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ITU-T SG13全体会合報告(最終) - TTC 一般社団法人情報通信技術

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ITU-T SG13全体会合報告(最終) - TTC 一般社団法人情報通信技術
ITU-T SG13
第5回会合出席報告
2003 年 9 月 17 日
SG13 副議長
日本電信電話(株) 前田
(情報転送専門委員会
洋一
委員長)
SG13 Q.10ラポータ 日本電信電話(株) 森田
直孝
(アーキテクチャ専門委員会 委員長)
SG13 Q.3ラポータ
日本電信電話(株) 太田
宏
(アーキテクチャ専門委員会 委員)
1. はじめに
アーキテクチャ専門委員会では、「ブロードバンドおよび IP ベース網の国際標準化への寄与」を目的に、
SG13 の特定課題についてアップストリーム活動を進めている。去る 2003 年 7 月 21 日∼8 月 1 日にわたり、スイ
ス・ジュネーブで第 5 回 ITU-T SG13 全体会合が開催され、本委員会から今回 18 件の寄書を、情報通信審議会
ITU-T 部会 IP ネットワーク委員会(総務省)の審議を経て提案した。本会合では、11 勧告のコンセント、1 勧告
の凍結(determination)、Appendix 3 件の承認、1 勧告の削除承認が行われた。
2. 全体的事項
本会合には 23 ヶ国、2 機関から 135 名(うち日本から
は 12 名)が参加した。日本からの出席者を表 1 に示す。
3. 全体的事項
表 1 ITU-T SG13 第 5 回全体会合出席者
日本電信電話株式会社
7名
日本テレコム株式会社
1名
株式会社 日立製作所
2名
日本電気株式会社
1名
富士通株式会社
1名
*総務省参与を含む
3.1 ラポータの代行
•
Q.2/13 のラポータであった Khalid Ahmad 氏が継続不可能となったため、当面空きとすることとした。今会合
では、森田(NTT)がラポータ代行を務めた。
•
Q.8/13 のラポータ G. GARNER(米)が今会合に参加できなかったため、Nava Pietro(Siemens、伊)がラポ
ータ代行を務めた。
3.2 次会期に向けた SG 再構築
TD およびディレイド寄書により、次会期に向けた SG 再構築がいくつか示されたが、本会合では、参考情報とし、
「どの組織が」検討するかについては議論しないこととした。同様に本会合 1 週目の金曜日に開催された Futures
セッションでも検討課題そのものは議論したが、「どの組織が」それを検討すべきかについては議論の対象外と
した。
3.3 JRG-NGN の結成
NGN に関する検討を加速させ、次回 SG13 会合において、NGN の基本概念についての勧告をコンセントするた
めに、Joint Rapporteur Group が結成された。次回 SG13 会合までに 2 回の JRG-NGN 中間会合を開催し、検討
を加速する。
3.4 勧告の承認・コンセント等
今会合にて凍結(determine)され、次回承認予定となった勧告草案を表 2 に、コンセントされ AAP 手続きに基づ
きラストコール(LC)にかけられた勧告を表 3 に、削除が承認された勧告を表 4 に、承認された Appendix を表 5
に示す。
1
表 2 凍結(TAP による Determination)された勧告
新規/改訂
新規
勧告番号
Y.1271
(旧 Y.roec)
タイトル
緊急時通信のための網要求条件
表 3 コンセントされ、ラストコールにかけられた勧告
新規/改訂
新規
新規
新規
改訂
改訂
新規
新規
新規
新規
改訂
改訂
勧告番号
Y.1412
(旧 Y.atmplsF)
Y.1712
(旧 Y.17iw)
Y.1730
(旧 Y.17ethreq)
Y.1711
Y.1720
Y.1312
(旧 Y.l1vpnsdr)
Y.1281
(旧 Y.mipompls)
Y.1560
(旧 Y.TCPperf)
G.8201
(旧 Y.OTNperf)
G.827
(G.827.1 と統合)
I.358
タイトル
ATM-MPLS インタワーキング−フレームモード
ATM-MPLS インタワーク時の OAM
イーサネットワークにおける OAM 機能の要求条件
MPLS ネットワークの OAM メカニズム
MPLS ネットワークのプロテクションスイッチ
レイヤ 1VPN のサービス要求条件
MPLS 上のモバイル IP サービス
