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『アジアにおけるパンデミックの教訓と示唆: 多角的な
現在進行中の事業や、財団の活動状況についてお伝えします。 vol. 4 マケイン共和党大統領候補のブレーンとして活躍したロバート・ケーガン氏を招へいします 2010.3 3/19 発行 笹川平和財団 (SPF) は、 カーネギー平和財団上席研究員を務めるロバート・ケーガン氏を招へいし、 3月30日 (火) に講演会「The Return of History- 大国政治の復活とリベラル民主主義の将来 -」を開催します(於日本 財団ビル)。ケーガン氏はアメリカ外交論壇を代表するネオ・コンサーバティズム (新保守主義) の論客であり、 その著書 『ネオコンの論理―アメリカ新保守主義の世界戦略 (邦訳) 』 はニューヨーク・タイムズ紙、 ワシントン・ ポスト紙で 10 週以上にわたりベストセラー入りし、25 ヶ国語に翻訳されました。また、先のアメリカ大統 領選挙においては、マケイン共和党大統領候補のブレーンとして活躍しました。近年新興国の台頭が世界経 済において注目される一方で、大国間での競争はユーラシア大陸にとどまらず、インド洋や北極海、アフリ カへと広がり、新たな次元に入っています。講演会では、国際秩序の将来や日米関係が果たす役割などにつ いて、ケーガン氏に幅広い観点からお話いただいただきます。 イラン国会議長を囲む昼食会・講演会を開催しました *笹川平和財団 (SPF ) はグローバルな視点に立ち、国際的な公益活動を行っている民間助成財団です。SPFの事業には、個々の問題領域からアプローチを行う一般事業と 、 対象地域を限定した4つの特定基金事業(笹川太平洋島嶼国基金、笹川日中友好基金、笹川汎アジア基金、笹川中東イスラム基金)があります。 *「SPF MEDIA source」は、メディア関係者を対象に、財団の事業内容、成果、その他財団内の動きなどを発信することを目的としています。 国際シンポジウム 『アジアにおけるパンデミックの教訓と示唆: 多角的な視点から』の開催、 押谷仁東北大学教授、武見敬三東海大学教授らが講演 パンデミック対策 笹川中東イスラム基金は、2月 25日(木)にイラン・イスラム共和国国会議長であるアリ・ラリジャニ氏 を囲む昼食会・講演会を開催しました ( 於ホテルオークラ東京 )。昼食会・講演会には、ラリジャニ議長 と共に来日した同国の国会議員や、アラグチ大使をはじめとする駐日大使館関係者のほか、日本からは笹 川中東イスラム基金の運営委員を務める小池百合子衆議院議員を含む各界からの有識者約 80名が出席し ました。ラリジャニ議長は講演の中で、イランの核問題に言及し、国際原子力機関(IAEA)が示した低 濃縮ウランを国外で燃料用に加工する案に疑問を示し、イランはあくまでも核の平和利用を目指す旨を強 調しました。 笹川平和財団 (SPF) は、3 月 23 日(火)に東北大学 大学院医学系研究科と共催で国際シンポジウム『アジ アにおけるパンデミックの教訓と示唆:多角的な視点 から』を開催します(於ホテルニューオータニ東京) 。 シンポジウムは、ASEAN 諸国の感染症や危機管理の 政策責任者・ジャーナリストなど約 30 名の海外ゲス トを招待するほか、日本からはこの分野の第一人者で モンゴルより 5 名の国会議員が来日、鳩山総理らと会談 笹川汎アジア基金は、 2月19日∼ 26日にかけてモンゴルより D. ガンホヤグ議員 ( 民主党、 ナライハ区選出 ) を団長とする国会議員 5 名を招へいしました。一行は 22 日に山岡国対委員長、23日に鳩山総理および 江田参議院議長、25日に福山外務副大臣らと会談しました。またこの間、地下資源開発に関する政策立案・ 財政運営・投資促進などについての研修も行われ、20 日にはその一環として、栃木県日光市の足尾銅山 跡を視察しました。 ある押谷仁東北大学教授、武見敬三東海大学教授らが 講演します。北米で新型インフルエンザA (H1N1) が発生してまもなく1年を迎えようとする中、シンポ ジウムでは、新型インフルエンザへの対策を通じて明 らかになった教訓と課題を多角的に分析します。