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モバイルE-Business - コスト削減と新たな収益の追求

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モバイルE-Business - コスト削減と新たな収益の追求
モバイル E-Business −
コスト削減と新たな収益の追求
オラクル・モバイル・ビジネス・ホワイト・ペーパー
2002 年 10 月
モバイル E-Business − コスト削減と新たな収益の追求
概要.......................................................................................................................3
モバイルとはマルチチャネル・アクセス .......................................................3
モバイル E-Business を実現する 5 つのステップ ...........................................5
モバイル実現のためのビジネス・ケース .......................................................5
アプリケーション・スコープ ...........................................................................7
詳細なアプリケーション・スコープ: 作成と購入の比較 ............................9
マルチチャネル・モバイル・アプリケーションの開発 .............................10
デプロイメントの選択.....................................................................................12
セキュリティおよびパフォーマンス .............................................................13
オラクルがモバイル E-Business の実現を支援する方法 .............................13
モバイル E-Business: コスト削減と新たな収益の追求
2002 年 10 月
2
Oracle Corporation 発行の
「Mobile E-Business – Cut Costs and Drive New Revenue,
December, 2001」の翻訳版です。
モバイル E-Business − コスト削減と新たな収益の追求
概要
これまでのアプリケーションは、社員がデスクを離れるという事実を考慮してい
ませんでした。会議への移動時間や顧客に会うための外出時間は、重要な情報に
アクセスすることなく無駄に費やされています。効率的なモバイル・コンピュー
ティングは、ユーザーの求める情報をユーザーの希望するデバイスに配信するこ
とにより、この問題を解決し、その結果ユーザーの生産性を高めます。企業がイ
ンターネットを取り入れて、ビジネス・プロセスを効率化し、競争面での優位性
を確保し、新しい顧客を獲得してきたように、モバイル・テクノロジも同様の機
会を提供します。運用コストを引き下げ新しい収益をめざす企業に対し、モバイ
ル・テクノロジは、未開拓の可能性を提供します。独立系市場調査会社
iGillott Research は、いくつかの主要モバイル・アプリケーションが提供するメリッ
トに関するベーチマークを作成しました。
•
モバイル電子メールと PIM は、1 週につき、1 モバイル社員当り、5∼6
時間を節約
•
モバイル CRM − カスタマー・サービス・センターへの電話件数を平均
10%削減
•
モバイル・フィールド・フォース − 1 サービス・コール当りのコストを
15%削減
•
モバイル・セールス・フォース − 販売収益を 15∼20%増加
•
モバイル・アプリケーションの平均資本回収期間は 4∼6 か月
オラクル社は、モバイルの可能性に早くから着目し、この 10 年間、モバイル製品
を開発してきました。オラクルのモバイル・プラットフォームの中心は、アプリ
ケーション・サーバーOracle9iAS の機能の統合セットである Oracle9iAS Wireless
です。これは、柔軟性、スケーラビリティ、信頼性の最も高いモバイル・インフ
ラストラクチャを市場に提供しています。このプラットフォームは、音声デバイ
スを含むすべてのデバイスを介して、あらゆるアプリケーションに対する真のマ
ルチチャネル・アクセスを提供し、今日、モバイル・ビジネス・プロセスの効率
化を開始するために最速で最もコスト効果の高い手段です。
モバイルとはマルチチャネル・アクセス
