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ディジタル指示調節計UTAdvanced ラダーシーケンス機能

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ディジタル指示調節計UTAdvanced ラダーシーケンス機能
Technical
Information
ディジタル指示調節計
UTAdvanced
ラダーシーケンス機能紹介資料
TI 05P01A01-02JA
本書をご利用いただくにあたり......................................................................... 2
1.
はじめに...................................................................................................... 3
1.1
1.2
1.3
1.4
概要........................................................................................................................ 3
ラダーシーケンス機能......................................................................................... 4
特長........................................................................................................................ 5
導入効果................................................................................................................ 5
2. 基本仕様...................................................................................................... 6
2.1
2.2
2.3
2.4
2.5
2.6
2.7
制御周期(スキャンタイム).............................................................................. 6
入出力点数............................................................................................................ 7
ラダー動作確認..................................................................................................... 8
負荷率について..................................................................................................... 8
シーケンスデバイスとレジスタ.......................................................................... 9
命令の種類.......................................................................................................... 10
特殊リレー.......................................................................................................... 14
3.ラダープログラム作成................................................................................15
3.1
3.2
3.3
3.4
UTAdvancedとパソコンの接続......................................................................... 15
設定ソフトウェアLL50Aの起動......................................................................... 16
ラダープログラム作成の流れ............................................................................ 18
ラダープログラム作成機能とラダー動作確認................................................. 19
3.4.1
3.4.2
ラダープログラム作成機能....................................................................................... 19
ラダー動作確認............................................................................................................ 19
4. サンプルプログラム例.............................................................................20
5.
4.1
簡易プログラムパターン運転機能の実現......................................................... 20
4.2
簡易アナウンシエータ機能の実現.................................................................... 24
4.1.1
4.1.2
4.1.3
4.1.4
4.1.5
概要................................................................................................................................. 20
簡易プログラムパターン図....................................................................................... 20
制御ステップ................................................................................................................ 20
活用ポイント................................................................................................................ 20
ラダープログラム例.................................................................................................... 21
4.2.1
4.2.2
4.2.3
4.2.4
4.2.5
概要................................................................................................................................. 24
動作イメージ図............................................................................................................ 24
制御シーケンス............................................................................................................ 24
活用ポイント................................................................................................................ 25
ラダープログラム例.................................................................................................... 25
ラダープログラム命令の応用.................................................................26
5.1
データ転送(MOV)命令の応用....................................................................... 26
5.2
比較命令の応用................................................................................................... 31
5.3
算術命令の応用................................................................................................... 33
5.1.1
5.1.2
5.1.3
5.1.4
5.1.5
接点入力ON時にMAN運転に移行し、OUT値を任意の値にする..................... 26
AUTO/MANモードに関係なくOUT値を任意の値にする(出力トラッキング)........ 27
F1キーで制御運転、F2キーまたは警報発生で制御停止................................... 28
運転パラメータを変更する(SP値上昇変化率警報設定値)..................................29
PLCのデータをUTのPVに表示する.......................................................................... 30
5.2.1
5.2.2
測定値上限警報機能をラダープログラムで作成する........................................ 31
SP番号(SPNO.)が2のとき、内部リレーをONにする..................................... 32
5.3.1
5.3.2
比率設定演算を行う.................................................................................................... 33
理想気体の温度圧力補正を行う.............................................................................. 34
記載内容は、お断りなく変更することがあります。
TI 05P01A01-02JA
2011. 6.20 2 版(YK)
本書をご利用いただくにあたり
■免責事項
本書に記載されているプログラムは、当社への許可や申請を必要とせずにご使用いただけます。
本書に記載されているプログラムは一例を示すものであり、当社製品の仕様を保証するものでは
ありません。
実プラントにおいては、ユーザ各位にて実プラントに合うようにプログラムを作成し、十分な動
作確認試験を行ってください。
本プログラムを利用することによって生じた如何なる損害も、当社では責任を負いかねますの
で、ご了承ください。
本書に記載されたプログラムを使用するにあたっては、必ずユーザーズマニュアルを参照してく
ださい。
本書に記載されたプログラムへの技術的サポートは行っておりませんので、ご了承ください。
本書の記載内容は、将来予告なしに変更することがあります。
■商標
本書で使用の当社製品名またはブランド名は、当社の商標または登録商標です。
本文中の各社の登録商標または商標には、TM、®マークは表示していません。
本書で使用の各社製品名は、各社の商標、または、登録商標です。
TI 05P01A01-02JA
2011.06.20-00
1.
