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福祉哲学と倫理
[講義] 第4学年 前期 選択 2単位 福祉哲学と倫理 《担当者名》小野 滋男(非) 【概 要】 この講義の概要は、以下のとおりである。 ①社会福祉学の哲学的基盤。 ②対人援助の哲学的基盤。 ③対人援助の倫理規範。 講義形式は、概論的講義と受講生各人の発表(個人およびグループによる)、討論を行う。 福祉の学生にとっては本質的問題を取り扱う講義の性格上、受講生の主体的参加を切望する。 【学習目標】 この講義では、社会福祉学の基盤となる哲学や思想の概要を理解すると同時に、社会福祉実践の基盤となる価値や基本原理お よび倫理の概要について、具体的判断が問われる場面に適用できるレベルまで修得する。 【学習内容】 福祉4年 回 テーマ 授業内容および学習課題 担当者 1 ガイダンス 講義計画の概要および学習方法等についてのガイダ ンス 小野 2 福祉と哲学Ⅰ 社会福祉の本質と哲学 小野 3 福祉と哲学Ⅱ 人間と社会の問題(1) ルソー『人間不平等起源論』:原初状態 小野 4 福祉と哲学Ⅲ 人間と社会の問題(2) ルソー『人間不平等起源論』:共同体の成立 小野 5 福祉と哲学Ⅳ 人間と社会の問題(3) ルソー『人間不平等起源論』:社会の端緒 小野 6 福祉と哲学Ⅴ 人間と社会の問題(4) ルソー『人間不平等起源論』:社会契約 小野 7 福祉と哲学Ⅵ 人間と社会の問題(5) ルソー『人間不平等起源論』:新たな自然状態 小野 8 福祉における倫理Ⅰ 正義論(1)━ロールズとサンデル 小野 9 福祉における倫理Ⅱ 正義論(2)━マイケル・サンデル・・・DVD使用 小野 10 福祉における倫理Ⅲ 正義論(3)━マイケル・サンデル・・・シナリオ 作り 小野 11 福祉における倫理Ⅳ 正義論(4)━発表と討論 小野 12 福祉における倫理Ⅴ 正義論(5)━発表と討論 小野 13 福祉と社会Ⅰ 「貧しさ」と「豊かさ」(1)━道徳的概念として の貧困(スピッカー『貧困の概念』) 小野 ― 418 ― 回 テーマ 授業内容および学習課題 担当者 14 福祉と社会Ⅱ 「貧しさ」と「豊かさ」(2)━貧困と人権(ポッ ゲ『なぜ遠くの貧しい人への義務があるか』) 小野 15 福祉と社会Ⅲ 総括 「貧しさ」と「豊かさ」(3)━貧困と人権(ポッ ゲ『なぜ遠くの貧しい人への義務があるか』) 全体のまとめ 小野 【評価方法】 ・小レポート30% ・発表50% ・出席20% 【備 考】 教科書 : ルソー『人間不平等起源論』(中山元訳)光文社古典新訳文庫 また、適宜資料を配付する。 参考書 : 徳永哲也『たてなおしの福祉哲学』、晃洋書房、2007年 加藤博史『福祉哲学-人権・生活世界・非暴力の統合思想-』、晃洋書房、2008年 阿部志郎『福祉の哲学』(改訂版)、誠信書房、2010年 ジョン・ロールズ『正義論』川本隆史他訳、紀伊国屋書店、2010年 マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』鬼澤忍訳、早川書房、2010年 その他 : この科目は、教職課程(公民)では、教科に関する科目の「哲学、倫理学、宗教学、心理学」に該当する。 ― 419 ― 福祉4年 【学習の準備】 ・討論型講義であるので、主体的、積極的な姿勢を持って講義に臨むこと。 ・さまざまなメディアを活用すること。 ・発表の担当に当たっていない場合は、当該項目について小レポートを義務づけるので、当日には提出できるようにしておく。