特に この問題をアジア地域共通の非伝統的な脅威と捉え、 SPF 主催の歓迎レセプションの模様 医学・疫学のみならず経済、科学技術、安全保障といっ た分野横断的かつグローバルな視点から分析すること Web site をリニューアルしました 笹川平和財団 (SPF) の Web site をリニューアルしました(http://www.spf.org/)。SPF が過去に 支援・実施した事業の検索が可能になったほか、助成申請や SPF 内にある特定基金のサイト(笹川太平 洋島嶼国基金、笹川汎アジア基金、笹川中東イスラム基金)も刷新しました。今後は SPF の事業活動の結 果や成果に関する情報を財団職員自らが積極的に発信していきます。 で、域内連携や危機管理のあり方など今後の対応方法 や戦略について考えていきます。 プログラム 9:30 9:40 9:40 10:20 開会挨拶 基調講演「パンデミックの経験と今後の課題」 押谷仁(東北大学大学院医学系研究科微生物学分野教授) 10:20 12:00 第一部:アジアの感染対策の現状と課題に関する問題提起 国別報告(モンゴル、フィリピン、ベトナム、日本) P・ニィマダワ(モンゴル科学アカデミー会長 / 国立インフルエ ンザセンターアドバイザー) レミジオ・M・オルヴェダ(フィリピン熱帯医学研究所長) ピーター・ホービー(オックスフォード大学ハノイ臨床研究拠点 代表) 谷口清州(国立感染症研究所感染症情報センター第一室長) 13:45 17:25 第二部:今後への示唆:問題解決に向けて 問題提起 武見敬三(東海大学教授 / 笹川記念保健協力財団顧問) 「経済的なインパクト」 ジャック・ヨーグマン(アジア開発銀行 地域・持続的開発局貧困削減ジェンダー・社会開発部リーダー) 「安全保障」 清水美香(米国東西センター客員研究員) 「危機管理」 武井貞治(厚生労働省大臣官房国際課国際協力室長) 「科学技術」 古川勝久(科学技術振興機構社会技術研究開発セン ターフェロー) 「域内連携」 村上仁(国連インフルエンザ対策調整事務局アジア 太平洋事務所地域調整官) パネル・ディスカッション、フロア・ディスカッション 17:25 17:30 閉会挨拶 その他の海外ゲスト カンボジア:イ・セン・ドーン(カンボジア保健省感染症サーベイランス担当官)インドネシア:エミル・アグスチオノ(インドネシア福祉調整副大臣) 、ラオス:パノム・ポングマニー(ラ オスサワンナケート県保健局長) 、ナリントン・ヴィレイサン(ラオス首相府国立鳥ヒトインフルエンザ調整事務所シニアプログラムアシスタント)マレーシア:ロジ・MD・サアド(マレー シア首相府国家安全委員会主席次官補) 、ハサン・ビン・アブドゥル・ラーマン(マレーシア保健省公衆衛生局副局長)モンゴル:ボルマー・アレクサンダー(モンゴル保健省国立感染 SPF の新しい Web site 症研究所国立インフルエンザセンター)ミャンマー:ソー・リン・ニェイン(ミャンマー保健省保健局長)フィリピン:ニコラス・アントニオ・バチスタ(フィリピン東ビサヤ地区保健センター 医療専門官) 、 ハイメ・ベルナダス(フィリピン保健省北部ミンダナオ地域保健局長)シンガポール:チョ・リ・メン(シンガポール内務省国家安全局上級副局長)タイ:スパミット・チュンスティ ワット (タイ保健省疾病対策局新興感染症課上級医療官) 、 ウォラヤ・ルアン・オン (タイ保健省疾病対策局新興感染症課医療官) ベトナム:グエン・ヴァン・ドアン (ベトナム保健省財務計画局) 、 チャン・ティン・ズヨン(ベトナム保健省環境予防医療局副局長) 、ボー・ホン・タン(ベトナム保健省医療事務局)国際機関:ヌス・ブサ(国際移住機関コンサルタント) 、カンチット・ リンパカンジャナラット(WHO インドネシア事務局長) 、 ジンタナ・スリウォングサ(ASEAN 事務局)メディア:ユリ・イスマルトノ(インドネシアテンポ編集長) 、 ナタン・デ・ハビランド・ グリーン(ミャンマータイムズ / プノンペンポスト) 、グルミート・カウア・ステジャ・シン(マレーシア・ビジネス誌) 