Comments
Description
Transcript
平成28年度 津久見市国民健康保険事業 津久見市国民健康保険事業
平成2 平成28年度 津久見市国民健康保険事業計画書 津久見市国民健康保険事業計画書 平成28 平成28年4月 津久見市健康 津久見市健康推進課 健康推進課 1 目 的 市町村国保は、国民皆保険制度の基盤として住民の医療受診機会の確保及び健 康の保持・増進に大きく寄与し、地域保険として重要な役割を果たしているとこ ろであり、今後さらに進展していく高齢者社会においてその役割は一層重要性を 増してくるものと考えられる。 しかしながら、本市の国保財政は、被保険者数の減少により、保険税収入の増 加が見込めない一方、被保険者の高齢化や医療の高度化に伴う医療費の増加等の 影響により、安定的な事業運営がますます困難な状況となってきている。 本計画は、このような状況を踏まえながら、国民健康保険事業を計画的効率的 に運営するため、平成 28 年度における運営の基本方針と主な取り組みについて 定めるものである。 2 基本方針 本市ではこれまで、津久見市国民健康保険基金の活用と保険税率等の見直しを 行いながら収支のバランスを保ってきたが、今後も厳しい運営が見込まれる。 平成 28 年度においては、引き続き特定健康診査等の保健事業を考慮しながら 必要な財源の確保を図るなど、運営の健全化と安定化に努めるものとする。 (1)被保険者の健康の保持・増進と医療費の適正化 平成 27 年 3 月策定の「津久見市国民健康保険保健事業実施計画(データヘル ス計画)」に基づき、被保険者の健康の保持・増進と疾病予防、重症化予防を図 り、保健事業の財源については、国県等の有利な補助事業を活用し、以って被保 険者の負担軽減及び医療費の適正化、運営の健全化に努める。 また、平成 30 年度から保険者努力支援制度が実施され、平成 28 年度から前倒 しで行われることから、実施計画の目標・評価指標について一部改正を行う。 (2)国民健康保険税の適正な賦課・徴収 国民健康保険の運営は一定の公費負担と保険税で賄うという基本原則に基づ き、必要な財源及び負担の公平性を確保するため一層の収納率向上に取り組むな ど適正な賦課・徴収に努める。 1 (3)国民健康保険の適正な資格適用と給付等 限られた貴重な財源で国保運営を維持していくために、引き続き適正な被保険 者資格の適用と給付等に努める。 (4)積極的な制度周知と情報提供 国民健康保険制度の適正な運用及び負担に対する理解等を深めていただくた め、国民健康保険事業の仕組みや財政状況、制度を維持していくために必要な取 り組み、及び給付や負担軽減制度等について、わかりやすい周知と情報発信に努 める。 (5)国等に対する働きかけ 持続可能な国民健康保険制度の安定・確立と課題解決に向けた対策を講じるよ う、引き続き国等に対し要望・提言していく。 3 事業計画 基本方針に基づき、以下に定める事業を実施する。 (1)被保険者の健康の保持・増進と医療費の適正化 事 業 名 内 容 特定健康診査 の実施 「津久見市特定健康診査等実施計画書(第 2 期)」に基づき、生 活習慣病発症や重症化を予防するため、40 歳から 74 歳までの (40 歳~74 歳) 被保険者全員を対象として内臓脂肪型肥満に着目した健康診査 を実施する。 【実施方法】 ◆対象者全員に受診希望調査票を送付するとともに、健康カレ ンダーや市報等で周知する。 ◆受診しやすい環境づくりのため、巡回型健診、各種がん検診 等との同時受診、土・日曜日の開催などを行う。 ◆特定健診の未受診者に対する受診勧奨を実施する。 ◆労働安全衛生法に基づく事業主健診の状況を把握し、受診率 向上に努める。 【特定健康診査受診率目標】 平成 28 年度目標 〔参考〕平成 26 年度実績 60% 41.5% 2 事 業 名 基本健診の実施 (19 歳~39 歳) 内 容 青年期からの生活習慣の改善、早期治療につなげ、将来の重 症化を防ぐ。 