はじめに
本書は、ディジタル指示調節計UTAdvancedのラダーシーケンス機能および、アプリケーションを
題材に機能を活用したサンプルプログラム例を紹介しています。
ディジタル指示調節計UT55A/UT52A/UT35A/UT32A、プログラム調節計UP55A/UP35Aおよびパラ
メータ設定ソフトウェアLL50Aの仕様および操作などの詳細については、下記のそれぞれのユー
ザーズマニュアルをご参照ください。
UT55A/UT52Aディジタル指示調節計 ユーザーズマニュアル
IM05P01C31-01JA
UT35A/UT32Aディジタル指示調節計 ユーザーズマニュアル
IM05P01D31-01JA
UP55Aプログラム調節計 ユーザーズマニュアル
IM05P02C41-01JA
UP35Aプログラム調節計 ユーザーズマニュアル
IM05P02D41-01JA
LL50Aパラメータ設定ソフトウェア ユーザーズマニュアル
IM05P05A01-02JA
UTAdvancedシリーズ通信インタフェース(RS485、Ethernet)ユーザーズマニュアル IM05P07A01-01JA
1.1
概要
ディジタル指示調節計UTAdvancedは、新機能としてラダーシーケンス機能を標準搭載していま
す。
ラダープログラムの作成により、制御機能に加え、従来の指示調節計単体では実現難しかったイ
ンターロック処理や、制御装置、周辺機器とのI/Oの取り合いによる制御などが行えます。
またUTAdvancedのパラメータ、ラダープログラム用レジスタなど、各パラメータはレジスタ(D
レジスタ、Iリレー)を介してラダープログラムで扱えます。
装置の立ち上げ時のシーケンス制御はラダープログラムで行い、その後、調節計による制御に切
り替えるなど、最適な制御を行うことも可能です。
ラダープログラムの作成は、LL50Aパラメータ設定ソフトウェアで行います。
ラダープログラムの調節計へのアップロード/ダウンロードが行え、作成したラダープログラムの
動作は、プログラムモニタ機能により、オンラインで確認を行うことができます。
調節計とLL50Aがインストールしてあるパソコンとの接続は、UTAdvanced側の前面装着専用アダ
プタ(ライトローダ光通信)とパソコン側のUSB端子を専用ケーブルにて接続して簡単に行えま
す。調節計本体上部にあるメンテナンスポートを使用する場合は、調節計の電源がOFFの状態のま
までもパラメータやラダープログラムのダウンロード/アップロードが行えます。
(詳細は、LL50Aパラメータ設定ソフトウェア ユーザーズマニュアルを参照ください。)
ラダープログラムの作成
ラダープログラムモニタ(動作確認)
設定ツール
LL50A
各種センサ ダウンロード/
アップロード
制御出力
ライトローダ光通信
A/I
D/I
A/O
D/O
制御盤、ランプなど
制御出力
図1.1 ラダーシーケンス機能の概要
TI 05P01A01-02JA
2011.06.20-00
1.2
ラダーシーケンス機能
ラダーシーケンス機能の構成図を図1.2に示します。
ラダープログラムは制御演算部の前に実行される入力ラダー演算部と、後に実行される出力ラ
ダー演算部、およびユーザーラダー演算部の3エリアに作成可能です。
各演算部は、制御演算周期に連動してこの順番で実行されます。
入力ラダー演算部で構築した場合は、
入力補正や入力部(アナログ入力や接点入力(DI)
)からのデー
タを、各種演算命令を実行させて、制御演算部に演算結果を組み入れることが可能になります。
出力ラダー演算部では、制御演算部からデータを受け取り、出力補正や出力部(アナログ出力や
接点出力(DO)
)に演算結果の出力を行います。
ユーザーラダー演算部では、アラーム出力のシーケンス動作など制御演算動作に関係ない動作の
みを構築して、動作させたい場合などに活用できます。入力や出力の制御動作との連係動作の構
築は可能ですが、制御演算周期の最後に実行されることから、1周期遅れての反応となるので注意
が必要です。
なお入力ラダー演算部と出力ラダー演算部には、デフォルトのラダーシーケンス機能が構築され
ています。ラダーシーケンス機能の使用/未使用によって次の様なエリアとして動作します。
使用する場合 :ユーザーによるラダーを構築・動作可能なエリア
使用しない場合 :各制御モード(CTL)に合わせたラダーのデフォルトプログラムが動作して
いるエリア
演算周期(スキャンタイム)は、調節計の制御周期と同じ50ms/100ms/200msの3種類から選択で
きます。
演算周期は、プログラムの容量に依存せず、設定された制御周期と同じになります。*1
ラダーシーケンスプログラム専用のリレー(Mn)およびレジスタ(DATn、Pn)のほか、
UTAdvancedの制御および各設定パラメータなどが割り付けられているレジスタ(Dレジスタ)の
データ(運転モード、制御アラーム設定値、PIDパラメータ等)の読み出し/書き込みを行うこと
ができます。
* 1 最大のプログラム容量(ステップ数)は演算周期により異なります。
UT/UP
デバイス
アナログ入力
接点入力
命令
・内部リレー (Mn)
入力ラダー演算部
・データレジスタ (DATn)
・Pレジスタ (Pn)
・Kレジスタ (Kn)
・タイマアウトリレー(TIMn)
・カウントアウトリレー(CNTn)
制御周期で
1 スキャン
制御演算部
・定数レジスタ(C)
命令
・特殊デバイス
出力ラダー演算部
・Dレジスタ(D)
ユーザラダー演算部
・Iリレー(I)
アナログ出力
接点出力
図1.2 ラダーシーケンス機能のブロック図
TI 05P01A01-02JA
2011.06.20-00
1.3
特長
ラダーシーケンス機能の演算は、設定された制御周期(スキャンタイム)で実行されます。
調節計のプロセスデータ、運転パラメータ、Pパラメータ、ラダー用レジスタ、リレー(保持型
/非保持型)のフラグデータはレジスタ(Dレジスタ)に割り付けられており、ラダープログラム
からデータの読み出し/書き込みを行うことができます。
(詳細は、LL50Aパラメータ設定ソフトウェア ユーザーズマニュアルを参照ください。)
1.4
導入効果
調節計にラダーシーケンス機能を搭載したことにより、従来、調節計の目標設定値(PIDパラメー
タ)の切り替えやプログラムパターン選択、インターロック処理やアナンシエータなどの構築の