、ミリアム・グレース・アバド・ゴー(フィリピンニュース・ブレイク誌) 発行 笹川平和財団 編著 笹川平和財団情報公開担当 〒107-8523 東京都港区赤坂 1-2-2 日本財団ビル 4 階 TEL:03-6229-5438 FAX: 03-6229-5473 E-mail:[email protected] http://www.spf.org 詳細は http://www.spf.org/event/article_5750.html 笹川太平洋島嶼国基金 ミクロネシア海上保安能力強化に向けた 初の官民共同会議の開催 記者懇談会に臨む両共同議長 ミクロネシア地域における海上保安機能の強化に関する共同議長声明 (日本語訳)−2010 年3月2日・東京− 1. 日本財団と笹川平和財団は、2009 年7月にマーシャル諸島共和国マジュロにおいて開催された第 9 回ミクロネシア大統領サミットの際に取りまと められた共同コミュニケに基づき、第 1 回目となるミクロネシア地域における海上保安機能の強化に関する官民共同会議(以下「官民共同会議」 という。 )を、2010 年3 月2 日にホテルニューオータニ東京において開催した。 2. 官民共同会議の議長は、笹川平和財団とパラオ共和国、ミクロネシア連邦及びマーシャル諸島共和国(以下「ミクロネシア3 国」という。 )の代表者が 共同でこれを務めた。官民共同会議には、日本財団、笹川平和財団及びニッポン・マリタイム・センターに加え、ミクロネシア 3 国、オーストラリア、 日本及びアメリカ合衆国の代表団のほか、オブザーバーとしてニュージーランドが出席した。 3. 官民共同会議は、ミクロネシア 3 国による海上保安機能に関する現状報告とともに、ミクロネシア 3 国への笹川平和財団による実地調査団の調 査報告書に示された海上保安機能の強化に関する支援策について確認した。 4. 官民共同会議は、ミクロネシア 3 国における海上保安機能の創設と強化に関するオーストラリアとアメリカ合衆国によるこれまでと今後におけ る取組、特にパシフィック・パトロールボート・プログラムの実施を通じた取組について確認するとともに、これを賞賛した。 5. 官民共同会議は、オーストラリア及びアメリカ合衆国から提起された笹川平和財団から説明された支援策に関する技術的詳細、特に供与される 小型艇の適切な維持管理と地域調整センターの機能に関するコメントについて確認した。 6. 官民共同会議は、関係する全ての国と NGOとの調整の下、持続的であり、既存施策との重複を回避し、かつ、ミクロネシア3国に対し実質的な セキュリティー上の便益をもたらすミクロネシア3国の海上保安能力の強化に関する諸施策(以下「諸施策」という。 )をさらに充実させるとの 笹川平和財団の取組がさらに充実されるべきことを歓迎した。 会議の合間に行われたフォト・セッションの模様 笹川平和財団 (SPF) は日本財団と共催で、3月2日(火)に「ミクロネシア海上保安能力強化に向けた官民共同会議」を 開催しました (於ホテルニューオータニ東京) 。会議へは、 ミクロネシア連邦のイティマイ運輸通信インフラ大臣、 マーシャ ル共和国のワセ法務大臣、パラオ共和国のギボンズ法務大臣、米国のベズナー国務省上級補佐官、豪州のウォータース 7. 官民合同会議は、次の事項について合意した。 7-1. 諸施策は、全ての関係国・団体からの専門家が出席する 2010 年 6 月上旬にグアムにおいて開催される予定の第 2 回官民共同会議にお いて更にその詳細が検討されること。 7-2. 7-3. 諸施策は、2010 年第4四半期にパラオ共和国において開催される最終の官民共同会議において決定されること。 官民共同会議は、 ミクロネシア 3 国の海上保安機能の強化に向けた政府間協力など様々な協力の実施を確保するため、 引き続き存続すること。 外務貿易省太平洋局次官補、日本の鈴木久泰海上保安庁長官のほか、日本財団の笹川陽平会長、SPFの羽生次郎会長ら約 30 名が出席しました。 ミクロネシア連邦のイティマイ運輸通信インフラ大臣および SPF の茶野順子常務理事が会議の共同議長を務め、SPF が昨 年実施した現地調査結果を基に作成した支援内容の妥当性や実行可能性等について意見交換が行われました。