【実施方法】 ◆対象者全員に受診希望調査票を送付するとともに、健康カレ ンダーや市報等で周知する。 ◆受診しやすい環境づくりのため、巡回型健診、各種がん検診 等との同時受診、土・日曜日の開催などを行う。 特定保健指導 の実施 「津久見市特定健康診査等実施計画書(第 2 期)」に基づき、特 定健康診査の結果、「積極的支援」「動機付け支援」に階層化さ れた方を対象として生活習慣の改善を促し、生活習慣病の予防 に努める。 ◆対象者に指導案内を送付するとともに、国保だよりや市ホー ムページ等で周知するほか、健康診査の問診時に保健師や看護 師から参加を呼びかける。 ◆「積極的支援」 「動機付け支援」のそれぞれの保健指導プログ ラムを作成し支援するとともに、プログラムは対象者が参加し やすいよう個別・柔軟に対応する。 【特定保健指導実施率目標】 重症化予防訪問 事業 平成 28 年度目標 〔参考〕平成 26 年度実績 60% 42.0% 早期治療に繋げ、重症化を予防し、将来的な医療費の適正化 に努める。 【実施方法】 ◆下記のいずれかに該当する3疾患(高血圧症、糖尿病、高脂 血症)未服薬者に訪問等行う。 ①血圧Ⅱ度(160/100mmHg)以上 ②LDL160mg/dl以上 ③HbA1c 6.5%以上 ◆慢性腎臓病予防対象者への訪問 ◆特定保健指導の対象とならなかった方にも、個々のリスクに 着目した保健指導を行う。 ◆前年度の健康保険診査結果より悪化した方や、40 歳代から 50 歳代の働き盛りの男性に特に重点をおいて実施する。 3 事 業 名 つくみん健康サポ 内 容 特定健診受診者で医療機関を受診している方で、対象基準に ート事業(糖尿病 該当する場合、本人に同意を得て、医療機関に情報提供等して 性腎症重症化予防 もらい保健師、管理栄養士が保健指導の訪問をする。 (津久見市 事業) 内の医療機関) 【実施方法】 ◆下記のいずれかに該当する場合、市→医療機関に連絡し、訪 問指導の指示等を提供してもらう。訪問終了後は医療機関に報 告書を提出する。 ①特定健診でHbA1c7.0%以上の治療中断者 ②特定健診でHbA1c8.0%以上の者 【今後追加の対象者】 ① 特定健診で尿蛋白(+)以上の者 ② 特定健診でeGFRが60未満の者 【評価方法】 ① 個人は次年度の特定健診の結果にて評価 ② 事業は糖尿病等生活習慣病予防検討会にて評価 重複多受診者・重複 重複多受診者・重複服薬者の理由を把握し、対象に応じた保 服薬者訪問事業 健指導を実施し、適正受診・適正服薬へつなげる。 (国保相談員) 【実施方法】 ◆各種データから対象者を選別し、家庭訪問における保健指導 を行う。 健康相談事業 健康相談を通じて、生活習慣の改善や健診受診、早期治療に 《つくみん健康 努める。 相談》 (国保相談員) 【実施方法】 ◆毎月 1 回 医療費の通知 離島交流館にて健康相談を行う。 自身の健康と、適正受診の必要性や国民健康保険制度に対す る理解を深めていただくため、受診状況が容易に確認でき、自 己負担分のみならず医療費全体の内容等が把握できる通知書を 送付する。 【実施方法】 ◆受診歴のある世帯の世帯主に対し、原則として奇数月に 2 か 月分をまとめて通知する。(年間 6 回) 4 事 業 名 ジェネリック医薬 内 容 患者負担の軽減と医療費の抑制を図るため、ジェネリック医 品(後発医薬品)の 薬品(後発医薬品)の普及促進に努める。 普及促進 【実施方法】 ◆ジェネリック医薬品(後発医薬品)に切り替えた場合の差額 (負担軽減額 200 円以上)をお知らせする「後発医薬品利用差 額通知書」を通知する。(年間 3 回) 健康マイレージ事 業 日頃の健康づくりへの取り組みをポイント化し、健康づくり への積極的な参加を誘導する仕組み。 昨年度の取組みを検証するとともに、実施内容をさらに充実 し、健康づくりの重要性を広く普及啓発するとともに、市民の 自主的かつ積極的な健康づくりへの取り組みを強化する。 