ミドルボックスのある TCP コネクション品質尺度
光伝送網のマルチオペレータ国際パスの符号誤り品質尺度と目標値
エンド・エンド国際固定レートパスの安定品質尺度と目標値
B-ISDN の SVC コネクションの呼処理品質
表 4 削除手続き承認された勧告
新規/改訂
−
勧告番号
G.827.1
タイトル
1.5Mbit/s 以上のエンドトゥエンド国際固定レートパスの安定品質目標値
表 5 承認された勧告 Appendix
勧告番号(タイトル)
I.378(AAL2 トラヒック輻輳制御)
Y.1540(IP パケット転送品質およ
び安定品質の尺度)
Y.1541(IP 網品質目標値)
Appendix 番号
IV
VIII
Appendix タイトル
AAL2 リンク特性からの AAL2 トラヒックパラメータの由来
IP サービス安定品質の背景
VI
IP QoS クラスと Y.1221 転送能力、IETF DiffServ との適
合性
2
3.5 主要課題についての進捗状況
主要課題とその進捗状況、及び他 SG/他標準化機関との連携について、表 6 に示す。
表 6 主要課題の状況
課題
L1VPN(光 VPN)
関連課題
Q.10,11
イーサネット
Q.3, 6, 10
IP 品質関連
MPLS OAM、品質
Q.6
Q.3, 6
MPLS 網におけるモバイ Q.11
ル IP のサポート
VoMPLS サービス、適用 Q.2, 5, 11
条件、インタワーキング
ATM-MPLS イ ン タ ー ワ Q.3, 5
ーキング
進捗状況
L1 VPN サービス定義と要求条件についての勧告
Y.1312(旧 Y.L1vpnsdr)コンセント
Y.l1vpnarch 作成中(Q.11/13)
イ ー サ ネ ッ ト OAM 要 求 条 件 勧 告 Y.1730 ( 旧
Y.17ehtreq)コンセント(Q.3/13)
イーサ OAM メカニズム勧告 Y.17ethoam, イーサ物
理レイヤ OAM 要求条件勧告 Y.17etyreq, イーサプ
ロテクション勧告 Y.17etheps 作成中 (Q.3/13)
Y.ethperf 検討中(Q.6/13)
TCP 品質(Y.1560(旧 Y.tcpperf))をコンセント
改訂 Y.1711 コンセント (Q.3/13)
改訂 Y.1720 コンセント (Q.3/13)
Y.17fw および故障切り分け機能検討中 (Q.3/13)
MPLS fast protection/reroute 検討中(Q.3/13)
MPLS 品質(Y.mplsperf)検討中(Q.6/13)
Y.1281(旧 Y.mipompls)コンセント
他との連携
SG15、IETF
(ppvpn)
IEEE 802.3ah,
IEEE 802.1,
MEF, SG15
IETF (ippm)
IETF (mpls,
ppvpn, ippm)
IETF
Y.vsmpls 作成中(旧 Y.protocolx)(Q.5/13)
MPLS Forum
Y.1412(旧 Y.atmplsF)コンセント (Q.5/13)
Y.1712 コンセント(Q.3/13)
ATM Forum,
MPLS Forum
IETF(pwe3)
IETF,
SG2(E.106)、
SG16(F.706)
ETSI
緊急時優先通信
Q.1, 16
Y.1271(旧 Y.roec)凍結
NGN
全課題
QoS 制御
Q.4, 16
JRG-NGN 結成
マルチレイヤネットワークアーキテクチャを提案。課
題として認識された。
PPM (Priority Promotion Scheme)を提案。課題とし IETF
て認識された。
4. 各 WP 審議結果
4.1 WP1/13[プロジェクト管理と調整]
WP1 はプロジェクトの管理および用語に関する以下の課題を扱っている。
(1) Q.12/13:網的側面の全体コーディネーション
(2) Q.15/13:IP 及び一般的ネットワーク関連用語
今回の会合では、課題ごとの審議は行われず、プレナリとして審議された。
4.1.1 Q12/13 関連
(1) GII プロジェクト
•
GII プロジェクトは完了しており、今回は活動なし。
(2) IP プロジェクト
•
他 SG からのリエゾンに基づいて、IP プロジェクト記述の第 8 版を作成した。
(3) NGN2004 プロジェクト
•
他 SG からのリエゾンに基づいて、NGN2004 プロジェクト記述の第二版を作成した。研究エリアとして、(8)ネ
ットワーク制御アーキテクチャとプロトコル、(9)サービス能力とアーキテクチャ、(10)サービスとネットワークの
3
•
インタオペラビリティ、(11)番号・ネーミング、アドレス、が追加された。
