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2014年期 第6回課題研究テーマ 所属班 テーマ 業績不振時の見積項目への監査手続について 近年、経営者の判断や見積が重要な要素となる会計分野が増加しています。これらの項目は、企業の 収益性が低下し業績不振になった際に、監査上はより慎重な対応が求められることが増えます。以下の 項目において、業績不振時に監査リスクが高まると想定される事項と、それに対応する具体的な監査手 続について、あなたの考えを述べなさい。 1 設問 テーマ 2 設問 テーマ 3 設問 テーマ 4 設問 テーマ ①有形・無形固定資産 ②工事進行基準における売上計上 ③売上債権 ④棚卸資産 ⑤繰延税金資産 ITに係る統制及び監査 ITの形態とその利用は企業ごとに異なり、また、日々急速に変化しているため、監査人はこのような状況 を踏まえてリスク評価手続及びリスク対応手続を実施する必要がります。 そこで、以下の問いに答えなさい。 (1) あなたが上場会社のクライアントを担当していると仮定した場合、ITに係る統制及びその監査につい て、あなたが監査上留意すべきと考える事項を具体的に3つ挙げて述べなさい。 (2) 昨今の会計ソフトウェアの進歩は目覚ましいものがあります。このような時代に、「会計は会計ソフト ウェアによってすべて適切に処理が行えるため、公認会計士による監査は不要である」という意見に対し て、あなたの考えを述べなさい。 期末監査について あなたは3月決算の上場会社の現場責任者を担当しています。 【1】平成27年3月期の期末監査を迎えるに当たり、3月上旬、クライアントの経理部長と以下の点につい て決算の打ち合わせを行うこととなりました。 ただし、経理部長は最新の会計や法務についてそれほど詳しくないため、理解に資するような説明を意 識してください。 1) 今回の決算で考慮すべき新会計基準の適用 2) 税制改正が会計に与える影響について 3) 会社法改正について 【2】経理部長から、来期は監査報酬の10%減額を打診されました。 その後、あなたがとる今後の行動・心構えを述べなさい。 会計上の見積もりについて 財務諸表に計上される一部の項目は、正確に測定することができず、見積りが必要となる場合がありま す。会計上の見積もりは一般的に監査リスクが高いと考えられていますが、これについて、以下の点を 論じなさい。 ①会計上の見積もりに関する、監査上の一般的な留意点を述べなさい。 ②実務上、会計上の見積もりに関して特別な検討を必要とするリスクを設定する可能性がある勘定科目 を3つ挙げ、その理由について述べなさい(なお、個々の前提条件等は自由に設定して良い)。 ③②で挙げた勘定科目に対して、どのような監査手続きを実施する必要があるか述べなさい。 不正への対応 証券取引等監視委員会から「金融商品取引法における課徴金事例集~開示規制違反編~」(平成26年 8月29日公表)が公表されています。 http://www.fsa.go.jp/sesc/jirei/kaiji/20140829.htm 「金融商品取引法における課徴金事例集~開示規制違反編~」を読んだうえで、以下の事項について、 論じなさい。 5 設問 ①「金融商品取引法における課徴金事例集~開示規制違反編~」の中の事例をひとつ取り上げ、その 事例に対して、それぞれ不正を見逃さないように、どのような監査をすれば良いのか、あなたの考えを述 べなさい。 ②あなたが考える会社が不正をする要因を理由とともに述べなさい。 ③不正が発生しないような会社にするために、どのような組織・内部統制にすべきかあなたの考えを述 べなさい。 2014年期 第6回課題研究テーマ 所属班 テーマ 6 設問 テーマ IFRSへの対応について 近年IFRSを任意適用する企業が増加傾向にあります。このような背景を踏まえ以下の設問に答えなさ い。 (1) IFRS導入している日本企業のうち、業種が異なる会社を2社以上取り上げるとともに、選択した会社 におけるIFRSと日本基準との差異で影響が大きい主な相違点を述べなさい。 (2) IFRS導入にあたり、日本基準のときよりも企業側が注意しなければいけないもしくは、対処しなけれ ばいけない課題を述べなさい。 (3) IFRS導入にあたり、日本基準のときよりも監査人側が注意しなければいけないもしくは、対処しなけ ればいけない課題を述べなさい。 不正な財務報告に対応する監査手続について 1.過去、実際に行われた不正な財務報告に関する事例の内、会計監査人からの指摘以外で発覚した 案件を1つ調べ、不正事例について、概要(会社名、不正の手口、発覚の経緯等)を説明しなさい。 7 設問 テーマ 8 設問 テーマ 9 設問 テーマ 2.上記の不正事例を前提に、以下のそれぞれの立場における設問について、あなたの考えを述べなさ い。 ①【会計監査人以外の立場】 当該不正を会計監査人が発見するためには、監査計画から意見表明に至るまで、どのような監査手続 を実施すべきであったと考えるか。 ②【会計監査人の立場】 不正が発見できなかった点において、監査手続の不備はなかったことを説明する状況となった場合、 上記①で述べた監査手続を実施しなくて良いと判断した理由について、どのように説明することが考えら れるか。 新しいコーポレートガバナンスのあり方について 新しいコーポレートガバナンスのあり方として、昨今の具体的な企業不正事例を踏まえて、会社法の改 正及びコーポレートガバナンスコードの導入をまとめるとともに、仮に他にも法律・制度を改正・導入でき るとしたらどのようなものが考えられるか述べなさい。 