平均的社員は、通常の勤務日では勤務時間の約 6 割をワークステーションから離
れて仕事を行っています。また、IDC は、米国のモバイル社員とリモート社員の
数は 2004 年には 5540 万人になると予測しています。会議への移動時間や顧客に
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Oracle Corporation 発行の
「Mobile E-Business – Cut Costs and Drive New Revenue,
December, 2001」の翻訳版です。
会うための外出時間は、多くの場合、重要な情報にアクセスすることなく無駄に
費やされています。インターネットは、企業の生産性を高め、新しい顧客を獲得
し、競争上の優位性の確保に貢献してきましたが、その焦点はデスクトップ・コ
ンピューティングにかぎられていました。運営コストをさらに引き下げ、新たな
競争力の獲得をめざす企業に対し、モバイル・コンピューティングは未開拓の可
能性を提供します。実際、これまでのソフトウェア・アプリケーションは、社員
がデスクを離れるという事実を考慮していませんでした。
1997 年 デスクで
2001 年 デスクを離れて
効率的なモバイル・コンピューティングは、ユーザーの求める情報をユーザーの
必要とするデバイスに配信することにより、この問題の解決をします。モバイル・
テクノロジの概念は、市場ごとに様々な定義を持っています。モバイルについて
考える最も簡単な方法は、なんらかのデバイスまたは音声インタフェースを使用
して、ユーザーがデスクの以外の場所からアプリケーションにアクセスする場合
です。この定義に基づくと、モバイルとは、ワイヤレスに加え、音声、SMS、1
方向または 2 方向のページャー、オフライン・アプリケーションも含みます。
アプリケーションに対するモバイル・アクセス・チャネルに関して、モバイル実
現の方法を考えるとよいでしょう。状況や職務が異なれば、異なる「モバイル・
アクセス・チャネル」が必要となります。また、モバイル・アプリケーションの
タイプに応じて、チャネルも変化します。アクセス・チャネルが多くなるほど、
様々な状況下でモバイル・アプリケーションにアクセスできるようになるため、
その価値が増加します。たとえば、モバイル社員は、ワイヤレスではリアルタイ
ムに、ネットワーク圏外ではオフラインで、自動車運転中はハンズフリーで、電
子メールへのアクセスを必要とするでしょう。したがって、モバイル戦略のコン
ポーネントとして、これらのアクセス・チャネルについて考えることが重要です。
どのモバイル・チャネルを使用するか、または使用しないかを判断することは、
会社のプロジェクトの価値を決定づけます。
「ワイヤレス・アプリケーション・サーバー市場の勝者は、音声、ワイヤレス、オ
フライン、およびメッセージングに対して、1 つのアプリケーション・モデルで
アプリケーションに対するシームレスなアクセスを提供するベンダーになるであ
ろう。真のマルチチャネル・アプローチは、開発時間を節約し、複数のモデルを
管理することから発生する問題(コストがかさむ可能性)を回避する。」
Ted Tzirimis、シニア・リサーチ・アナリスト - SPEX MetaGroup(2001)
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モバイル E-Business を実現する 5 つのステップ
会社がモバイル E-Business への変革を成功させるためには、内部的および外部的
に幅広い検討が必要です。このプロセスにアプローチする最も生産的な方法は、
それを 5 つのステップに分割することです。まず、アプリケーションやビジネス・
プロセスをモバイルにする内部ビジネス・ケースを作成します。これには、内部
サポートの構築や、モバイル・ソリューションの明確なコストとメリットを調査
することが含まれます。第 2 に、アプリケーション・スコープを決定し、使用状
況、必要とするビジネス・フロー、最も適したアクセス・チャネルを調べます。
ここでは、会社は、購入すればすぐに使用できるものは何か、社内 IT リソースを
使用して構築する必要のあるものは何かを判断する必要もあります。第 3 のス
テップは、実際の開発やモバイル・アプリケーションの統合です。第 4 の重要な
ステップは、アプリケーションのデプロイメントに関する検討で構成されます。
最後のステップは、モバイル・ソリューションからのメリットの内部査定と、将
来のプロジェクトのためのベスト・プラクティスの定義です。このプロセスを通
じて、会社は次のことを実現できます。
•
的確なビジネス・プロセスをモバイル化する
•
的確なアクセス・チャネルを通じてビジネス・プロセスを拡張する
•
的確な量の機能を開発する
•
的確なデプロイメント・モデルとサポートを決定する
•
モバイルの新しい機会を識別し、ベスト・プラクティスを定義する
•
ソリューションが確実な ROI(Return On Investment: 投資収益率)を持つ