為に周辺機器として使用していた小形PLCやタイマ、リレーなどの部品を減らすことができます。
構成機器が減ることにより、コスト削減や省スペース化が図れます。機器の調達などに掛かって
いた工数の削減なども行えます。
また、機器間の配線が減らせる為、配線作業や配線後のループチェック、確認などの工数削減が
図れ、リードタイムの短縮、トータルコストの削減が可能です。
小型PLC
×
タイマ
部品数削減
リレー
×
省スペース化
省配線
小型PLC
配線工数削減
図1.3 削減可能な周辺機器群
図1.4 トータルコストの削減
TI 05P01A01-02JA
2011.06.20-00
2. 基本仕様
2.1
制御周期(スキャンタイム)
制御周期と最大プログラム容量の目安値(おおよその平均値)について表2.1に示します。*1
制御周期は、パラメータ(SMP)により、表に示す3種類の制御周期から選択できます。
また、制御周期はプログラムの容量に関係なく、設定周期で一定に動作します。
ただし、負荷率が100%以下である必要があります。
* 1 ラダー 1 命令は、約 4 ステップに相当します。使用する命令の種類、本体のパラメータ設定、制御周期
によってステップ数は変動します。このステップ数には、デフォルトラダープログラムのステップ数も
含まれます。
表2.1 制御周期とプログラム容量
制御周期
最大プログラム容量(目安)
50ms
100 ステップ
100ms
200 ステップ
200ms
400 ステップ
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2.2
入出力点数
ラダーシーケンス機能で制御可能な最大の入出力点数の一例を表2.2に示します。
使用可能な入出力点数は仕様コード、オプション有無により異なります。
表2.2 入出力点数
機種名
UT55A
UT52A
UT35A
UT32A
UP55A
UP35A
仕様コード
DI点数(*1)
DO点数(*2)
-□0□-
3
3
-□1□-
9(8)
8
-□2□-
4(3)
3
-□3□-
8
8
-□4□-
4(3)
3
-□5□-
9(8)
8
-□6□-
8
18
-□7□-
6(5)
3
-□0□-
3
3
-□1□-
4(3)
3
-□2□-
4(3)
3
-□3□-
5
5
-□0□-
2
3
-□1□-
4
5
-□2□-
7
8
-□0□-
2
3
-□1□-
2
3
-□2□-
4
5
-□0□-
8
8
-□1□-
9(8)
8
-□2□-
8
8
-□3□-
8
18
-□4□-
6(5)
3
-□0□-
3
3
-□1□-
8
8
*1:( )内はRSP直入力オプション(/DR)付きの点数です。
*2:制御出力用リレー除く
TI 05P01A01-02JA
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2.3
ラダー動作確認
ラダーシーケンスの動作を確認するために、次の4タイプを用意しています。
各モードはラダーモニタ画面にて実行できます。
・L-STOP
・1 SCAN
・L-RUN
・L-RESET RUN
2.4
ラダーシーケンスを停止。制御動作も停止。
1スキャンのみ実行。制御動作も1サイクルのみ実行。
ラダーシーケンスを実行。
最初に調節計のリセット動作を実行し、その後ラダーシーケンスと制御を
実行。
負荷率について
ラダープログラムは、負荷率が100%以下におさまる様に作成してください。
負荷率が100%を超える場合、プログラムの見直しによるステップ数の削減または、制御周期を遅
くするなどして、100%以下になるようにしてご使用ください。
負荷率が100%を超え、制御周期内に演算が終了しなかった場合、負荷率100%オーバーとなりま
す。
演算は終了するまで継続されますが、制御演算や時間系演算命令は正常ではなくなります。
また、負荷率が200%までは制御動作は実行されますが、200%を超えた段階で動作は停止しま
す。
制御周期
負荷率 100% 以下
ラダー演算時間<制御周期
次の周期から再開
負荷率 100% 以上 200% 以下
ラダー演算時間≧制御周期
負荷率 100%オーバー
負荷率 100% オーバー
OVER ラダーランプ点滅
負荷率 200% 以上
ラダー演算時間>制御周期
制御停止
実行中の負荷率は、ラダープログラムモニタ画面内にて確認できます。
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2.5
シーケンスデバイスとレジスタ
ラダーシーケンス機能に用意されているシーケンスデバイスとレジスタの種類を表2.3に示しま
す。
表2.3 シーケンスデバイス
デバイス種類
接点入出力
入力リレー(ビットデータ)
出力リレー(ビットデータ)
点数
備考
表 2.2 参照
M:リレー(ビットデータ)
256 点
保持型 / 非保持型
DAT:レジスタ(浮動小数点)
28 点
保持型 / 非保持型
P:レジスタ(浮動小数点、停電保持)
10 点
パラメータ設定可
K:レジスタ(浮動小数点)
30 点
タイマ
タイムアウトリレー(ビットデータ)
4点
カウンタ
カウントアウトリレー(ビットデータ)
4点
特殊デバイス
リレー(ビットデータ)
12 点
プロセスデータ、運転データ、パラメータデータ
など
通信インタフェースユーザーズ
マニュアルを参照ください。
警報状態、警報出力状態、キー状態、表示状態、
イベントなど
内部デバイス
レジスタ
リレー
DATレジスタ:演算の途中のデータを格納するテンポラリレジスタです。
小数点データをそのまま扱うことが可能です。
ラダープログラムモニタでは、浮動小数点数でモニタすることができます。
Pレジスタ:
-19999~30000までの値に小数点位置を含めたデータになります。
運転パラメータとして活用可能なレジスタで、パラメータとして調節計前面キー
から設定・変更が行えます。
各命令における定数設定は数値で直接できませんので、このPレジスタまたはKレ
ジスタにて設定ください。(例:タイマ命令でのタイマ設定値)
Kレジスタ:
定数設定など、あらかじめ設定したい値を格納できるレジスタです。
小数点位置は、それぞれのKレジスタごとに設定します。
各命令における定数設定は数値で直接できませんので、このKレジスタまたはPレ
