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2.社会的背景の変化

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2.社会的背景の変化
基本構想
2
社会的背景の変化
少子高齢化社会の進展
日本の総人口は、平成17年(2005年)から自然減に転じ、女性が一生の間に産む子どもの平均数を表
す合計特殊出生率は平成20年には1.
37であり、現在、約1億2,
700万人の総人口が、平成58年(2046
年)頃には1億人を下回ると予想されており、本格的な人口減少時代を迎えています。
老齢人口の割合は、平成12年(2000年)では17.
2%でしたが、平成21年(2009年)には22.
8%、平
成34年には29.
8%になると予想されています。また、生産年齢人口については、平成34年には59.
9%と
なることが予想され、二人の働き手
で一人の高齢者を支えていくことに
なるといわれています。
このため、少子化に歯止めをかけ
るための子どもを産み育てやすい環
境を整えるとともに、高齢者が健康
を維持し、いきいきと暮らすことが
できる取り組みを進めるなど、地域
全体で少子高齢化社会に対応した
取り組みが求められています。
循環型社会への転換
世界的な人口増加や生活における利便性の追
求、豊かさと快適さに重点を置いた生活様式の定
着により、生産と消費活動を著しく拡大させ資源や
エネルギー需要の増大とともに、地球温暖化をはじ
め様々な環境問題が深刻化しています。
このため、市民一人ひとりが暮らしの中で環境へ
の負荷が少ない生活様式への転換を図るとともに、
企業や行政などが一体となって身近な問題として
取り組み、自然と共生した持続可能な循環型社会
への転換を推進する必要があります。
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基本構想
情報化・国際化の進展と活用
基本計画
情報通信技術や基盤が目覚ましく発展し、インターネットや携帯電話は日常生活において不可欠なもの
となり、さらに情報化に主眼をおいたI
T社会から、あらゆる人やモノがネットワークに結びつき、コミュニ
ケーションが高度化するICT社会へと進化を続けています。
また、周辺諸国の経済発展などに伴い、国際的な相互依存が一層強まり、国境を越えた様々な分野で
交流が活発化しています。
第
このため、こうした時間や距離をはじめ、あらゆる制約にとらわれない利便性や快適性などが飛躍的に
高まるユビキタス社会や国際交流時代においては、広い見識を持ち経済活動をはじめ市民生活の分野に
章
1
おいて効果的な対応を図ることが求められています。
第
安全と安心の確保
章
2
兵庫県南部地震や新潟中越地震など、巨
大地震の教訓や近い将来に発生が予想され
第
ている東南海・南海地震への不安から、市民
の防災に対する意識や対策への関心が高まっ
章
3
ており、自然災害から生命と財産等を守るた
めの総合的な防災対策の充実が求められてい
ます。
第
また、新型インフルエンザに代表される感
染症への対応、食の安全に対する関心の高ま
章
4
りなど、日常生活における不安を払拭し、安
全と安心が確保される取り組みが一層求めら
れています。
第
章
5
生涯学習社会の実現
生活水準の向上や長寿社会、成熟社会の進展に
第
伴い、物質的な豊かさとともに「心の豊かさ」が一層
求められています。
章
6
このため、平成18年(2006年)に改正された教育
基本法においても「生涯学習の理念」が盛り込まれ
ており、生涯にわたって学習することができる社会
資料編
の実現と、学習の成果を職場や地域社会等で生かす
ことができる機会の充実が求められています。
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基本構想
地方分権の進展と市民参画
地方分権は、国や県の権限や財源を住民に身近な行政である基礎自治体に移すことにより、地方のこ
とは地方で考えて決める「自己決定権の拡充・強化」と、地方のことは地方で責任を持つ「自己責任の拡
大」を図り、自治体の自主性・自立性を高めるものであり、創意工夫により地域の特性を生かした行政運
営が求められています。
一方、社会環境や生活様式の変化、市民の価値観の多様化により、市民ニーズも画一的なものではな
く多様化・高度化・複雑化の傾向にあり、さ
らに厳しい行財政改革を迫られている中で、
行政のみで多様な市民ニーズに的確に対応
することは難しい状況になっています。
このため、市民がまちづくりに参画し、地
域の抱える課題解決に向けて、行政ととも
に考え、行動を起こしていく姿勢と協働して
地域を支える「新しい公共サービス」の構築
が求められています。
行財政改革の推進
国及び地方の長期債務残高の合計は、平成22
年度末には 869 兆円程度と見込まれています。
地方公共団体の多くは、財源を地方交付税等
に頼っているため国の景気や動向に左右されやす
く非常に脆弱であり、バブル経済の崩壊後、税収
や交付金等が減少する中で高齢化の進展により
社会保障費が増加するなど、義務的経費の増加
による財政構造の硬直化が進んでいる状況にあ
ります。
このため、徹底した行財政改革を進め持続可能
な行政運営への転換が求められています。
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