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みんなで守る まちなみのルール

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みんなで守る まちなみのルール
みんなで守る
まちなみのルール
~建築協定運営の手引き~
平成 25 年 11 月
福岡市建築協定地区連絡協議会
1
☆はじめに
建築物の建築に関しては,都市計画法や建築基準法などで,良
好な市街地環境の保全や形成に向けて,様々な規制が定められて
いますが,これらは全国的若しくは全市的な視点で,建築する場
合の最低限のルールを定めているものです。
校区や町内,街区など小さなエリアの地域特性を考えた場合に
は,もっときめ細やかなルールが必要な場合があります。
建築基準法に基づく「建築協定」は,このような場合に活用さ
れる制度の一つです。
「建築協定」は,地域の住民の皆様で話し合いを行い,その地
域独自のルールを作っていただき,市がこれを認めることで,公
のルールとなる制度です。
ただし,協定締結後の運営は協定区域内の住民の皆様が行って
いくことが必要となります。
つまり,建築協定は,締結することだけが目的ではなく,締結
した後,いかに円滑に運営していくことが重要な制度なのです。
この「建築協定運営の手引き」には,その運営に関し,最低限
知っておかなければならない事項をまとめました。
皆様の建築協定の円滑の運営の一助として,特に運営委員の皆
様にご活用いただければと考えております。
福岡市建築協定地区連絡協議会
会長
2
篠原
満州男
目
☆
次
建築協定とは? <P5>
0.建築協定書,ありますか?
(建築協定の関係書類)
<P6>
1.まず,建築協定書を読んでみましょう。
(建築協定書の用語解説)
参考:建築協定締結の根拠法令
<P7>
<P10>
2.協定運営委員会で何をすればいいのですか?
(建築協定運営委員会の業務内容)
<P11>
3.協定区域で建物が建築されるようです。 <P13>
(建築協定運営委員会による建築計画承認)
4.建築協定に加入してもらいたい土地があります。
(隣接地への加入勧誘)
<P15>
5.建築協定に加わりたいという方がいらっしゃいました。
(隣接地加入手続)
6.そろそろ有効期間が切れそうです。
(建築協定の更新)
7.よくある質問集。
<P19>
3
<P17>
<P16>
目
次
様式集
0- 1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
2- 1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
3- 1
5- 1
6- 1
建築協定認可通知書:参考例 <P23>
建築協定認可申請書:参考例 <P24>
理由書:参考例 <P25>
建築協定書:参考例 <P26>
付近見取り図:参考例 <P27>
配置図:参考例 <P28>
協定区域における土地の所有者等一覧表:参考例 <P29>
合意書:参考例 <P30>
隣接地における土地の所有者等一覧表:参考例 <P31>
土地,建物の登記簿:参考例 <P32>
所有権等移転届:様式 <P33>
約諾書:様式 <P35>
文書配布鑑:参考例 <P37>
運営委員会開催通知 <P38>
総会開催通知:参考例 <P39>
会費徴収額の目安:参考 <P41>
通帳の作り方:参考 <P42>
出納簿の付け方:参考 <P42>
運営委員会細則:参考例 <P43>
役員及び窓口変更届<P44>
予算書・決算書:参考例 <P45>
建築計画承認申請書:様式 <P47>
建築協定加入届:様式 <P49>
アンケート:参考 <P51>
4
☆建築協定とは?
建築協定は,法律や条例でカバーできない建築物に関する,地域独自のき
め細かいルールを,地域住民自身が,つくり,守っていく制度です。
都市計画法,建築基準法など(全国の建築物に関する規定)
市条例(福岡市内の建築物に関する規定)
福岡市建築協定条例(福岡市の建築協定に関する規定)
○○建築協定
△△建築協定
□□建築協定
町内,街区などのきめ細かいルール
建築協定
その地域に住む人
たちが,つくり,守
っていくんだ!
シーサイドももち・百道浜
4 丁目住宅地区建築協定地区
松山 2 丁目中西部建築協定地区
5
0.建築協定書,ありますか?