3 ヶ国に対す る具体的な支援策については、2010 年 6 月にグアムで実施する予定の専門家レベルでのワーキンググループ会合で詳細を 検討し、年度末までにパラオ共和国で開催する官民共同会議で最終決定することが合意されました。 ミクロネシア海域は日本の主要な海上輸送路であるマラッカ海峡の唯一の代替ルートであり、またグアムの後背地であ ることから海洋安全保障上、その重要性を増している地域です。本取り組みは、同地域における民間主導の画期的なケー スといえ、この6ヶ国が参加する会議が将来的に正式な多国間協議の場として拡大・発展する可能性もあります。 ■ミクロネシア海上保安能力強化構想 ミクロネシア3国は、約 600万平方キロにおよぶ領海と排他的経済水域 (EEZ) を有し、その面積は米豪に次ぐ世界第3位に相当します。 しかしその広大な海域に比して、人口約 18 万人、国土は約1400 平方キロに過ぎず、海洋の適切な管理を行うためには、島嶼国間での連 携や関係国との協力が不可欠といえます。笹川平和財団 (SPF) は、2008 年 5 月より域内の海上保安機能向上に向けた本格的な取り組み に着手し、現在に至るまでに、ミクロネシア 3 国および関係国政府との協議・調整、対象 3ヶ国への調査団の派遣等を実施しています。 笹川平和財団 (SPF) の実地調査団報告書に盛り込まれた支援策(案)の概要 1 小型艇の供与:沿岸海域(12 海里内)や近隣の環礁における捜索救難活動を円滑に実施するため、各国に全長 10 数メートルの小型艇を供与。 2 HF/VHF 通信設備の導入:ミクロネシア3国の海域における各海上保安部隊間の連携を強化するため、各国に最新の通信設備を導入。 3 地域調整センターの設置:当面はミクロネシア3国の合同作戦の円滑な実施のため、将来的にはミクロネシア3国の海上保安部隊の一体的な運用を図 るための合同運用指令センターである地域調整センター (Regional Coordination Center) をミクロネシア3国のうちのいずれかに設置。 4 合同作戦の実施のための燃料の供与:ミクロネシア3国の海上保安部隊が燃料の不足に直面するなか、これらによる合同作戦の実施を支援するため の燃料を 10 年間供与。 5 各国個別の支援策 ①パラオ共和国 供与される小型艇の適切なメンテナンスのためのスロープを設置するほか、頻発する停電に対処するための非常用発電設備を海上保安本部に設置。 ②ミクロネシア連邦 パプアニューギニア境界付近におけるカピンガマランギ島におけるパトロール艇の活動日数充実を図るための燃料給油タンクの設置。 ③マーシャル共和国 リング状のマジュロ環礁の内側に位置する海上保安本部から小型艇を迅速に外界に展開するための牽引車とトレーラーを供与。 詳細は http://www.spf.org/spinf/spinf_j/projects/project_2988.html 笹川太平洋島嶼国基金 ミクロネシア海上保安能力強化に向けた 初の官民共同会議の開催 記者懇談会に臨む両共同議長 ミクロネシア地域における海上保安機能の強化に関する共同議長声明 (日本語訳)−2010 年3月2日・東京− 1. 日本財団と笹川平和財団は、2009 年7月にマーシャル諸島共和国マジュロにおいて開催された第 9 回ミクロネシア大統領サミットの際に取りまと められた共同コミュニケに基づき、第 1 回目となるミクロネシア地域における海上保安機能の強化に関する官民共同会議(以下「官民共同会議」 という。 )を、2010 年3 月2 日にホテルニューオータニ東京において開催した。 2. 官民共同会議の議長は、笹川平和財団とパラオ共和国、ミクロネシア連邦及びマーシャル諸島共和国(以下「ミクロネシア3 国」という。 )の代表者が 共同でこれを務めた。官民共同会議には、日本財団、笹川平和財団及びニッポン・マリタイム・センターに加え、ミクロネシア 3 国、オーストラリア、 日本及びアメリカ合衆国の代表団のほか、オブザーバーとしてニュージーランドが出席した。 3. 