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尿路結石嵌頓を契機に発症した敗血症性ショックに伴った 急性呼吸窮迫

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尿路結石嵌頓を契機に発症した敗血症性ショックに伴った 急性呼吸窮迫
455
症
例
尿路結石嵌頓を契機に発症した敗血症性ショックに伴った
急性呼吸窮迫症候群の 1 救命例
大阪医科大学内科学(I)
築家 直樹
高須太三郎
藤田 一彦
池田宗一郎
田幡江利子
後藤
功
藤阪
花房
保仁
俊昭
(平成 19 年 11 月 16 日受付)
(平成 20 年 5 月 20 日受理)
Key words : ureteral stone, septic shock, acute respiratory distress syndrome
序
文
体 温 40.2℃,心 音 は 清,全 肺 野 で 吸 気 時 に coarse
尿路結石は日常診療でよく見られる疾患であるが,
尿管結石の嵌頓による水腎症が原因となり,敗血症性
crackles を聴取する.右胸部に手術瘢痕を認める.腹
部に異常所見を認めず.下腿に浮腫は認めず.
ショックや播種性血管内凝固症候群(disseminated in-
入院時検査所見(Table 1):末梢血液像では白血
travascular coagulation 以下 DIC)などに陥る症例が
球 14,520!
µL で好中球 83% と白血球,好中球比率の
報告されている1).
増加を認めた.また骨髄球や後骨髄球などの幼若球が
今回,我々は尿路結石の嵌頓による水腎症が感染源
出現していた.血清検査では CRP
17.18mg!
dL と炎
となり Escherichia coli による敗血症性ショックを発症
症反応を認めた.生化学検査では肝酵素の軽度上昇と,
し,急性呼吸窮迫症候群(Acute respiratory distress
BUN 20mg!
dL,Cr 1.88mg!
dL と腎機能障害を認め
syndrome 以下 ARDS)を併発した症例を経験した.
た.入院前の外来通院時の生化学検査では,BUN 21
人工呼吸管理下にエンドトキシン吸着療法を行い救命
mg!
dL,Cr
し得た.本症例のように,尿路結石に伴う尿路感染は
空腹時血糖が,141mg!
dL で HbA1c
重症化しうるため注意が必要であり,文献的考察を加
異常を認めた.凝固系ではフィブリノーゲン,FDP
え報告する.
の軽度上昇を認めた.動脈血液ガスは,リザーバーマ
症
例
0.81mg!
dL と正常を示していた.また,
ス ク 酸 素 10L!
min 吸 入 下 で pH
7.5% と耐糖能
7.43,PaO2
40.6
患者:56 歳女性.
Torr,PaCO2 32.0Torr と著明な低酸素血症を認めた.
主訴:発熱,呼吸困難,意識障害.
心電図は正常洞調律であった.胸部レントゲンでは
既往歴:20 歳時,右側乳癌で乳房摘出術.
butterfly shadow を認めた.
胸部 CT では左舌区,右中葉,右下葉に斑状の浸潤
家族歴:特記すべき事項なし.
個人歴:喫煙歴なし,飲酒歴なし.
影を認めた(Fig. 1)
.腹部 CT では左上部尿管に尿管
現病歴:2006 年 4 月から左尿管結石と左水腎症を
結石を 1 個認めた.結石の大きさは長径×短径が 12×
認め,当院泌尿器科に通院していた.9 月 19 日体外
12(mm)で嵌頓を認め,左水腎症を呈していた(Fig.
衝撃波結石破砕術(Extracorporeal shock wave lithot-
2)
.
ripsy 以下 ESWL)を施行する予定であった.9 月 5
入院後経過(Fig. 3):リザーバーマスク酸素 10L!
日から 38 度の発熱を認め,その後も解熱しなかった.
min 吸入下で pH 7.43,PO2 40.6Torr,PCO2 32.0Torr
9 月 11 日呼吸状態の悪化と意識レベルの低下を認め,
と著明な低酸素血症を認めたため,気管挿管を施行し,
当院に救急搬送された.
人工呼吸管理(SIMV,従量式,TV(tidal
入院時現症:身長 150cm,体重 58kg,意識 JCS 20,
血圧 144!
70mmHg,脈拍 91!
min 整,呼吸数 30!
min,
別刷請求先:(〒569―8686)大阪府高槻市大学町 2―7
大阪医科大学内科学(I)
築家
平成20年 9 月20日
volume)
は 8ml!
kg,PEEP(positive end-expiratory pressure)
FiO(以下
P!
F 比)<
は 5cm H2O)を開始した.PaO2!
