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(都市計画課・土木課)PDF版(298KB)
燕市監委告示第13号 写 ○ 地方自治法第199条第1項及び第4項の規定に基づき定期監査を実施し、同条第9項 の規定により次のとおり公表する。 平成27年10月28日 燕市監査委員 五十嵐 昭 五 同 大久保 重 孝 同 中 山 眞 二 定 期 監 査 結 果 報 告 書 第1 監査の概要 1 監査対象 都市整備部 都市計画課、土木課 2 対象期間 平成 27 年度(平成 27 年 4 月 1 日~平成 27 年 8 月 31 日) 3 監査の実施期間 平成 27 年 9 月 10 日(木)~平成 27 年 10 月 26 日(月)まで(10/9 ヒアリングを実施) 4 監査の目的及び方法 この監査は、財務に関する事務の執行が法令等に基づいて適正かつ効率的に行われてい るかを主眼として、監査対象課より事前に監査資料の提出を求め、諸帳簿、証憑書類等を 審査し、関係職員から説明を聴取して監査を実施した。 5 監査の着眼点 (1) 財務に関する事務の執行(予算執行・収支・契約・出納保管、財産管理等)について (2) 市民サービスの向上と事務事業の取組みについて (3) 各課の事務内容と職務分担及び職員の勤務状況について 第2 監査対象の概要 (職員数は平成 27 年 8 月末現在) 1 都市計画課 【全体 職員数 13 名(うち管理職 4 名(都市整備部長含む)、再任用職員 1 名】 (1)都市計画係 【職員数 4 名(うち管理職 1 名)】 都市計画の企画・調整、土地利用の総合調整、都市計画の決定・変更、都 市計画審議会、優良宅地の認定、都市計画法による各種届出受付審査、土 地区画整理事業、国土利用計画法、県央土地開発公社、移住家族・定住家 族支援事業等に関すること (2)都市施設係 【職員数 4 名】 社会資本整備総合交付金事業、都市公園・その他公園緑地の設計積算・維 持管理、街路樹の維持管理、緑化の推進、公園台帳、児童遊園等に関する こと (3)空き家等対策推進室 【職員数 3 名(うち管理職 1 名)、空き家等対策推進員(再任用)1 名】 空き家等の対策に係る企画・調整、空き家等の保全に係る情報提供・相談、 管理不全空き家等審査会等に関すること 2 土 木 課 【全体 職員数 20 名(うち管理職 4 名(都市整備部長含む)) 、臨時職員 1 名】 (1)管 理 係 【職員数 5 名(うち管理職 1 名) 】 - 1 - 道路河川の管理占用、市道認定・廃止、境界立会い、道路台帳、法定外公 共物の管理利用及び境界、国土調査等に関すること (2)維 持 係 【職員数 8 名(うち管理職 1 名) 、臨時職員数 1 名】 道路・水路の維持管理、除排雪、河川、水防、防犯灯、交通安全施設設 置・修繕、消雪施設工事補助金等に関すること (3)建 設 係 【職員数 5 名】 道路・橋梁・舗装の新設改良工事、一般下水路の新設改良工事、公共土木 事業等に関すること 第3 監査の結果 1 都市計画課 (1) 調書・聞き取りによる確認事項 ア 街路交通調査事業は、燕市都市計画道路の中に都市計画決定後 20 年以上も未着手の路 線が 10 路線もあることから、道路交通やまちづくりの現状・将来計画を踏まえ、都市計 画道路の未着手区間における計画の継続あるいは変更の見直しを行うために実施するも のである。新潟県が策定した新潟県都市計画道路見直しガイドラインに基づき、平成 25 年度はデータの整理や必要性・事業可能性のチェックなどを行い、平成 26 年度に実施し た住民説明等において住民の意向を確認し、検証を行った内容について十分考慮し、平 成 27 年度は都市計画変更の素案作成に着手する。 イ 大河津分水さくら公園整備事業は、平成 18 年から平成 22 年の 5 箇年計画で「まちづ くり交付金」により整備を行ったが、事業費等の縮減を行ったことから、公園内におけ る施設などが十分に整備されていないため、利用者が極めて少ない状況にある。 課題として、単に広場空間があるだけでは遊ぶことができない子供たちが増えている ことから、子供たちが秩序を体験しながら遊ぶことができる機能を整備する必要があり、 さまざまなスポーツが楽しめるよう整備するとともに、桜の他に草花のあふれる中で、 休息・散策などゆっくりと過ごすことができるよう整備する必要がある。 