官民共同会議は、ミクロネシア 3 国による海上保安機能に関する現状報告とともに、ミクロネシア 3 国への笹川平和財団による実地調査団の調 査報告書に示された海上保安機能の強化に関する支援策について確認した。 4. 官民共同会議は、ミクロネシア 3 国における海上保安機能の創設と強化に関するオーストラリアとアメリカ合衆国によるこれまでと今後におけ る取組、特にパシフィック・パトロールボート・プログラムの実施を通じた取組について確認するとともに、これを賞賛した。 5. 官民共同会議は、オーストラリア及びアメリカ合衆国から提起された笹川平和財団から説明された支援策に関する技術的詳細、特に供与される 小型艇の適切な維持管理と地域調整センターの機能に関するコメントについて確認した。 6. 官民共同会議は、関係する全ての国と NGOとの調整の下、持続的であり、既存施策との重複を回避し、かつ、ミクロネシア3国に対し実質的な セキュリティー上の便益をもたらすミクロネシア3国の海上保安能力の強化に関する諸施策(以下「諸施策」という。 )をさらに充実させるとの 笹川平和財団の取組がさらに充実されるべきことを歓迎した。 会議の合間に行われたフォト・セッションの模様 笹川平和財団 (SPF) は日本財団と共催で、3月2日(火)に「ミクロネシア海上保安能力強化に向けた官民共同会議」を 開催しました (於ホテルニューオータニ東京) 。会議へは、 ミクロネシア連邦のイティマイ運輸通信インフラ大臣、 マーシャ ル共和国のワセ法務大臣、パラオ共和国のギボンズ法務大臣、米国のベズナー国務省上級補佐官、豪州のウォータース 7. 官民合同会議は、次の事項について合意した。 7-1. 諸施策は、全ての関係国・団体からの専門家が出席する 2010 年 6 月上旬にグアムにおいて開催される予定の第 2 回官民共同会議にお いて更にその詳細が検討されること。 7-2. 諸施策は、2010 年第4四半期にパラオ共和国において開催される最終の官民共同会議において決定されること。 7-3. 官民共同会議は、 ミクロネシア 3 国の海上保安機能の強化に向けた政府間協力など様々な協力の実施を確保するため、 引き続き存続すること。 外務貿易省太平洋局次官補、日本の鈴木久泰海上保安庁長官のほか、日本財団の笹川陽平会長、SPFの羽生次郎会長ら約 30 名が出席しました。 ミクロネシア連邦のイティマイ運輸通信インフラ大臣および SPF の茶野順子常務理事が会議の共同議長を務め、SPF が昨 年実施した現地調査結果を基に作成した支援内容の妥当性や実行可能性等について意見交換が行われました。3 ヶ国に対す る具体的な支援策については、2010 年 6 月にグアムで実施する予定の専門家レベルでのワーキンググループ会合で詳細を 検討し、年度末までにパラオ共和国で開催する官民共同会議で最終決定することが合意されました。 ミクロネシア海域は日本の主要な海上輸送路であるマラッカ海峡の唯一の代替ルートであり、またグアムの後背地であ ることから海洋安全保障上、その重要性を増している地域です。本取り組みは、同地域における民間主導の画期的なケー スといえ、この6ヶ国が参加する会議が将来的に正式な多国間協議の場として拡大・発展する可能性もあります。 ■ミクロネシア海上保安能力強化構想 ミクロネシア3国は、約 600万平方キロにおよぶ領海と排他的経済水域 (EEZ) を有し、その面積は米豪に次ぐ世界第3位に相当します。 しかしその広大な海域に比して、人口約 18 万人、国土は約1400 平方キロに過ぎず、海洋の適切な管理を行うためには、島嶼国間での連 携や関係国との協力が不可欠といえます。笹川平和財団 (SPF) は、2008 年 5 月より域内の海上保安機能向上に向けた本格的な取り組み に着手し、現在に至るまでに、ミクロネシア 3 国および関係国政府との協議・調整、対象 3ヶ国への調査団の派遣等を実施しています。 笹川平和財団 (SPF) の実地調査団報告書に盛り込まれた支援策(案)の概要 1 小型艇の供与:沿岸海域(12 海里内)や近隣の環礁における捜索救難活動を円滑に実施するため、各国に全長 10 数メートルの小型艇を供与。 