NGN 課題として、宅内アクセス装置の管理メカニズム、異なるオペレーションドメインと異なるタイプのネット
ワークのインタワーク、がリビングリストに記述された。
4.1.2 Q15/13 関連
•
寄書やリエゾンがなく、Q.15/13 としての審議は行われなかった。
4.2 WP2:網機能とインタワーキング課題 (議長: Mr. C.S.Lee, 韓国)
WP2 は網機能とインタワーキングに関連する以下の 5 件の課題を扱っている。
(1) Q.1/13 : 複合的網環境の原則、要求条件、フレームワークとアーキテクチャ
(2) Q.5/13 : IP マルチサービス網のためのインタワークと変革
(3) Q.10/13: コア網アーキテクチャとインタワーク原則
(4) Q.13/13: 衛星と地上網のインタオペラビリティ
(5) Q.16/13:変革環境下の電気通信アーキテクチャ
4.2.1 Q1:複合的網環境の原則、要求条件、フレームワークとアーキテクチャ (Mr. K. Knightson、カナダ)
•
Y.1271(緊急時通信のための網要求条件:旧 Y.roec)がセキュリティ面の記述を補強され、今会合で
TAP(Traditional Approval Procedure)により凍結(Determination)された。
•
Y.NGN.GRM(NGN の一般的要求条件モデル)は提案のインタワークシナリオについて勧告草案に盛り込
むことが合意された。
•
次会期へ向けて NGN 要求条件、ビジネスモデル、サービスシナリオ(TV/電話会議、HomeGateway 含む)、
規制問題、MPLS ベースの高信頼で運用のしやすい IP ネットワークの参照モデルに関する各勧告草案検
討開始が提起された。
•
Y.140.x(公衆網オペレータとサービスプロバイダ間の相互接続点)について、SG2 からの、新設網を既設
網へ接続する際に、既設網へ負担がかからないよう留意すべきとの指摘に対して了解の旨リエゾンにより
回答した。
4.2.2 Q5:IP マルチサービス網のためのインタワークと変革 (Mr. G. Koleyni, Nortel、カナダ)
•
Y.1412(旧 Y.atmplsF、ATM-MPLS インタワーキング-フレームモード)は、エディトリアル修正提案寄書を審
議し基本的にすべて合意、内容充実化を図り今会合においてコンセントした。
•
Y.vsmpls(Voice services over MPLS プロトコル)は、Nortel 提案の U/C/M-Plane 要求条件(Y.1261(vsmpls
サービス)の内容)、RAD 提案による MPLS フレーム内に同一 CID 値で現れる可能性と Signaling と Voice
のサブフレームが混在する可能性に関する注記を盛り込み内容の充実化を行った。内容充実化を図り次
回 SG13 会合以降でコンセントを目指すこととした。
•
X-MPLS サービスインタワーキング(X は ATM 等の任意の伝送技術)関連では、RAD の提案でトラヒックタ
イプ別にカプセル化を行う MAL(MPLS アダプテーションレイヤ)の原則が示されたが、そもそもサービスイ
ンタワーキングの定義が不明確なため継続議論して明確化することとし、次会合にて追加寄書提出が求め
られた。また、Nortel の提案で FR/ATM と MPLS の各種パラメータマッピング提案が示されたが、こちらも
上記議論および NW モデルを明確化した上で検討することとした。
•
FR-MPLS ネットワークインタワーキング関連では、Nortel の提案でカプセル化フォーマットやデカプセル化
手順の提案が示され、IETF(PWE3)、FR/MPLS alliance、X.84(SG17)と整合した形で盛り込むことを合意し
た。ただし X.84 は同じく FR-MPLS ネットワークインタワーキングの新勧告(今 9 月コンセント予定)であり、
Q.5/17 が作業先行しているため、テクニカルな整合を行うための X.84 レビューを Q.5/13 で行いハイレベル
なコメントを 13 点、リエゾンにより SG17 に送付することを合意した。
•
TDM-MPLS ネットワークインタワーキング関連では、Cisco 提案の U-plane 要求条件、RAD 提案のペイロー
ドフォーマットとして AAL1 を使用する方式などについて合意、内容の充実化を行った。全体としては
[1]Unstructured TDM と[2]Structured TDM の 2 つのペイロードフォーマットがあり、さらに[2]は