ことを保証する
図 1: ビジネス・プロセスをモバイル化し、新しい収益の流れを開拓し、コストを削減する
ための 5 つのステップ。オラクル社とそのパートナは、E-Business をモバイル化するプロ
セス全体のためのソリューションを提供します。
モバイル実現のためのビジネス・ケース
モバイル実現のためのビジネス・ケースを作成する場合、会社は、コスト削減ま
たは新しい収益の追求のために効率化できるシンプルなビジネス・プロセスに焦
点を絞ることから開始する必要があります。最初は、モバイル社員を一層生産的
にするために全社的に重要なアプリケーションとなる、モバイル電子メールや
Personal Information Management(PIM)のような水平アプリケーションに焦点を
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絞るのが一般的です。セールス・フォースやフィールド・フォースの自動化、カ
スタマー・リレーションシップ・マネジメント、プロセス制御なども、モバイル
対応にできる重要な分野です。最も成功しているアプリケーションの多くは、す
ぐにコスト削減につながる、受注エントリ、顧客サポート、経費払戻処理のよう
な個人中心のタスクをモバイル化します。非ワイヤード・インフラストラクチャ
であるため、モバイルの実験的試行は、構想の内部試験として迅速に費用をかけ
ずに実行できます。
プロジェクトの内容にかかわらず、モバイル・ソリューションは、経営幹部の必
要事項リストの上位にありますが、モバイル・ソリューションへの投資を判断す
る必要性は切実です。過去には、多くのモバイル・プロジェクトが営業科目レベ
ルで作成された結果、多数の単一目的のモバイル・アプリケーションが混在する
ことになり、開発やメンテナンスが困難になりました。今日では、IT 部門はすべ
てのモバイル・プロジェクトにかかわり、既存の中間層アーキテクチャを活用す
る 1 つのモバイル・プラットフォームでそれらを統合しています。このアプロー
チのメリットは、1 つの統合されたスケーラブルで安全なプラットフォームによ
り、新しいモバイルの第一歩が簡単になることです。したがって、モバイル・ソ
リューションのメリットを最大にするには、スタンドアロンなインフラストラク
チャを作成し、メンテナンスするかわりに、既存のテクノロジの蓄積を拡張する
必要があります。
最も包括的なモバイル ROI の最新研究の 1 つは、市場調査会社 iGillott Research に
より 2001 年に行われたものです。この研究では、会社のモバイルに対する投資の
確実な収益に焦点を当て、モバイル E-Business から実現できる実際のメリットを
収集しました。モバイル・アプリケーションの 35 例を超える実際のケースをもと
に、iGillott Research 社は、いくつかの主要モバイル・アプリケーションに付随す
るメリットを見積もるベンチマークを作成しました。
•
モバイル電子メールと PIM は、1 週につき、1 モバイル社員当り、5∼6
時間を節約
•
モバイル CRM − カスタマー・サービス・センターへの電話件数を平均
10%削減
•
モバイル CRM − 顧客取引当りのコストを最大 90%削減
•
モバイル・フィールド・フォース − 1 サービス・コール当りのコストを
15%削減
•
モバイル・セールス・フォース − 販売収益を 15∼20%増加
•
ディスパッチとルーティング − コール当りのコストを 10∼15%削減
•
モバイル・アプリケーションの平均資本回収期間は 4∼6 か月
オラクル社は、この 10 年間、モバイル製品を開発し、世界中の顧客のために数百
のモバイル・アプリケーションを統合してきました。オラクルのモバイル・プラッ
トフォームの中心は、Oracle9iAS の機能の統合セットである Oracle9iAS Wireless
です。これは、柔軟性、スケーラビリティ、信頼性の最も高いモバイル・インフ
ラストラクチャを市場に提供しています。あらゆるアプリケーションに対する真
のマルチチャネル・アクセスを提供するため、オフライン管理がこのプラット
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フォームの中に組み込まれており、クライアント側データベースである Oracle9i
Lite と組み合せて機能します。
多くの企業は、オラクルのモバイル・プラットフォームを使用することにより、
大幅な節約を実現してきました。当社顧客で、ヘルスケア業界トップの IPC は、
オフライン・ソリューションのデプロイメント後最初の 1 年で、200 万ドル以上
の投資に対して正の収益をもたらし、最終収益を直接 5%増加させると見積もって
います。同様に、商業向け不動産の CB Richard Ellis では、モバイル・ソリューショ
ンの導入で、社員の生産性が 20%以上向上し、Beacon Mutual Insurance Company
