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職場において、論理的思考が必要とされる理由

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職場において、論理的思考が必要とされる理由
職場において、論理的思考が必要とされる理由
論理的思考が職場で必要とされている理由は、以下のとおりと考えられる。
1) 論理的思考が保証する価値
論理的思考自体は、それを構成する際に、多くの方法論、手法が用いられることが一般的であり、
時として、それらが、網羅性や精度・粒度を保証していることが少なくない。
① 網羅性
MECE という方法論を用いることで、網羅性は飛躍的に高まると考えられる。MECE 自体の定義
は、「モレなく、ダブリなく」対象の集合を分割していく手法であるが、それ自身の概念は、決し
て難解なものではない。しかしながら、MECE の概念が浸透している環境下においては、MECE
でないことの網羅性の欠如は、避けられない事象といえる。
以下に述べるロジックツリー等の手法と組み合わせることにより、対象の網羅性はより強固に
維持されると言える。
② 精度・粒度
筋道を立てて整理をしていく上で、用いられる手法として、で代表的なのは、ロジックツリー、ピ
ラミッドストラクチャーである。それぞれが、対象物の精度・粒度を保証することに一役買って
いる。
ロジックツリーとは、「MECE を意識して、上位概念を下位の概念にトップダウン式に分解して
いくこと」 用途としては、「問題発見」と「問題解決」の二種類がある。前者を WHY ツリー、後者
を HOW ツリーと呼ぶ。
一方、ピラミッドストラクチャーとは、基本的にボトムアップ式のアプローチを採り、具体的な情
報や観察事項から上位の概念としてのメッセージを抽出していく形式と言える。
2) 論理的思考により創造される価値
論理的思考は、様々な価値を創造する要素としても機能する。特に、潜在的な問題発見や、創造思
考時の手法としては、大きな力になることが多い。
① 問題解決から解決まで
現場における、適切な問題発見は、業務遂行において欠かせないものであるが、論理的思考
の枠組みの中で頻繁に採用されているものの一つでもある。問題を顕在化するもの(発生して
いるもの)、潜在化しているもの(発見・発掘されるもの)と定義し、特に、潜在化している問題を
抽出していく手法については、それらを共有することにより、より効果的な手段として現場で生
かされるものとなる。
② 従来にない価値の発見
論理的思考における仕事の進め方として、代表的なものに、仮説思考やゼロベース思考が挙
げられる。これらのアプローチは、意識をせずに、仕事のあたる場合と比較して、大きな成果を
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もたらすことが少なくない。
仮説思考とは、仕事に取り組むにあたって、その時点で想定しうる仮の結論を置いて考える手
法のことである。この場合は、ただ、闇雲に手当たり次第考えるよりも仮説を置いて考える方が、
分析・調査の無駄が少なくなるため、短時間で、より精度の高い結果をもたらすと言える。分析
が上手というのは、言いかえれば、筋のいい仮説を作るのがうまいと言える。
ゼロベース思考とは、「従来の既成概念を取り払い、文字通り、ゼロから答えを見つけ出す」と
いう手法である。現在のように、環境変化の激しい時代においては、極端に言えば、昨日まで
のやり方がもはや通用しないということが往々にしてある。そのため、過去の情報・経験を一度
白紙に戻してゼロベースで考える必要があり、これらを強制的にすることで、思考の枠くを広げ、
今までにない解決法が見出せる可能性へつなげるものである。
3) 論理的思考から広がる価値
論理的思考は、我々日本人の共有されている価値観や視野を広げてくれる作用も持ち合わせる。
この効果を意識的に利用していきたい。
国内から海外へ
我々はその経済活動を国内において終結させてきたが、近年、経営環境の国際化への影響を
受け、海外に視野を広げていくことが求められるようになった。
日本人は、元来、先祖代々より受け継がれた伝統、その生活様式、地理学的要素等により、
論理的思考を用いずとも、高度な意思疎通と組織の発展を実現させていた稀有な民族(社会)
であった。また、「起承転結」を根底にした豊かな表現を主とし、効率性や論理性を優先しなくて
も運営される環境に慣れ親しんでいた。しかしながら、環境は激変しつつあり、その際に、受け
入れていく必要となるのが、国内ではなく海外で多くの人々が持つ思考方法であり、行動様式
と言える。それらは、往々にして、多民族、多言語、多宗教、など、複雑な人種の構成からなる
社会で「揉まれ生まれてきた」ものであり、言いかえれば、「論理的」な思考であり、行動であっ
た。そういう意味でも、我々は、今後は、論理的思考を携えることが求められると考える。
以上から、今後、我々が職場においては、論理的思考というものを無視しては、困難な状況になること
が推測される。しかし、一方では、日本人としての良さを、海外を含めた広い舞台で活躍していくには、
論理的思考は、非常に力強い武器と言える。
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