2
200 であり ARDS と診断し,Sivelestat sodium hy-
直樹
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300mg!
day を開始した.炎症所見が高度であ
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るため,重症感染症に伴う ARDS と考え Cefozopran
µL と低下,PT<10%,FDP
2.3×103!
36.3µg!
mL で
(CZOP)2g!day,Clindamycin(CLDM)1.2g!day
あり DIC と診断し(DICscore : 10 点)gabexate mesi-
を開始した.人工呼吸管理開始後,触診で最高血圧 82
late 1g!
day,Heparin 1 万 U!
day,AT-III 製剤 1,500
mmHg,脈 拍 79!
min と シ ョ ッ ク と な っ た た め
U!
day を開始した.またグロブリン製剤(以下 IVIg)
dopamine の投与を開始し methyl-prednisolone(以下
を 3 日間投与した.9 月 12 日エンドトキシン 538.3pg!
m-PSL)250mg の単回投与を施行した.9 月 12 日 Plt
mL と高値を認め,敗血症に伴う ARDS と診断した.
感染症学雑誌 第82巻 第 5 号
尿路結石合併の敗血症に伴う ARDS の救命例
457
尿路結石の嵌頓による水腎症から腎盂腎炎を発症した
14 日エンドトキシン<1.82pg!
mL と正常値まで低下
と考えた.9 月 13 日エンドトキシン吸着療法を施行
した.以後,段階的にショック,DIC から回復した.
した.施行後から血圧は上昇し dopamine の減量が可
9 月 19 日低酸素血症の改善を認め人工呼吸管理から
能となった.しかし,炎症反応が軽減しないため抗生
離脱した.9 月 29 日左尿管結石に対し ESWL を施行
剤 を Biapenemu(BIPM)0.6g!
day に 変 更 し た.同
した.9 月 30 日の KUB 撮影では,結石の破砕は良好
日,尿管閉塞の解除のため経尿道的尿管ステント留置
であり,10 月 2 日には同じく KUB 撮影で結石が粉砕
術を施行.尿管ステント留置を選択したのは,気管挿
され消失していることが確認できた.10 月 6 日退院
管による人工呼吸器管理中のため伏臥位が困難である
した.
ことと,まだ DIC 傾向であったためである.ステン
考
察
ト留置後から多量の混濁尿が排出された.混濁尿の培
尿路感染症による敗血症の死亡率は 25%,ショッ
養から E. coli が検出され入院時採取の血液培養でも
クを合併すると死亡率は 50% に上昇すると報告され
同菌を認め,E. coli による敗血症性ショックと確定診
F 比<200 で定義される ARDS は約
ている2).また P!
断した.E. coli に対する抗菌薬の菌感受性試験では,
30% の 死 亡 率 を 呈 す る 予 後 不 良 な 疾 患 で あ る3).
CZOP,CLDM,BIPM それぞれ感受性があり,Mino-
ARDS の死亡率は改善してきているが,現在でも敗
cycline(MINO)のみが感受性を認めなかった.9 月
血症に続発した多臓器不全は ARDS の主要な死因で
ある4).
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本症例は尿路結石の嵌頓による水腎症が感染源とな
り敗血症性ショック,ARDS と DIC を併発した症例
である.今回,ショックにまで至った原因の一つには
入院時生化学検査で耐糖能異常が見られたことより,
糖尿病が基礎疾患にあり,血糖コントロールが不十分
であったことが考えられる.エンドトキシン吸着療法
の施行により血圧の上昇を認め,同時に尿管ステント
による感染源のドレナージを施行し救命しえた.本症
例では血液培養,ドレナージ尿の培養より E. coli が
認められ,同菌による敗血症と診断された.尿路感染
による敗血症性ショックに対してエンドトキシン吸着
療法を施行し救命した報告は散見される5)6).廣橋らに
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よる Urosepsis の検討7)によれば,本例のように ARDS
善が認められると報告されている8)∼11).Kushi らの報
を合併した症例は報告された 32 例のうち 11 例(34%)
告11)では,エンドトキシン吸着療法後に血中の好中球
と多く,起因菌は E. coli が最も多いと報告されてい
エラスターゼおよび IL-8 は減少するのに対して P!
F
る.同報告の考察では,救命にはショックを合併して
比は増加している.更に,好中球エラスターゼ量およ
いる症例では抗生剤,輸液,昇圧剤,抗 DIC 薬,血
び IL-8 量と P!
F 比との間に有意な負の相関が見られ
液浄化などの併用の必要が述べられている.また本症
ている.本症例では血中の好中球エラスターゼや IL-8
例のように尿路閉塞しているような症例には早期の排
などのサイトカインは測定し得なかったが,エンドト
泄 路 の 確 保 が 必 須 で あ る と 言 及 し て い る.ま た,
キシン吸着療法後より血圧の上昇を認め,P!