は個人集約的な受注エントリ・プロセスをモバイルにした後、管理スタッフの 20%
を配置転換できました。
ただし、投資モデル上の収益に基づいた堅実なビジネス・ケースの作成には、し
ばしば困難が伴います。モバイル・ソリューションのためのビジネス・ケースの
始動を支援するため、オラクル社は iDiscovery Executive ワークショップを提供し、
他社のどこよりも早くモバイル・ビジネス・ケースを定義できるようにしていま
す。このワークショップは、可能性のある戦略を査定し、すぐに行動するための
ロードマップを確立することを目指しています。高レベルの要件が定義されると、
オラクル社は、mSpeed プロセスにより実装と市場投入時間の短縮を支援します。
オラクル社のモバイル E-Business Suite と組み合せることで、会社は、より迅速に、
より少ない統合コストでモバイル・アプリケーションとインフラストラクチャを
市場に投入するワークフローを実現できます。モバイル E-Business Suite の重要な
付加価値の 1 つは、既存のアーキテクチャへの統合が簡単なことです。これは実
装コストの引下げと ROI の大幅な増加というメリットをもたらします。つまり、
オラクル社は、企業が他社のどこよりも早く、構想から結果へと進めるように支
援できます。
アプリケーション・スコープ
アプリケーションのスコープの決定で最も重要な部分は、エンド・ユーザーの実
際の状況をよく理解し、関係するモバイル・ビジネスと使用プロセスを洗い出す
ことです。これらのプロセスはすでに存在することもありますが、多くの会社で
は、既存プロセスのリエンジニアリングによってのみ、求めるビジネス収益を得
ることができます。ユーザー・コンテキストと予想、および新しいビジネス・フ
ローが決定して、初めてアプリケーションの実際の設計に入ることができます。
ただし、ビジネス・プロセスをリエンジニアリングする実際の方法については、
本書では説明しません。
モバイル・ソリューションのメリットが明確になっても、多くの会社はまだ、多
数のデバイス、ネットワーク、通信プロトコルのデプロイメントと管理の複雑性
に直面します。アーキテクチャが的確に設計されたモバイル・プラットフォーム
を選択することで、このような課題に対応できます。モバイル E-Business のため
のプラットフォームは、ハードウェア、ネットワーク、プロトコル、デバイスか
ら独立したフレームワークを作成することにより、モバイル・アプリケーション
の将来にわたる耐久性を確保する必要があります。
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図 2: 会社は、モバイル・ソリューションを開発する場合、標準とプロトコルとフォーム要
因制限という「アルファベット・スープ(様々な形が混在するたとえ)」に直面します。
オラクル社は、1 回モバイル・アプリケーションを作成することで、すべてのネッ
トワークと、音声デバイスを含むすべてのデバイスで、すべてのユーザーがそれ
を使用できるようにする目的で Oracle9iAS Wireless を作成しました。このアプ
ローチは、ネットワークやデバイスが変わってもアプリケーションを使用できる
ようにし、モバイル・アプリケーションを将来にわたって耐久性のあるものにし
ます。
Oracle9iAS Wireless は、オープンな標準 XML アプリケーション・モデルを使用し、
アプリケーションがどのデバイスからもアクセスできるようにしています。これ
は、最大数のユーザーをサポートし、より高い価値をもたらす方法を追求してい
る会社にとっては差別化を行うための重要なポイントです。実際、オープンな標
準のおかげで、パートナにとっても実装コストを引き下げるソリューションの統
合を一層容易に行えるため、そのメリットは倍増します。Oracle9iAS Wireless を
採用することで、会社はネットワークやハードウェアの依存性についての心配を
排除でき、市場投入時間が短縮されます。また、どのモバイル・アクセス・チャ
ネルを選択するかの決定も単純になります。すべてのチャネルが Oracle でサポー
トされるためです。
「モバイル・アプリケーションへの初期の入り口として、スケーラブルで信頼でき
るプラットフォーム上で開発とデプロイメントを行うことは、Bailey Bailey &
Bailey にとって重要であった。18 か月前に、当社はモバイル・プラットフォーム
として Oracle9iAS Wireless を選択した。Oracle9iAS Wireless の新しいリリースでは、
さらに多くのツールが提供され、真のマルチチャネル・モバイル・コマース・ア
プリケーションを実現できるようになり、当社の判断が正しかったことが証明さ
れた。最終的なメリットとして、より少ないコストで短時間により多くの機能を
顧客に提供できる。」
Nicholas Brazil、マネージャ、Bailey Bailey & Bailey Pty. Ltd.、オーストラリア