ジスタにて設定ください。(例:タイマ命令でのタイマ設定値)
TI 05P01A01-02JA
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10
2.6
命令の種類
ラダーシーケンス機能には基本命令13種類、応用命令67種類が用意されています。
基本命令を表2.4、応用命令を表2.5に示します。
■基本命令
表2.4 基本命令一覧
命令
ロード、
アンド
命令
ニモニック ウィンドウ 命令数
に表示
シンボル
機能
論理(a 接点)スタートをします。
論理積(a 接点直列)で接続されます。
論理否定(b 接点)スタートをします。
論理積否定(b 接点直列)で接続され
ます。
○
1
、
ロードノット、
LDN,
アンドノット
ANDN
○
1
、
オア
OR
○
1
論理和(a 接点並列)で接続されます。
オアノット
ORN
○
1
論理和否定(b 接点並列)で接続され
ます。
アンドロード
ANDLD
*1
1
回路要素と回路要素との論理積を行い
ます。
オアロード
ORLD
*1
1
回路要素と回路要素との論理和を行い
ます。
アウト
OUT
○
1
直前の演算結果を出力します。
SET
○
1
E_SET
○
1
RST
○
1
E_RST
○
1
立ち上がり微分 DIFU
○
1
DIFU
立ち下がり微分 DIFD
○
1
DIFD
タイマ
TIM
○
4
TIM
カウンタ
CNT
○
3
プッシュ
PUSH
*1
1
プ ッ シ ュ 直 前 の 演 算 結 果(ON/OFF)
を記憶します。
スタックリード STCRD
*1
1
プッシュで記憶した演算結果を読み出
し、その演算結果を次の演算処理に渡
します。
ポップ
POP
*1
1
プッシュで記憶した演算結果を読み出
し、その演算結果を次の演算処理に渡
します。その上、プッシュで記憶した
演算結果をクリアします。
INEND
*1
1
ー
入力ラダー演算部の終了を示します。
OUTEND
*1
1
ー
出力ラダー演算部の終了を示します。
セット
リセット
エンド
LD, AND
SET
SET
RST
RST
CNT
入 力 が ON の と き、 指 定 デ バ イ ス を
ON します。
入力が OFF → ON のとき、指定デバイ
スを ON します。
入 力 が ON の と き、 指 定 デ バ イ ス を
OFF します。
入力が OFF → ON のとき、指定デバイ
スを OFF します。
入力信号が OFF → ON 時、1 スキャン
だけ ON にします。
入力信号が ON → OFF 時、1 スキャン
だけ ON にします。
同期形の減算式タイマの動作をしま
す。
減算式カウンタの動作をします。
*1: ラダープログラムを作成することにより自動的に付加されます。
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11
■応用命令
表2.5 応用命令一覧(1/3)
命令
命令
ニモニック ウィンドウ 命令数
に表示
GT
○
4
LT
○
4
GE
○
4
比較
シンボル
機能
INT
INT
INT
INT
比較を行い、成立の場合 ON、不成立
の場合 OFF します。
LE
○
4
EQ
○
4
NEQ
○
4
ADD
○
4
入力信号が ON の時、加算を行います。
E_ADD
○
4
入力信号が OFF → ON の時、加算を行
います。
SUB
○
4
入力信号が ON の時、減算を行います。
E_SUB
○
4
入力信号が OFF → ON の時、減算を行
います。
MUL
○
4
入力信号が ON の時、乗算を行います。
E_MUL
○
4
入力信号が OFF → ON の時、乗算を行
います。
DIV
○
4
入力信号が ON の時、除算を行います。
E_DIV
○
4
入力信号が OFF → ON の時、除算を行
います。
SQR
○
3
E_SQR
○
3
ABS
○
3
E_ABS
○
3
AND
○
4
E_AND
○
4
OR
○
4
E_OR
○
4
INT
INT
加算
減算
乗算
除算
SQR
平方根
SQR
ABS
絶対値
論理積
論理和
ABS
入力信号が ON の時、平方根を行いま
す。
入力信号が OFF → ON の時、平方根を
行います。
入力信号が ON の時、絶対値演算を行
います。
入力信号が OFF → ON の時、絶対値演
算を行います。
INT
入力信号が ON の時、論理積を行いま
す。
INT
入力信号が OFF → ON の時、論理積を
行います。
INT
入力信号が ON の時、論理和を行いま
す。
INT
入力信号が OFF → ON の時、論理和を
行います。
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12
表2.5 応用命令一覧(2/3)
命令
命令
ニモニック ウィンドウ 命令数
に表示
シンボル
機能
INT
入力信号が ON の時、排他的論理和を
行います。
INT
入力信号が OFF → ON の時、排他的論
理和を行います。
INT
入力信号が ON の時、2 の補数に変換
します。
XOR
○
4
E_XOR
○
4
NEG
○
2
E_NEG
○
2
NOT
○
4
E_NOT
○
4
RROT
○
3
E_RROT
○
3
LROT
○
3
E_LROT
○
3
RSFT
○
3
E_RSFT
○
3
LSFT
○
3
E_LSFT
○
3
○
3
SFT
入 力 信 号 が OFF → ON の 時、 左 右 の
1blt シフトを行います。
MOV
○
3
MOV
入力信号が ON の時、データの転送を
行います。
E_MOV
○
3
BIN
○
3
E_BIN
○
3
BCD
○
3
E_BCD
○
3
排他的論理和
2 の補数
反転
右回転
左回転
右シフト
左シフト
NEG
INT
NEG
INT
NOT
INT
NOT
INT
RROT
INT
RROT
INT
LROT
INT
LROT
INT
RSFT
INT
RSFT
INT
LSFT
INT
LSFT
INT
シフトレジスタ E_SFT
データ転送
BIN 変換
BCD 変換
MOV
INT
BIN
INT
BIN
INT
BCD
INT
BCD
入力信号が OFF → ON の時、2 の補数
に変換します。