まず,「建築協定」の基本的な書類があるのかを確認し
ていただきます。主な書類は以下のとおりです。
①建築協定認可通知書
(原本)
②建築協定認可申請書
(コピー)
③理由書
<見本:様式集 0-3>
<見本:様式集 0-2>
<見本:様式集 0-1>
⑤付近見取り図
<見本:様式集 0-5>
④建築協定書
⑥配置図
<見本:様式集 0-6>
<見本:様式集 0-4>
⑦協定区域における土地
の所有者等一覧表
<見本:様式集 0-7>
⑧合意書
(コピー)
⑩土地,建物の登記簿
(コピー)
<見本:様式集 0-8>
⑨隣接地における土地
の所有者等一覧表
<見本:様式集 0-10>
<見本:様式集 0-9>
※⑨は無い場合があります。
6
1.まず,建築協定書を読んでみましょう。
建築協定には必ず定めておかなければならない事項が5つあります。
その内容は以下の①~⑤で示すものです。また,
「⑥その他」として,協
定運営委員会など,その他必要な事項についても解説します。
① 建築協定区域=赤色の部分
(略称:協定区域)
② 建築協定区域隣接地=青色の部分
(略称:隣接地)
協定に合意した土地の区域です。協定区
域の所有者は協定に合意していますの
で,協定を守らなければなりません。
協定に合意していない土地の区域です。協
定を守る義務は生じませんが,協定加入を
申し出ればいつでも簡単に加入できます。
③ 建築物に関する基準
基準を守ることが協定区域の土地所有者の義務となります。以下の建築物に関
する規制を定めることができます。
○敷地・・・敷地の最低面積,分割の禁止等
○位置・・・敷地境界からの壁面後退距離等
○構造・・・建築物の不燃化等
○用途・・・共同住宅の禁止,カラオケボックスの禁止等
○意匠・・・外壁の色の統一等
○形態・・・高さ,階数の制限等
○設備・・・空調室外機,アンテナの設置位置の制限等
戸建住宅は OK
フェンス禁止
マンション禁止
アンテナは目立
たない位置に
7
高さは12mまで
建物の色を統一
④ 有効期間 と 協定の変更及び廃止
建築協定は通常の建築規制より厳しいルールを自らに課すものですが,策定から長期間を経
ることで,社会経済情勢が変化し,当初の目的が薄れてしまう可能性もあることから,有効期
間を定め,協定内容に関し,土地所有者の意思確認を行うことが妥当と考えられています。
有効期限
認可年月日
「10年」が一般的
引き続き協定を存続する場合は
更新します。手続が必要な場合と
必要ない場合があります。
有効期間
有効期間中でも
変更,廃止は可能
更新・延長
変更→全員の合意
廃止→過半数の合意
⑤ 協定違反した場合の措置
建築協定を運営する「建築協定運営委員会」
(下記参照)の委員長は文書で是正を
請求することができます。違反者はこれに従わなければなりませんが,従わない場
合は,裁判所に訴えることができる旨を規定しています。
⑥ その他
建築協定運営委員会
委員長
互選
指名
副委員長
会
計
監
事
委
員
互選
協定区域の
土地の所有者等
※一般的な事例を示すもので各地区により異なります。
※役員の交代があった際は P44 様式の変更届を事務局までご提出ください。(FAX でも可)
8
役 員
建築協定は区域内の
土地所有者等で運営し
ていきますが,具体的
な運営体制として,
「建
築協定委員会」の設置
を規定しています。
協定区域内で建築を
する場合は委員会の承
認が必要となります。
(10 ページ①,②参照)
⑥ その他
効力の継承
認可公告後に協定
に加わる手続
有効期間内に協定
区域の土地の所有
者が替わっても協
定を守らなければ
ならないことを示
しています。
協定を市が認可し
た後でも,②の隣接
地の所有者は簡単な
手続で協定に加入す
ることができます。
詳細は 15 ページ参
照。
適用の除外
協定が認可された
日以前に建てられた
建築物は,協定に定
める「建築物に関す
る基準」は適用され
ません。
トピック
建築協定の種類
建築協定は,当初協定をつくる際の違いによって,
2つの種類に分けられます。
はつい
いちにん
【発意型】
○協定の範囲
既成住宅地
○協定をつくる人
協定に合意した住民
○協定をつくる主なきっかけ
建築紛争の予防
○特 徴
「隣接地」が多い
【一人型】
○協定の範囲
新たに開発した住宅地
○協定をつくる人
開発事業者
○協定をつくる主なきっかけ
良好な住環境の維持
○特 徴
「隣接地」がない(少ない)
9
参考:建築協定締結の根拠法令
~建築基準法抜粋~
(建築協定の目的)
第六十九条 市町村は、その区域の一部について、住宅地としての環境又は商
店街としての利便を高度に維持増進する等建築物の利用を増進し、かつ、土
地の環境を改善するために必要と認める場合においては、土地の所有者及び
借地権を有する者(土地区画整理法第九十八条第一項(大都市地域における
住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法第八十三条において準用
する場合を含む。次条第三項、第七十四条の二第一項及び第二項並びに第七
十五条の二第一項、第二項及び第五項において同じ。)の規定により仮換地
として指定された土地にあっては、当該土地に対応する従前の土地の所有者
及び借地権を有する者。以下「土地の所有者等」と総称する。)が当該土地
について一定の区域を定め、その区域内における建築物の敷地、位置、構造、
用途、形態、意匠又は建築設備に関する基準についての協定(以下「建築協
定」という。)を締結することができる旨を、条例で、定めることができる。
~福岡市建築協定条例抜粋~
(趣旨)
第1条 この条例は,建築基準法第 69 条の規定に基づき,建築協定に関し必
要な事項を定めるものとする。
(建築協定)
第2条 本市の区域のうち,都市計画法第4条第2項に規定する都市計画区域
内において,土地の所有者及び建築物の所有を目的とする地上権又は賃借権
(臨時設備その他一時使用のため設定されたことが明らかなものを除く。以下
「借地権」という。)を有する者(土地区画整理法第 98 条第1項の規定によ
り仮換地として指定された土地にあっては,当該土地に対応する従前の土地の
所有者及び借地権を有する者)は,住宅地としての環境又は商店街としての利
便を高度に維持増進する等建築物の利用を増進し,かつ,土地の環境を改善す
るため当該権利の目的となっている土地について一定の区域を定め,その区域
内における建築物の敷地,位置,構造,用途,形態,意匠又は建築設備に関す
る基準についての協定を締結することができる。
(他の法令との関係)
第3条 前条の規定による建築物に関する協定の内容は,建築に関する法律及
びこれに基づく命令並びに条例に適合するものでなければならない。
10
2.運営委員会で何をすればいいのですか?