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図 3: モバイル E-Business プラットフォームは、あらゆるネットワークとプロトコル上であ
らゆるアプリケーションへのマルチチャネル・アクセスを提供する必要があります。
Oracle9iAS Wireless は、洗練されたモバイル E-Business のための唯一の選択肢です。
詳細なアプリケーション・スコープ: 作成と購入の比較
モバイル・アプリケーション全体をゼロから作成するとコスト効率が悪いため、
通常は、モバイル・ユーザーにとって最も一般的なタスクを提供する既存のモバ
イル・サービスを利用します。モバイル電子メール、PIM(Personal Information
Management)ツール、文書管理、ロケーション・ベース・サービス、通知などは、
モバイル・ソリューションにとってメリットのある重要な分野です。
モバイル電子メール、PIM、文書管理は、すべての企業にとって重要な生産性向
上ツールです。モバイル社員は、電子メールや会社のディレクトリ情報にアクセ
スしたり、文書やアポイントメントを管理したり、最も近いファックス・マシン
に文書を転送できれば、週に 5∼6 時間を節約できます。デスクを離れても生産性
を維持する必要性に対処するため、オラクルの Mobile Personal Information
Management Service では、会社電子メール、ディレクトリなどのアプリケーショ
ンを企業のモバイル・ソリューションに統合することができます。PIM サービス
の緊密な統合により、アプリケーションはインテリジェントにリンクされるため、
使い勝手が向上します。
ロールと作業環境に基づいてユーザーのニーズを理解することでアプリケーショ
ンを管理できるようにするには、カスタマイズとパーソナライゼーションが必要
です。たとえば、顧客、サプライヤ、社員に対してそれぞれ異なる方法で情報を
表示できると便利です。ユーザー・インタフェースから、警告設定やアプリケー
ション設定にいたるまで、すべての面でユーザー・エクスペリエンスをパーソナ
ライズする方法は多数あります。的確なパーソナライゼーションを行うには、一
連のスタンドアロン・トランザクションを一連の便利な対話に変換します。これ
は、オラクル社の提供する総合的モバイル・パーソナライゼーション・フレーム
ワークにより簡単に行えます。
モバイル通知は、アプリケーション、情報、サービスへのアクセスを拡げるもう
1 つの方法として注目が高まってきました。モバイル通知では、情報発生時にモ
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バイル・デバイスに配信、つまりプッシュされます。コンシューマ市場では、メッ
セージングの 1 分野として、SMS が毎日数百万のメッセージを送信するほどの成
功を収めてきました。今日、多くの企業は、新しい業務命令、緊急メール、重要
な顧客に影響を与えるトラブル・チケットなど、重要なイベントの即時通知の価
値も認識しています。緊急の警告にすぐに対応することにより、会社は新しい収
益を獲得し、顧客サービスを向上させることができます。総合的モバイル・メッ
セージング・プラットフォームにより、企業は、アプリケーションを拡張し、重
要なイベントや新しい業務を社員にすぐに通知できます。理想的なプラット
フォームとは、あらゆる配信チャネルを使用して、あらゆるモバイル・デバイス
や音声インタフェースに重要な情報をプッシュするものです。
時間のかかる内部開発プロジェクトを最小限にするため、Oracle9iAS には設定済
みのモバイル PIM サービスが付属しています。このサービスにより、企業は、通
常のモバイル・ソリューションを迅速に立ち上げ、ユニークな機能の作成に貴重
な社内リソースを割り当てることができます。
マルチチャネル・モバイル・アプリケーションの開発
標準サービスやアプリケーションでは十分なソリューションが得られない場合、
社内開発作業が必要になります。この作業を行う場合、デバイス進化により陳腐
化することのない真のマルチチャネル方式でアプリケーションを書き、真にモバ
イルであるアプリケーションを設計することが非常に重要になります。モバイ
ル・アプリケーションは、いくつかのユニークな機能を備えている必要がありま
す。
図 4: モバイル・アプリケーションを社内開発する場合に企業が留意すべき重要な機能
これらの点に対処するため、Oracle9i AS Wireless には設定済みの Web サービスが
付属し、社内開発した新しいアプリケーションを簡単に実装できます。
マルチチャネル・モバイル開発は、おそらく、開発のなかで最も課題の多いもの
です。モバイル・チャネルの数が増えるたびに、会社は同じアプリケーションを
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チャネルやデバイスごとに書きなおすことを強いられてきました。従来の多くの