訂正報告書提出会社の監査の受嘱 近年、上場会社において、不適切な会計処理の発覚を原因として、有価証券報告書等(四半期報告書 又は半期報告書を含む。)の訂正報告書が提出されている事例が少なからず見受けられる状況となって います。もし、不適切な会計処理が発覚しそれを原因として訂正報告書が提出されることになった上場会 社の監査について、あなたが監査業務の受嘱の可否から検討するように依頼を受けた場合、どのような 事項について留意すべきかあなたの考えを述べなさい。また、上記検討の結果、監査を受嘱することと なった場合にておいて、監査計画の策定から監査意見の表明に至るそれぞれの場面においてどのよう な事項について留意すべきか同様にあなたの考えを述べなさい。 なお、検討にあたり、一定の仮定、具体的な条件を設けることを妨げない。 特別目的の財務報告の枠組みに準拠して作成された財務諸表等に対する監査について 平成26年2月18日付けで企業会計審議会から公表された「監査基準の改訂に関する意見書」を踏まえ、 日本公認会計士協会(監査基準委員会)は、平成26年4月4日付で、監査基準委員会報告書800「特別目 的の財務報告の枠組みに準拠して作成された財務諸表の監査」、監査基準委員会報告書805「個別の 財務表又は財務諸表項目に対する監査」を公表しています。 ① これらの基準等が公表された趣旨・背景について説明し、一般目的・適正表示の枠組みとの相違を 明確にしたうえで、公認会計士の業務に及ぼす影響について、あなたの考えを述べなさい。 10 設問 ② 特別目的の財務報告に対する監査を前提として、新たなニーズとして生じると考えられる業務を具体 的に1つ挙げ(「特別目的の財務報告の枠組みに準拠して作成された財務諸表の監査」「個別の財務表 又は財務諸表項目に対する監査」いずれか問わない)、その業務を提供するに際して、監査報告書に記 載すべき文言や内容も含めて、留意すべき点を述べなさい。 ③ あなたは、ある会社から、貸借対照表のみを対象とした監査業務を依頼された。当該会社の完全な 一組の財務諸表に対して、他の監査法人は限定付適正意見を表明している。当該依頼を受けるべき か、あなたの見解を述べなさい。 2014年期 第6回課題研究テーマ 所属班 テーマ IFRSを巡る動向 最近のIFRSの動向としては、2014年7月31日に、「修正国際基準(JMIS)」公開草案が公表されていま す。下記の論点について説明しなさい。 11 設問 テーマ 12 設問 テーマ 13 設問 テーマ 14 設問 テーマ 15 設問 ①日本と米国のIFRSを巡るこれまでの主要な動き ②日本における任意適用要件緩和の背景 ③修正国際基準(JMIS)公開草案の内容 ④のれんやその他包括利益の会計処理 ⑤IFRS任意適用会社の業種別特徴 ⑥IPOの際にIFRSを適用する会社の意図 会計における見積等の問題及び企業結合会計基準等の改正について 【設問1】 近年、減損会計、金融商品会計、退職給付会計、税効果会計、資産除去債務のように、経営者の判断 や見積が重要な要素となる会計分野が増加しています。経営者の判断や見積の要素が要求されること により、1990年代後半に起きたいわゆる「会計ビッグバン」以前と比べて会計が逆に複雑でわかりにくく なったという見解について、あなたの意見を述べなさい。 【設問2】 平成25年9月13日に、企業会計基準委員会(ASBJ)から「企業結合に関する会計基準」及び関連する 会計基準等の改正(以下、「本会計基準等の改正」)が公表されました。本会計基準等等の改正は、平成 27年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首(暫定的な会計処理の確定の取扱いは平 成27年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首以後実施される企業結合)から強制適 用されます。 本会計基準等の改正に関し、概要を簡単に述べると共に、実務上問題となる点、監査上留意すべき点 について述べなさい。 退職給付に関する会計基準について 平成24年5月17日に企業会計基準第26号「退職給付に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第 25号「退職給付に関する会計基準の適用指針」が公表され、多くの会社では平成26年3月期の事業年度 末より適用しています。そこで、本基準および適用指針について、以下の問いに答えなさい。 (1)本基準および適用指針の概要を旧基準および旧実務指針からの変更点を中心に説明しなさい。ま た、そのような改正に至った背景についても簡潔に説明しなさい。 (2)本基準および適用指針において、各企業で任意に選択が可能な計算方法・会計処理等を挙げ、企 業にとってそれぞれの方法のメリット・デメリットを説明しなさい。 (3) 本基準および適用指針の適用にあたり必要となる監査手続について説明しなさい。 会計基準の選択について 近年、IFRSを任意適用する日本企業が増加する中で、「修正国際基準」(JMIS)の公開草案が公表され るなど、IFRSに関する環境は大きく変化しつつあります。このような状況を踏まえ、以下の各設問につい て答えなさい。 1.IFRS適用のメリット・デメリットを述べなさい。 2.JMISについて、公開草案が公表された経緯を記載するとともに、JMISの策定に対するあなたの意見 を述べなさい。 3.