この項では,協定運営委員会で行う事務などを示します。
建築計画承認
・渉外
① 建築計画の承認
手順など,詳細については 13 ページ「3.協定
区域で建物が建築されるようです。」を参照して
下さい。
②「所有権等移転届」,
「約諾書」の受理
協定区域の土地を売買し,所有者が替わる場合
に,売る側が買う側に,その土地が協定区域であ
ることを説明します。
その報告として,売る側が「所有権等移転届」
で,買う側が「約諾書」で,運営委員会に届け出
てもらいます。
<「所有権等移転届」:様式集 2-1>
<「約諾書」:様式集 2-2>
③市役所との
連絡調整
建築協定の運営に関す
ること,協定地区内での
問題など,解らないこと
があれば,福岡市役所開
発・建築調整課へ連絡し
て下さい。ご相談を承り
ます。TEL092-711-4581
④「福岡市建築協定地区連絡協議会」への参加
福岡市にある 77 地区(H25.11 現在)の建築協定地区でつくる協議会です。
総会を年1回,研修会を年2回程度開催するなど,建築協定の運営などに
役立つ意見交換の場となっています。
☆年に1回は総会を開きましょう。
平成 25 年 11 月に行った福岡市内の建築協定75地区への調査で
は,回答した協定地区の約21%が総会を開催していませんでした。
総会は,予算決算の承認のほか,「建築協定やまちづくりへの意識
の醸成」,
「隣接地所有者へのアピール」など,目に見えない効果を生
む重要な行事です。
特に協定区域が広い場合などは,その区域が建築協定区域であるこ
とを知らない,という方がいらっしゃる場合があります。そのような
方が出ないよう,年に1回は協定区域の全所有者が集まれる総会を開
催しましょう。
11
庶
務
①市役所などからの
文書の受理,配布
市役所から,
「福岡市協定地区連絡
協議会」などのお知らせについて文
書が送付されますので,協定区域の
皆さんへの配布を行います。
<文書事例:様式集 2-3>
②協定関係書類の保管
協定が市に認可されたという証
明書(認可通知書)や,協定を申請
した際の書類(認可申請書類),そ
の他「建築計画承認申請書」や「所
有権等移転届」,
「約諾書」を保管し
ます。
③協定地区内の連絡・調整と文書の作成
協定地区内での総会や,運営委員会の開催など,必要に応じて連絡文書等を
作成し協定区域の住民への周知を図ります。
<文書事例:様式集 2-4>
経
理
②会費の徴収
①会計事務
運営委員会で経費を必要とする場
合,協定区域の土地所有者等から公
平に会費を徴収し,経費の支出にあ
てて下さい。
なお,町内会費からの流用は,裁
判で違法であるとの判断が出ていま
すので注意して下さい。
<会費徴収額の目安:様式集 2-5>
皆さんから徴収した会費は通帳,出
納簿で管理し,支出した場合には必ず
領収書をとり,保管しましょう。
<通帳の作り方:様式集 2-6>
<出納簿の付け方:様式集 2-7>
③予算決算・監査
予算決算は,協定区域の土地所有者全員が参加
対象となる総会で,承認を得ましょう。
決算については,総会前に運営委員会の監事に
よる監査を受け,適正に支出されていることの確
認を受けましょう。
<予算書・決算書事例:様式集 2-8>
12
0
3.協定区域で建物が建築されるようです。
建築物が計画されて完成に至るまでには,法律に基づく様々な手続が必
要となります。そのうち,建築協定区域ではそれらの手続の一つとして,
建築協定に定められた建築物の基準に適合しているかの運営委員会の承
認を行う必要があります。
<協定区域で建物ができるまでの流れ>
建築主等が建物の計画を練り,
図面を作成します。
建築計画を
立てる
建築協定に
関する
建築計画承認
確認申請をする前の
この段階で運営委員会による
建築計画の承認を行います。
協定運営委員会の承認
後,福岡市等に建築基準
法に基づく確認申請を
提出し,各種法律等に適
合しているかの確認を
受けます。
確認申請提出
・
確認済証交付
工事着工
上記の確認を受けた後
(確認済証交付),工事