AAL1(Adapted encapsulation)と Native (or Raw) frame-locked encapsulation の 2 つのモードがある。ただし、
NTT より[1]の方式はクロックの扱い等動作するかどうか不明な点があるため、[2]の方式のみとするようリザ
ベーションがかけられている。
•
Voice Trunking over IP 関連では、RAD より AAL type 2 Trunking over IP の検討開始が提案された。VoIP
時の Overhead 削減目的とのことだが、メカニズムを議論する前に Compressed RTP 等との比較およびサー
ビス要求条件を先に明確にする必要があるとの意見が出た。AAL type 2 に限定せずに一般的に"Voice
4
•
•
trunking over IP"の要求条件に関する検討を開始することで合意、リビングリストに反映した。
ATM-MPLS OAM 関連では、Q.3/13 とのジョイント会合を実施し、Nortel 提案の Defect Type Code Point 追
加提案について合意、Y.1712(旧 Y.17iw)に盛り込んだ。また、勧告草案 Y.1712 の完成度は十分高く、今
会合でコンセントすることについて、ジョイント会合として合意し、詳細なドラフティング等は Q.3/13 で行うこと
とした。
NGN インタワーキングアーキテクチャモデル関連では、Q1/13 とのジョイント会合を実施し、Huawei 提案に
よる NGN インタワークアーキテクチャに関して Q1/13 で継続検討することを合意した。
4.3 Q10:コア網アーキテクチャとインタワーク原則(ラポータ: 森田、NTT)
•
NTT 提案のマルチレイヤネットワークアーキテクチャならびに関連メカニズムに関する新規課題提案につい
て審議実施し Study Point として認識された。フューチャートピックの候補として Future Session でも紹介され、
ASON や MPLS に関する分野の Future Item として認識された。次会期の課題洗い出し作業において
JRG-NGN(special Joint Rapporteur Group)で取り上げられる予定。
4.3.1 Q13:衛星と地上網のインターオペラビリティー(ラポータ: Mr. Ors, INTELSAT)
•
今会合では寄書がなくテクニカルな審議は行われなかった。
4.3.2 Q16:変革環境下の電気通信アーキテクチャ (ラポータ: Ms. Hui-Lan, Lucent、米国)
•
勧告 Y.qosar(パケット網で QoS をサポートするためのアーキテクチャフレームワーク)は、コア NW の受付制
御(Admission Control)について Alcatel と中国提案の共通点を盛り込むこと、アクセス NW の受付制御につ
いて中国提案を盛り込むことを合意、内容充実化を図り次回 SG13 会合でコンセントを目指すこととした。
•
勧告 Y.123.qos(IP アクセス網で QoS 確保やサービス差別化を行うための網要求条件)は、Huawei 提案によ
るイーサベース IP アクセス網の QoS フレームワークに関する内容を Y.123.qos のたたき台として合意した。
また、Huawei が提起した Multicast Support と Signalling protocols(ER-SCS、ER-CED)についてリビングリス
トに盛り込み検討開始することを合意した。Y.123.qos は 2004∼2005 年にかけてコンセントを目指す。
•
勧告 Y.e2eqos(End-to-End QoS Architecture)は、Alcatel と中国の提案を受けて、End-to-End QoS アーキテ
クチャに関する検討開始を合意した。具体的には inter-domain QoS routing、QoS signalling、centralized
resource management、interface with the access network をリビングリストへ盛り込み検討開始する。
•
PPS(プライオリティプロモーションスキーム)方式を・NTT 提案を受けてリビングリストに盛り込み検討開始す
ることを合意した。
4.4 WP3
WP3 ではマルチプロトコルネットワークとメカニズムに関する以下の課題を扱っている。
(1) Q.2/13: ATM レイヤ、ATM アダプテーションレイヤ
(2) Q.3/13: IP ベース網および他網の OAM とネットワーク管理
(3) Q.11/13: 公衆網における MPLS を用いた IP ベースサービスのためのメカニズム