入力信号が ON の時、反転を行います。
入力信号が OFF → ON の時、反転を行
います。
入力信号が ON の時、右回転を行いま
す。
入力信号が OFF → ON の時、右回転を
行います。
入力信号が ON の時、左回転を行いま
す。
入力信号が OFF → ON の時、左回転を
行います。
入力信号が ON の時、右シフトを行い
ます。
入力信号が OFF → ON の時、右シフト
を行います。
入力信号が ON の時、左シフトを行い
ます。
入力信号が OFF → ON の時、左シフト
を行います。
入力信号が OFF → ON の時、データの
転送を行います。
入力信号が ON の時、BIN 変換を行い
ます。
入力信号が OFF → ON の時、BIN 変換
を行います。
入力信号が ON の時、BCD 変換を行い
ます。
入力信号が OFF → ON の時、BCD 変換
を行います。
TI 05P01A01-02JA
2011.06.20-00
13
表2.5 応用命令一覧(3/3)
命令
命令
ニモニック ウィンドウ 命令数
に表示
RATIO
○
5
E_RATIO
○
5
HSL
○
4
E_HSL
○
4
LSL
○
4
E_LSL
○
4
HLM
○
4
E_HLM
○
4
LLM
○
4
E_LLM
○
4
SCAL
○
5
E_SCAL
○
5
NORM
○
5
E_NORM
○
5
MAX
○
7
E_MAX
○
7
MIN
○
7
E_MIN
○
7
AVE
○
7
E_AVE
○
7
TCMP1
○
5
E_TCMP1
○
5
PCMP1
○
5
E_PCMP1
○
5
シンボル
RATIO
比率演算
RATIO
HSL
ハイセレクタ
HSL
LSL
ローセレクタ
LSL
HLM
ハイリミッタ
HLM
LLM
ローリミッタ
LLM
SCAL
スケーリング
SCAL
NORM
ノーマライズ
NORM
MAX
最大値
MAX
MIN
最小値
MIN
AVE
平均値
AVE
TCMP1
温度補正(℃)
TCMP1
PCMP1
圧力補正(MPa)
PCMP1
機能
入力信号が ON の時、比率演算を行い
ます。
入力信号が OFF → ON の時、比率演算
を行います。
入力信号が ON の時、ハイセレクタを
行います。
入力信号が OFF → ON の時、ハイセレ
クタを行います。
入力信号が ON の時、ローセレクタを
行います。
入力信号が OFF → ON の時、ローセレ
クタを行います。
入力信号が ON の時、ハイリミッタを
行います。
入力信号が OFF → ON の時、
ハイリミッ
タを行います。
入力信号が ON の時、ローリミッタを
行います。
入力信号が OFF → ON の時、
ローリミッ
タを行います。
入力信号が ON の時、スケーリング演
算を行います。
入力信号が OFF → ON の時、スケーリ
ング演算を行います。
入力信号が ON の時、ノーマライズ演
算を行います。
入力信号が OFF → ON の時、ノーマラ
イズ演算を行います。
入力信号が ON の時、最大値を選択し
ます。
入力信号が OFF → ON の時、最大値を
選択します。
入力信号が ON の時、最小値を選択し
ます。
入力信号が OFF → ON の時、最小値を
選択します。
入力信号が ON の時、平均値をとりま
す。
入力信号が OFF → ON の時、平均値を
とります。
入力信号が ON の時、温度補正(℃)
を行います。
入力信号が OFF → ON の時、温度補正
(℃)を行います。
入力信号が ON の時、圧力補正(MPa)
を行います。
入力信号が OFF → ON の時、圧力補正
(MPa)を行います。
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2.7
特殊リレー
特殊リレーを表2.6に示します。
表2.6 特殊リレー
特殊リレー
動作
PON
電源投入、リセットスタート(L-RESETRUN)
、ラダーシーケン
スプログラムダウンロード、名入力種類変更、制御周期変更の
いずれかのときに 1 制御周期 ON
PLS1
常時 ON
ZERO
常時 OFF
SMPCLK
制御周期クロック
制御周期 制御周期
CLK1
1 秒ロック
500ミリ秒 500ミリ秒
CLK2
2 秒ロック
1秒
1秒
CLK10
10 秒ロック
5秒
5秒
CLK60
60 秒ロック
30秒
30秒
1スキャン
CLK1P
1 秒クロックパルス
1秒
1スキャン
CLK2P
2 秒クロックパルス
2秒
1スキャン
CLK10P
10 秒クロックパルス
10秒
1スキャン
CLK60P
60 秒クロックパルス
60秒
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3.ラダープログラム作成
LLA50Aパラメータ設定ソフトウェアはすでにパーソナルコンピュータにインストールされている
ものとします。また、UTAdvancedの各パラメータもすでに設定されているものとします。
3.1
UTAdvancedとパソコンの接続
専用ケーブルによる接続について説明します。
それ以外の接続法についてはLL50Aのユーザーズマニュアルを参照ください。
● ライトローダ光通信
ライトローダアダプタを UTAdvanced の前面に装着し、専用ケーブルでパソコンの USB 端子と接
続します。
LL50Aパラメータ設定ソフトウェア
ライトローダ
アダプタ
USB端子へ
専用ケーブル
● メンテナンスポート(本体電源供給不要)
専用ケーブルで UTAdvanced 上部の接続口とパソコンの USB 端子を接続します。
この接続方式の場合、パラメータおよびラダープログラムのダウンロード / アップロードのみの対
応となります。
LL50Aパラメータ設定ソフトウェア
シールを剥がして使用してください。
このシールは本体添付の単位シール
に予備があります。
専用ケーブル
USB端子へ
コネクタの形状を確認して挿入してください。
■設定パラメータ
UTAdvanced 側での通信パラメータの設定は必要ありません。
取扱
注意
UTAdvanced に電源が供給されている場合は、UTAdvanced 上部の接続口を使用しないでください。
本体動作時は、前面通信で接続してください。
