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終章(第8章)

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終章(第8章)
2012/12/8
生物学実験講義 第8章
Urey のMiller装置
終章(第8章)
原始地球の大気(水、メタン、アンモニア、水
素)を封入したフラスコの中で電気のスパー
クを飛ばし、生命の起源につながる物質、ア
ミノ酸の無生物的合成
Stanley Lloyd Miller & Harold Clayton Urey の装置(1953)
アリストテレス の自然発生説(生物が親無しで無生物から自然
に発生する)
顕微鏡が発明され,微生物が発見されると微生物は吸気
の生命力により発生すると考えられていた。
スパランツアーニ(18世紀イタリアの
科学者)
煮沸した肉汁を空気から完全に遮
断した場合、肉汁は透明なまま。
受賞者はパスツール(Louis Pasteur )
白鳥の首形のフラスコ:新鮮な空気は肉汁に触れるが,微生物は入らないような
工夫。
このようなフラスコは1年以上も透明なままだったが,口を折るとすぐに腐敗した。
肉汁の変質によって微生物が発生できなかったわけではなく、空気を介して微生
物が進入(1861年)。
こうして自然発年説は明快に否定された。
反論者:「長時間の加熱(30~45分間)によってフラスコ内の空気
の「生命力」が破壊されてしまった」。
1860年頃,パリ科学アカデミー:この問題に懸賞金
Алекса́ндр Ива́нович Опарин、(Aleksandr Ivanovich Oparin)
宇宙のガス塵から有機化合物
が発見。
ソ連の生化学者。化学進化説の提唱者
彗星の尾:スペクトルからアミノ酸の
中間体のシアン化水素、アルデヒド
を発見。
原始地球内部で炭素と金属からカーバイドが生成
噴出して大気中の過熱水蒸気と反応して最初の簡単な、しかし
反応性に富む有機物・炭化水素が大量に生成した。
暗黒星雲の中の星間物質 :
マイクロ波によりエタノールも
発見。
その相互間の、また過熱水蒸気やアンモニアとの反応により一連の低次の
有機物質群が生成した。
地球の冷却に伴って水蒸気が凝結してできた熱湯の雨に溶かされて地表に降
り注ぎ、低次有機物質を含む海となった。
ハワイ島のマウナケア(標高約4,200メートル)の山頂
海洋中でタンパク質を含む複雑な高分子の有機物へと化合が進行。
集まってコロイド粒子ができ、周囲の媒質から独立し、原始的な物質代謝と生
長をおこなうコアセルベート液滴ができた。
国立天文台野辺山観測所
コアセルベートとによってやがて生命が生じた。
メタノールメーザを受信できる
6.7ギガヘルツ常温受信機を
野辺山宇宙電波観測所で準備
担当者: 山岡景行
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生物学実験講義 第8章
オゾンホール
太陽からの荷電粒子
南極から見たオゾンの分布
「穴」は開いていない
南極がスッポリ入る「穴」が開いた
3-22
3-20
46億年前: 原始地球の誕生、マグマの海 重い金属が核を形成
3-21
海の形成:微惑星の衝突、減少→冷え始める→雨が地表に到達
有機物スープ:大気が原材料、太陽放射・火山・雷etcをエネルギー源
として有機物合成・結合→水に溶解して分解を免れて蓄積
巨大分子の生成:熱水鉱床で金属が触媒、 RNAを含む
巨大分子生成、低温域に拡散し分解回避、蓄積
38億年前: RNA型生命誕生、周囲の有機物を原材料、自らを複製
ミトコンドリア型、DNA型生命など、誕生(硫化水素を原料、化学合成生物)
27億年前: 更に冷えてマントルと核の運動安定→核の鉄が帯磁→磁場発生
→太陽荷電粒子遮断→生命、深海を離れる条件が整う
シアノバクテリア発生、「有害」だった太陽光を利用、活発に光合成→酸
素発生(葉緑体のDANとシアノバクテリアのDNA、相同性有り)
シアノバクテリアの酸素、嫌気性生命に対
する驚異→海中の鉄が酸化→現在の鉄鉱
床を形成→海中の鉄が尽きる→大気に蓄
積、O2分圧上昇→オゾン(O3)層の形成→
海藻など生命が水面近くまで侵出可
35億年前(a)と現在(b)のシアノバクテリア
担当者: 山岡景行
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生物学実験講義 第8章
3-23
ルテインとその誘導体の化学構造
3-24
約10億年前:緑藻は陸上
に浸出する重要な位置を
占めた。
低潮帯~潮間帯:光環境
は陸上と大差ない。
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カーブ、複雑に交叉、深海か
ら浅海に適応した歴史を反映、
陸上緑色植物の主要光合
成色素:
クロロフィルaとb、および
特にβ-カロテンとルテイン
が重要。
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深所型の緑藻:シホナキ
サンチン(最大吸光度
492nm)を発達させ、暗緑
色を呈す(褐藻のフコキサ
ンチンに匹敵)。
カーブが並行→色素含有比一
定、含有量を変えて効率を上げ、
浅所に適応
おまけ: シアノバクテリアについて
シホナキサンチン→ロロ
キサンチン→ルテイン
おまけ: シアノバクテリアについて
原核生物(細胞核を持たない)であり、他の藻類とは全く異なる分類群