日本企業は今後どの会計基準を適用すべきかについてあなたの意見を述べなさい。(選択する基準 はIFRS、JMIS以外でもよい) 監査役等とのコミュニケーションについて 監査基準委員会報告書260「監査役等とのコミュニケーション」においては、監査人と監査役等との連携 や双方向のコミュニケーションが求められています。 ①監査役等との連携や双方向のコミュニケーションが重視される理由について、あなたの考えを述べな さい。 ②改正会社法において、監査役等に会計監査人の選任権が付与されるなど、会計監査に関する監査役 の理解を更に深めてもらう事が重要になると考えられます。会計監査人に期待される監査役等とのコミュ ニケーションについてあなたの考えを述べなさい。 2014年期 第6回課題研究テーマ 所属班 テーマ 16 設問 テーマ 17 設問 テーマ 18 設問 テーマ 19 設問 テーマ 20 設問 株式上場直後の粉飾事例について 近年、株式上場直後の粉飾決算事件が社会的に問題となっています。 具体的な事例を1つ挙げ、当該粉飾決算に対して行われた動機、機会等に対するあなたの意見を述べ なさい。 また、会社の立場から当該粉飾を防止するために必要であった対応、および監査人の立場から当該粉 飾を防止・発見するために必要と考えられる手続についても述べなさい。なお、株式上場直後の粉飾事 例特有の事情(他の上場企業の粉飾事例と比較して)についても触れること。 財務諸表監査におけるIT 1.監査計画を策定するに際して、監査人はITの利用に関する概括的理解が求められている理由につい て、あなたの考えを述べなさい。 2.情報システムの利用は企業の業務処理の効率化をもたらす一方で、自動化された業務処理統制等 は財務情報を支える重要な機能を果たすと考えられています。 ①IT委員会研究報告第35号「ITに係る内部統制の枠組み」を参考に、自動化された業務処理統制等を 性質に従い3つに区分し、それぞれを説明しなさい。 ②①の3区分それぞれで1つの統制等の具体例をあげ、それが有効でない場合の財務諸表監査上のリ スクについて、あなたの考えを述べなさい。 ③仮に、あなたが粉飾決算(架空売上の計上)を行う場合、自動化された業務処理統制等をどのように利 用するか、あなたの考えを述べなさい。 税制改正について 平成26年12月30日に与党から「平成27年度税制改正大綱」が発表されました。 (1)今回の税制改正の背景にある日本経済の状況について、自分の考えを述べなさい。 (2)法人税改正についての概要を述べなさい。 (3)法人税改正に伴い、監査上留意すべき点を述べなさい。 繰延税金資産の回収可能性 (1)あなたの担当する会社は、経済不況の影響を受けた業績悪化から数年前に多額の欠損金を計上し ました。前期までは重要な税務上の繰越欠損金が計上されていたことから、「繰延税金資産の回収可能 性の判断に関する監査上の取扱い(監査委員会報告第66号)による会社区分は4に該当すると判断をし ていましたが、当期末には繰越欠損金が全額解消される見込みとなったことから、会社区分を3に変更す ることを検討しています。監査上留意すべき点を述べなさい。 (2)企業会計基準委員会(ASBJ)は2014年2月に税効果会計専門委員会を立ち上げ、監査委員会報告 第66号を見直すことが議論されています。その背景を説明しなさい。また、ASBJでの議論を踏まえ、我 が国の繰延税金資産の回収可能性の判断がどうあるべきかについて、あなたの考えを述べなさい。 なお、企業会計基準委員会議事はASBJのホームページに公表されています。 期末監査業務について あなたは3月決算のクライアント(金商法、会社法)を担当しています。そこで、 ①期末監査時において決算日から有価証券報告書提出日までの会社と監査チームのスケジュールを説 明するとともに ②制度面、経済状況、会社の状況等を踏まえた2015年3月期における会計・監査上の留意事項を明らか にし ③会社が開示する資料のうち、監査意見表明外の事項(例えば、有価証券報告書内の事業等のリスク や決算短信等)について監査人としてチェックする必要はあるか、あなたの意見を述べなさい。 ※監査クライアントについては実際にあなたが担当している会社であることが望ましいが、該当がない場 合は一般的な製造業を想定すること。 2014年期 第6回課題研究テーマ 所属班 テーマ 業績が悪化している会社に関する監査計画の立案 あなたはある一部上場企業(連結決算会社)の主査です。 下記の前提条件を踏まえ、当期の監査計画の立案上、 留意すべき事項を具体的に述べなさい。 また、監査チームのメンバー構成が変わることに伴い、監査チームのマネジメントを適切に行うために貴 方が必要だと考える対応を具体的に述べなさい。 (注意点) ※想定される会計事象を網羅的に列挙して、各々対応する監査手続を立案すること。 ※必要に応じて追加の前提条件を各自設定しても構わない。 ◇グループの概要 ・親会社は製造業を営んでいる。 ・グループは全国展開している(日本各地に支店、工場あり)。 ・海外の連結子会社がある。 21 設問 ◇経営環境 ・業績が厳しい状況が続いており、連結ベースで前期は営業損失となった。 ・一方、最新の中期経営計画上、当期以降(向こう5年間)は営業利益の見込となっている。 ・前期決算で国内売上の架空計上が発覚している(但し、当該事象の重要性は乏しく、前期の有価証券 報告書と内部統制報告書に係る監査意見は無限定適正意見)。 ・業績向上への打開策として、当期から新規ビジネスを立ち上げる予定である(既存事業とは全く別分野 の事業)。 ◇監査チームの状況 ・前期までの監査チームの主力メンバー1名が退職したことに伴い、代わりに新人(J1)1名をアサインす ることとなった。 ・クライアントからは、主力メンバー離脱の影響を出さず、効率的に監査手続を行うよう強く要請されてい る。 テーマ 22 設問 企業及び企業環境の理解を通じた重要な虚偽表示リスクの識別と評価 あなたが興味を持つ上場企業1社を選定し(※)、企業及び企業環境の理解を行い、その概要を述べなさ い。また、当該理解を基礎として、あなたが当該企業の監査主査となった場合には、どのような事項につ き特別な検討を必要とするリスクを識別するか、そしてそのリスクに対してどのようなリスク対応手続を実 施するべきか、あなたの考えを述べなさい。 (※)守秘義務の問題があるため、あなたが所属する監査法人の監査クライアントやあなたが所属する事 業会社を選定することは不可とする。あくまで外部公表資料(有価証券報告書やプレスリリース等)から情 報を取得して論述すること。情報不足の点がある場合は、仮説を立てて自論を展開して構わない。 テーマ 子会社への投資に対する監査手続きについて あなたは連結財務諸表を作成・開示している上場会社の法定監査を担当しており、業務上、連結財務諸 表・個別財務諸表の監査業務に従事しています。 23 設問 数年前にクライアントは新規ビジネスへの参入を目指し、ターゲットとした業界の中堅クラスの会社を買 収しました。買収時にはのれんが発生し、またビジネス拡大のため買収先の会社に運転資本として、クラ イアントである親会社からの貸付も実施しました。しかし、買収後のその子会社の業績は芳しくない状況 が続いています。 当期の期末監査で、当該子会社に対する投融資の評価並びにのれんの評価の妥当性を検討するにあ たり、検討する論点並びに実施する監査手続きについて述べなさい。 なお、前提としてクライアントは投融資・のれんとも減損損失の認識は不要という考えに立っています。ク ライアントから入手した監査証拠及びそこから得られる結論は、各自設定してください。 テーマ 24 設問 税金勘定の監査手続きについて 2001年度以降導入された組織再編税制、連結納税制度、外形標準課税制度による税制の複雑化、移 転価格問題から生じる多額の更正事例、また国際財務報告基準(IFRS)への収斂による会計基準と税法 基準の乖離等により、税金勘定の財務諸表に与える影響はますます高まってきています。そこで以下の 設問に答えなさい。 1)これまでの実務経験から一つの業種を選択し、その中から上場企業を一社又は複数社選択し、想定さ れ得る潜在的な税務リスクについて述べなさい。 2)1)を踏まえたうえでどのような監査手続きを行うべきか、内部統制の監査手続き及び税金勘定の監査 手続きを記載しなさい。 3)税務の専門家の利用についてあなたはどのようにすべきだと思いますか。依頼する内容について具体 的に記載しなさい。また、繰延税金資産の評価について監査人と税務の専門家のどちらが行うべきだと 考えますか、あなたの意見を述べなさい。 4)税金勘定の監査を効果的、効率的に進めるために現状の実務からの改善案があればあなたの意見 を述べなさい。 2014年期 第6回課題研究テーマ 所属班 テーマ 25 設問 テーマ 26 設問 テーマ 企業結合により新たに識別される無形資産及びのれんについて 設問1:企業結合により取得原価の配分を行った際に識別される無形資産及びのれんの性質と、それら が認識される時の会計処理の概要を説明しなさい。(なお、会計基準の直近の主な改正点についても簡 単に触れること) 設問2:企業結合時に生じるのれんを償却するべきか非償却とするべきか、あなたの考えを述べなさい。 なお、のれんの償却・非償却を論じる際には、取得原価の配分、段階取得損益等の有無によるのれん の性質の違いについても考慮すること。また、論じるに当たっては、実際の事例を挙げて述べること。 繰延税金資産について 現在、ASBJでは、現行の監査基準委員会報告第66号「繰延税金資産の回収可能性の判断に関する監 査上の取扱い」において、様々な検討を行っています。 そこで、下記の点について、論じなさい。 ①繰延税金資産の回収可能性は、一般的に、監査上の固有リスクが高いと考えられていますが、その 理由及び監査手続上の留意点を述べなさい。 ②現行の繰延税金資産の回収可能性において、日本基準とIFRSとの違いを述べなさい。 後発事象に関する監査手続について あなたは、ある3月決算のクライアントの法定監査を担当しており、監査報告書日は5月8日の予定と なっています。 期末監査手続の中で、4月に開催された取締役会の議事録を査閲したところ、4月の取締役会で、重要 な持分法適用子会社の事業撤収が決議されていました。 27 設問 そこで、当該事象に対して会計上、検討すべき論点を説明しなさい。 また、上記で述べた会計上の論点に対応する監査手続についてあなたの考えを述べなさい。 なお、当該子会社は非連結子会社であり、運転資金のために親会社(クライアント)から借入を行ってい ます。 その他、必要な前提条件は各自設定して構いません。 テーマ 28 設問 テーマ 29 設問 資産の評価について 収益性が低下している企業の資産や、そのような企業に対する投融資においては、一般的に資産の評 価に関する重要な虚偽表示のリスクが高いと考えられます。 以下の各資産の評価に関連する会計処理の概要を会計基準、各種指針等に基づき説明し、なぜ、収益 性が低下している企業において問題となるのか明確にしたうえで、監査上留意しなければならない点に ついて説明しなさい。 ①棚卸資産 ②売掛金・貸付金 ③有形・無形固定資産 ④繰延税金資産 ⑤関係会社株式 税効果会計について あなたは2015年3月31日を決算日とするの上場企業(一般事業会社)を担当するインチャージである。 税効果を担当している会社担当者より以下の2つの質問を受けた。これついてあなたの考えをそれぞれ 述べなさい。 1.監査委員会報告書第66号「繰延税金資産の回収可能性の判断に関する監査上の取扱い」における 会社の例示区分について、現在、あなたが担当している上場企業の例示区分は②であるが、仮に例示 区分が③に分類が変更された場合の税効果会計上の留意点を教えて欲しい。なお、会社が現在認識し ている一時差異は、以下の2点である。 ・退職給付引当金(将来解消見込年度が長期にわたる一時差異である。) ・投資有価証券の評価損(税務上は認められない投資有価証券の減損である。) 2.2015年税制改正が仮に以下の時期でそれぞれ公布された場合の税効果会計上の留意点(開示・会 計処理等)を教えて欲しい。 ・公布日が2015年3月31日以前であった場合 ・公布日が2015年4月1日以後であった場合 なお、その他の前提条件は各自自由に設定して構いません。 2014年期 第6回課題研究テーマ 所属班 テーマ (1)公認会計士の保証業務について (2)コーポレートガバナンスについて (1)日本で統合報告を適用している企業の数は年々増加する傾向にあります。統合報告に関する公認会 計士の保証業務について、「統合報告に関する保証~議論に向けて~」(2014年7月30日IIRC公表)や、 これに対する意見(2014年12月1日 JICPA公表)を参考に、自由に述べなさい。 30 設問 テーマ (2)昨今、企業のコーポレートガバナンス(企業統治)の有り方が重視されており、東京証券取引所は 2015年6月を目処に東証1部・2部上場の企業に対して社外取締役を2名以上選任することを義務付ける 指針を適用することを予定しています。監査においても、内部統制監査における全社的な内部統制の評 価のなかで、企業のコーポレートガバナンスを評価することが求められています。そこで、コーポレートガ バナンスについて以下の①、②について整理し、③について論じなさい。 ①会社法の求めるコーポレートガバナンスについて、上場有無や会社の規模別に規定されている内容を 整理しなさい。 ②会社法に加えて、現在東京証券取引所が求めている上場会社に対するコーポレートガバナンスに関 する規定を整理しなさい。 ③社外取締役を設置する意義、東京証券取引所が2015年6月に予定している社外取締役の2名以上の 選任に関する是非についてあなたの意見を述べなさい。 会計不正に対する監査上の対応について 監査における不正リスク対応基準において、「監査人は、監査実施の過程において、不正による重要な 虚偽の表示を示唆する状況を識別した場合には、不正による重要な虚偽の表示の疑義が存在していな いかどうかを判断するために、経営者に質問し説明を求めるとともに、追加的な監査手続を実施しなけ ればならない。なお、不正による重要な虚偽の表示を示唆する状況は、付録2に例示されているが、この 他の状況が該当することがあることに留意しなければならない。」とされています。 31 設問 過去(上場会社)の不正事例を1つ選び、以下について述べなさい。 ①不正事例の概要を説明しなさい。 ②不正のトライアングルに照らしてどのような不正リスク要因があったと考えられるか述べなさい。 ③不正リスク対応基準に従って行われるべき財務諸表監査手続について説明しなさい。 ④不正に関する監査役とのコミュニケーションについて説明しなさい。 ⑤監査人はどうすればそのような不正を防止・発見できたか、述べなさい。 テーマ 日本再興戦略について~大きなうねりの中で会計専門家として何を考えるか~ 日本再興戦略に関連する以下の事項について、その内容、設定背景(なぜ設定されたかに対する自分 なりの分析・考察を加えること)などに加え、会計専門家としてどうかかわる事ができるか、何をする事が できるかについて論述しなさい。 なお下記事項については必ず論述することとするが、日本再興戦略に関連するその他の重要な事項と 考えることについても触れて構わない。 ・日本版スチュワードシップ・コードとコーポレートガバナンス・コード 32 設問 ・新規上場の推進策(新規上場に伴う事務負担の軽減など) (考察を助ける情報元として下記を紹介します) ・日本再興戦略改訂2014 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/honbunJP.pdf ・新規・成長企業へのリスクマネーの供給のあり方等に関するワーキング・グループ 事務局資料 http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/risk_money/siryou/20130719.html ・伊藤レポート 最終報告 http://www.meti.go.jp/press/2014/08/20140806002/20140806002-2.pdf 2014年期 第6回課題研究テーマ 所属班 テーマ 監査の品質管理について 近年、監査業務の品質管理に関する監査法人への指摘はその厳しさを増しています。大手監査法人や 中小の監査法人を問わず、国内においては公認会計士協会や金融庁のレビューによる指摘は増加し、 また、企業活動のグローバル化に伴い、海外監督機関(PCAOB等)からの重要な指摘も増加している状 況にあります。 