F 比も
Urosepsis から ARDS を併発し救命しえた 3 例(Table
改善を示した.
2)のまとめでも本例のように糖尿病を基礎疾患に持
呼吸管理については,ARDS ネットワークが提唱
つ症例が多く,また起因菌は 3 例とも E. coli であっ
している肺保護戦略12)に基づき,低容量換気を行った.
た.上記の廣橋の報告のように治療に関しても腎臓の
プラトー気道内圧を 30cm H2O 以下に制限することで
ドレナージ,血液浄化などの併用で救命し得ている.
肺損傷を最小限に抑えた.また好中球エラスターゼ阻
以上の報告より本症例も早期のステントによる排尿路
害剤の併用も行った.好中球エラスターゼ阻害剤は肺
の確保,エンドトキシン吸着療法により救命し得たと
血管内皮細胞の PGI2 産生低下を抑制することで,エ
考えられる.
ンドトキシンによる血圧低下を抑制することが報告さ
敗血症ショック患者におけるエンドトキシン吸着療
法後の血中エンドトキシン量に関する報告は様々であ
る.術後腹膜炎に続発した敗血症性ショック患者を対
8)
れており13),本症例においても好中球エラスターゼ阻
害剤の併用は有用であったと考えられた.
また,2004 年の Surviving Sepsis Campaign Guide-
象とした Kojita らの報告 では,高感度測定法で測定
lines では,Severe
した結果,血中エンドトキシン量は吸着療法の前後で
ナージ術が勧められている14).本症例ではエンドトキ
有意に低下した.一方,腹腔内感染症に続発した敗血
シン吸着療法により血圧の上昇を認め,経尿道的尿管
9)
sepsis では感染源に対するドレ
症性ショック患者を対象とした Vincent らの報告 で
ステント留置を施行した.今回のように結石による嵌
は,血中エンドトキシン量は吸着療法の前後で変化は
頓が契機で水腎症が発症し,それが感染の温床になっ
なく,吸着療法未施行の対象群と比較しても 6∼8 時
ている症例では本症例のように速やかにステント留置
間後や 24 時間後で有意な差はなかった.本症例では
をして水腎症を解除することが必須であり,結果,救
血中エンドトキシンは 538.3pg!
mL と吸着療法施行前
命につながったと考えられた.
には高値であったが,吸着療法施行の翌日には正常化
した.
ARDS 発症時の P!
F 比や敗血症の存在は ARDS の
致死率とは無関係との報告15)もある.本症例のような
敗血症性ショックや ARDS において,エンドトキ
敗血症を誘因とした ARDS においても,低容量換気
シン吸着療法を行うことで酸素化および循環動態の改
による肺保護戦略および抗生剤などの支持療法に加
感染症学雑誌 第82巻 第 5 号
尿路結石合併の敗血症に伴う ARDS の救命例
え,積極的にエンドトキシン吸着療法を施行し,時期
を逸せず感染源のドレナージを施行すれば救命は可能
であると考えられた.
文
献
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築家 直樹 他
A Case of Successfully Treated Acute Respiratory Distress Syndrome Complicated by Ureteral Stones
Naoki CHIKUIE, Kazuhiko FUJITA, Eriko TABATA, Yasuhito FUJISAKA,
Tasaburo TAKASU, Soichiro IKEDA, Isao GOTO & Toshiaki HANAFUSA
Department of Internal Medicine (I), Osaka Medical College
We report a case of acute respiratory distress syndrome caused by uropathogenic Escherichia coli induced sepsis and treated successfully.
A 56-year-old women admitted for high-fever, dyspnea, and disturbance of consciousness on September
11, 2006, was found in chest computed tomography (CT) on admission to have diffuse infiltration with bilateral pleural effusion. Abdominal CT on admission showed left hydronephrosis complicated with ureteral
stones. Because of severe hypoxemia, mechanical ventilation was started from hospital day 1. She went into
shock soon after admission. Under mechanical ventilation, she was administered several antibiotics and
dopamine. Because sera endotoxins were elevated, she was treated by endotoxin adsorption therapy on hospital day 3. A urethral stent was indwelled in the ureter for drainage after endotoxin adsorption therapy.
Because Escherichia coli was isolated from urine and blood cultures, she was diagnosed with acute respiratory distress syndrome (ARDS) caused by E. coli inducing septic shock. After therapy, her condition improved, and she was extubated on hospital day 9. Extracorporeal shock wave lithotripsy was conducted on
hospital day 19 and she was discharged.
〔J.J.A. Inf. D. 82:455∼460, 2008〕
感染症学雑誌 第82巻 第 5 号
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