そのため、公園の目玉となるテーマ性(桜等)のある複合遊具を設置し、 (子供たちが一 日中楽しめる遊具・何回も来たくなる遊具を構築)活動的な遊び空間を創出するととも に、多目的広場を整備(芝生設置)することにより、近年、愛好者が増えているグラン ドゴルフ等が楽しめる広場として整備していく。また、イベント時(おいらん道中)の 臨時駐車場として活用を図っていく必要がある。 また、中央広場には草花を植栽するなどして「花壇」を設置し、緑あふれる快適な公 園環境の確保と地域のふれあいの促進を図っていきたい。 今後は、大河津分水さくら公園を拠点とする大河津分水路周辺地域の自然環境や文化 遺産などを活かし、地域住民や観光客の交流機会の場及び広域交流の拠点となる親水空 間の場として位置づけていきたい。 ウ 空き家等実態調査事業は、自然災害や防犯・景観の面から問題となっている空き家・ 空き地の適正管理を目的として、その実態を把握するというものである。今年度は前回 - 2 - の実態調査から 2 年が経過しているため、現在把握している空き家及び水道閉栓リスト などにより空き家と見込まれるものを対象に、 「空家等対策の推進に関する特別措置法」 の認定基準等に基づき、実態調査を行う。この結果により、助言・指導から代執行まで を行う流れである。また、適正に管理された空き家については、空き家・空き家活用バ ンクのPRを行い、活用の促進を図っていく。 エ 「想いを形に」かがやきベンチ事業については、第 1 号のベンチを燕市交通公園に設 置した。燕市建設業協働組合様より組合設立 10 周年を記念して寄附いただいたものであ り、その他、申し込みが1件あり現在設置に向け協議しているところである。 この事業は、寄附者がベンチ費用を、市が設置費用などを負担し、協力してベンチを設 置するものであるが、第 1 次募集締め切り後にも問い合わせをいただいているため、10 月 1 日より 2 次募集を行う予定である。 オ 井土巻五丁目公園の駐車場の利用については、高速バス利用者は、不定期の一時利用 に限り駐車可能としており、公園利用者の駐車スペースを確保したうえでの利用として いる。しかしながら、付近の駐車状況の調査(生活環境課)で定期的に駐車している車 両には、新設された井土巻高速バス乗場駐車場を貼紙で案内したが、現在は満車となっ ており、新たに駐車する車両も増えていることから対応に苦慮している。 (2) 意見 街路交通調査事業は、計画にあっても未着手の路線については、道路交通や将来計画 を踏まえ、変更の見直しを行う必要があると思われる。データの整理や必要性・事業可 能性のチェックなどを行い、見直し候補路線をすみやかに決定していただきたい。 大河津分水さくら公園整備事業は、公園内における施設などが十分に整備されていな いため、利用者が極めて少ない状況にあると思われる。子どもが集まるところには子ど もが集まる、相乗効果を考える必要がある。 公園の整備目標、テーマを決めて企画し、最終的な計画を可視化したものとして、計 画的に整備していただきたい。しかしながら、毎年 4 月に開催されているおいらん道中 の臨時駐車場としての活用は必要と思われ、大河津分水さくら公園を拠点とする、大河 津分水路周辺地域の自然環境や文化遺産などを活かした、地域住民や観光客の交流機会 の場及び広域交流の拠点となるような施設の整備を検討し、利用者が増えるような取組 をお願いしたい。 空き家等実態調査事業は、今後、空き家の適正管理及び利活用促進に向けて進めてい く必要があると思われるが、未登記物件、倒産法人など解決が困難な問題もあることか ら、管理不全空き家等審査会及び関係部署と連携を強く図りながら取り組む必要がある と思われる。空き家・空き地活用バンクの登録により、まちなかの活用が増えることを 期待する。 「想いを形に」かがやきベンチ事業については、今年度新たな取組事業として実施さ れているものであり、賛同する企業及び寄附者が増えるような PR、取組をお願いしたい。 井土巻五丁目公園の駐車場の利用については、通勤等で高速バスを定期的に利用する 方の駐車場の活用状況等を十分検討し、利用方法について、検討する必要があると思わ - 3 - れる。 なお、保有通帳会計管理については、一部不適当な現金管理が見受けられた。今後は十 分注意し、現金出納帳等により通帳の金額と支出の関連を明確に記載し、通帳と鍵の管理 は、個別に保管するよう改善していただきたい。 