このような監査の品質管理に関連して、以下の設問について論じなさい。 33 設問 テーマ 34 設問 テーマ 35 設問 テーマ 36 設問 テーマ 37 設問 (1)監査の品質管理の意義と目的について論じなさい。 (2)監査法人において、どのような品質管理が求められているかについて論じなさい。 (3)監査の品質が損なわれている状況において、どのような弊害が考えられるか。あなたの考えを述べ なさい。 (4)近年の監査法人に対する指摘事例を1つ挙げ(具体的な法人名や会社名等には言及しないこと)、 その原因と対策についてあなたの考えを述べなさい。 (5)監査の品質管理を向上させるための施策について、あなたの考えを述べなさい。 特定の業種における監査上の留意点 特定の業種を選定し(監査業務に従事している補習生は関与するクライアントの中から選定すること)、 当該業種の特徴を踏まえながら、その業種に係る財務諸表の特徴、不正リスク、固有の会計処理等を 述べるとともに、監査上留意すべき事項を具体的事例を用いつつ説明しなさい。 改正会社法について 平成27年1月23日に「会社法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」が公布され、改正会社法 の施行日が平成27年5月1日で確定しました。改正会社法ではコーポレートガバナンスの強化が図られて います。改正の背景・内容を要約するとともに、現状の日本企業のコーポレートガバナンスに係る課題も 踏まえて、あなたの考えるコーポレートガバナンスのあるべき姿について述べなさい。 公認会計士に要求される独立性について 公認会計士は、監査証明業務を行うにあたり、外観的独立性と精神的独立性の両方を保持する必要が あります。監査の基準や倫理規則では、外観的独立性を保持するために様々な規則を定めています。 具体的にどのような規則が定められているか答えなさい。 また、あなたはこれらの規則で十分だと思いますか。それとも不十分だと思いますか。3つ以上の理由を あげてあなたの考えを論じなさい。 国際財務報告基準(IFRS)について 平成25年6月19日付けで企業会計審議会より公表された「国際会計基準(IFRS)への対応のあり方に関 する当面の方針」においては、IFRSの任意適用の積上げを図ることが重要であるとされており、平成27 年2月現在においてIFRSの適用会社数(適用予定含む)は67社(東京証券取引所HPより)と、IFRSを任意 適用する上場企業は徐々に増加しています。 そこで以下の設問に答えなさい。 (1)IFRSを任意適用するにあたってのメリットとデメリットについて、あなたの意見を述べなさい。 (2)「国際会計基準(IFRS)への対応のあり方に関する当面の方針」において開発が提案された修正国際 基準(JMIS)に関し、その適用が可能となることでどのようなメリット・デメリットが生じるかを考えた上で、 修正国際基準(JMIS)の導入是非についてあなたの意見を述べなさい。 (3)修正国際基準(JMIS)が適用可能となることで、日本基準・米国基準・IFRS・修正国際基準(JMIS) の4基準が並存することになるが、今後どのような形で会計基準の収斂が行われていくと予想するか。あ なたの考えをその理由とともに述べなさい。 2014年期 第6回課題研究テーマ 所属班 テーマ 国際財務報告基準(IFRS)について ①IFRSを任意適用、あるいは任意適用を予定している上場会社は増加の傾向にありますが、IFRSを適 用するメリット・デメリットについて経営管理の視点や日本基準とIFRSの会計基準差異の観点から述べな さい。 38 設問 テーマ 39 設問 テーマ 40 設問 テーマ 41 設問 テーマ 42 設問 ②あなたは上場会社であるX社の主査を担当しています。X社は、この度、IFRSの任意適用を行うことを 意思決定しました。 ア.任意適用に当たり、X社はどのようなことに留意すべきか述べなさい。 イ.任意適用に当たり、監査上のようなことに留意すべきか述べなさい。 なお、X社については、業種や保有資産等について各自自由に前提条件を置いてよく、留意事項につい ては、X社の前提条件を踏まえた勘定科目レベルでの留意事項でもよい。 異なるアプローチでの、財務諸表分析とその対応 東証一部上場企業から任意に選択した1社(あなたが関与している会社を除く。)について、直近の短 信・有価証券報告書等を入手し、当該企業の分析(財務分析に限らない。)を行った上で、以下の2つの 立場より、どのような対応を行うかを論じなさい。 ①監査責任者としてリスクアプローチに基づく監査計画を立案すると仮定した場合に、どのような虚偽表 示リスクを識別(リスクと識別した理由も含む。)し、識別した虚偽表示リスクに対してどのような会計上の 論点があるか、説明しなさい。また、当該会計上の論点に対する監査上の手続きについて述べなさい。 ②企業内会計士またはコンサルタントとして企業の経営改善活動を行うと仮定した場合に、どのような問 題点を指摘(問題点として取りあげた理由も含む。)し、指摘した問題点に対してどのような改善活動を提 案するか、述べなさい。 (注)選択した会社について、会社名、決算期、分析基礎資料の出所を必ず明記すること。 監査人交代時の初年度監査の留意事項について 他の監査法人が監査を担当する上場会社(製造業)から、あなたが所属する監査法人に次年度の監査 契約の打診がありました。 