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3.2
設定ソフトウェアLL50Aの起動
「Windowsスタートメニュー」>「すべてのプログラム」>「UT Advanced」>「Setting Tool」をクリッ
クします。
「起動ガイド」ウィンドウが表示される場合は、「新規作成(ウィザード機能付)」または「新規作
成」を選択し、「OK」をクリックします。
(1)ラダープログラムを使用するにはシステムデータ設定のラダーシーケンス機能を “DONT USE”
から “USE” に変更し、
「OK」をクリックします。
(2)基本ウィンドウが表示されたらファイルウィンドの 「 ラダープログラム作成 」 をクリックし
ます。
(3)制御モード確認メッセージが表示されたら、「 はい 」 をクリックします。
(4)「 ラダープログラム名設定 」 ウィンドウが表示されますので、ラダープログラム名を半角英数
字 8 文字入力し 「OK」 ボタンをクリックます。
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(5)「バーンアウト情報接続」ウィンドウが表示されたら、各設定を行います。
「OK」 ボタンをクリックするラダープログラム作成ウィンドウが表示されます。
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3.3
ラダープログラム作成の流れ
ラダープログラムは概ね、次の様な流れで作成します。
ラダープログラム作成(入力)前の設計
(1)入出力点数のチェック
(2)制御仕様(制御モード、制御タイプ)の決定
(3)操作・表示部の決定
(4)
シーケンス仕様の決定
・使用する定数の確認
・ステップ数の粗チェック
UTAdvanced とパソコンの接続
LL50A の起動
新規作成
パラメータの設定
ラダープログラムの作成*1
ファイル保存
すべてのデータをダウンロードする
ラダープログラムをデバッグする
*2
(ラダープログラムモニタ、レジスタモニタ)
PID チューニングする
印刷する
LL50A の終了
*1: ラダーシーケンスプログラムを使用するには、システムデータ設定のラダーシーケンス機能を “USE” に
する必要があります。
ラダープログラム作成中 / 作成後に制御モードを変更するとラダープログラムは初期化されますので、
ご注意ください。
(設定済みのパラメータも同様に初期化されます。
)
*2: メンテナンスポート接続ではラダープログラムモニタ、レジスタモニタはできません。
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3.4
ラダープログラム作成機能とラダー動作確認
3.4.1
ラダープログラム作成機能
各種演算やシーケンスを実現するラダー図を作成する機能です。
ラダープログラムは、入力ラダー演算部、出力ラダー演算部、ユーザーラダー演算部で構成され
ます。
このサンプルプログラムは制御に関係のない例ですので、ユーザーラダー演算部に作成します。*1
* 1 調節計の制御演算と関係なくシーケンスを構築したい場合は、ユーザラダー演算部を使用することを推
奨します。
入力ラダー演算部、出力ラダー演算部には、初期状態として制御モードごとにデフォルトラダープログ
ラムが記述されています。ユーザラダー演算部には、何も記述されておりません。
デバイスへのレジスタ設定は、直接入力又はレジスタツリーからのドラッグにて実現します。
プログラム作成、編集中に演算命令チェック、プログラム文法チェック、ステップ数チェックな
どを行います。
3.4.2
ラダー動作確認
ラダーシーケンスの動作を確認するために、次の4タイプを用意しています。
各モードはラダーモニター画面にて実行できます。
・L-STOP
・1 SCAN
・L-RUN
・L-RESET RUN
ラダーシーケンスを停止。制御動作も停止。
1スキャンのみ実行。制御動作も1サイクルのみ実行。
ラダーシーケンスを実行。
最初に調節計のリセット動作を実行し、その後ラダーシーケンスと制御を実
行。
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4. サンプルプログラム例
4.1
簡易プログラムパターン運転機能の実現
4.1.1
概要
1パターン5セグメントの簡易プログラムパターン運転をラダーにて実現します。
金属部品の焼き入れ処理等で必要なギャランティーソーク処理も可能です。
4.1.2
簡易プログラムパターン図
温度
金属部品の焼入曲線
許容温度範囲:+2−0℃
SP3=830.0℃
許容温度範囲:+2−0℃
SP2=550.0℃
焼入
60分
余熱
徐熱
急冷(油中)
30分
SP1=25.0℃
時間
設定された上昇(100℃/分)/下降(200℃/分)勾配
4.1.3
制御ステップ
1) 制御開始
2) 徐熱を経て30分間の余熱を実施
余熱後、脱炭素、酸化防止のため、無酸化雰囲気中で加熱処理(焼入)を行う。
この時に外乱等が起こり、周囲温度が下がった場合には、焼入時間を止めて、規定温度での
規定の焼入時間が行えるように対応する。(ギャランティーソーク処理)
3) 焼入後、急冷に移る。
4.1.4
活用ポイント
・調節計本体側で設定可能なパラメータ(SP値、上昇/下降の勾配変化率)を活用して、ラダー
プログラムにてソーク時間(余熱、焼入)の処理やギャランテーソーク処理を実現していま
す。
・勾配率もセグメント毎に変更したい場合には、ラダーにて変化率パラメータへの設定値を書
き込みする処理を追加することで、実現可能になります。
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4.1.5
ラダープログラム例
・DI1をONにして制御開始(RUN)(DI1はOFFに戻してください)
・余熱処理中はDO1が点滅出力、規定時間完了後連続出力。
・焼入処理中はDO2が点滅出力、規定時間完了後連続出力。
・急冷中はDO1、DO2が、連続出力でDO3が点滅出力します。
冷却後50.0℃以下で処理完了としてDO1、DO2の出力がOFFに、DO3が連続出力します。
・調節計のF1キーのON操作で制御を終了(STOP)し、DO3が出力OFFします。
X_DI1
001
MOV
C0
S.R
002
MOV
C2
SPNO.