4.4.1 Q2: ATM レイヤとそのアダプテーション(ラポータ代行 森田(NTT))
•
SG16 から 2 つ Liaison Statement を受信,1 つの Liaison Statement を SG16 へ送信した。
4.4.2 Q3:IP べースネットワークとその他のネットワークにおける OAM とネットワークマネジメント(ラポータ
太田(NTT))
•
Y.1730(イーサネットワークにおける OAM 機能の要求条件:旧 Y.17ethreq) は、各社 13 件の寄書を盛り込
み、コンセントされた。
•
Y.1712(ATM-MPLS インタワーク時の OAM:旧 Y.17iw )は Nortel からの寄書 1 件を盛り込みコンセントさ
れた。本寄書の審議、コンセントのラポータレベルでの判断は Q.5/13 とのジョイント会合で行った。
•
Y.1711 (MPLS ネットワークの OAM メカニズム)は、米国(Lucent)提案の fast failure detection などの追加機
能が盛り込まれ改訂勧告としてコンセントされた。
•
Y.1720 (MPLS ネットワークのプロテクションスイッチ)は、米国(Lucent)提案の MPLS Shared Mesh
Protection や 1+1 メカニズムが盛り込まれ、追加機能部分が改訂されコンセントされた。
•
イーサネット OAM メカニズムに関しては、各社から 13 件の寄書提案があり、Y.17ethoam (OAM
mechanisms for Ethernet based network)の作成を進めた。今会合の終了時点では、TD とせず、Working
document として、会合終了後、エディタにより FTP サーバにアップロードされることとなった。
•
イーサネットベース網において、アクセス系での OLT および ONT、中継系での中継器を含む場合等の管
5
•
•
理に関係する、イーサネット物理レイヤ OAM に関して、NTT より提案があり、検討開始することが合意され
た。要求条件勧告 Y.17etyreq の初期ドラフトを作成した。
Y.17fw (MPLS management framework)は、Normative Reference、ネットワークモデルと MIB について今後
議論し、次回 SG13 会合でコンセントを目指すこととした。
Y.17fec-cv (Misbranching detection for MPLS Networks)は、Nortel からの修正案を盛り込み、次回 SG13 会
合でコンセントを目指すこととした。
4.4.3 Q11:公衆網におけるサービス提供のための MPLS メカニズム(ラポータ Marco Carugi (Nortel))
•
Y.1281(MPLS 上のモバイル IP サービス:旧 Y.mipompls)がコンセントされた。
•
Y.1312(レイヤ 1VPN のサービス要求条件:旧 Y.l1vpnsdr)がコンセントされた。Y.l1vpnarch(レイヤ 1VPN
のアーキテクチャ) は次回 SG13 会合でコンセントを目指すこととした。
•
Generic VPN アーキテクチャの議論を通じて、Y.nbvpn-decomp(ジェネラル NB VPN 機能分割)の検討が
開始された。
•
Y.1310 改訂について RSVP-TE/CR-LDP の議論を行い、次回 SG13 会合でコンセントを目指すこととした。
•
Future Item として、MPLS Network Architecture や Mobility が議論しされた。また、QoS-related topics も議
論された。
4.5 WP4
WP4 は、IP 網 や B-ISDN を含むネットワークの網品質とリソース管理に関する以下の 5 つの課題から構成さ
れている。
(1) Q.4/13: IP および広帯域リソース管理
(2) Q.6/13: IP 網品質および GII 品質
(3) Q.7/13: B-ISDN/ATM セル転送品質および安定品質
(4) Q.8/13: 伝送符号誤り品質および安定品質
(5) Q.9/13: 呼処理品質
4.5.1 Q4: Broadband and IP Related Resource Management (ラポータ:米田(日本テレコム))
•
I.378(AAL2 トラヒック輻輳制御)の AppendixIV(AAL2 リンク特性からの AAL2 トラヒックパラメータの由来)
が承認された。
•
