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石橋美術館 - 久留米大学留学生カフェ Blog

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石橋美術館 - 久留米大学留学生カフェ Blog
石橋美術館
久留米大学留学生別科
Aクラス
210BD12
陳博
1.はじめに
久留米に来てから、一年経った。石橋美術館に興味を持つようになった理由は、私が
石橋文化センターの向かいの「ココス」というレストランでアルバイトをしているから
だ。ココスに来店する多くの石橋文化センターへ旅行に来たお客様によると、文化セン
ターの中には日本近代洋画、書画、陶磁器、漆器などの有名な工芸品を収蔵している石
橋美術館があるということだ。特に、久留米出身である青木繁、坂木繁二朗、古賀春江
についてのコレクションも数多く展示されているそうだ。多くの人々が魅きつけられて
いる。この石橋美術館の魅力について調査する。
2.石橋美術館の歴史
石橋文化センターは 1956 年に(株)ブリヂストンの創業者である石橋正二郎によっ
て、
「世に人々の楽しみと幸福の為に」という理念のもとに建設、久留米市に寄贈され、
半世紀以上の長い歴史を刻んでいる。石橋美術館は石橋文化センターの中心施設として、
センターと同じ 1956 年に開館した。現在、石橋財団がその運営にあたっており、1996
年に別館が開館した。
3. 代表的な作品
石橋財団石橋美術館の「もっと知る美術展」の中で以下のように紹介されている。
1)青木繁《海の幸》
百年前の天材画家、青木繁の代表作は「海の幸」だ。この絵は、物質は生きてもいる
し、死んでもいるという意味だ。この絵画において、人間たちと魚たちは等価である。
意味をもたない、目的をもたない、ただ儀式としてなされる葬送の中に、生きても死ん
でもいない物質たちが直立し、静止し、そこで新たな意味や目的を問い直しているので
ある。
2)佐伯佑三《広告貼り》
1927 年の再渡仏後、病床につくまでのわずか七か月間,佐伯は猛烈な勢いで制作に
没頭します。この作品もそのような時期のもの。アルファベット文字が画面の重要の要
素になっています。右端にある佐伯のサインも画面の文字とほとんど見分けがつきませ
ん。
3)満谷国四郎《坐婦》
満谷にとっては二度目のヨーロッパ滞在時の作品。裏面には「一九十三 二月チリッ
プ」との書き込みがあり、正確な制作の時期と画家の関心のありかがわかります。この
渡欧は、大原美術館の創設者・大原孫三郎の援助によって実現しました。
4)横山大観《神州第一峰》
横山大観《神州第一峰》は「御泊所」の御席所を、竹内栖鳳《鰹図》は御食堂を飾っ
ていたことがわかります。部屋の用途にふさわしい題材の作品が選ばれました。大観、
渓仙、等観、波山らの作品を収める桐箱には、正二郎の委嘱によって制作された旨の墨
書があります。
5)井上三網《相》
書に親しんだ井上ならでは作品。
「相」というタイトルそのものがモティーフとなっ
ています。人と人が手をつなぎダンスをしているようにも見えます。
6)古賀春江《円筒形の画像》
1926 年の第13回日本水彩画会展出品作「無題」がこの作品だと思われます。だと
すれば、原題は「無題」ということになります。まさに円筒形の連なりからなる画面と
「円筒形の画像」という彼自身の詩があることから、現在のこのタイトルが付けられた
のだと思われます。
4.調査方法
2012 年 1 月 14 日に石橋美術館の係員と観光客にインタビューを行った。また、美術
館からもらった資料とインターネットによるデータを参考にした。質問1)~4)は石
橋美術館の係員に、質問5)は観光客に質問した。
質問1)石橋美術館はいつ建てられましたか。
質問2)石橋美術館で主な収蔵作品は誰の作品ですか。
質問3)石橋美術館で有名な代表作品は何ですか。
質問4)一年間で美術館へ来た観光者はどのぐらいですか。
質問5)なぜ石橋美術館へ来ましたか。
5. インタビューの結果
1)石橋美術館はいつ建てられましたか。
石橋美術館は 1956 年に石橋正二郎が「世に人々の楽しみと幸福の為に」という理念
を持って建設された。創業者石橋正二郎の美術品収集に始まり、現在いろいろな有名な
作品が収蔵されたそうだ。実は、石橋コレクションは久留米の石橋美術館(1956 年)
と東京のブリヂストン美術館(1962 年)の二カ所に分け、収蔵して展示しているそう
だ。
2)石橋美術館で収蔵作品は誰の作品ですか。
展示品は石橋財団が所蔵した石橋コレクションのうち、青木繁、坂本繁二朗、古賀春
江、黒田清輝、佐伯祐三、円山応挙、因陀羅、岡田三郎助、満谷国四郎、藤島武二、雪
舟、全部 11 人の作品を収蔵し、日本や中国の陶磁器や漆器などもあるそうだ。
3)石橋美術館で有名な代表作品は何ですか。
日本の近代絵画
青木繁《海の幸》
(重要文化財)
青木繁《わだつみのいろこの宮》
(重要文化財)
藤島武二《天平の面影》
(重要文化財)
佐伯祐三《コルドヌリ》
書跡
《古今和歌集巻一断簡 高野切》 平安時代(重要文化財)
絵画
因陀羅《禅機図断簡 丹霞焼仏図》
(国宝)
雪舟《四季山水図》のうち秋幅
(重要文化財)
陶磁器
《青磁鉄斑文瓶(飛青磁花生)》
元時代 (重要文化財)
漆器
江馬長閑《須磨明石蒔絵小硯函》
《突起文瓶》ローマ帝国
《突起文括碗》ローマ帝国
《五角小瓶》ローマ帝国
陶器
《白掻落象文鉢》イラン(11-12 世紀)
《多彩釉刻線文台付鉢》東地中海地方
国宝1点、重要文化財6点を収蔵している。
4)一年間で石橋美術館へ来た観光者はどのぐらいですか。
毎年、石橋美術館へ来る観光客の人数は約7万人である。その中で外国人は 50 人以
下である。季節によって、観光客の人数は違う。冬と春が一番多い。なぜなら、その季
節によく展示会が開催されているからだそうだ。
表1 季節別の観光客の人数
人数(万人)
春
夏
秋
冬
2
1.5
1.5
2
5)なぜ石橋美術館へ来ますか。
観光客を 16 名対象にして、
「なぜ石橋美術館へ来ましたか」という調査を行った。
表2 石橋美術館へ来た理由
答え
人数
もっと知る美術展のため
6
美術館で収蔵している作品が有名だから
5
青木繁の作品を見たい
2
ついでに美術館へ来た
3
やはり、たくさんの観光客は展示会を見るために、石橋美術館へ行く。
6.まとめ
今回、調査するために、日本へ来て以来初めて日本の美術館へ行った。様々な作品は水
準が高いので、なぜ今までこの美術館に来なかったのかと悔やまれる。ある絵を見て、絵
の意味がよくわからなかったといっても、収蔵されている作品が素晴らしいと感じている。
美術館についての調査を通して、国宝1点、重要文化財6点を収蔵している石橋美術館は
久留米の宝であることが分かった。ただ、調査の数字を見ると、石橋美術館へ来る観光客
の人数はあまり多くない。このような問題を解決するために、まず、なるべく入場料をも
っと安くしたほうがいい。そして、いろいろな展示会や無料の講座を開催したほうがいい
と思う。
参考文献
石橋財団石橋美術館(2011) 『もっと知る美術展』
石橋財団石橋美術館
http://www.ishibashi-museum.gr.jp/ (2012 年 01 月 14 日参照)
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