原核生物(細胞核を持たない)であり、他の藻類とは全く異なる分類群
ラン藻=シアノバクテリアの
仲間
第2の仲間
おまけ: シアノバクテリアについて
シアノバクテリア
原核生物(細胞核を持たない)であり、他の藻類とは全く異なる分類群
原核生物(細胞核を持たない)であり、他の藻類とは全く異なる分類群
葉緑体の祖先生物:←葉緑体中のDNAがシアノバクテリアのDNAと一致
第3の仲間
含、紅藻
褐藻
緑藻
第2の仲間
葉緑体やミトコンドリア,ゴルジ体などの細胞小器官をもたない
http://www.biol.tsukuba.ac.jp/~inouye/ino/cy/cyanobacteria1.GIF
担当者: 山岡景行
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生物学実験講義 第8章
浮遊生の藍藻、アオコ(シアノバクテリア)国立科学博物館植物研究部
浮遊生の藍藻、アオコ(シアノバクテリア)国立科学博物館植物研究部
http://research.kahaku.go.jp/botany/aoko/aokocontents/bunrui.htmlより
様々なタイプのアオコ
浮遊生の藍藻、アオコ(シアノバクテリア)国立科学博物館植物研究部
様々なタイプのアオコ
1.クロオコックス目 Chroococcales
単細胞である(栄養細胞のみで構成される)。多数の細胞が多糖類
の粘質を分泌し、規則的または不規則的に集まって群体を形成する。
2.ユレモ目 Oscillatoriales
細胞は一列に並びトリコームを形成する(栄養細胞のみで構成され
る)。異質細胞とアキネートをつくらない。トリコームは分岐しない。
様々なタイプのアオコ
浮遊生の藍藻、アオコ(シアノバクテリア)国立科学博物館植物研究部
様々なタイプのアオコ
クロオコックス目 Microcystis aeruginosa (アオコの代表種)
細胞は比較的密集する、直径3.2-6.6μm。群体は大きなものでは数mmに達する
群体をつくる寒天状基質は比較的しっかりしており、10年ていどの継代培養でもほと
んど崩れない。強力な毒素ミクロキスチン(毒の強さは青酸カリ の60倍)を産生。
肝臓ガンのプロモーター でもある。
3.ネンジュモ目 Nostocales
細胞は一列に並びトリコームを形成する。異質細胞とアキネートをつ
くる(栄養細胞、異質細胞、アキネートで構成される)。トリコームは分
岐しない。
4.スチゴネマ目 Stigonematales
細胞は一列に並びトリコームを形成する。異質細胞とアキネートをつ
くる(栄養細胞、異質細胞、アキネートで構成される)。トリコームは分
岐する。浮遊性のものは一属一種のみが知られている。
担当者: 山岡景行
ユレモ目 Arthrospira maxima
トリコームは単独で浮遊生活、直径約50μmの規則的な螺旋を巻く、螺旋の間隔
約40μm。細胞は直径約7.5μm、長さ直径の1/4-1/2。
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生物学実験講義 第8章
藍藻は:
ネンジュモ目 Anabaena citrispora
トリコームは真っ直ぐ、単独で浮遊。細胞は球形ないし樽形、直径6.8-10.1μm、長
さと直径の比は(0.5-)0.7-1.0。
異質細胞はほぼ球形、直径8.3-9.5μm。
アキネートは両端で突き出てレモン形、直径14.9-18.8μm、長さと直径の比は1.41.6(-1.8)。
33~35億年前の地層から、現存種に似た微化石が発見される。
形態をほとんど変えることなく生活域を広げ、今日まで生き続けた。
地球の酸素の生みの親と考えられてる。
光合成色素:
クロロフィルaとフィコビリン類(フィコエリトリンとフィコシアニン)。
種類や生育場所によって色素組成が異なるため、藻体の色は藍
色から赤色、青色、緑色、緑褐色、または黒色に近いものまで
様々。
スチゴネマ目 Umezakia natans
トリコームは単独で浮遊。真っ直ぐまたは少し湾曲、時に分枝を出し、先端に向
かって細くなる、隔壁部でほとんどくびれない。
長さ50-3000μm。細胞は円筒形ないし樽形、直径(4-8)μm、長さ直径の -3倍。
異質細胞は球形~楕円形、直径6-8μm、長さ7-9μm。
アキネートは楕円形で1ないし数個連続し、直径7.4-11μm、長さ10.5-8.7μm。
アオコを作る種類の中にはカビ臭、肝臓毒、神経毒などの有害
な化学物質を作るものがある。Ex.ミクロキスチン
http://www.pref.aichi.jp/eiseiken/5f/bloom_t.html
クロオコックス目 Microcystis aeruginosa (アオコの代表種) のplasmid
藍藻の光合成関連遺
伝子をタバコの入れる
タバコの光合成速度、1.7倍、
15週間後の背丈は1.4倍。
奈良先端科学技術大学院大学などのグループ (2004年4月5日朝日新聞)
plasmid
担当者: 山岡景行
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生物学実験講義 第8章
時を刻むバクテリア
(生命誌ジャーナ
ル 2003年夏号 )
秋学期
終わり
隣り合った3つの遺伝子kaiA、 kaiB、 kaiC、とくに遺伝子kaiCの配列がわず
かな変異で、短周期、長周期、無周期などの様々な変異が引き起こされる
担当者: 山岡景行
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