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いじめでいやな思いをする児童を減らすために スクールカウンセラー 渡辺

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いじめでいやな思いをする児童を減らすために スクールカウンセラー 渡辺
いじめでいやな思いをする児童を減らすために
スクールカウンセラー
渡辺優子
いじめが関係した、痛ましいできごとがニュースになっています。
いじめはない、というのが理想ですが、実際にはいろいろな場面で、いやな思いをする児
童は存在していると考えられます。
そのような中で、学校の先生やおうちの方などの大人が、どのようにいじめを見つけて、
声かけしていくのかを考えていきたいと思います。
1
ふざけ?いじめ?
いじめの問題が起きた時、「ふざけているのかと思った」という周りからの声を耳にする
ことがあると思います。どこまでが遊びで、どこからがいじめなのか、線引きが難しいと
ころですが、以下の場合はいじめである可能性が極めて高いといえます。
・大人数
対
一人
・いつも同じ子が「ふざけ」の対象になっている
・ふざけの対象になっている子が「いやだな」と思っている
外見上は笑っているように見えていても、ふざけの対象の子が「つらいな」と思っている
事があります。注意深く見守り、観察する必要があります。
皆さんのお宅に遊びに来た子供たちが、こんな風にふざけていないかな?と、ちょっと気
を付けて見ていただくのもいいかと思います。
2
いじめられているかな?と読み取るべきサイン
・持ち物がなくなる、汚れる、壊れる
・登校をしぶる
・けがをして帰ってくる
・体調不良(腹痛・頭痛・吐き気)を訴える
・親のお金を持っていく
・家族との食事・会話を避ける
・高価な物、大事な物を持っていく
・見慣れないものがある(自分の大事な物と、いじめる側のいらないものを「交換」とし
て取られることがあるので)
上記のことがあるから、即「いじめだ!」というわけではありません。このサインを見つ
けたら、まず注意深くお子さんを見守り、観察してみてください。通常の友達づきあいの
範囲内ならば、お金の持ち出しなどはきちんと指導し、あとはしっかり見守りで OK です。
もし、いじめかな、と思ったら、声かけは以下のようにしましょう。
3
声かけのコツ
子供にも、プライドがあります。また「分かってもらえないのでは?」という不安もあり
ます。単刀直入に「いじめられているの?」と聞いても、100%否定します。気にかけてい
るよ、何かあったのかな?というニュアンスで聞いてみてくだい。
また、親のお金をとる等の、通常は指導の対象となる出来事も、背景にいじめの問題がな
いかどうか、よく確かめることが大切です。
「お金を持って行かないといじめられる」のに「親に事情を話せずに、お金をとる事だけ
を怒られた」という板挟みになると、子供はとてもつらくなります。
声かけの例)
「最近元気ないけど、何か困ったことでもあるのかな?」
「(お金のトラブル)お金をとっていくなんて、君らしくないけど、何か事情があ
るのかな?」
「物がなくなることが多いけど、何かわけでもあるのかな?」
などです。一度で話してくれなくても、最後に必ず「心配しているよ。話したくなったら教
えてね。いつでも聞くからね」などと、「話を聞くよ」という姿勢を子供に伝えておくこと
が大切です。
4
いじめられている、とわかった場合
子供は「誰にも言わないで」と言う事がとても多いです。学校側や相手側にいじめの話を
すると、報復されるのでは、と心配しているのです。
そんなお子さんに、まず、保護者の方は「話してくれてありがとう」と伝えてください。
いじめの話を誰かにする、ということは、とても勇気のいる事です。そこをまずねぎらっ
てください。そして次に、気持ちをじっくり、丁寧に聞いてあげて下さい。今まで言えな
かったつらい思いがたくさん出てくるはずです。聞くのは保護者の方もつらいと思います
が、その気持ちを共有することで、子供は心が軽くなります。
対策を立てるためには、ご自宅だけでは対応が難しい部分があると思います。お子さん
とよく話をして、学校側と連絡を取る事を検討してみてください。お子さんが困らないよ
うに、考えていきたいと思っています。相手方に伝えるのかどうか、伝えるならどのよう
にするのかなど、お子さんの意見も交えながら、一番いい方法を導いていきたいと思いま
す。
気になる事、お困りのことがありましたら、ぜひ、相談室にいらして下さい。開室は原則、
月曜・火曜です。場所は保健室の向かいの部屋です。ゆっくりとお話なさりたい場合は、
ご予約をお願いいたします。(予約先
51-0511
小野副校長)
ご参考までに、外部相談機関の電話番号も以下に記載します。
・東京都いじめ相談ホットライン 03-5800-8288
・24 時間いじめ相談ダイヤル(文科省)
・子どもの人権 110 番(法務省)
(24 時間対応)
0570-0-78310 (24 時間対応)
0120-007-110 (平日午前 8 時 30 分~午後 5 時 15 分)
・チャイルドライン(子供からの相談のみ)
0120-99-777 (月~日 午後 4 時~午後 9 時)
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