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自給自足からの再構築
自給自足からの再構築 一般社団法人日本里山協会 代表理事 池田志朗 1.日本の存在価値は和の心 現人類はアフリカのダナキル(エチオピア)周 辺から発祥し、約15万年前から数万年前まで の間、その中心舞台は南シベリアだった。 そこから今日まで続く遊牧民を主要な流れとし て、人類は広くユーラシア大陸の端々まで拡がっ て行った。 紀元前から遠く東の海を渡ったところに太陽信 仰の平和な世界、つまり「和」の国があるとして 憧れの対象だったのが日本だった。 DNA分析による人類の移動の足跡 それが後年モンゴル高原 に移って行った。 南シベリアが人類の中心 舞台だった。 2.日本を和の国にした構造 400人が入れる大型の建造物は交易の場と考えられ、 この場所が、ユーラシア大陸とつながる アジール(Asyl=神聖なる避難場所) であったことが うかがわれます。 アジールの避戦の心が和の基本 里・都・山の三竦み構造を維持し続ける 三竦み構造 都の権力が全てを支配せず、常に中に「山=異界」を持つ社会構造。 3.経済の原点は非拡大持続型 古代ギリシャ語のオイコス(Oikos→家政)から、 経済(economy) はoikos-nomos(オイコスに関する規則)、 生態学( ecology)はoikos-logos(オイコスの論理)となって 分離して生れた。 西欧社会は本来重層化していて分離できないものを 分けて経済合理性だけを追求して来た。 それが「拡大発展病」となってしまった。 本来は一年毎のリズムの中で生活していた。 過度の余剰は貯め込まず神に捧げた。 4.過剰マネー支配からの脱出 ・「拡大発展病」が過剰マネーを生むに至った。 ・1997年時点で全世界の過剰マネーは7000兆円だった。 ・今後の社会経済は「拡大発展病」からの脱却が最大の課題。 アジールとしての「和の心」によるコントロールが効く、これからの 時代の枠組みとして、 自給自足型協同生活基地Wa-ark(和の箱舟)の創設を 発想 5.自給自足型協同生活基地Wa-ark 網地島(宮城県) 網地島(宮城県石巻市) • 3.11の震源地に一番近い島! • しかし被害はほとんど出なかった! • 被害が少ない為、本土からの親戚などが 身を寄せ、文字通り自給自足型協同生活 基地となっている! 6.ダーチャとソローに学ぶ ダーチャ=都市型居住者の自給自足基地 ・ダーチャとはロシア語で本来は『下賜されしもの』の意 味だが、現実 には都市住民が耕す小屋付き自給自 足型菜園(600㎡単位)を意味する。 ・今日のロシアの小麦を除く農業生産量の90%以上が、 このダーチャ で生産されており、「食」に関しては経済 変動リスクが少ない。 ◆写真はシベリア(ロシア)のダーチャの姿。 撮影・提供 金倉孝子 ウエブサイト「クラスノヤルスク滞在記」から転載 H.D.ソロー「森の生活」 1850年、若手作家ソローが、 自給自足生活をするのにどれ くらいの面積の畑があればよ いかを実地に2年間生活した 記録。 冷涼な土地で、約60㎡で一人 の人間が生きて行けた。 それ以上は過剰だった。 421カンパニーのススメ ○週4日働いて年収200万円 ○週2日畑仕事をして食を確保 ○週1日は休む ○教育費等、別途に共同で枠を 設定して対処 ○世界に先駆けて、安定した経済 が生まれます。 参考例:木の花ファミリー 参考例:木の花ファミリー お疲れ様でした。 ありがとうございました。