新 Appendix として"OAM Support for GFR connections"を追加する等した I.371(B-ISDN トラヒック制御)の
改訂版を GFR 勧告(I.371.1)も包含させて次回 SG13 会合でコンセントを目指すこととした。
•
Ethernet のトラヒック輻輳制御に関する新勧告を今後作成していくこととした。
•
Y.1221(IP 網トラヒック輻輳制御)のリビングリストに、"Guidelines for support of services using IP Transfer
Capabilities in Differentiated Services Architecture"、"Revision of Y.1221 transfer capabilities to match
Y.1541 classes"、"Measurable forwarding Per Hop Behaviour"、等が記述された。
4.5.2 Q6: Performance of IP-Based Networks and the Emerging GII (ラポータ:Hyungsoo
Kim(KT ))
•
Y.1560(ミドルボックスのある TCP コネクション品質尺度:旧 Y.TCPperf)がコンセントされた。
•
Y.1540(IP パケット転送品質および安定品質の尺度)の AppendixVIII(IP サービス安定品質の背景)およ
び Y.1541(IP 網品質目標値)の Appendix VI(IP QoS クラスと Y.1221 転送能力、IETF DiffServ との適合性)
が承認された。
•
Y.MPLSperf(MPLS 網品質)については、MPLS OAM 課題とのコラボレーションの結果、ターミノロジの階
層関係、コネクションオリエントサービスとコネクションレスオリエントサービスの安定品質定義の違い、往復
遅延とレストレーション遅延の考慮を含めた勧告草案が作成された。
•
Y.ETHperf(イーサネット品質)の検討フレームワークが作成された。
•
Y.800(GII 品質)を検討勧告リストから削除し、代わりに NGN を意識した Y.HYBperf(ハイブリットネットワー
ク品質)のベースラインドキュメントが作成された。
•
FutureSession を通じて、ATM/MPLS、Voice over MPLS、Ethernet/MPLS、NGN の一般化および具体的技
術、品質値の累積ルール開発、が次会期(2005-2008)に向けた検討課題と認識された。
4.5.3 Q7: B-ISDN/ATM Cell Transfer and Availability Performance (ラポータ:Dave Mustill(BT))
•
I.358(ATM セル転送品質)は、新 Appendix として Y.1541 の QoS クラスへのサポートを次回会合で作成予
定とした。
6
•
I.35av(ATM SVC 安定品質)は今回も寄書が無く検討スケジュールから削除された。
4.5.4 Q8: Transmission Error and Availability Performance (ラポータ代理:Nava Pietro(Siemens
Mobile Communication))
•
G.8201(光伝送網のマルチオペレータ国際パスの符号誤り品質尺度と目標値)がコンセントされた。
•
G.827(エンドトゥエンド国際固定レートパスの安定品質尺度と目標値)が G.827.1(1.5Mbit/s 以上のエンドト
ゥエンド国際固定レートパスの安定品質目標値)を統合して改訂されコンセントされた。G.827.1 は G.827 承
認後に削除手続きすることが承認された。
4.5.5 Q9: Call Processing Performance (ラポータ:四宮(NTT))
•
I.358(B-ISDN の SVC コネクションの呼処理品質)は、接続遅延時間等の品質尺度の目標値を含む改訂草
案がコンセントされた。。
•
Y.1530(ハイブリッド IP 網のボイスサービス呼処理品質)については、フレームワーク部分は安定している
が、、新しい様々なリファレンスモデルやアーキテクチャを Appendix 等で充実し、次回 SG13 会合でコンセ
ントを目指すこととした。
4.6 Futures セッション
4.6.1 概要
•
発表は 7 月 25 日の午前・午後の 2 部構成で,午前の部では各 WP のチェアと各クエスチョンのラポータ・
エディタが現在検討している項目と,今後検討しなければならないと考えている項目の発表を行い,午後は
それ以外の参加者による発表が行われた.
