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船舶長距離識別追跡システム
フルノは創業以来、お客様との密接なお付き合いをとおして、お客様のご要望を製品づくりに活かすため、 国内外各地にサービス拠点を設け、点検整備や調整修理はもとより、研修会や展示会の開催などサービスの 充実に努めています。ドイツ、アメリカ、シンガポールなど世界 40 ヶ国以上に展開する子会社、代理店に よる国外のサービスネットワークは、部品情報、技術情報などの様々な情報交換を緊密に行うことで、お客 様からのご要望にスピーディーに対応しております。世界の主要な港で情報提供から製品のアフターケアま で充実したサービスを提供いたします。 船舶長距離識別追跡システム 子会社・駐在員事務所 サービスセンター 主要代理店 カタログNo. IM-15 1-0109-3I Long-Range Identification and Tracking of ships 船舶長距離識別追跡システム (LRIT) によって世界規模で船舶の動静把握が可能に。 セキュリティー対策のみならず、捜索救助活動や環境に影響する事故発生時の状況把握に大きく寄与。 LRIT( 船舶長距離識別追跡 : Long-Range Identification and Tracking of ships) は、船舶の識別、位置等に関する情報を搭 載対象となる船舶 * から陸上の LRIT データセンターへ自動的に送信することにより、世界規模での船舶の動静把握を実現しよ うとするシステムで、IMO 第 81 回海上安全委員会 MSC: 2002 (81) における SOLAS 条約付属書第 V 章の改訂に際して採 択されました。このシステムにより、SOLAS 締結諸国政府機関は、①全世界にわたり航海している自国船籍の船舶、②自国に 入港しようとする船舶、③自国の沿岸から 1000 海里以内を航行する船舶の情報を把握することができるようになり ( ②、③に 関しては他国の内水内にある船舶を除きます )、各国機関の海上領域認識能力を大幅に向上させ、各国のセキュリティー面での安 全性および、緊急時のより迅速な捜索救助活動、また海難事故に伴う環境へのダメージに対する迅速な対応にも資することにな ります。 s IMO MSC.263(84)LRIT の性能基準、機能要求に合致 s 既に船舶に装備済みのインマルサットC /MINI-C 無線装備を活用可能 FELCOM 11 (LCD タイプ )/FELCOM12*: * 左記 2 機種は既に販売終了しています。 q ソフトウェアのバージョンによってはソフトウェアアップデートが必要となります q ハードウェアの追加不要です q 適合試験および船上での検査が必要となります FELCOM 15/FELCOM16: q ソフトウェアの変更は必要ありません q ハードウェアの追加は不要です q オランダ国際検定機関 Telefication B.V. より MSC.263(84) 適合認証取得済 q 適合試験および船上での検査が必要となります 古野電気製インマルサットC通信設備 LRIT 対応機種一覧 機種 端末名称 IC-511 FELCOM 11 LRIT システム概要 当該船舶は 6 時間毎に、または当局からのポーリング コマンドに応じて LRIT 情報を自動で送信することを 要求されます。船舶から送信された情報は、インマル サット衛星、そして通信サービスプロバイダーを通じ て各国、地域、もしくはより広範な国際的なフレーム ワークで稼働する LRIT データセンターへ提供されま す。その情報は LRIT データ交換網ネットワークを介 して関連する各国機関の間で共有されます。 な お、LRIT 情 報 送 信 の 際 に 発 生 す る 通 信 費 用 は、 SOLAS 締結国政府の責任をもって負担されることと なっており、船舶側に与える経済的な負担を最小限に とどめることを重要視しています。 対応内容 対応不可 備考 FELCOM 15 へ の 換 装、 も し く は FELCOM 16 の追加装備を推奨 IB-581 端末 (IB-581):ソフト Ver.17 以上 初期バージョンもソフトウェア変更すれば 通信制御ユニット (IC-211) の CPU2 プログラム:Ver.05 以上 対応可能 IB-582 すべて対応可能 IB-581 端末 (IB-581):ソフト Ver.06 以上 初期バージョンもソフトウェア変更すれば 通信制御ユニット (IC-211) の CPU2 プログラム:Ver.07 以上 対応可能 IB-582 すべて対応可能 IC-215 すべて対応可能 専用端末無し すべて対応可能 INMARSAT 衛星 通信サービスプロバイダー 船とデータセンター間の通信サービ スの提供 LRIT デ ー タ セ ンター LRIT データ *: 陸上からの船舶識別の手段として、AIS( 船舶自動識 別装置 ) もありますが、AIS は VHF 帯を用いてのシ ステムであるため、沿岸海域にその使用範囲は限られ ていました。しかしながら LRIT は、インマルサット 衛星通信などを使用するため、全世界で船舶の動静を 把握することを可能にし、海上の安全性、治安の向上 に大きく寄与します。 s 船舶が使用する識別符号 (MMSI など ) s WGS84 測地系に基づく船舶の GNSS 位置 ( 緯度と経度 ) s GNSS 測位時の日付と時刻 *LRIT データは、SOLAS 締結国および捜索救助機関など LRIT 情報受領の認可を受けた機関にのみ提供されること となります。 *LRIT 搭載義務船舶とは、国際航海に従事するすべて m LRIT データユーザーが情報要求して 30 分以内に LRIT 情報を入手 の旅客船、300 トン以上の貨物船および自航式海洋 出来ることが要求される。 掘削リグのことを言います。 m LRIT 情報は船が送信して 15 分以内にデータユーザが入手出来るこ 日本籍船では短国際船舶、純漁船、海上保安庁船舶、 とが要求される。 水産庁漁業取締船、韓国航路国際船舶は、対象とはな りません。 FELCOM 12 FELCOM 15 FELCOM 16 LRIT 船上設備搭載スケジュール 2008 年 12 月 31 日以降に 建造される船舶 A1 海域航行船舶 A2 海域航行船舶 A3 海域航行船舶 実務サービスプロバイダー LRIT 情報の収集、保存および 配信 A4 海域航行船舶 運航当初から対応が義務づけられています AIS 設備を搭載している船舶は 適用外となります 2008 年 12 月 31 日以降に行われる最初の無線検査までに機能を追加し、適合試験を完了させておく必要があります 2008 年 12 月 31 日より前に 建造された船舶 SOLAS 条約対象船舶 AIS 設備を搭載している船舶は 適用外となります 2009 年 7 月 1 日以降に行われる最初の無 線検査までに機能追加が必要となりますが、 実際に A4 海域においてどのような方法で LRIT データレポートを実施するのか議論は 進んでいません ( 当社では対応しない予定です ) IMO 第 85 回海上安全委員会 (MSC.85) において、LRIT データセンターの配備、適合試験を含むシステム基盤の整備が追いついていない現状を鑑みて、世界的なシステム稼働のための移行期間を 2009 年 6 月 30 日まで設けることで合意しました。( その期間中は当該船 舶からの LRIT 情報の発信は義務づけられておりません。) しかしながら、船上 LRIT 設備の搭載スケジュールに関しては、SOLAS 第 V 章 19 ー 1( 上図参照 ) に定められたとおりとなっていますので、ご留意ください。