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美やせ&腸までキレイ 出た!プチ断食大解剖
NHK総合テレビ 毎週水曜日・午後8時から放送中 http://www.nhk.or.jp/gatten/ 美やせ&腸までキレイ 出た!プチ断食大解剖 2012年11月07日放送 今回の番組について 今回のテーマは、ちまたで話題の“プチ断食” たくさんの方法が本や雑誌などで紹介されていますが、今回取り上げるのはあえて朝食を抜 いたり、週末を飲み物だけで過ごしちゃうという健康法! 期待されている効果は、ダイエットやメタボ予防、 便秘解消やアンチエイジングまでさまざま! いったいその効果のほどは? プチ断食をさまざまな角度から、徹底研究します! 番組ディレクターのひとこと 1日何回食べようか? 食べることって幸せですよね? でも、食べないことが体によい!というのが、今回のプチ断 食! 1日3食ちゃんと食べましょう! とは、よく言われますが、1日何回食べるのが本当によいかと いうのは、実は、とても興味深い疑問です。 プチ断食のブームで気づかされた、そんな素朴な 疑問を徹底研究したのが、今回の番組。 皆さんも自分なりの答えを見つけていただければ幸 いです。 1/6 プチ断食でダイエット&メタボ予防!? 最近話題の“プチ断食”には、朝食を抜く“半日断食”や、週末の食事を抜く “週末断食”などがあります。 ※完全に食事を抜くのではなく、ジュースやスープなどは食べてもよいものが 多いようです こうした方法は、ダイエットやメタボリックシンドローム予防に効果的なのでしょ うか? 番組では、ホテルの週末断食プランを体験。すると、挑戦者の皆さんに、体重 の減少や、血中の中性脂肪値改善が見られました! そして、もう一つの大きな変化が、血中の「ケトン体」の上昇。 実は、このケトン 体こそが、プチ断食ダイエットの大きなカギを握っていたのです。 脂肪燃焼のカギ ケトン体 食事を抜いて、糖分が少ない状態が続いた場合に、体の脂肪を分解して作ら れるのが、ケトン体です。 このケトン体、実は、脳のエネルギーにもなることが でき、人間が飢餓を生きのびるために獲得した、優れたしくみと言えます。 ところが、ケトン体が体内で増えすぎた場合には、体が酸性になる「ケトアシ ドーシス」という状態になり、場合によっては意識障害に至ることもあります。 ケトン体を利用することは、脂肪を燃やしてくれるという意味では、ダイエットや メタボ予防効果が高い反面、極端な断食で食事を減らしすぎるとリスクもある ことは知っておかなければなりません。 世紀の断食大実験 2/6 プチ断食の長期間の影響は、実はよくわかっていません。 ところが、1940年代のアメリカでとても貴重な実験が行われていました。 それは、若者たちを1日2食で生活させる実験。1日の摂取カロリーは、普段 の半分程度に、運動も定期的に行っていました。 すると6か月後、彼らの体は、余分な脂肪の落ちた、引き締まった理想的な肉 体に・・・とはいかず、なんと骨が浮き出た、ガリガリの体になってしまっていた のです。 人間の体は、栄養が足りなくなると、脂肪だけでなく、筋肉を分解して、エネル ギーを作り出すしくみがあるのです。 筋肉の減少などが起こらないように、推 奨される1日のタンパク質の摂取量は、成人男性60g、成人女性50gです。 プチ断食をする場合にも、栄養バランスや体の変化には十分注意してくださ い。 “宿便”の正体とは!? プチ断食の効果としてよく言われるのが、“宿便”の排せつ。 そもそも“宿便”と はいったい何か? 町の人のイメージを聞いてみると、皆さん「腸の壁にいつまでもこびりついた 便」を気にしているようでした。 そこで、便秘で悩まされている方の大腸を、内 視鏡で調べてみると・・・大腸の中はとてもキレイでした。しかも専門家による と、皆さんが気にするような“宿便”は通常ありえないとのこと。 大腸の壁は、常に粘液が分泌されているため、便がこびりつきにくい上、細胞 の入れかわりがとても早いので、便が壁にいつまでもこびりつき続けることは ないと考えられるそうなのです。 プチ断食で便秘改善!? 3/6 便通の改善のために有効と考えられるプチ断食の効果は、「空腹期強収縮」と いうもの。 