•
2005 年以降に SG13 で検討すべき項目に関して各人が発表・質疑応答を行った.今回の発表をうけて JRG
(Joint Rapporteur Group)で議論を行い,2004 年 2 月までに 2005 年以降の検討課題の抽出を行うとともに、
NGN の基本概念を示す勧告のコンセントを目指す。
4.6.2 各 WG、Question からの発表内容
•
WP1/13 (Jean-Yves Cochennec, FT)からは、NGN2004 プロジェクトのワークエリアの分類(1. NGN の全体フ
レームワーク、2. Functional architecture models for the NGN、3. End-to-end のサービス品質、4. サービスプ
ラットフォーム(APIs)、5. ネットワークマネージメント、6. セキュリティ、7. Generalized mobility)が紹介された。
•
WP2/13(Chae-Sub LEE, KT)からは、NGN のリファレンスモデル(NGN ビジネスモデルとサービスシナリ、
NGN のプロトコルリファレンスモデ、NGN におけるモビリティのリファレンスモデ、CAN (Customer Area
Network)のリファレンスモデル),将来のテレコミュニケーションのに求められる Capability と Functional
Architecture (fixed and mobile、telecom and broadcasting、how to manage mobilit、QoS in heterogenius
•
Q5./13(Chae-Sub LEE, KT)からは、IP マルチサービスを考慮したネットワークの相互運用に関する5つの
課題(1.新開発プロトコルと従来ネットワークの間で必要となる interworking とプロトコル要求条件の分析、2.
ヘテロジーニアスネットワークにおける interworking とプロトコルの要求条件の分析、3.新たに定義されたサ
ービスの interworking に関するプロトコル要求条件の分析と定義、4.Y.1401 と I.xx シリーズのフォローアッ
プ、5.ITU-T で標準化された interworking requirements と他の標準化団体で標準化されたものの整合性確
保)が紹介された。
•
Q.10/13(井上, NTT)からは、マルチレイヤネットワークのアーキテクチャとそれに関連する各種メカ ニズム
が紹介された。 コアは,パケットベースのテクノロジーから光技術により,コストを削減、エッジでのみパケッ
トベース,そしてコアは光パスにマップ、更に,L1 パスのプロビジョニングを動的に行うことで、トポロジー変
更/障害性向上/プロビジョニングを簡単にする内容。キーポイントはトラヒックデマンド計測とリソース管
理。
•
Q.16/13 (Hui-Lan Lu, Lucent)からは、End-to-End の完全な品質保証の重要性と他の標準化団体との連携
に関して紹介された。NW に対する要求条件の高いアプリケーションの登場、より高機能なエンド端末の機
器の登場、信頼性の無い環境で確かなオペレーションをする必要性、がネットワーク進化をもたらす要因で
あり、多種サービスの共存(リアルタイムアプリケーションと VPN など)での End-to-end の QoS アーキテクチ
ャの検討が必要である。
•
WP3/13(前田, NTT)からは、ユビキタス・ブロードバンドと高品質マルチメディア・高い信頼性と生存性・キ
ャリアクラスの QoS マネージメントが検討課題として紹介された。
•
Q.11/13(Marco Carugi, Nortel)からは、 ITU-T 等(SG13、SG15、IETF in L2 and L3 VPNs、IEEE, MEF in
7
•
•
•
•
•
ethernetw services)で標準化を進める VPN 関連課題が紹介された。レイヤ間をまたがる VPN 機能アーキテ
クチャをより一般的な形で適合させるべきかが難しい。
Q.11/13 に関しては、さらに、J. K. Choi (韓国)から、wireless/mobile 向けの End-to-end の品質保証に関し
て、MPLS ベースでの QoS 保障、MPLS Flows を利用したモバイルマルチキャスト、複数のワイヤレスアクセ
スポイントを利用したマルチホーミング、などの提案が紹介された。
Q.3/13(太田, NTT)からは、OAM と protection switching に関して、ターゲットネットワークの Clarification.