受嘱する場合には、あなたが主査を担当する予定です。 当該会社は次年度の業績予測について、打診時点では未定と公表しています。 以上の想定の下、下記の各局面において必要となる手続及び留意する事項について論じなさい。 ①監査契約の打診 ②前任監査人との引継ぎ・初年度監査の監査計画の策定 ③②以後、監査報告書発行まで 虚偽表示への対応 あなたが主査を担当している上場会社の期末監査中に虚偽表示が発見されました。 次の場合の監査上の対応を説明しなさい。 なお、虚偽表示の金額が重要性基準値を超える場合と超えない場合とに分けて検討しなさい。 (1)虚偽表示が当期発生した誤謬を原因とする場合 (2)虚偽表示が前期以前に発生した誤謬を原因とする場合 (3)虚偽表示が当期発生した不正を原因とする場合 急激な円安が企業決算に与える影響と監査上の留意点 以下の2つの企業を想定して、各企業の年度決算(損益計算書及び貸借対照表)に昨今の急激な円安 が与える影響を考察しなさい。またそのような円安に伴い、増加すると考えられる監査リスク、またそれ に対して行うべき監査上の対応について論じなさい。 ①グローバルに展開する巨大自動車メーカー(例:トヨタ) ②原材料を海外から輸入している食品メーカー(例:雪印) 2014年期 第6回課題研究テーマ 所属班 テーマ 43 設問 テーマ 退職給付に関する会計基準について 平成24年5月17日に企業会計基準第26号「退職給付に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第 25号「退職給付に関する会計基準の適用指針」が公表され、多くの会社では平成26年3月期の事業年度 末より適用しています。そこで、本基準および適用指針について、以下の問いに答えなさい。 (1)本基準および適用指針の概要を旧基準および旧実務指針からの変更点を中心に説明しなさい。ま た、そのような改正に至った背景についても簡潔に説明しなさい。 (2)本基準および適用指針において、各企業で任意に選択が可能な計算方法・会計処理等を挙げ、企 業にとってそれぞれの方法のメリット・デメリットを説明しなさい。 (3) 本基準および適用指針の適用にあたり必要となる監査手続について説明しなさい。 監査の品質管理について 近年、監査業務の品質管理に関する監査法人への指摘はその厳しさを増しています。大手監査法人や 中小の監査法人を問わず、国内においては公認会計士協会や金融庁のレビューによる指摘は増加し、 また、企業活動のグローバル化に伴い、海外監督機関(PCAOB等)からの重要な指摘も増加している状 況にあります。 このような監査の品質管理に関連して、以下の設問について論じなさい。 44 設問 (1)監査の品質管理の意義と目的について論じなさい。 (2)監査法人において、どのような品質管理が求められているかについて論じなさい。 (3)監査の品質が損なわれている状況において、どのような弊害が考えられるか。あなたの考えを述べ なさい。 (4)近年の監査法人に対する指摘事例を1つ挙げ(具体的な法人名や会社名等には言及しないこと)、 その原因と対策についてあなたの考えを述べなさい。 (5)監査の品質管理を向上させるための施策について、あなたの考えを述べなさい。 テーマ 子会社への投資に対する監査手続きについて あなたは連結財務諸表を作成・開示している上場会社の法定監査を担当しており、業務上、連結財務諸 表・個別財務諸表の監査業務に従事しています。 45 設問 数年前にクライアントは新規ビジネスへの参入を目指し、ターゲットとした業界の中堅クラスの会社を買 収しました。買収時にはのれんが発生し、またビジネス拡大のため買収先の会社に運転資本として、クラ イアントである親会社からの貸付も実施しました。しかし、買収後のその子会社の業績は芳しくない状況 が続いています。 当期の期末監査で、当該子会社に対する投融資の評価並びにのれんの評価の妥当性を検討するにあ たり、検討する論点並びに実施する監査手続きについて述べなさい。 なお、前提としてクライアントは投融資・のれんとも減損損失の認識は不要という考えに立っています。ク ライアントから入手した監査証拠及びそこから得られる結論は、各自設定してください。 テーマ 46 設問 テーマ 47 設問 資産の評価について 収益性が低下している企業の資産や、そのような企業に対する投融資においては、一般的に資産の評 価に関する重要な虚偽表示のリスクが高いと考えられます。 以下の各資産の評価に関連する会計処理の概要を会計基準、各種指針等に基づき説明し、なぜ、収益 性が低下している企業において問題となるのか明確にしたうえで、監査上留意しなければならない点に ついて説明しなさい。 ①棚卸資産 ②売掛金・貸付金 ③有形・無形固定資産 ④繰延税金資産 ⑤関係会社株式 期末監査について あなたは3月決算の上場会社の現場責任者を担当しています。 【1】平成27年3月期の期末監査を迎えるに当たり、3月上旬、クライアントの経理部長と以下の点につい て決算の打ち合わせを行うこととなりました。 ただし、経理部長は最新の会計や法務についてそれほど詳しくないため、理解に資するような説明を意 識してください。 1) 今回の決算で考慮すべき新会計基準の適用 2) 税制改正が会計に与える影響について 3) 会社法改正について 【2】経理部長から、来期は監査報酬の10%減額を打診されました。 その後、あなたがとる今後の行動・心構えを述べなさい。 