胃や小腸は、空腹時に激しく収縮して、残った食べカスや細胞の死 骸などを大腸、肛門へと排出させる、いわば「胃腸のおそうじ」をするのです。 まさに、おなかがグゥ~のことです。 この空腹期強収縮、およそ食後7時間程 度で起こるので、夜遅くに食事をしなければ、必ずしも朝食を抜かなくてもOK です。 (※食べたものによって、空腹期強収縮が始まる時間は異なります) 一方で、便通にとってもう一つ大切なのが、食べ物を食べたときの「胃・大腸反 射」という、大腸のぜんどう運動。 毎朝規則的正しく朝食を食べるというのも、 朝の快便習慣につながる方法と言えます。 プチ断食でアンチエイジング!? プチ断食で、最近特に注目されているのが、“長寿”に関わる遺伝子です。 この“長寿”遺伝子、現時点では実際に寿命をのばす効果があるかなどはま だわかっていませんが、老化を抑制する有力な因子の一つと考えられていま す。 今回、プチ断食に挑戦した4人のうち2人で、このいわゆる“長寿”遺伝子 の働きが高まったことが確認されました。 ただ、過去に行われた実験では、毎日3回の食事を腹八分(カロリー25%カッ ト)にすることでも、“長寿”遺伝子の働きは高まったことが確認されています。 アンチエイジングという観点では、食事を必ずしも抜かなくても、まずは食べ過 ぎないことが大事なようです。 今回のお役立ち情報 ちまたで話題の“プチ断食”とは? 朝食を抜く“半日断食”や、週末の食事を抜く“週末断食”などがあります。 4/6 ※完全に食事を抜くのではなく、ジュースやスープなどを食べてもよいも のが多いようです。 1)“プチ断食でダイエット&メタボ予防!?”で知っておきたいポイント ケトン体 食事を抜いたりしてエネルギー不足の状態が続いた場合には、体の脂肪 を分解して、「ケトン体」という物質が作られます。この状態は、脂肪を燃や しているの で、ダイエットや生活習慣病対策には効果的と言えますが、ケ トン体が体内で増えすぎると、体が酸性になる「ケトアシドーシス」という状 態になり、場合に よっては意識障害に至ることもあります。 筋肉減少 エネルギー不足の状態が続いた場合に、分解されるのは、脂肪だけでは ありません。同時に、体の筋肉も分解されてしまいます。筋肉の減少など が起こらないように、推奨される1日のタンパク質の摂取量は、成人男性 60g、成人女性50gです。 プチ断食をする場合にも、食事量の減らしすぎや栄養バランスには、 十分注意してください。 2)“プチ断食で便通改善!?” で知っておきたいポイント プチ断食の効果としてよく言われるのが、“宿便”の排せつ。 “宿便”と言っても、便が腸の壁にこびりつき続けるようなことは通常ないと考 えられています。 便通の改善のために有効と考えられるプチ断食の効果は、「空腹期強収縮」と いうもの。 胃や小腸は、空腹時に激しく収縮して、残った食べカスや細胞の死骸などを大 腸、肛門へと排出させる、いわば「胃腸のおそうじ」をするのです。この空腹期 強収縮、食後7時間程度で起こるので、夜遅くに食事をしなければ、必ずしも 朝食を抜かなくてもOKです。 (※食べたものによって、空腹期強収縮が始まる時間は異なります) 一方で、便通にとってもう一つ大切なのが、食べ物を食べたときの「胃・大腸反 射」という大腸のぜんどう運動。毎朝規則的に朝食を食べるというのも、朝の 5/6 快便習慣につながる方法と言えます。 3)“プチ断食でアンチエイジング!?”で知っておきたいポイント プチ断食で、最近特に注目されているのが、“長寿”に関わる遺伝子です。 プチ断食することが、このいわゆる“長寿”遺伝子の働きを高めると考えられて いますが、毎日の食事を腹八分目(総カロリー25%カット)にすることでも、 同 様の効果があることがわかっています。アンチエイジングという観点では、食 事を必ずしも抜かなくても、まずは食べ過ぎないことが大事なようです。 この“長寿”遺伝子、老化を抑制する有力な因子の一つと考えられてい ますが、現時点では実際に寿命をのばす効果があるかなどはまだわ かっていません。 Copyright NHK (Japan Broadcasting Corporation) All rights reserved. 許可なく転載することを禁じます。 6/6