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平成24年度県農業等施策並びに 予算に関する建議

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平成24年度県農業等施策並びに 予算に関する建議
平成24年度県農業等施策並びに
予算に関する建議・要請書
平成23年10月12日
栃 木 県 農 業 会 議
栃木県農政対策協議会
平成24年度県農業等施策・予算に関する建議・要請書
政府は、平成22年3月に「食料・農業・農村基本計画」を閣議決定
し、
「意欲ある多様な農業者の育成・確保」を図り、10年後には食料自
給率を50%に引き上げるという意欲的な目標を掲げました。このため
①戸別所得補償制度の導入、②消費者ニーズにあった生産体制への転換、
③6次産業化による農山漁村の再生、を基本政策としています。
しかしながら、農業の現状は平成2年に6.1兆円あった農業所得が
平成20年には3兆円と半減し、このことも一因として後継者不足を招
き、担い手の高齢化や耕作放棄地の増大等産業としての持続喪失の危機
に直面しています。
そうした中、東日本大震災が起こり、未曾有の被害がもたらされまし
た。また、原発事故により農業者は自らの責に全く帰さない農畜産物の
出荷・作付制限や風評被害など理不尽な状況を強いられています。政府
は原発事故の早急な収束と補償・支援措置を講じるとともに、農林漁業
の再生・復興に全力を注ぐ必要性があります。
政府は、食と農の再生実現会議の場で「高いレべルの経済連携の推進
と食料自給率の向上、国内農業・農村の振興と持続可能な力強い農業を
育てるための対策」について議論していますが、職業・産業として成り
立つ農業政策、安全・安心な食料の安定供給を図り、不測時にも対応可
能な食料政策を確立しなければなりません。
こうした状況に対処するためには、食と農業の再生を担う、
「担い手」
を明確にして経営の発展段階に応じた経営対策をはじめ、遊休農地の解
消を含む優良農地の確保と農地の有効利用、さらには担い手への農地の
利用集積等の農地対策について関係者が一体となって一層強力に推進す
る必要があります。
県におかれては、「とちぎ農業成長プラン」を策定されました。県内
外からの意欲ある人材を確保し、知恵と技術力による生産性の一層の向
上と高付加価値化によって、「進化する農業・栃木」を目指されており、
7つの重点戦略による魅力ある成長産業としての発展する農業の実現に
向けて、強く期待しております。
本日提出する要望事項は、県内各市町農業委員会をはじめ、地方農業
振興協議会、県段階の各農漁業団体の要望を取りまとめたものでありま
す。
つきましては、県における平成24年度の農業等に関する施策・予算
を策定するにあたり、今後とも農業者等がその経営に意欲的に取り組め
る環境づくりに格別のご配慮をたまわりますよう、農業委員会等に関す
る法律第40条第2項第1号の規定に基づき建議・要請いたします。
また、必要事項については、国に対しても積極的に働きかけられたく
併せて要請致します。
平成23年10月12日
栃 木 県 知 事
福
田
富
一
様
栃木県議会議長
神
谷
幸
伸
様
栃木県農業会議会長
国
井
正
幸
栃木県農政対策協議会会長
国
井
正
幸
栃木県農業会議・栃木県農政対策協議会
項
目
Ⅰ.東日本大震災及び原発被
害対策について
要
望
の
内
容
東日本大震災被災農業者に対する継続的な経営支援措置を
要望する。
特に、原発原因の損害の全て及び風評被害の損害について、
迅速な支払いが講じられるよう国、東電等に引き続き働きか
けられたい。
また、農畜産物及び農地について放射線量の検査体制の整
備と県民に対し的確かつ正確な情報提供を行うとともに、安
全性を確保された県産農産物等の消費拡大策について、継続
的な取り組みを講じられたい。
Ⅱ.担い手育成・経営安定対
策について
1.青年農業者就農支援制度