SET
M01
003
SMPCLK
PV_L1
004
C10
P01
M02
M01
P01
005
K01
P01
K02
SET
006
M03
M03
M04
M01
007
M03
P01
K01
P01
K02
M01
008
M04
MOV
M113_128
DAT20
MOV
K03
DAT20
CLK1
TIM1
DAT20
MOV
TIMER1
M113_128
013
RST
M20
014
SET
M05
009
M04
010
M03
M04
TIM
011
012
TIM1
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22
M03
M04
Y_AL1
CLK1
015
M05
016
M05
017
RST
M03
018
RST
M04
C3
SPNO.
MOV
019
M06
M05
P01
020
K04
P01
K05
SET
021
M07
M07
M08
M05
022
M07
P01
K04
P01
K05
M05
023
M08
MOV
M113_128
DAT20
MOV
K06
DAT20
CLK1
TIM2
DAT20
MOV
TIMER2
M113_128
028
RST
M21
029
SET
M09
024
M08
025
M06
M08
TIM
026
027
TIM2
TI 05P01A01-02JA
2011.06.20-00
23
M07
M08
Y_AL2
CLK1
030
M09
031
M09
032
RST
M07
033
RST
M08
C1
SPNO.
SET
M10
MOV
034
035
M10
036
Y_AL3
CLK1
P01
K07
P01
K07
P01
K07
M10
037
M10
RST
M05
RST
M09
040
RST
M01
041
RST
M10
C1
S.R
038
039
F1_KEY
042
MOV
Kレジスタへの設定内容
K01、02、04、05、07 =温度(**.*℃に 10 倍した値)
K03、06 =時間(秒数)
TI 05P01A01-02JA
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4.2
簡易アナウンシエータ機能の実現
4.2.1
概要
UTAdvancedに標準で搭載している警報出力機能では単純なON/OFF出力動作となっています。
ラダープログラムにて簡易アナウンシエータ機能を実現します。
警報ゾーン内に入り警報発生時は点滅し、その後正常ゾーンに戻った場合でも警報の発生実績を
点灯して表示します。対処後警報発生実績をクリアにするにはUTAdvancedの前面キーを活用しま
す。
4.2.2
動作イメージ図
警報ランプ
UTAdvanced
点滅
出力
点灯
消灯
警報発生実績クリア
警報発生中
警報発生後
正常ゾーンに戻る
対処後
警報発生実績クリア
警報ゾーン
20.0
点滅
点灯
消灯
対処後
警報発生実績のクリア
4.2.3
制御シーケンス
・PV値が警報ゾーンに入る→警報出力DO1が点滅出力する。
・PV値が正常ゾーンに戻る→警報出力DO1が連続出力に変わり警報発生実績を残す。
その後警報発生に対する対処が完了。
・調節計の前面F1キーを押して実績の解除を実施→警報出力DO1が出力OFFとなる。
警報発生中(点滅出力中)にF1キーを押した場合も警報出力は一端消灯するがPV値が警報
ゾーン内であれば、再度警報出力が点滅出力する。
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4.2.4
活用ポイント
・点滅出力と連続出力をラダーにて実現することで、簡易アナウンシエータ機能を実現しまし
た。
・警報発生実績のクリア(解除)には、専用スイッチを設けることなく調節計前面のファンク
ションキーを活用しています。
4.2.5
ラダープログラム例
・DI1をONで制御開始(RUN)(DI1はONのままにしてください。)
・SP値を変更してPV値を20.0より上に変化させてください。
・PV≧20.0で警報を感知。DO1が点滅出力します。
・PV<20.0で、DO1が点滅出力→連続出力へ変化。再度20.0以上で再度点滅出力。
・PV<20.0にて調節計前面のF1キーの操作で、警報の履歴をクリアにします。
・DI1をOFFで制御停止(STOP)。
X_DI1
001
MOV
C0
S.R
MOV
C1
S.R
X_DI1
002
SMPCLK
PV_L1
003
004
P01
K01
C10
P01
SET
M01
M01
005
P01
K01
SET
M03
006
P01
K01
SET
M02
RST
M03
007
M01
M02
M01
M03
Y_AL1
CLK1
008
009
F1_KEY
010
RST
M01
011
RST
M02
Kレジスタへの設定内容
K01 =温度(**.*℃に 10 倍した値)
TI 05P01A01-02JA
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26
5.