に着工します。
建物完成
・
検査
工事が完了したら,福岡市
等の関係機関の検査を受
け,検査済証の受領後から
建物を利用することができ
ます。
13
<建築計画承認の流れ>
運営委員会
協定区域の建築主等
建築主等が市の窓口に協定書の縦覧に来られた際は
運営委員会窓口の方の連絡先をお知らせしています。
建築計画の提出
建築計画の受領
(様式集 3-1 により2部)
(委員長等)
必要に応じ,配置図,平面図,
立面図,断面図等の設計図の
添付。
運営委員会開催
(極力,委員全員)
建築計画説明・協議
問題がある場合
承認・非承認決定
判断が難しい場合は,お知り
合いの建築士等へ相談して下
さい。市役所へご相談いただ
いても結構です。
(極力,全員の合意)
承認文書の受領
承認文書送付
(様式集 3-1 に委員長印を押印)
市(開発・建築調整課)へ
承認文書写しを提出
承認は必ず文書で
行って下さい。事跡
が残っていない場
合トラブルの元と
なります。
承認文書コピーの
保管
確認申請提出
14
4.建築協定に加入してもらいたい土地があります。
「隣接地」はいつでも協定に加入することができますが,
「加入し
てもらう」ということは,
「建築協定に合意してもらう」ということ
です。しかし,隣接地所有者は,そもそも,建築協定を締結する際,
何らかの理由で協定に合意しなかった方です。合意しなかった理由
は様々だと思いますが,簡単に合意してくれることはないでしょう。
「隣接地に加入してもらう」ことは,建築協定の活動を行う上で,
非常に困難な課題であるとともに,非常に重要なことでもあります。
しかし,特別なことをする必要はありません。
下記の5ヶ条を守り,隣接地の加入を推進しましょう。
①協定の運営・活動を着実に行う。
まず,自分たちがやるべきことをしっかりと実施しましょう。運営や活動が適切に行われ
ていなければ,合意していない方の信頼は得られないでしょう。
②普段からよい関係を築く。
建築協定は,普通のご近所づきあいから言えばかなり特殊なことです。そんなものをいき
なり振りかざしてもだれも相手にしてくれないでしょう。隣接地所有者であろうとなかろ
うと,ご近所づきあいを円満に築きましょう。
③相手の立場に立ち,合意しない理由を探る。
相手と話す機会ができたときに,さりげなく,協定に関する話題を切り出し,相手の事情
を聞いてみましょう。②ができていれば違和感なく進むはずです。
④好機を捉え,協定のメリットをアピールする。
隣接地所有者が家を建て替えるとき,隣接地の所有者が替わったときなど不動産に関わる
転換点を好機と捉え,協定のアピールを行いましょう。
⑤根気よく,情報提供を続ける。
隣接地に加入してもらうには長い時間がかかります。自分たちの活動状況などを,根気よ
く,定期的に手紙や新聞などでお知らせし,協定への理解を進めましょう。所有者の状況
が変われば,加入を検討してくれるかもしれません。
15
5.建築協定に加わりたいという方がいらっしゃいました。
隣接地の土地所有者が建築協定に加わる場合の手続は以下のとおり
です。ただし,隣接地に指定していない土地所有者が協定に加わる場合
は,協定の変更となるため,協定区域の土地所有者全員の合意が必要と
なります。
運営委員会
隣接地所有者(協定加入希望者)
②「建築協定加入届」の配布
<様式集 5-1>
①協定加入者からの連絡
隣接地所有者から建築協定へ加
入したい旨の連絡があります。
「建築協定加入届」を渡すとと
もに,加入届への実印押印,印鑑
証明書及び土地の登記簿謄本の提
出をお願いして下さい。
③建築協定加入届ほか,関係
書類の提出
④建築協定加入届ほか,関係
書類の受領とコピー
関係書類:
実印押印の建築協定加入届,
印鑑証明書,土地の登記簿謄本
※共有の場合は,加入届及び印鑑
証明書は,共有者の人数分必要
です。
関係書類を受領したら,すべて
コピーをとり,コピーした書類は
大切に保管して下さい。
加入届を届け出た日をもっ
て,届け出た土地は,協定
区域となります。