の創設について
若い担い手を着実に確保するため、就農初期における生活
支援、経営・技術研修、低利融資、後継者継承支援金等抜本
的な支援制度を創設するよう、国に対し要望されたい。
また、県独自の支援措置を講じられたい。
2.担い手の確保・育成
①
対策について
担い手の中核として、認定農業者の発展段階に応じた
経営管理能力の向上対策及び法人化の取り組み支援、あ
わせて組織活動に対する支援措置を講じること。
②
担い手としての女性農業者が意欲的に農業に取り組め
るよう家族経営協定の締結促進、女性起業の取り組み支
援、女性の社会参画促進支援措置を講じること
③
土地利用型農業について、経営として成り立つ経営指
標及び地域ごとの推進方策を策定し、早急な取り組みを
進められたい。
その際、集落営農の取り組みも重要であり、組織化に
加え、その法人化の推進について一層の支援を要望する。
④
意欲ある、多様な人材の確保を支援する国の「農の雇
用事業」の拡充と継続的取り組みを国に対し要望されたい。
農業所得の増大対策として、近年、
「農商工連携」、
「農業の
6次産業化」など注目されているが、
「農業者発想」の視点を
3.農業所得の増大対策
について
重視した、元気なとちぎ農業の振興策を講じられたい。
また、県産農畜産物のブランド化、オリジナル化など付加
価値を高める生産、流通対策の充実強化を要望する。
平成21年12月15日に施行された「改正農地法」は
Ⅲ.農地対策
従来の「自作農」主体から、
「農地の効率的利用=耕作者主体」
1.農地法等改正に伴う
を全面に出しており、従来以上に農業委員会の担う業務と役
農業委員会組織の体制
整備について
割が質量ともに増大している。
この「改正農地法」が、農業・農村現場で透明・公正・公
平性の基に運用され、その目的を達成するためには、農業委
員会組織の活動予算の確保、並びに農地制度・実務に精通し
た人的整備など、事務局体制の整備・強化が必須である。
国は農地制度円滑化事業費補助金を措置し取り組んでいる
が、県においてもその一層の活用・確保と事務局体制の整備・
強化に格段の支援を要望する。
また、市町長等の理解促進が図られるよう格段の支援を要
望する。
農業委員会系統組織が取り組んでいる耕作放棄地・遊休農
地の発生防止、解消対策等の取り組み、農地の違反転用の監
2.耕作放棄地・遊休農地の 視活動の強化等について、支援を要望する。
発生防止、解消対策につい
て
特に、作付作目、農地利用方策等の営農指導について、支
援体制の強化を要望する。
また、本年度で終了予定の「農地・水保全管理支払」の「共
同活動支援交付金」については、県内各地で取り組まれてお
り、耕作放棄地の解消や地域コミュニティーの増進等に大き
な役割を果たしており、継続的に取り組まれるよう、国に対
し要望されたい。
さらに、耕作放棄地・遊休農地の発生原因の一つとなって
いる野生鳥獣害対策についても、中山間地域を中心とする広
域的、継続的な駆除対策の拡充強化を国、県に要望する。
担い手に対する農地の利用集積の取り組みに対する一層の
支援を要望する。
3.担い手への農地集積に
ついて
その他の要請団体
次の団体からも、各々、各種要望が提出されています。
1 8地方農業振興協議会(市町関係)
2 JAグループ栃木農政対策本部
・栃木県農業協同組合中央会
・全国農業協同組合連合会栃木県本部
・全国共済農業協同組合連合会栃木県本部
・栃木県厚生農業協同組合連合会
・栃木県農業信用基金協会
・(社)栃木県米麦改良協会
・とちぎ農産物マーケティング協会
3 栃木県農業共済組合連合会
4 栃木県土地改良事業団体連合会
5 (社)栃木県畜産協会
6 栃木県酪農協会
7 栃木県開拓農業協同組合
8 栃木県漁業協同組合連合会
9 栃木県農業者懇談会
10 栃木県農業士会
11 栃木県農業法人協会
12 栃木県農村女性会議
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