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豚肉や豚レバーを生で 食べないで!
豚肉や豚レバーを生で 食べないで! 平成 27 年 6 月 24 日 富山県感染症情報センター (直 0766-56-5431) (直 0766-56-8142) 感染症発生動向速報 ( 平 成 27 年 第 25 週 分 ・ 6 月 1 5 日 ~ 6 月 2 1 日 ) 《 インフォメーション 》 E型肝炎患者報告(富山県:平成22年~現在) ●E 型肝炎 診断年 年齢 性別 推定地域 E 型肝炎は、E 型肝炎ウイルス(HEV)の感染 1 H24 60歳代 男 日本国内 によって引き起こされる一過性の急性肝炎で、慢 2 H26 60歳代 男 日本国内 3 H26 60歳代 男 日本国内 性化することはありません。HEV に感染しても 4 H26 40歳代 男 海外 症状が出ないことが多いとされています(特に若 5 H26 70歳代 男 日本国内 6 H26 70歳代 男 日本国内 年者) 。肝炎を発症した場合の症状は A 型肝炎に 7 H27 60歳代 男 日本国内 類似し、高率に黄疸を伴います。平均 6 週間の潜 伏期の後に、発熱、悪心、腹痛などの消化器症状、肝臓の腫大と肝機能の悪化が出現します。 大半の症例では、ベッドの上で動かずに安静を保つことで治癒しますが、まれに劇症化するこ ともあります。特に、妊婦では劇症化の頻度が高いことから注意が必要です。 県内での患者は、平成 22 年から現在までに 7 人報告されています(表参照) 。患者はいずれ も 40~70 歳代の男性で、ほとんどの患者が国内での感染が疑われるものの、感染源について は不明です。全国の集計(第 24 週速報)では、今年はこれまでに 85 人報告されており、昨年 同週(67 人)より多くなっています。 HEV の感染経路は経口感染であり、ウイルスに汚染された飲食物の摂取により感染するた め、予防には手洗いと飲食物の加熱が重要となります。国内での推定感染経路は肉類の喫食が 大部分で、ブタ・イノシシ・シカが全体の約 7 割を占めています。これらの動物は HEV に感 染していることがあり、 血液や肝臓からも検出されています。 生で食べることで人にも感染し、 肝炎を発症し重症化することがあります。 平成 27 年 6 月 12 日から食品衛生法に基づいて、豚肉(内臓を含む)の生食用としての提供・ 販売が禁止されました。豚肉や豚レバーを生で食べると、HEV に感染するリスクがあります。 また、サルモネラやカンピロバクターなどの細菌による食中毒のリスクや寄生虫の感染事例も あります。 「新鮮」かどうかは、関係ありません。肉やレバーなどの内臓は生で食べず、中心部 まで十分に加熱して食べましょう。 《 全数報告の感染症 》 二類感染症 結核 5件 三類感染症 腸管出血性大腸菌感染症 1件(60 歳代、女性、O157) 五類感染症 アメーバ赤痢 1件(60 歳代、男性、腸管外アメーバ症) 《 定点報告の感染症 》 今週の県内上位6疾患 定点あたりの数 順位 1位 2位 3位 4位 5位 6位 疾病名 感染性胃腸炎 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 手足口病 マイコプラズマ肺炎 咽頭結膜熱 水痘 今週 6.48 2.03 1.90 1.20 1.10 0.76 先週 9.00 2.86 2.03 0.40 0.93 0.79 増減 ↓ ↓ ↓ ↑ ↑ ↓ この内容は以下のホームページでさらに詳しくご覧いただけます アドレス http://www.pref.toyama.jp/branches/1279/kansen/