経常的に一部の職員の時間外勤務が多くなっている。職員の健康管理に配慮し、時間外 勤務の要因となっている業務の見直しや職員の連携体制の構築などによって、時間外勤務 の適正について検討する必要があると思われる。 2 土木課 (1) 調書・聞き取りによる確認事項 ア 除雪機械借上料及び除雪業務委託料については、除排雪対策として道路除雪の実施や 消雪施設等の適切な維持管理を行い、市民の日常生活や物流の停滞を軽減し、冬期間に おける円滑な道路交通網の確保を図る必要があり、除雪機械の借上料は、借上業者 47 件、 借上機械台数は 66 台となっている。なお、除雪業務委託業者 71 件となっており、貸与 機械等も含め、車道用として 108 台、歩道用として 29 台で除雪を行っている。 近年、機械を維持管理する建設業者が少なくなり、貸与が増えてきているが、市にお いても除雪機械の置き場所等に苦慮している状況である。 除雪業務については、道路状況により除雪の時間に差が生じることから稼働時間によ り委託料の支払いを行っている。 イ 新興野地区雨水対策事業については、豪雨による浸水被害について、道路の排水機能 を高めることで冠水被害を軽減し、あわせて周辺の生活排水環境を改善するため、今年 度は雨水対策詳細設計を実施するものである。今後は、その他の冠水箇所として水道町 二丁目、南七丁目、柳山、吉田日之出町、南組などがあり、排水系統を調査しながら対 策を決定していきたい。 ウ 道路改良事業・下水路整備事業・消雪パイプ工事については、道路改良及び下水路整 備工事は、生活道路の改善等について、効率的かつ効果的な箇所及び継続工事を中心と して、道路改良や舗装工事等 70 箇所程度、下水路整備については 40 か所程度の工事を 実施する予定である。消雪パイプ工事は、消雪パイプ工事補助金として自治会による市 道の消雪施設工事費の 50%補助を実施し、平成 27 年度 8 月末において、3 件工事(3 自 治会) 、9 月以降 2 件工事(2 自治会)を予定している。要望保留については、平成 27 年 度 8 月末現在においては申請されていない。 エ 道路借地件数は、平成 27 年度において 35 件で、平成 25 年度以降宅地開発予定の申出 により 1 件減少している。35 件の内 18 件については道路構造物の傾き防止のための法面 を借地しているもので、宅地開発等が進み埋め立てられた場合、不要となるものである。 2 件については、都市計画道路建設までの代替道路の一部として供用しているもので、都 市計画道路の見直しに伴い、借地継続か買収するかを検討する必要がある。 なお、今後は、所有権の移転について納税猶予、相続、地権者の同意が得られない等 の課題があるが、物件を精査し、機会ある毎に地権者に交渉し借地解消を進めていきた - 4 - い。 (2) 意見 除雪機械借上料及び除雪業務委託料については、建設業者は機械の維持管理に課題や オペレーター確保に苦慮しており、委託を受けてくれる業者も少なくなってきていると 考えられる。しかしながら、道路除雪、歩道の確保は市民生活において必要不可欠なも のであり、安全な冬道道路管理について事故が起きないよう、対応をお願いしたい。 新興野地区雨水対策事業については、豪雨による冠水被害が軽減できるものと思われ るが、市内全ての地域において、冠水被害対策について早急に検討する必要がある。 道路改良事業・下水路整備事業・消雪パイプ工事は、幹線道路の改良及び老朽化した 付帯設備等の改修により、市民の安全で快適な生活が推進されるものであり、今後も適 正な対応をお願いしたい。 なお、老朽化した道路照明や道路の標識の道路付属物を更新することにより、安心・ 安全に通行できる道路環境を確保していただきたい。 吉田 95 号線については、吉田駅前市街地と吉田北地区を結ぶ整備が今年度で終了し、 歩道整備も行われている。市民生活の利便性が向上し、吉田高校及び吉田中学校の生徒 の安全な通学が図られるものと期待する。 道路借地件数は、費用対効果を考え固定資産税との相対について十分検討いただき、 今後も解消に向けて取組んでいただきたい。 職員の時間外勤務については、一部の職員が経常的に多くなっている。職員の健康管理 に配慮し、時間外勤務の要因となっている業務の見直しや職員の連携体制の構築などによ って、時間外勤務の適正について検討する必要があると思われる。 - 5 -