⑤市役所へ関係書類提出
関係書類(加入者から受け取っ
た 書 類 の原本 ) を 福岡市 役 所 開
発・建築調整課へ提出します。提
出した書類は返却されませんので
ご注意下さい。
公告することにより,加入した
土地が,第3者に対する対抗要
件をもつこととなります。
福岡市役所
⑥協定加入の公告
(福岡市公報への掲載)
⑦福岡市公報の受領・保管
市役所から福岡市公報をお渡し
しますので,④で説明したコピー
とともに大切に保管して下さい。
市役所が手続を行います。
福岡市の公報に,協定に加入し
たことが掲載されます。
16
6.そろそろ有効期間が切れそうです。
建築協定では有効期間が過ぎれば,協定は自動的に失効してしまいま
す。そうなる前に,協定区域の土地所有者で存廃・変更などについて協
議していただく必要があります。有効期間についてはまず,協定書を確
認して下さい。
1.みなさんで集まりましょう。
①総会開催準備
(場所・日時調整)
②総会開催通知の作成
<参考:様式集 2-4>
③合意者全員への開催通知配布
2.協定の内容について話し合い
ましょう。
○現協定書の基準を協議
特に,①建築物に関する基準
②協定区域と隣接地の範囲
③有効期間
3.アンケートを取りましょう。
①アンケート作成
<参考:様式集 6-1>
②アンケート・協定書案の配布
(手渡しすると回収率が上がります。)
③アンケートの回収,集計
4.協定書を決定しましょう。
①アンケート結果に基づく協定書案修正
(必要に応じ,総会を開催し,協議)
②協定書決定
(建築物の基準,協定区域と隣接地の
範囲,有効期間等)
<協定書:様式集 0-4>
5.合意書を集めましょう。
①協定書・合意書の配布
<合意書:様式集 0-8>
②合意書,印鑑証明書の回収
※前回の申請から印鑑の変更がない方
は,印鑑証明は必要ありません。
(次のページへ)
17
(前ページのつづき)
◇作成する資料
①認可申請書<様式集 0-2>
②理由書<参考:様式集 0-3>
③協定書<参考:様式集 0-4>
④付近見取図・配置図
<様式集 0-5,6>
⑤所有者一覧<様式集 0-7,9>
◇添付する書類
①合意書・印鑑証明書
(②登記簿謄本)・・・市で取得
6.市役所に出す資料をつくりま
しょう。
7.市役所に認可の申請を提出し
ましょう。
<申請先>
福岡市中央区天神1-8-1
福岡市役所4階
住宅都市局建築指導部
開発・建築調整課
建築協定支援係
8.意見聴取会に参加しましょ
う。
①意見聴取会開催通知郵送
(市役所から合意者全員へ)
②意見聴取会開催
(場所:近隣公民館又は市役所等)
※申請受付後,約1ヶ月半後
9.認可通知書や申請書類など関
係書類を保管しましょう。
①認可通知
(市役所から代表者へ)
②認可通知書と協定書を配布
(運営委員会から合意者全員へ)
③認可通知書等の保存
(運営委員会)
①~⑨まで,約6ヶ月程度かかり
ます。有効期限の6ヶ月前までには
手続に取りかかりましょう。
18
7.よくある質問集
Q1.地域内の建築計画の情報はどの段階で入るのか?
A1.建築協定区域においては確認申請を提出する前に建築協定運営委員会に「建築計
画承認申請書」が提出されます。また,福岡市では10mを超える建物及びワン
ルームマンションについて,現地への看板設置及び近隣住民に対し計画の説明が
条例で義務付けられております。
19
Q2.建築協定区域内の土地が売買され,新しい所有者から建築協定の事は聞いていな
いと言われた。
A2.建築協定の内容は不動産売買時の重要事項説明の内容となっており,書面にて説
明をしなければならないこととなっています。もし,説明しなければ,不動産業
者は業務停止等の罰則を受けることとなります。
(宅地建物取引業法第35条,第
65条) 所有権移転届及び約諾書が提出されなくても,新しい所有者は自動的
に合意者となるが,確認のために出していただくこととしています。」
Q3.協定書の建築物に関する基準で建築物の高さを規定しているが建築物の高さはど
こからどこまでの高さを取るのか?