2014年期 第6回課題研究テーマ 所属班 テーマ 48 設問 テーマ 49 設問 テーマ 50 設問 企業結合により新たにで識別される無形資産及びのれんについて 設問1:企業結合により取得原価の配分を行った際に識別される無形資産及びのれんの性質と、それら が認識される時の会計処理の概要を説明しなさい。(なお、会計基準の直近の主な改正点についても簡 単に触れること) 設問2:企業結合時に生じるのれんを償却するべきか非償却とするべきか、あなたの考えを述べなさい。 なお、のれんの償却・非償却を論じる際には、取得原価の配分、段階取得損益等の有無によるのれん の性質の違いについても考慮すること。また、論じるに当たっては、実際の事例を挙げて述べること。 税金勘定の監査手続きについて 2001年度以降導入された組織再編税制、連結納税制度、外形標準課税制度による税制の複雑化、移 転価格問題から生じる多額の更正事例、また国際財務報告基準(IFRS)への収斂による会計基準と税法 基準の乖離等により、税金勘定の財務諸表に与える影響はますます高まってきています。そこで以下の 設問に答えなさい。 1)これまでの実務経験から一つの業種を選択し、その中から上場企業を一社又は複数社選択し、想定さ れ得る潜在的な税務リスクについて述べなさい。 2)1)を踏まえたうえでどのような監査手続きを行うべきか、内部統制の監査手続き及び税金勘定の監査 手続きを記載しなさい。 3)税務の専門家の利用についてあなたはどのようにすべきだと思いますか。依頼する内容について具体 的に記載しなさい。また、繰延税金資産の評価について監査人と税務の専門家のどちらが行うべきだと 考えますか、あなたの意見を述べなさい。 4)税金勘定の監査を効果的、効率的に進めるために現状の実務からの改善案があればあなたの意見 を述べなさい。 国際財務報告基準(IFRS)について 平成25年6月19日付けで企業会計審議会より公表された「国際会計基準(IFRS)への対応のあり方に関 する当面の方針」においては、IFRSの任意適用の積上げを図ることが重要であるとされており、平成27 年2月現在においてIFRSの適用会社数(適用予定含む)は67社(東京証券取引所HPより)と、IFRSを任意 適用する上場企業は徐々に増加しています。 そこで以下の設問に答えなさい。 (1)IFRSを任意適用するにあたってのメリットとデメリットについて、あなたの意見を述べなさい。 (2)「国際会計基準(IFRS)への対応のあり方に関する当面の方針」において開発が提案された修正国際 基準(JMIS)に関し、その適用が可能となることでどのようなメリット・デメリットが生じるかを考えた上で、 修正国際基準(JMIS)の導入是非についてあなたの意見を述べなさい。 (3)修正国際基準(JMIS)が適用可能となることで、日本基準・米国基準・IFRS・修正国際基準(JMIS) の4基準が並存することになるが、今後どのような形で会計基準の収斂が行われていくと予想するか。あ なたの考えをその理由とともに述べなさい。 2014年期 第6回課題研究テーマ 所属班 テーマ 2015年度税制改正と、税効果会計の動向について ①現在、議論されている2015年度税制改正について、本社および事業所が札幌のみの法人(3月決算) をモデルケースとして、以下の点について説明しなさい。 61(札幌支所) 設問 ・変更後の法定実効税率(資本金1億円超の場合)を、具体的な数値および算定式を示して説明しなさ い。 ・法定実効税率以外の主な改正内容について説明しなさい。 ・法定実効税率の変更に伴う、会計及び監査上の留意点について、(i)政令の公布日が3月末までの場合 と、(ⅱ)4月1日以降にずれ込んだ場合に分けて、具体的に説明しなさい(注記へ及ぼす影響を含む)。 ②2015年2月現在、企業会計基準委員会(ASBJ)において、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用 指針(案)」の議論が行われていますが、その議論を踏まえ、我が国の税効果会計が向かうべき方向性 について、あなたの考えを述べなさい。 テーマ 62(仙台支所) 設問 テーマ 63(長野支所) 64(新潟支所) 65(静岡支所) 設問 テーマ 66(金沢支所) 67(広島支所) 68(高松支所) 設問 監査の品質管理 平成26年7月に、公認会計士・監査審査会から、「監査事務所検査結果事例集」が公表されております。 Ⅰ品質管理及びⅡ個別監査業務編を読んだうえで、 ①検査で確認された事例が出てくる背景を自分なりにとりまとめるとともに、 ②上記①を踏まえ、今後の監査制度及び監査事務所のあり方並びに自分自身の監査業務に対する姿 勢について述べなさい。 監査人の交代について 他の監査法人が監査人となっている上場会社より、あなたの勤務する監査法人に次年度の監査契約の 打診がありました。受嘱する場合は、あなたが主査を担当する見込みです。下記の時点において実施す る手続及び留意する事項について論じなさい。 ・監査契約の打診 ・前任監査人からの引継 ・前期末残高の調査 その他、初年度監査において継続監査と比較して留意すべき事項について論じなさい。 棚卸立会について 棚卸立会に関して、下記の設問に答えなさい。 ①棚卸立会の意義・目的について説明しなさい。 ②棚卸立会時の事前準備事項及び一般的な手続について説明しなさい。 ③棚卸立会を実施する際に、会計上の誤謬・不正を発見するための留意すべきポイントについて述べな さい。企業を取り巻く経営環境、業種の特性(製造業、建設業、小売業等)、棚卸立会の実施時期等の必 要な仮定は自由に設定して構いません。