multipoint-to-multipoint ネットワークの OAM サポート、MAC レイヤと物理レイヤの OAM、品質保証、など
検討課題が紹介された。
WP4/13(Seitz, USA)からは、今後取り組むべき課題(QoS Signaling、QoS Measurement in NGNs、NGN
Traffic Management)とキーとなるテクノロジとワークエリア(IP QoS - アキュムレイション,割り当て,シグナリ
ング、MPLS QoS - 性能,トラヒックコントロール、Ethernet - パラメタ,QoS クラス(→SLA)、IP Optical - ネット
ワーク性能,リソースマネージメント)が紹介された。
Q.6/13(Morton, AT&T)からは、ネットワークの QoS 保証の対象はパケット転送のパフォーマンスパラメタの
問題であり,少数のクラスに分類することが可能であること、QoS シグナリングの検討は,SG11 と IETF NSIS
で進行中であり,Subscription, Authorization, Accounting, Priorities に関して検討を深める必要があること、
等の E2EQoS の検討状況と今後取り組むべき課題が紹介された。
Q.4/13(米田, JT)からは、複数の技術が複数のネットワークで複数のサービスを提供する際のトラヒックマネ
ージメント等、NGN トラヒックマネージメントの今後の検討課題が紹介された。
5. 今後の予定
次回 SG13 全体会合は、2004 年 2 月 3 日∼2 月 12 日にわたり、ジュネーブで開催される。それまでに、表 1
に示す中間会合等が予定されている。
表 1 中間会合等の予定
関連課題
JRG-NGN
Q.3/13
Q.5/13
Q.6/13
Q.11/13
Q.16/13
JRG-NGN
課題
NGN 関連検討の促進、NGN 基本勧告草案の作成
MPLS OAM と切替課題(Y.17fw、Y.17feccv)、イーサ
ネット OAM(Y.17ethoam、Y.etyrec)
TDM-MPLS 網インターワーク、Voice サービスオーバ
ー MPLS、ATM/FR/イーサネット-MPLS インターワー
ク、任意のネットワーク-サービスのインタワーク
MPLS 、 イ ー サ ネ ッ ト 、 ハ イ ブ リ ッ ト 網 の 品 質
(Y.MPLSperf、Y.ETHperf、Y.HYBperf)
L1 VPN(Y.l1vpnarch)、ジェネラル NB VPN 機能分割
(Y.nbvpn-decomp)、VPN 課題、Y.1310 改訂、MPLS
網とモビリティ、MPLS 課題
QoS サポート関連(Y.qosar、Y.123.qos、Y.e2eqos)
NGN 関連検討の促進、NGN 基本勧告草案の作成
時期
9/29∼10/2
11/17-11/21
場所
ミュンヘン(ドイツ)
ジュネーブ(スイス)
11/17-11/21
ジュネーブ(スイス)
11/17-11/19
ジュネーブ(スイス)
11/17-11/21
ジュネーブ(スイス)
11/17-11/19
2004 年 1 月上旬
ジュネーブ(スイス)
未定
6. おわりに
提案寄書により、Y.1730 のコンセントや、Y.17ethoam、L1VPN 標準化の検討等に対して大きく貢献することが
できた。
今後も、TTC アーキテクチャ専門委員会では以下の課題に焦点をあてて検討を進め、中間会合、並びに次
回 SG13 会合に向けて積極的に寄書を提案していきたいと考えている。
(1) Ethernet ベース網に関する検討(アーキテクチャ,OAM,品質)
(2) L1VPN に関する検討
(3) ATM-MPLS インタワーク時の OAM 適用形態の検討
(4) エンドエンド間 QoS を実現するプライオリティプロモーション方式
(5) NGN 加速
最後に、本資料のとりまとめにご協力いただきました日本からの参加者の方々に感謝申し上げます。
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