A3.協定書の用語の定義は建築基準法によるとされています。
まず建築物の高さは「地盤面」とされており,また,ペントハウス等は条件によ
り高さ及び階数に算入されないものもあります。
「地盤面」 ・・・建築基準法施行令第2条で,建築物が周囲の地盤面と接する位置
の平均の高さにおける水平面(平均地盤面)と定められています。
「高さに算入されないもの」 ・・・階段室,昇降機塔,装飾塔等についいては建築
面積の1/8以内の場合においては高さ及び階数に算入されない場合がありま
す。
土と接する部分
建築物
建築物
ペントハウス
の面積
(B)
建築面積
(A)
平均地盤面
(建物の高さの基準)
B≦A×1/8
であればペントハウスの部分
は高さ及び階数には算入されません。
「地盤面」の図解
「高さに算入されないもの」の図解
20
21
様
HP
様式
式
←
集
このマークのある様式は,ホームページ
から様式のダウンロードができます。
方
法
①福岡市のホームページにアクセスし,トップページ右上の検索欄に「建築
協定に関する様式集」と入力,検索ボタンをクリック
検索欄
②検索結果のページが出たら,「福岡市
青い文字をクリック
建築協定に関する様式集」という
青い文字を
クリック
③「建築協定に関する様式集」というページが出たら欲しい様式の青い文字
をクリック
22
0-1 建築協定認可通知書
<参考例>
上段:認可番号
下段:認可年月日
上段:協定区域の所在と筆数
下段:隣接地の所在と筆数
上段:協定区域の総面積
下段:隣接地の総面積
協定区域の所有
者数 (この事例では
消しています。)
「協定区域」と「隣接地」
の意味は8ページ参照
隣接地の所有者
数 (この事例では消
しています。)
「認可通知書」に記された建築協定が法的に認められた公的なルール
であることを証明する書類です。
非常に重要であり,
「認可通知書」の原本(捺印されているもの)は一
枚しかありません。大切に保存して下さい。
23
0-2 建築協定認可申請書
<参考例>
建築協定を市役所に
申請をした年月日
申請をした際の
代表者の住所,氏
名,連絡先,実印
押印
HP
様式
上段:協定区域の所在と筆数
下段:隣接地の所在と筆数
上段:協定区域の総面積
下段:隣接地の総面積
協定区域の所有者数
(この事例では消しています。)
隣接地の所有者数
「協定区域」と「隣接地」
の意味は8ページ参照
(この事例では消しています。)
市役所記入欄
皆さんが作り上げた建築協定(書)を,法的に認められた公的なルールにする
ため,市役所に申請するための書類です。
○「1 区域の地名及び地番」・「3 区域の面積」
→協定書中,
「建築協定区域」,「建築協定区域隣接地」各項目に記載されている。
○「2 建築協定事項」→協定書中,
「目的」項目の文中に記載されている。
○「5 有効期限」
→協定書中,
「有効期間及び効力の継承」項目に記載されている。
○「6 違反があった場合の措置」
→協定書中,
「協定違反した場合の措置」・「裁判所への提訴」各項目に記載されている。
24
0-3 理由書
<参考例>
HP
様式
建築協定をつくる理由を記した書類ですが,言葉を換えて言えば,
「建築協定の理念」ということになります。
25
0-4 建築協定書
<参考例>
HP
様式
建築協定書はどの協定地区でもおおよそ A4 用紙で 2~4 枚
です。協定を運営していく上での基本となりますので,役員
はもちろん,協定区域の所有者全員にお配り下さい。
◇確認を要する項目
「建築協定区域」,「建築協定区域隣接地」,「建築物に関する基準」,
「有効期間及び効力の継承」,「協定違反した場合の措置」
,
「裁判所への提訴」
26
0-5 付近見取り図
<参考例>
建築協定の地区の周辺を含めた地図です。
市販の地図を利用して作成したものが多くなっています。
27
0-6 配置図
<参考例>
建築協定区域と隣接地の区別がつく協定範囲内の図です。
法務局に備えられた字図や測量図を元に作成したものが多くなっています。
28
0-7 協定区域における土地の
所有者等一覧表
<参考例>
※この事例では
HP
様式
※この事例では
内容を
内容を
消しています。
消しています。
協定に合意した
土地・建物の所有者の
氏名・持分・住所
協定区域内の
土地の所在地と
地番
土地の面積
(登記簿)
登記簿における
土地・建物の所有者の
氏名・持分・住所
この書類は名称が内容そのものです。
法務局に備えられた字図の地番毎に,所有者や協定の合意者,土地の面積が記
載されています。
詳細な記入方法などについては,ホームページで様式をダウンロードして,ご
確認下さい。
29
0-8 合意書
<参考例>
協定に合意する所有者の