【実施目標】 ポイント交換申請 500 人を目標に内容を充実させる。 健康世帯表彰事業 健康優良世帯の表彰を行う。 (2)国民健康保険税の適正な賦課・徴収 事 業 名 税率の見直し等 内 容 被保険者の健康の保持・増進を図り、医療費の見込みに応じ た必要な保険給付等を行うため、市町村国保の都道府県単位化 や社会保障制度改革の動向及び給付と負担のバランス等を考慮 しながら、国保運営の健全化と安定化に向け必要な財源の確保 を図る。 【見直しの内容】 ◆低所得者に係る保険税軽減の拡大(法律等の改正) ◆保険税課税限度額の引上げ(法律等の改正) 5 収納率の向上対策 「平成 28 年度津久見市国民健康保険税収納対策緊急プラン」に 基づき、国民健康保険制度の趣旨や保険税負担の公平性確保に 対する理解を得ながら、引き続き収納率向上のための取り組み を推進する。 【収納率目標】 区分 平成 28 年度目標 現年課税分 内訳 〔参考〕 平成 26 年度実績 94.05% 94.02% 一般被保険者 93.98% 93.82% 退職被保険者 96.29% 96.42% 8.36% 8.34% 滞納分 ◆ 口座振替推進 滞納となっている者の多くが、単なる納め忘れや税務課及び 金融機関窓口に出向くことが困難な高齢者等であることから、 口座振替への移行を積極的に進める ◆夜間催告及び徴収、休日催告及び徴収 日中連絡の取れない者に対し、夜間及び休日に訪問し、催告 及び徴収を実施。 (夜間は毎月2回、休日は、徴収強化月間に月に1回程度。) ◆住民税特徴移行の推進 税源移譲による住民税の大幅な増加が、国民健康保険税納付 に対しても大きく影響を及ぼしていることから、納税しやすい 環境をつくるためにも各事業所に対し特徴移行を積極的に推進 する。 ◆悪質滞納者対策について 納税意志の見極めを行い、自主的な納付が見込まれないと判 断した事案については、速やかに滞納処分を執行するものとす る。 ◆短期保険証及び資格証明書の活用 国保年金班と連携しながら、滞納者の納付状況を確認したう えで、短期保険証を交付し、更新時の納税相談機会を活用して 収納率の向上に努める。 また、納付催告、納税相談等に一向に応じない者については、 税の公平負担の観点から、資格証明書を交付するものとする。 6 (3)国民健康保険の適正な資格適用と給付等 事 業 名 レセプト点検の 実施 内 容 毎月、国保連合会から送られてくる「国民健康保険過誤調整 結果通知書」の内容を精査し、医療機関への返戻や被保険者へ の返還請求等を行うなど、適正な医療費請求に基づく保険者負 担に努める。 被保険者資格の適 正化 国民年金被保険者情報を活用し、国民年金第 1 号被保険者(自 営業者等)の資格を喪失した方のうち国民健康保険の資格喪失 届を行っていない方に対し、届出勧奨等を行う。 また、他の被用者保険等に被扶養者として加入できる可能性 があると思われる方に対し、その確認等をしていただくための お知らせを行う。 事 業 名 第三者行為の求償 内 容 交通事故など第三者により傷病を受けたことによると思われ るレセプトについて調査を行い、第三者行為に該当するものに ついては、国保連合会と連携しながら、加害者等に対し適正な 求償を行う。 (4)積極的な制度周知と情報提供 事 業 名 ホームページの 充実 内 容 各種制度や手続き等についてお知らせしている市ホームペー ジを充実させ、各種制度や手続き等について常に新しい情報を 分かりやすく発信するようつとめる。 (5)国等に対する働きかけ 事 業 名 国に対する要望・ 提言 内 容 被保険者が将来にわたり安心して必要な医療が受けられるよ う、国民健康保険の制度や財政的課題について、引き続き市長 会や九州都市国保研究協議会等を通じて要望・提言していく。 県に対する要望・ 国保医療制度改革に伴う広域化等に向けた取り組みにあた 提言 り、当該方針推進のため設置される検討委員会、作業部会等を 通じて必要な提言等を行っていく。 7