAI)CO.LTD」
BANDO TECHNICAL REPORT N。
972005
り
り
●「china lntema● ona1 0ptoelectronic ExpoJ―
■on(中 国国際光電博覧会)」 に出展 (中
国 深J)
●「環境報告 2004Jを 発行 (当 社 インター
ネッ ト ホームベー ジに掲載 ){P63ご 参11,
11月
● 建築用免震 ゴム 免震装置 の製造 販売
を行 う「免震 事業Jか ら、平成 17年 3月
31日 を 目処 に撤退す る こ とを決定
TOPiCS(200312∼ 200411)
中国で伝動ベル トー貫生産工場の建設に着工
中国 (天 津 )の 子会社「BANDO
BELT(TIANJIN)CO,
LTD J〈 阪東機帯 (天 津 )有 限公司 〉にお いて、成長
著 しい 中国市場 での さらなる国際競争力 を高 めるべ
12003年 度 の 環境 保 全活動 へ の 取組 み実績 を ま とめ た
際 境報告 2004Jを 発行 しま した。今 回で 第 4回 日 と
│
なる当報告 は 、環境 会計 、生 産部 門で の取 組 み は もと
よ り、暖 境 J「 省 エ ネJを キ ー ワー ドに展 開す る製品
‖発活動
製 品 も紹 介 してお ります。
く、2005年 3月 の完成 を日指 し、ゴム練 りか らの伝動
ベル ト 貫生産工場 の建設に着 :し ました。世界 4極
(日
米 欧 亜 )に 、さらに中国での生 産供給体制が
‖:(轟
加 わ る こ ととな り、
バ ン ドー グルー プの
)
グローバ ル化 は 層
加速 される こととな
″,1‐
ります。
1環 境半
「 告2004Jは 当社ホームベー
マ:
(完
ジにてご比いただけます.
(ト ソブページ〈
www bando cojp〉
よ り「」
4境 ll企 へ の1ズ 組み │に 進
成予想図
)
んで ください
「FPD
,
lnternat ona1 2004」
2004年 10月 20日 ヽ 22日 にバ シフ イコ横浜で 開
催 され ま した、 フラ ッ トパ ネルデ ィスプ レ イ
(FPD)の 世界最大級 の 国際展示会「FPD
Inlcrna
nona1 2004Jに 出展 しました。有機電子機能材料
をは じめ、金属ナ ノ粒子や蛍光微粒子な ど、当社
が新規事業分野 として取 り組 む光電材料製品を
幅広 く紹介 しました。
「FPD inteinaliond 2004Jの 出震模様
また、2004年 9月 には、中国 {深 月 )で 開lfEさ れました「china
lon(中 国国際光電博覧会)JIこ 出展 しました。
lntcrnationd Optoclcctront ExpO●
BANDO TECHNICAL REPORT N0 9′ 2005
国内事 業所
国 内関係会社
本 社 事 務 所 神戸市中州X熾 上通2丁 日2舒 21■ (三 r'グ ラントビル)〒 1つ0“
TEL(078)2322023 FAN(0‐ 8)2322● 7
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生産技術 センター │1戸 市兵川Jκ ル原通3「 日l r16り せDセ ンター│"〒 6520882
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TEL(0お )“ 1“ 8● Fぶ (078)18r“
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R&Dセ ン タ ー :1戸 市兵叫lκ メ:":述 3T口 l FIIり 〒15■ W
TEL(078,681“ 81 Fぶ 1078'6517997
営 業 本 部 束求都iLll′ 2,「 111■ 3け (1lNNビ ル,〒 lo卜 αHl
TEL(03)5484 011l FAN“ ,3,54811)112
企画 開 発 音
, 夫llttlLド 師‖¨│“ 薔25号 晰 1,t枷 第 ビルデル′′―ヒス0゛ い 53● αnl
'〒
TEL(06)631■ 6 FAk(01'631'2677
EmJli dhnlu@Mndo
“ cojp
l Hl番 23,(J‖ NNビ ル)〒 10ま Ю14
東 京 支 店 東京都淮
TEL(03)5484911l
`恐 FAN(03)54諄 9112
■販売 。加エサービス関係会社
0mal■ okyo@bando co,p
名 古 屋 支 店 名゛i屋 市11‖
駅4「 [レ 6鷹 13け
TEL(052)5823251
`名 =S(052)58■
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とせビル)〒 15000唸
大 阪 支 店 夫厳市北区時 佗 お爵25号 鮨晒 帥■ ビルデツク ―口 oい ぶA,〒 枷
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TEL(06)634"631
Fハ X(06)63457752
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1じ L(07● 4)512525
l
0m“ l osaka@bando co,p
ングハービス
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化 成 品 事 業 gi 人厳市1日
│“ ・5号 晦]餃 ‖舟 ビルデ千
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TEL(06)63152671
FAX(06)“ 4,2615
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3nlal okaT10bando cojp
開 発 事 業 33 神戸市兵IJ● 1鷹 迪3「 口l rr6:,(熙 Dセ ンター1勺 )〒 65● t1882
