Comments
Description
Transcript
問32 天災資金の貸付条件は、どのようになっていますか。 (答) 天災資金
問32 天災資金の貸付条件は、どのようになっていますか。 (答) 天災資金の融資対象、利率、償還期限及び貸付限度額は次のようになって います。 1 経営資金の融資対象 現在、資金使途して認められているものは、種苗、肥料、飼料、薬剤、 農機具(購入価額が 12 万円以下のもの) 、家畜、家きん、薪炭原木、しい たけほだ木、漁具(漁網綱、はぜ、えり、やな及びかご) 、稚魚、稚貝、餌 料、漁業用燃油等の購入資金、炭窯の構築資金、漁船(総トン数 5 トン未 満)の建造又は取得に必要な資金及びその他農林漁業経営に必要な資金と なっています(天災融資法第2条第4項及び天災による被害農林業漁業者 に対する資金の融通に関する暫定措置法施行令第2条(平成 6 年 11 月 24 日 政令第 365 号。以下「天災融資法施行令」という。)) 。 その他農林漁業経営に必要な資金としては、現在、労賃、水利費(土地 改良区の土地改良施設の維持管理費として賦課されるものを含む。)、農作 物共済等の共済に係る共済掛金、当該天災により被害を受けた農作物の販 売代金によって償還を予定していた既借入天災資金の当該年度の償還にあ てるための資金及びビニールハウス等の簡易な施設の復旧費等を対象とし て認めています。 なお、天災融資法に基づく天災資金の使途は、災害発生後の農林漁業経 営に直接必要な資金を原則としていますが、被害を受けた当該農作物等に 要した費用で未払いのものについても運用上、農家の資金繰りをみて、真 に止むを得ない場合に限り認めています。 2 利率 被害農林漁業者に対する貸付利率は、特別被害地域内の特別被害農林漁 30(損失額) 業者にあっては年 3%以内、3 割被害者(被害農業者 以上、 100(平年農業総収入額) 被害林業者 30(損失額) 100(平年林業総収入額) 以上、被害漁業者 30(損失額) 100(平年漁業総収入額) 以上)に あっては、又は年 5.5%以内、その他の被害農林漁業者にあっては年 6.5% 以内とされています(天災融資法第2条第4項第3号) 。 なお、具体的な適用金利については、天災融資法の発動の都度定められ ることとされています。 3 償還期限 特別被害地域内の特別被害農林漁業者は 6 年、その他は 3~6 年となって 40 います。さらに激甚災害法が適用された場合は、期限が延長され特別被害 地域内の特別被害農林漁業者は 7 年、その他は 4~7 年とされます(天災融 資法第2条第4項第2号、激甚災害法第8条及び天災融資法施行令第6条、 第7条)。 4 貸付限度額 被害農林漁業者に対する貸付限度額は、通常個人の場合は、200 万円(北 海道にあっては 350 万円)となっています。ただし、果樹の栽培に必要な 資金として果樹栽培者に貸付けられるもの、家畜又は家きんの購入又は飼 養に必要な資金として家畜等飼養者に貸付けられるもの及び魚類・貝類等 水産動植物の養殖に必要な資金、漁船の建造又は取得等に必要な資金とし て貸付けられるものにあっては 500 万円、農事組合法人、森林組合、生産 森林組合、漁業協同組合、漁業生産組合等にあっては、2,000 万円(ただし、 前述の資金の借入資格者である法人にあっては 2,500 万円)となっていま す。 なお、重ねて天災融資法の適用を受けることとなる被害農林漁業者(重 複被害者)にあっては、既借入資金の償還にあてるために必要な資金の額 (一般は 100 万円、法人は 500 万円)が前述の限度額に加算されます。 また、乳牛所有者は、必要に応じてさらに 5 万円、その他の牛又は馬の 所有者には、3 万円が加算されます。 さらに、激甚災害法が適用された場合には、貸付限度額が、増額される こととなっています(天災融資法第2条第4項第1号、激甚災害法第8条 及び天災融資法施行令第3条第3項、第8条)。 これらの限度額は、貸付けに当たっての最高限度額ですので、被害農林 漁業者への貸付けに当たっては、この限度の範囲内で被害の程度に応じて 貸付限度額に差を設けることとしています。つまり、実際の貸付けにあた っては、以上述べてきた限度額又は市町村長の認定する損失額に被害作物 等の再生産に必要な現金経営費等を基準として定められている率を乗じて 算出される額のいずれか低い額を融資することとなります(天災融資法第 2条第4項第1号及び天災融資法施行令第3条第1項、第2項)。 目次に戻る 41