モバイル・ソリューション・ベンダーでは、コードを再利用できず、会社はワイ
ヤレス、オフライン、音声、ポケベルそれぞれのためにコードを書く必要があり
ました。モバイル開発におけるこのシングルサイロ・アプローチは、複雑性を増
し、メンテナンス・コストを引き上げ、開発サイクルを長期化します。迅速でコ
スト効果の高い開発プロセスを実現するには、マルチチャネル・アプリケーショ
ン・サーバー上に開発の基礎を置くことが不可欠です。
図 5: スタンドアロンな開発サイロの回避。Oracle9i AS Wireless のみが、E-Business のた
めの真のマルチチャネル・モバイル・プラットフォームを提供します。パーソナライゼーショ
ン、ロケーション・ベース・サービス、スケーラブルな通知エンジンなどの機能を備えてい
ます。
この開発を容易にするには、親しみやすく生産性の高いツールを使用できること
も重要です。そのようなツールの 1 つが、E-Business アプリケーションの開発、
デバッグ、デプロイメントのためのエンド・トゥ・エンドのサポートを備えた
J2EE™開発環境である Oracle9i JDeveloper です。JDeveloper は、業界最高速の Java
デバッガや、コードのパフォーマンス分析や強化のためのツールなど、非常に生
産性の高いツールにより開発者を支援します。この強力な開発ツールは、現在、
モバイル開発のための拡張サポートも提供しているため、開発者は、XML フレー
ムワークを使用して、Oracle9iAS Wireless のためのモバイル・アプリケーション
を簡単に作成できます。JDeveloper のこの新しい機能は、モバイル・アプリケー
ション開発の生産性をさらに高めます。ただし、開発者は、好みの開発ツールを
使用して、Oracle9iAS Wireless のための Web アプリケーションの XML を構築す
ることもできます。したがって、開発者は好みの開発環境を変更することなく、
強力な XML ベースのモバイル・アプリケーションを開発できます。
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図 6: Oracle9iAS Wireless の XML フレームワークと Mobile Studio を使用することで、アク
セス・チャネルが追加されるたびに開発とメンテナンスのコストが増えることはほとんどあ
りません。
デプロイメントの選択
会社が決定する必要がある事項の 1 つは、モバイル・ソリューションをどこにデ
プロイするか、つまり社内に置くか、信頼できるデータ・センターにホスティン
グするかです。社内デプロイメントにおけるセキュリティ、整合性、管理性と、
ホスティングによるデプロイメントにおける安価な初期コスト、短い市場投入時
間、容易性のどちらを取るかが選択の重要な鍵となります。
従来、会社はアプリケーションを社内でデプロイする傾向にありました。特に、
インフラストラクチャの業務上重要な部分は社内でデプロイしてきました。ただ
し、モバイルの場合、社内 IT スタッフの管理コストと需要を削減するために、モ
バイルの複雑性を外注することが増えています。最近の調査で、Gartner Group は、
モバイル・プラットフォームを外注するメリットを次のように指摘しています。
•
既製のモバイル・アプリケーションにより立ち上げ時間を短縮。
•
低い初期投資コスト、低い Total Cost of Ownership(TCO)の持続。
•
モバイル・アプリケーションの全ライフサイクルを管理。
•
高度なデプロイメント・リソースへの継続的アクセス。
•
最上層アプリケーションにジャンプ。
•
新機能が使用可能になった場合にすぐにアクセス可能。
オラクル社が大局的にソフトウェアをサービスとして見ることに方針を合わせ、
Oracle9iAS Wireless 全体にオンライン・サービスとしてアクセスできます。Oracle
でホスティングされるモバイル・プラットフォームをデプロイすることにより、
社員の生産性向上をすぐに開始し、新しい収益を上げることができます。
第 3 の選択肢として、オラクル社は、ファイアウォールの背後でデプロイしなが
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ら、重要なアプリケーションにホスティング・モードで Web サービスとしてアク
セスできる方法も提供しています。そのようなサービスの 1 つとして、Online Push
Service があります。これはメッセージング・インフラストラクチャの作成に高い
コストをかける必要をなくします。Online Push Service を使用することで、会社は、
デプロイメントを自社のファイアウォールの背後で行いながら、電子メールを介
して、あらゆるデバイスや音声インタフェースに任意のメッセージを送信できま
す。このサービスは、ホスティングのメリットである短い市場投入時間、低い初
