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p.14 田川産業株式会社 (下水汚泥等焼却灰を利用したリサイクル建材)

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p.14 田川産業株式会社 (下水汚泥等焼却灰を利用したリサイクル建材)
廃棄物
田川産業株式会社
漆喰の成形技術を活用し、下水汚泥の焼却灰や発電所の石炭灰を
利用した漆喰セラミックを開発!
重金属類の溶出もほとんどなく、有害廃棄物のリサイクルに効果的
1. 技術の概要
発電所から発生する石炭灰や下水処理場由来の汚泥焼却灰のなかには、重金属を含有し、有害性が高いも
のもあるため、処理に多額のコストを要します。これら廃棄物を有効利用する方法の一つとして同社は、福
岡県リサイクル総合研究事業化センターとの共同研究で、下水汚泥焼却灰を利用した漆喰セラミックを開
発。漆喰の主成分である消石灰と、廃棄物である焼却灰を混合し、高圧プレスすることで、建材として利用
可能な成形体を得ることに成功しました。焼却灰の含有量を50%にまで高めても、漆喰の特徴的な機能であ
る調湿・殺菌・消臭作用は維持され、廃棄物を有効利用できるリサイクル建材として期待されています。
2. 技術の強み
下水汚泥等焼却灰を利用したリサイクル建材
● 超高圧真空プレス成形により、焼却灰の含有量を高めることができる
同社は、漆喰を高圧成形する独自技術を活用し、焼却灰を用いた漆喰セラミックを製造していま
す。漆喰原料である消石灰と焼却灰を混合し、大型の特殊プレス機でプレスして製造されるこのリ
サイクル建材は、焼却灰の量を50%程度に高めても、実用上問題ない強度の建材を得ることができ
ます。焼却灰を大量に利用することができるため、リサイクル建材を多く利用すればするほど、有
害廃棄物の低減につながります。
● 重金属の溶出がほとんどない
焼却灰中には様々な重金属が含まれているため、有害廃棄物とみなされ、多額の処
理コストを要します。リサイクル建材として利用すると、高額な処理コストが発生
↑ 同社所有の超高圧真空プレス機。この装置を利用して、
漆喰の成形体である「LIMIX」や、処理灰を利用した
リサイクル建材を製造
していた焼却灰を大幅に削減できるだけではなく、建材化することで重金属類の溶
出はほとんどなくなるため、土壌や地下水の重金属汚染の問題をなくすことができます。
もちろん、室内やオフィスでも安心して利用することができます。
● 漆喰本来の機能はそのまま
漆喰の特徴的な機能である調湿・殺菌・消臭作用は、リサイクル建材でもそのまま。漆喰
本来の機能性をいかした居住空間を求めるユーザーにも適した建材です。同社のオフィス
壁面にも焼却灰を利用した漆喰セラミックが利用されています。
↑ 焼却灰を利用した漆喰セラミック
同社のオフィス壁面に使用されている。
3. 用途・想定ユーザー
● 漆喰は高機能建築材料であり、よりよい居住環境を求める先進国を中心に、漆喰を利用した建築物のニー
ズが高まっています。処理灰を約50%混合したリサイクル建材でも、漆喰本体の高い調湿・殺菌・消臭作
用を発現します。リサイクル建材は、有害廃棄物の処理問題に貢献できる環境適合型の漆喰技術です。
企業データ
田川産業株式会社
(代表者)
代表取締役 行平信義
(設立年月) 昭和21(1946)年10月
(資本金)
1,000万円
(連絡住所) 福岡県田川市大字弓削田1924
(電話/mail) 0947-44-2240/[email protected]
(企業ホームページ) http://www.shirokabe.co.jp/
(主な海外拠点)中国・上海壁公望貿易有限公司 +86-21-6299-6195
メッセージ
漆喰セラミックは産業廃棄物のリサイクルができるだけでなく、
漆喰の調湿・消臭・抗菌という機能性を持っている、世界で初め
て開発された新素材です。まだまだ、予想もしていないような利
用方法があると思います。(代表取締役 行平信義)
行平信義
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