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工場見学会 - 一般社団法人 東北空調衛生工事業協会
. 工場見学会 本山振興株式会社 専務取締役 佐々木秀宏 東北空調衛生工事業協会技術委員会主催の工場見学会が、10 月 29 日、参加企業 29 社 41 名の参加により開催されました。 仙台駅前を定刻 8 時、バスにて一路最初の訪問先である、今年 6 月 1 日“すべてが感動、 すべてが笑顔”をキャッチフレーズに改築オープンした、山形県鶴岡市の鶴岡市立加茂水 族館に向かいました。 天候に恵まれ笹谷峠付近、寒河江ダムを越えたあたりの山々のまばゆいばかりの紅葉を 眺めながら、バスガイドさんの出羽三山(湯殿山・月山・羽黒山)の説明や、危機に瀕し ていた閉館寸前の水族館をよみがえらせるきっかけになった珊瑚の水槽から生まれたクラ ゲの赤ちゃんの人工飼育クラゲ水族館を目指しました。今や世界一のクラゲ水族館に大変 身したことや、ノーベル化学賞を受賞した下村脩先生の受賞理由となった緑色蛍光タンパ ク質がオワンクラゲに由来していることから交流が始まり、最近下村脩先生が名誉館長に 就任した等の案内を聞きながらの快適な往路でした。しかし月山ICを目前に車輌事故で 積荷が散乱して高速道を降りることになってしまい、国道 112 号線に入ると、こんどは道 路工事で、目的地に約 30 分遅れの到着になりました。 バスを降りると強風が吹き荒れていて、 20 分ほど展示コーナーを先に見て、次に水 族館の心臓部バックヤードを巡回し、副館 長様より苦労話を含めた説明を受けました。 すべてのクラゲは人工飼育しており、養 殖繁殖飼育で大事なことは、水がゆっくり と回転する必要があり、水がよどむ場所が あってはならないので、これを解決したの がドイツ製のポンプであります。クラゲは 泳ぐ力が弱く無限の流れに乗っているのを、水槽の中で再現しなければなりません。この ように環境と条件を整えても人工飼育では、約四ヶ月で変形などが見られる(クラゲの寿 命は自然界では約一年)のですべての展示クラゲは、人工繁殖で常に更新しているとのこ とでした。また水槽に濁った海水が直接入り込まないため、旧館とは海水取水口の位置を 変更したことや、最近のろ過技術が格段に向上したことから、日本海がいくら荒れたとき でも、水槽が綺麗に保たれている工夫がされ ている等が、改善点として話されました。 電気は飼育している生命を維持する最大 のポイントで、万一の停電に備え、補助電源 設備を津波でも届かない水族館屋上に設置 したとのことでした。又市営水族館でありな がら運営費用は鶴岡市の予算に頼らないで、 自力で経営されていることに驚かされまし た。 加茂水族館をあとにし、『庄内おばこの里こまぎ』で昼食を終え、天童ワイン株式会社に 向かいました。 ワイン製造設備製造工程は、非常に簡単なもので製品化の速さにビックリ。 収穫-破砕-圧搾-発酵-熟成(タンク・樽)-ろ過-ビン詰-ビン熟成 (発酵期間は果汁から徐々にアルコール度が高くなり約2週間ほど) 赤ワイン :紫黒色の葡萄を潰した果汁を種や果皮と一緒に発酵槽に入れて発酵させます。 ロゼワイン :赤ワインと同じ手順で液体の色が薔薇色になった時、果皮と種子を除いて更に 発酵させます。 白ワイン :緑色の葡萄を潰した実を圧搾機で絞り果汁だけを発酵層に入れ発酵させます。 質疑応答では ・甘口と辛口の製造方法は? 甘口ワインの製造方法は2週間ほどで発酵が完了しますが、発酵が進むほど辛口に なるのでメーカーごと甘口の度合いで発酵を途中で止めます。発酵停止には亜硫酸塩 が使用されています。 ・ワイン価格はピンキリで判らないが基準があるか? 良いワインは良い葡萄から。従って葡萄造りはワインの生命。温度、日照時間、水 分、土壌など自然条件のもとで、良い品質のワインが製造されるのだそうです。 次に試飲会場に案内され、俄かソムリエとしてテイスティングの体験をしました。 ワインはウイスキーと違ってビン詰後でも熟成するので、数本購入して楽しむ方法もある との事です。赤ワインの熟成(色・香り)は、栓を抜いてグラスに注いでしか判らないが、 白ワインの熟成(透明感・香り)は、ビンの中を外から判断できる等の説明がありました。 ワインの貯蔵方法などを聞きながらの数種類のワインを試飲し、約一時間の工場見学を終了 しました。 帰路のバスでは恒例のじゃんけん大会が開催され、和気あいあいのなか午後6時過ぎに 仙台駅東口に無事到着しました。今回の工場見学会を振り返ってみますと、50種類を超 えるクラゲの展示数世界一の規模、人工養殖をして世界最大級直径5メートルの円形水槽 を数千匹のミズクラゲがゆっくり回遊する様が印象的でした。 加茂水族館にて 天童ワイン工場 今回、企画運営いただきました皆様に深く感謝とお礼を申し上げます。 今後の東北空調衛生工事業協会様並びに会員各社様の、益々のご発展とご健勝を祈念致 して工場見学会の報告と致します。