期投資コスト、低い TCO を、ファイアウォールの背後でプラットフォームを管理
する制御性のメリットと結合します。
セキュリティおよびパフォーマンス
エンタープライズ・アプリケーションや機密データのソースへの安全なアクセス
は、モバイル・ソリューションをデプロイする場合に考慮すべき重要なポイント
です。モバイル・インフラストラクチャの迷宮、つまり、デバイス、プロトコル、
ネットワーク、ハードウェアの進化に伴って、セキュリティの問題は一様な方法
では解決できなくなっています。機密保護、整合性、認証、非拒否を組み合せる
ことにより、モバイル・デバイスに対して業務上重要なコンテンツを安全に配信
することを保証できます。株式取引、患者と医師の通信、法的文書や契約書のよ
うなモバイル・トランザクションでの機密保護を保証するには、セキュリティが
至るところにあり、しかも透過的であることが重要です。
アプリケーションに合わせて、Oracle9iAS Wireless は、エンド・トゥ・エンドの
セキュリティ要件を満足する多数の方法をサポートしています。この点に関して、
Oracle9iAS Wireless は、標準セキュリティ・テクノロジとの統合をサポートする
オープンな標準の上に構築されています。オラクル社は、インターネットおよび
すべてのワイヤレス・ネットワークに対してエンド・トゥ・エンドの強固なセキュ
リティを提供する最先端の暗号化テクノロジを使用しています。さらに、すべて
の機密ユーザー・データとプロファイルは、暗号化され、安全な Oracle Database
に格納されます。つまり、オラクル社の提供するモバイル・プラットフォームを
採用している会社では、モバイル・ソリューションがどのようにデプロイされて
いるかにかかわらず、機密情報が絶対に危険にさらされないことが保証されます。
オラクルがモバイル E-Business の実現を支援する方法
10 年間のモバイル・テクノロジの経験を活かして、オラクル社は他のどこよりも
早くモバイル E-Business を実現できるように企業を支援します。オラクル社のシ
ンプルな方法論を使用して、的確なビジネス・プロセスをモバイル化し、的確な
アクセス・チャネルを通じてそれを拡張し、的確な量の機能を開発し、的確なデ
プロイメント・モデルとサポートを決定できることが保証されます。
オラクルのモバイル・プラットフォームにより、企業は、別々の製品の寄せ集め
ではなく、最も総合的で管理しやすいモバイル・プラットフォームを選択してい
ることを確信できます。音声、ワイヤレス、オフライン、SMS/Push など、すべて
のアクセス・チャネルにわたってモバイル・アプリケーションを開発し、デプロ
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イするための 1 つの整理統合された環境を提供しているベンダーは他にありませ
ん。Siemens、Sprint PCS、Wingcast、ARR Networks、Lycos Asia、Telefonica、Overseas
Union Bank、The Dutch Ministry of the Interior、Glaxo Wellcome、IPC などの顧客が、
モバイル・ニーズに対応するために Oracle を採用してきました。
顧客が Oracle を選択した理由は次のとおりです。
•
マルチチャネル・アクセス − 唯一の真のマルチチャネル・モバイル・プ
ラットフォームである。
•
コスト − モバイル・アプリケーションの開発とサポートのコストが安い。
•
将来にわたる耐久性 − モバイル・アプリケーションはネットワークや
ハードウェアに非依存する。
•
アクセス可能性 − 音声を含むあらゆるデバイスからアクセス可能。
•
緊密な統合 − Oracle9iAS と Oracle9i Database が、信頼性、スケーラビリ
ティ、迅速な実装を保証。
今日、オラクル社は、モバイル E-Business に対する完全でコスト効果の高い高速
なアプローチにより、デスクに縛られるビジネスからモバイル・ビジネスに移行
する企業を支援できます。運営コストを削減し、新しい収益を追求するのであれ
ば、他社から説明を受ける前に、まずオラクル社にご相談ください。
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モバイル E-Business: コスト削減と新たな収益の追求
2002 年 10 月
著者: Harald Collet
Oracle Corporation
World Headquarters
500 Oracle Parkway
Redwood Shores, CA 94065
U.S.A.
海外からのお問合せ窓口:
電話: +1.650.506.7000
ファックス: +1.650.506.7200
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