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バン ドーエラス トマー株式会社
中 国 バ ン ド ー lt式 会 社
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33Ю ll
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大,マ li市 ′J`毛 1:ll12 1 H 1081:: 〒■ │(憲 ‖
,125}381
TEL(06'12■ 31∞ =ヽ (“
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l El“ ′8'577 8541 1tX10・ 8'577 to25
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広 1111‖ 1 li市 11'1`口 6“ 11号 〒73800お
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九 州 バ ン ドー 粽 式 会 社
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〒813031
1 lF72サ
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1古 JI工 場 兵庫呼 '9423232 町上口
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TEL(0724)827711 =S (0721)821173
南 海 工 場 人 r泉 市liり l“ 15TH20酷 1り 〒5An。 0526
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和 歌 山 工 場 和歌山県
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TEL(0730'回
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FFtt L7■ ,V 〒 90111
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株 式 会 社 近 崚 バ ン ドー
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人勲11,11'西 1島 5,口
l FAX(078,“ 1・997
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量搬 建設資材事業部 ,11"ι 珈IF111111岡
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大阪バンドーベルト販売棒式会社
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E飢 』 :n■otaObando co,p
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北海 道 バ ン トー株 式 会社 ltllliり 1 1l Ⅲl't迪 ′ 12轟 22り 〒012(120
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バ ン エ 業 用 品 lホ 式 会 社 lt i“ 1■
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浩 岸 産 業 株 式 会 社 1て ,im●'3“
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東京バンドーコシヘヤ株式会社 煎 11れ 圧 ´11彙 15113r● 10), 〒1■ 椰 )3
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■ 式 会 社 バ ン テ ッ ク 彙J:昴 :LI`芝 1l Jl"23り (」 JNNビ ■, 〒1()8Ю 011
1じ L(lB,'1■ 0130 mX(03)54849131
■ 1111● 111間 lI,1 9FIサ L 〒,3)0● 1
│と 陸 バ ン ドー販売株式会社
6(定 利 場 ヽ)〒 32● (82
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業 部 栃木丼
TEL(ll・ 84)72● 121 '188番
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神 戸 工 場 ‖戸I“ t"J`呻 ,81逆 3丁 日2rr15'1 〒652Ю 田3
TEL(0,8,6516∞ l FAX(078)65189"
「188番 6 〒3200832
足 利 工 場 栃木県足和1li荒 企‖
TEL(ω )724121 D堅 (0● )72● 426
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■製造関係会社
工,〕 ″3′ │`と 1希 , 〒9卜 田 7
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バ ン ドー 輸 機 株 式 会 社 ‖‖ⅢⅢ,111`叫 1近 21 2抒 lSり 〒6"1耶 83
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〒6"OS82
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バ ン ドー 興 産 株 式 会 社
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