ラダープログラム命令の応用
5.1
データ転送(MOV)命令の応用
5.1.1
接点入力ON時にMAN運転に移行し、OUT値を任意の値
にする
■ 動作説明
接点入力 ON 時に MAN 運転に移行し、OUT 値を任意の値にします。
■ MANモードに移行させる
入力ラダー演算で接点入力 ON(DI1)で、内部フラグを ON/OFF させます。この内部フラグで
AUTO/MAN を切り替えます。
入力ラダー演算
X_DI1 接点入力
M01 内部フラグ
M01 をセットアップパラメータ
に割り付ける
■ OUT値を任意の値にする
接点入力 ON(DI1)で、可変パラメータ P01 の値を手動運転時の制御出力値レジスタ(MOUT_L1)
に書込みます。
出力ラダー演算
TI 05P01A01-02JA
2011.06.20-00
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5.1.2
AUTO/MANモードに関係なくOUT値を任意の値にする
(出力トラッキング)
■ 動作説明
AUTO時
DI1 ON時 P01=25%を出力(P01はUTAdvanced本体で変更可能)
DI2 ON時 P02=50%を出力(P02はUTAdvanced本体で変更可能)
DI3 ON時 P03=75%を出力(P03はUTAdvanced本体で変更可能)
MANモード時
UTAdvanced本体でOUT値を手動操作できます。
DI 機能割付パラメータで、該当する DI 以外は OFF にしてください。
■ ラダープログラム
入力ラダー演算
トラッキング入力に P01 を転送
TI 05P01A01-02JA
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5.1.3
F1キーで制御運転、F2キーまたは警報発生で制御停止
■ 動作説明
1 F1キーを押したとき、制御を開始します。(警報が出ていても制御開始可能)
2 F2キーを押したとき、制御を停止します。
3 警報発生で制御を停止します。
■ ラダープログラム
ユーザラダー演算
F1 キーを押したとき ON
警報 1 リレー
F1 キー ON で制御開始
S.R:運転停止 / 切替リレー
警報発生時の立ち上がりで
M01 内部リレー ON
F1 キーを押したとき ON
F2 キー ON または
警報発生で制御停止
TI 05P01A01-02JA
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29
5.1.4
運転パラメータを変更する(SP値上昇変化率警報設定値)
■ 動作説明
・
・
・
・
・
SPNO.=1のとき、SP上昇勾配UPRに可変パラメータP01、SP下降勾配DNRにP02を書き込みます。
SPNO.=2のとき、SP上昇勾配UPRに可変パラメータP03、SP下降勾配DNRにP04を書き込みます。
SPNO.=3のとき、SP上昇勾配UPRに可変パラメータP05、SP下降勾配DNRにP06を書き込みます。
SPNO.=4のとき、SP上昇勾配UPRに可変パラメータP07、SP下降勾配DNRにP08を書き込みます。
SPNO.=5のとき、SP上昇勾配UPRに可変パラメータP09、SP下降勾配DNRにP10を書き込みます。
■ ラダープログラム
ユーザラダー演算
PON:電源オンフラグ
UPR=SP 上昇勾配
DNR=SP 下降勾配
P01 ~ P10:可変パラメータ
K01 ~ K05:固定定数
K1=1、K2=2、K3=3、K4=4、K5=5
TI 05P01A01-02JA
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30
5.1.5
PLCのデータをUTのPVに表示する
■ 動作説明
PLC のデータを可変パラメータ P01 に転送し、そのデータをラダープログラムで PV 値とします。
PLC との通信については、通信マニュアルをご覧ください。
PLC
通信
PLC のデータを PV 値に
書き込む
■ ラダープログラム
入力ラダー演算
制御 PV 入力
PLS1:常時 ON
P01:可変パラメータ
TI 05P01A01-02JA
2011.06.20-00
31
5.2
比較命令の応用
5.2.1
測定値上限警報機能をラダープログラムで作成する
■ 動作説明
PV ≧ P01 で、接点出力(AL1)ON
PV ≦ P02 で、接点出力(AL1)OFF
EV1 点灯
EV1 消灯
■ ラダープログラム
ユーザラダー演算
PV≦P01
PV_L1:測定値
P01:可変パラメータ
M01_B が ON になる
M01_B は保持型の内部リレー
PV≦P02
PV_L1:測定値
P02:可変パラメータ
M01_B が OFF になる
M01_B は保持型の内部リレー
■ パラメータ設定(接点出力、イベント表示にM01_Bを割り付ける)
TI 05P01A01-02JA
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5.2.2
SP番号(SPNO.)が2のとき、内部リレーをONにする
■ 動作説明
SPNO. が 2 のとき、内部リレー M01 を ON にします。
■ ラダープログラム
ユーザラダー演算
SPNO.=K01
K01=2 固定定数
固定定数 K01 ∼ K30 は LL50A で指定します。
内部リレー M01
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5.3
算術命令の応用
5.3.1
比率設定演算を行う
■ 動作説明
PV 値に P01 を乗じて OUT に出力させます。
(スケール 0.0 ~ 200.0/min)
PV
X
P01
ノーマライズ
トラッキングフラグ
常時 ON
比率 可変定数
0.0 ∼ 200.0 にスケーリングさ
れたデータを 0.0 ∼ 100.0% に
変換します。
トラッキング入力
■ ラダープログラム
入力ラダー演算
乗算命令
ノーマライズされた命令に
P01 を乗じます。
トラッキング ON 時、トラッキング入力に
書き込まれたデータが OUT になります。
P01:可変定数
比率を設定する。
ノーマライズ命令
スケールをもったデータを
0 ∼ 100% データに置き換
えます。
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5.3.2
理想気体の温度圧力補正を行う
■ 動作説明
渦流量計の流量信号 Pt100、圧力信号を UTAdvanced に入力し、温圧補正し流量制御を行います。
ディストリ
ビュータ
Pt100
圧力計
表示の切替で渦流量計の流量信号、
温度、圧力信号を個別に表示もでき
ます。
渦流量計
■ ラダープログラム
入力ラダー演算
温度補正演算
温度入力値
圧力補正演算
流量入力値
基準温度値
K01:固定定数
温度補正後、流量入力値
圧力入力値 MPa
基準圧力値
K02:固定定数
温度補正後、流量入力値 PV として表示
注意:演算で使用する圧力単位は MPa です。
TI 05P01A01-02JA
2011.06.20-00
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■ 演算結果例
圧力 =0.013MPa
温度 =650℃
補正前流量
7.0
250.0
500.0
750.0
911.0
圧力 =0.015MPa
温度 =700℃
補正後流量(PV)
6.9
245.7
491.4
737.1
895.3
補正前流量
7.0
250.0
500.0
750.0
911.0
圧力 =0.017MPa
温度 =650℃
補正前流量
7.0
250.0
500.0
750.0
911.0
係数 =0.98281
係数 =0.94862
補正後流量(PV)
6.6
237.2
474.3
711.5
864.2
係数 =1.01719
補正後流量(PV)
7.1
254.3
508.6
762.9
926.7
TI 05P01A01-02JA
2011.06.20-00
技術資料 改訂情報
資料名称
: ディジタル指示調節計 UTAdvanced ラダーシーケンス機能紹介資料
資料番号
: TI 05P01A01-02JA
2009年4月/初版
新規発行
2011年6月/2版
機種追加、第 5 章追加
■ 著作者
横河電機株式会社
■ 発行者
横河電機株式会社
〒 180-8750
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2011.06.20-00
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