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シーズ名 神経細胞などの細胞内物質輸送に関する研究 氏名・所属・役職

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シーズ名 神経細胞などの細胞内物質輸送に関する研究 氏名・所属・役職
シーズ名
神経細胞などの細胞内物質輸送に関する研究
氏名・所属・役職
熊本 香名子・医学研究科 細胞機能制御学・助教
<概要>
現在、神経細胞などの細胞内物質輸送に関する研究を行っている。細胞内の物質輸送とは、細胞小器
官や必要な物質を必要な時期に必要な場所へ選択的に運搬、提供する機構である。具体的には、細胞膜
への受容体の輸送、細胞分裂時の染色体の牽引、神経損傷時の再生に、モータータンパクの駆動力を用
いて寄与する。これらの機能に支障をきたすと染色体の分配異常による発癌や神経細胞の維持や再生に
障害が起こる。したがって、モータータンパクの動作制御は、抗がん剤や神経細胞の再生促進薬の開発
に有力なターゲットであると考えられる。このモータータンパクの動作は、モーター機能の「ON/OFF」
や、配送先の選択性について、付属タンパクによって管理されている。特に、配送先を決める荷札タン
パクの阻害は、モータータンパクの機能の内のより限定的な機序を選択的に阻害する事ができると考え
られ副作用がより少なく、効率的な創薬に寄与すると考えられる。
<アピールポイント>
本研究は色々なアイディアに結びつくと考えられる。
例えば、使用している一分子イメージングの実験系は、そのまま以下の一次スクリーニングに使用可
能である。
・細胞分裂の阻害を目的とした抗がん剤創薬時の一次スクリーニング(癌細胞)
・神経再生物質や神経毒性のスクリーニング(神経の初代培養細胞)
また、本研究を進めることによってモータータンパクの制御機構が明らかになれば、神経再生や癌治
療の新規ターゲットとなりうる因子が明らかになると考えられる(ターゲットタンパクのトランスジェ
ニックマウスの作製は、個体レベルでの副作用の予測や病態解明に非常に有用であると考えられる)
。
さらに、世界最小小型モーターの制御機構を明らかにすることは工学的利用にも有用であると考えら
れる。
<利用・用途・応用分野>
・医学(病態解明、早期診断方法の確立やモデル動物の作製など)
・薬学(創薬時のスクリーニング、ドラッグデリバリーなど)
・工学(化学エネルギーを力学エネルギーに変える最小モーターの制御の解明)
<関連する知的財産権・引用文献・学会発表など>
1. Takitoh et al., J Neurosci., 32, 11050-11066 (2012).
2. Kumamoto et al., Sci Rep., 3, 1224-1224 (2013).
3. Yamada et al., Nat Commun., 4, 2033-2033 (2013).
<関連するURL>
なし
<他分野に求めるニーズ>
創薬、試験薬、化粧品、健康食品開発等の事業化展開
キーワード
神経再生、一次スクリーニング、動物モデルの作製、病態解明、創薬
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