住所(住民登録地),
氏名,連絡先,
実印押印
HP
様式
協定に合意した年月日
協定の代表者(申請者)
の住所,氏名
協定に合意する所有者の
所有する土地のうち,
協定に合意する土地の地番
建築協定に合意する意志を示すための書類です。
この合意書を提出した所有者は,協定書に書かれた内容を遵守しなければなり
ません。
また,間違いなく所有者本人が合意したということを確認するため,合意書に
捺印する印鑑は,実印とし,印鑑証明の写しも合意書に添付されています。
30
0-9 隣接地における土地の
所有者等一覧表
<参考例>
HP
様式
※この事例では
内容を
消しています。
協定区域内の
土地の所在地及び
地番
登記簿における
土地・建物の所有者の氏名・持分・
住所
土地の面積
(登記簿)
この書類も 0-7 と同様,名称が内容そのものです。
隣接地における登記簿上の所有者,土地の面積が記載されています。
なお,詳細については,ホームページで様式をダウンロードして,ご確認下さ
い。様式 0-7 とこの様式は同じファイル(エクセル)になっています。
31
0-10 土地・建物の登記簿
<参考例>
※図示されているのは登記事項証明書ではなく,
登記事項要約書です。
土地の所在
土地
土地の面積
(下線の引かれている数字は過去
の面積です。)
土地の地番
土地所有者の氏名・持分・住所
(この事例では消しています。
)
建物が建っている
土地の所在及び地番
建物
建物の面積
建物番号
建物所有者の氏名・持分・住所
(この事例では消しています。
)
土地や建物の所有者は,登記簿で確認します。ただし,登記簿が古い場合は所
有者が替わっている場合もありますのでご注意下さい。
建築協定の場合,多くの所有者の確認が必要なため,登記事項証明書(通称:
登記簿)ではなく,図示している土地や建物の所有関係を要約した「登記事項要
約書(通称:要約書)」で所有者を確認しています。
32
2-1 所有権等移転届
<様式>
HP
様式
所有権移転前に
届け出なければ
いけません。
記入方法
建築協定の名称を記入
委員長の氏名を記入
届出日を記入
建築協定の名称を
記入
所有権移転前の元の所有者
の住所・氏名を記入,印鑑
は認め印
所有権移転後の新たな所有
者の住所・氏名を記入
所有権を移転する土地の
所在及び地番を記入
所有権等移転届は,土地の所有者,または,借地権者が変更される際に,移転
前の元の所有者等が建築協定運営委員会に届け出る書類です。
この書類を届け出る趣旨は,元の所有者等が確実に新たな所有者等へ協定の内
容を,所有権等の移転前に,説明することを確認すること,及び,新たな所有者
を把握するためです。
33
様式第
号
所有権等移転届
委員長
建築協定運営委員会
様
私は、
建築協定における協定区域内の土地の所有権又は借地権を下記
のとおり変更することを届け出ます。
なお、新たな土地の所有者等となる者に対して、当該建築協定の内容等について説明
します。
平成
住所
氏名
記
1.新たな土地の所有者等の住所及び氏名
住所
氏名
2.所有権等を移転した土地の所在及び地番
福岡市
区
34
年
月
日
印
2-2 約諾書
<様式>
HP
様式
所有権移転前に
提出しなければ
いけません。
記入方法
建築協定の名称を記入
委員長の氏名を記入
建築協定の名称を記入
提出日を記入
所有権等の移転
前の元の所有者
等の氏名を記入
所有権移転後の新たな所
有者の住所・氏名を記入,
印鑑は認め印
所有権を移転する土地の
所在及び地番を記入
約諾書は,土地の所有者,または,借地権者が変更される際に,新たに所有者
等になる予定の方が建築協定運営委員会に提出する書類です。
この書類を提出する趣旨は,元の所有者等から協定の内容を,所有権等の移転
前に,説明を受け,所有権等の移転後も協定を遵守することを確認するためのも
のです。
35
様式第
号
約
委員長
諾
書
建築協定運営委員会
様
私は、
氏から、
建築協定の説明を受け、当該建築協定
について承知するとともに、当該建築協定を遵守することを約諾します。
平成
住所
氏名
○当該建築協定に係る土地の所在及び地番
福岡市
区
36
年
月
日
印
2-3 文書配布鑑
<参考例>
37
2-4 運営委員会開催通知
<参考例>
平成
年
月
日
運営委員会の開催通知
運営委員長
下記のとおり、「
建築協定」の運営委員会を開催します。
記
日
時:平成
場
所:
議
題:
年
月
日
時~
以上
きりとり
委任状
私は、(代理人の住所)
(代理人の氏名)
を代理人と定め下記事項を委任いたします。
記
1.平成
年
月
日
時~
「
建築協定」運
営委員会の議事に 関する議決権
平成
年
月
日
住所
氏名
38
㊞
