Comments
Description
Transcript
土壌からの DNA 抽出 - Thermo Fisher Scientific
Application Note: 土壌からの DNA 抽出 AN-LECF-SOILDNA-0308 Dr. Betsy Wilson, Head of the Biology Department, University of North Carolina, Asheville, NC Tammy Goodman, Thermo Fisher Scientific, Asheville, NC 概論 材料と方法 環境中に生息する微生物の探索は今日一般的な 2006 年 3 月、ノースカロライナ州グレートスモーキー 実験操作となりつつあり、土壌や水中に存在する マウンテン国立公園のカタルーキー渓谷より キーワード DNA の検出を行う多くのキットも市販されている。市 100mm のコア採取機によって土壌サンプルを採取 • FastDNA SPIN Kit 販のキット類は試料の処理時間を短縮するだけで した 1。土壌サンプルは常温にてノースカロライナ大 なく、必要な試薬やその他の消耗品の使用を少なく 学生物学部へ運び、3 日以内に DNA の抽出を行っ 抑えることができる。エンドユーザーはこれら市販の た。 • 土壌からのDNA抽出 • Legend Micro 21 キットとピペット、そして小型遠心機があれば、土壌 からの DNA 抽出が可能となった。本アプリケーショ 1. 2.5g の土壌サンプルを 22.5ml の滅菌 0.8%塩化ナ ンノートでは、Thermo Scientific マイクロ遠心機 トリウム溶液に懸濁し、15 分間室温で振盪後、2 Sorvall Legend Micro シリーズと FastDNA SPIN Kit 分間静置した。 を用いて、土壌サンプルからの DNA を抽出する方 2. 上清の希釈系列を作成した。 法について紹介する。土壌サンプル 2.5 g から 3. 希釈系列からそれぞれ 0.1ml ずつ取り、微生物 FastDNA SPIN Kit を用いて DNA 抽出を行った。抽 培養用寒天培地にプレーティングを行った。 出した DNA サンプルの一部を PCR に供し、rDNA の 4. 寒天培地は室温で 7 日間インキュベーションし 増幅が確認された。 た。 5. コロニーの形成が見られ、シングルコロニーの 取得のために継代培養を引き続き行った。 6. 純培養を行うためにコロニーと細胞の形態を記 録した。 7. FastDNA SPIN Kit for Soil を用いて DNA を土壌 サンプルより抽出した。具体的な手法は FastDNA SPIN Kit のインストラクションに従い、 遠 心 機 は Thermo Scientific Sorvall Legend Micro21(図 1)を使用した。 8. 土壌サンプルより抽出した DNA と rDNA を増幅 するユニバーサルプライマーを用いて PCR を行 った 2。 図 1. Sorvall Legend Micro 21 微量高速遠心機 結果 Application Note: PCR を行った結果、1%アガロースゲル電気泳動に AN-LECF-SOILDNA-0308 よって rDNA が確認された(図 2)。増幅された DNA はさらなる解析に使用された。 図 2. FastDNA SPIN kit を用いて土壌から抽出した rDNA を鋳型として用いた PCR 産物。 結論 Thermo Scientific の Sorvall Legend Micro 21 は、 Fast DNA SPIN Kit を用いた土壌サンプルからの rDNA 抽出に最適な微量高速遠心機である。Sorvall Legend Micro 21 はシンプルなユーザーインターフェ ースと簡単な操作性を兼ね備えている。これらの特 長に加え、ワンクリックで取り外しが可能なリッド ClickSeal に よ り バ イ オ セ ー フ テ ィ に 対 応 す る 。 Thermo Scientific の微量高速遠心機はコンパクトか つ静かな運転で多様なアプリケーションに対応可能 である。 参考文献 1. Joseph, S. J., P. Hugenholtz, P. Sangwan, C. A. Osborne, and P. H. Janssen. 2003. Laboratory cultivation of wide-spread and previously uncultured soil bacteria. Applied and Environmental Microbiology 69:7210-7215. 2. Fredrickson, J. K., J. M. Zachara, D. L. Balkwill, D. Kennedy, S. W. Li, H. M. Kostandarithes, M. J. Daly, M. F. Romine, and F. J. Brockman. 2004. Geomicrobiology of High-Level Nuclear Water-contaminated Vadose Sediments at the Hanford site, Washington State. Applied and Environmental Microbiology 70:4230-4241. サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社 ラボプロダクツ事業本部 東 京 オフィス:TEL03-5826-1616 FAX03-5826-1612 大 阪 支 店:TEL06-6866-1701 FAX06-6866-1702 福 岡 営 業 所 :TEL092-452-3232 FAX092-452-3233 [email protected]