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重症敗血症治療の 世界標準治療を超えて
第42回 日本集中治療医学会学術集会 教育セミナー6 重症敗血症治療の 世界標準治療を超えて ∼いかに血液浄化を組み合わせるか∼ 日時 : 2015 年 2 月9日 (月) 12 : 40 ∼13 : 40 会場 : ホテル日航東京1F 第 5会場 "オリオン" 座長 松田 兼一 先生 山梨大学 医学部 救急集中治療医学講座 演者 江口 豊 先生 滋賀医科大学 医学部 救急集中治療医学講座 共催:第42 回 日本集中治療医学会学術集会 江口 豊 先生 滋賀医科大学 医学部 救急集中治療医学講座 重症敗血症の予後改善のためには、初期蘇生と多臓器不全に対する治療が重要である。我々は初期 蘇生を行いながら急性血液浄化と抗凝固療法を戦略的に施行している。近年、急性血液浄化は敗血症 / 重症敗血症 / 敗血症性ショックに対し 28 日死亡率を有意に改善した (35.7% vs 50.1%, p <0.001) ことがランダム化比較試験のメタ解析の結果として報告された (CCM, 2013)。今回、重症敗血症 / 敗血症性ショックを対象に後ろ向きに検討した。2012 年 1 月から12月までの延べ 30 例を対象に、 急性腎不全に対し PS 膜による持続血液濾過透析 (CHDF )、ショックに PMX-DHP、急性肝不全に 緩徐式血漿交換 (sPE)、多臓器不全の進展に Plasma filtration with dialysis(PDF) を施行した。 28 日後の生存率は 76.7% で、血液浄化別の生存率は CHDF;76.9%、PMX;69.2%、sPE;66.7%、 PDF;58.3% であった。さらに予後を改善する目的で、2013 年度よりCHDF は大口径 PMMA 膜に、 PDFは緩徐式 PDF に変更し、PMX-DHP+AN69ST 膜による CHDF 併用のプロトコールも導入した。 これらの結果を 2012 年の症例と比較検討し報告する。 お問い合わせ 〒108-6109 東京都港区港南2-15-2 品川インターシティB 棟 9 階 TEL : 03-5769-2656 / FAX : 03-5769-2761