2-5 総会開催通知
<参考例>
○総会開催通知鑑
39
○委任状
40
2-6 会費徴収額の目安
<参考>
下記に示すような年間に必要な額を算出し,合意者の数で割ると一人あ
たりの年間負担金額が算出されます。
<年間にかかる費用の予想>
○印刷費
総会案内文
2枚×(合意者の人数)×10円
総会資料
(資料の枚数)×(合意者の人数)×10円
市役所などから送付された資料を協定区域内に配布
1枚×3回×(合意者の人数)×10円
○郵送費
5回×(遠方の合意者の人数)×120円
○備品購入費
印刷用紙
文房具
封筒(郵送や資料配付時に使用)
○交通費
協議会総会出席
1回×1名×(天神までの交通費)
協議会研修出席
2回×(出席人数)×(天神までの交通費)
※ 協議会役員・理事を務める合意者がいる協定地区の場合
役員会出席
6回×(地区の役員・理事の人数)×(天神までの交通費)
41
2-7 通帳の作り方
<参考>
建築協定運営委員会のような,任意の団体(法人格を持たない団体)で
も銀行の通帳を作ることができます。
提出書類など細かい部分については,各金融機関で違いますので,それ
ぞれご確認下さい。
<通帳をつくる際必要な事項>
○福岡銀行の場合
・代表者の身分証明書と印鑑,窓口に行く人の身分証明書
○ゆうちょ銀行
・住所,団体の名称,代表者の氏名,
・代表者の身分証明書と印鑑,窓口に行く人の身分証明書
2-8 出納簿の付け方
<参考>
通帳で現金の出し入れを行いますが,通帳の記帳だけでは何を入金した
のか,何を出金したのかわからなくなってしまいます。
そこで,入出金をした際,逐一,出納簿に,どのようなお金でその内訳
が何かを記載しておくと後で確認する時に便利です。
出納簿は専用のものを購入しなくても,下記のように大学ノートなどで
代用できます。
出し入れの日付
どのような目的
のお金か
内訳は何か
42
2-9 運営委員会細則
<参考例>
43
44
2-10 予算書・決算書
<参考例>
○予算書(参考)
※町内会の事例
45
○決算書(参考)
※町内会の事例
46
3-1 建築計画承認申請書
<様式>
HP
様式
申請者が運営委員会へ,審
査に必要な全ての資料を
揃えて提出した日を記入
建築協定の名称を記入
建築主の住所・氏名・連絡
先を記入,印鑑は認印
建築基準法等の
規定に基づき各
項目を記入
添付する図面
に○を付ける。
設計者の住所・
氏名・連絡先を
記入,印鑑は認
印
運営委員会が承認した
日を記入。(7日を目処
とし、遅くとも14日以
内に承認するようにし
て下さい。)
運営委員会で建築計画の承認後,
委員長の印鑑(認印)を捺印し,
申請者または代理人に渡します。
その際,コピーをとることを忘れ
ないで下さい。
凡例
運営委員会が記入
申請者が記入
47
様式第
号
(提
出
日)
平成
年
月
日
建 築 計 画 承 認 申 請 書
建築協定運営委員会
様
委員長
申請者
住 所
氏 名
印
連絡先(TEL)
土地の地番
福岡市
区
建 築 計 画 の 概 要
種 別
新築・増築・改築・用途変更
用 途
戸建専用住宅・兼用住宅・共同住宅・その他(
敷地面積
㎡
建築面積
㎡
延べ面積
㎡
(兼用部分面積)
(
階
高 さ
m
軒の高さ
m
申請者代理人
※増改築の場合は、増改築後の内容
を記入してください。
㎡)
階 数
添 付 図 書
1.配置図
2.平面図
3.立面図
TEL
住所
氏名
4.外構計画図
(
)
印
平成
(あて先)
)
年
月
日
様
当該建築計画について、承認します。
・不承認とします。
不承認の理由
建築協定運営委員会
委員長
48
印
5-1 建築協定加入届
<様式>
HP
様式
届出日を記入
※この日から協定に加入
したことになります。
加入する土地所有者の
住所・氏名を記入,
印鑑は実印
建築協定の名称を記入
加入する土地の所在及び
地番を記入
建築協定認可通知書(21 ページ
参照)に記載された認可年月
日と認可番号を記入
市役所記入欄
49
50
6-1 アンケート
<参考例>
※ 建築協定を更新する場合に用いる
アンケートです。
○アンケート配布鑑
51
○アンケート
52
みんなで守るまちなみのルール
~建築協定運営の手引き~
当初 平成 22 年 6 月
改訂 平成 25 年 11 月
発行 福岡市建築協定地区連絡協議会
事務局:
福岡市住宅都市局建築指導部
開発・建築調整課 建築協定支援係
〒810-8620 福岡市中央区天神1丁目8番1号
電話 092-711-4581
FAX 092-733-5584
Email [email protected]
53
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