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5 大容量泡放射システム 大容量泡放射システムとは、主として大型の
5 大容量泡放射システム 大容量泡放射システムとは、主として大型の浮き屋根式屋外貯蔵タンクの全面火 災の消火に用いる資機材で、大容量泡放水砲、送水ポンプ等、混合装置、ホース、 泡消火薬剤、泡消火薬剤搬送のための資機材及び必要となる水量の水利を確保する 遠距離送水のための資機材の総称をいう。 図4-5 大容量泡放射システムのイメージ 特定事業所で直径 34m以上の浮き屋根式屋外貯蔵タンクを保有している場合には、 その直径に応じて、以下の表4-2のとおり、基準放水能力が毎分1万リットル~8 万リットルの大容量泡放射システムを配備することとなっている。 なお、泡放水砲1基当たりの放水能力は、3点セット(毎分 3,000 リットル)の3 倍~10 倍の泡放射を行うことが可能である。 大容量泡放射システムを備え付ける事業所は、大容量泡放射システムの使用時にお いて、120 分以上継続して適正濃度の泡水溶液を放水できるだけの量の大容量泡放水 砲用泡消火薬剤を保有している。 表4-2 大容量泡放射システム備え付ける基準 浮き屋根式屋外貯蔵タンクの直径 基準放水能力 34m 以上 45m 未満 毎分 1 万ℓ 45m 以上 60m 未満 毎分 2 万ℓ 60m 以上 75m 未満 毎分 4 万ℓ 75m 以上 90m 未満 毎分 5 万ℓ 90m 以上 100m 未満 毎分 6 万ℓ 100m 以上 毎分 8 万ℓ 大容量泡放射システムは、一の特別防災区域内に所在する特定事業所が共同して設 置する、いわゆる共同防災組織による配備のほか、二以上の特別防災区域にわたる区 域であって、地理的条件、交通事情、災害発生のおそれ、特定事業所の集中度その他 の事情を勘案して政令で定めた全国 12 の地区ごとに所在する特定事業所が共同して 設置する、いわゆる広域共同防災組織による配備が可能とされています。 大容量泡放射システムの出動については、発災事業所と現地指揮本部(公設消防本 Ⅳ―9 部)の間で、その必要性を協議した上で決定され、費用を負担することとなる発災事 業所から大容量泡放射システムを保有する広域共同防災組織又は共同防災組織に対 して出動を要請する。 実際の出動にあたっては、防災本部から警察本部に対し、警察車両による先導を依 頼をすることが想定される。 以下に、各地区の大容量泡放射システムの配備状況を示す。 * 4 ブロック(京葉臨海中部地区共同防災協議会)のみ共同防災組織で保有 図4-6 広域共同防災組織を設置することができる区域 Ⅳ―10 表4-3 広域共同防災組織を設置することができる区域 大容量泡放射システムによる放水訓練(第8地区) Ⅳ―11