2 HF/VHF 通信設備の導入:ミクロネシア3国の海域における各海上保安部隊間の連携を強化するため、各国に最新の通信設備を導入。 3 地域調整センターの設置:当面はミクロネシア3国の合同作戦の円滑な実施のため、将来的にはミクロネシア3国の海上保安部隊の一体的な運用を図 るための合同運用指令センターである地域調整センター (Regional Coordination Center) をミクロネシア3国のうちのいずれかに設置。 4 合同作戦の実施のための燃料の供与:ミクロネシア3国の海上保安部隊が燃料の不足に直面するなか、これらによる合同作戦の実施を支援するため の燃料を 10 年間供与。 5 各国個別の支援策 ①パラオ共和国 供与される小型艇の適切なメンテナンスのためのスロープを設置するほか、頻発する停電に対処するための非常用発電設備を海上保安本部に設置。 ②ミクロネシア連邦 パプアニューギニア境界付近におけるカピンガマランギ島におけるパトロール艇の活動日数充実を図るための燃料給油タンクの設置。 ③マーシャル共和国 リング状のマジュロ環礁の内側に位置する海上保安本部から小型艇を迅速に外界に展開するための牽引車とトレーラーを供与。 詳細は http://www.spf.org/spinf/spinf_j/projects/project_2988.html 現在進行中の事業や、財団の活動状況についてお伝えします。 vol. 4 マケイン共和党大統領候補のブレーンとして活躍したロバート・ケーガン氏を招へいします 2010.3 3/19 発行 笹川平和財団 (SPF) は、 カーネギー平和財団上席研究員を務めるロバート・ケーガン氏を招へいし、 3月30日 (火) に講演会「The Return of History- 大国政治の復活とリベラル民主主義の将来 -」を開催します(於日本 財団ビル)。ケーガン氏はアメリカ外交論壇を代表するネオ・コンサーバティズム (新保守主義) の論客であり、 その著書 『ネオコンの論理―アメリカ新保守主義の世界戦略 (邦訳) 』 はニューヨーク・タイムズ紙、 ワシントン・ ポスト紙で 10 週以上にわたりベストセラー入りし、25 ヶ国語に翻訳されました。また、先のアメリカ大統 領選挙においては、マケイン共和党大統領候補のブレーンとして活躍しました。近年新興国の台頭が世界経 済において注目される一方で、大国間での競争はユーラシア大陸にとどまらず、インド洋や北極海、アフリ カへと広がり、新たな次元に入っています。講演会では、国際秩序の将来や日米関係が果たす役割などにつ いて、ケーガン氏に幅広い観点からお話いただいただきます。 イラン国会議長を囲む昼食会・講演会を開催しました *笹川平和財団 (SPF ) はグローバルな視点に立ち、国際的な公益活動を行っている民間助成財団です。SPFの事業には、個々の問題領域からアプローチを行う一般事業と 、 対象地域を限定した4つの特定基金事業(笹川太平洋島嶼国基金、笹川日中友好基金、笹川汎アジア基金、笹川中東イスラム基金)があります。 *「SPF MEDIA source」は、メディア関係者を対象に、財団の事業内容、成果、その他財団内の動きなどを発信することを目的としています。 国際シンポジウム 『アジアにおけるパンデミックの教訓と示唆: 多角的な視点から』の開催、 押谷仁東北大学教授、武見敬三東海大学教授らが講演 パンデミック対策 笹川中東イスラム基金は、2月 25日(木)にイラン・イスラム共和国国会議長であるアリ・ラリジャニ氏 を囲む昼食会・講演会を開催しました ( 於ホテルオークラ東京 )。昼食会・講演会には、ラリジャニ議長 と共に来日した同国の国会議員や、アラグチ大使をはじめとする駐日大使館関係者のほか、日本からは笹 川中東イスラム基金の運営委員を務める小池百合子衆議院議員を含む各界からの有識者約 80名が出席し ました。ラリジャニ議長は講演の中で、イランの核問題に言及し、国際原子力機関(IAEA)が示した低 濃縮ウランを国外で燃料用に加工する案に疑問を示し、イランはあくまでも核の平和利用を目指す旨を強 調しました。 笹川平和財団 (SPF) は、3 月 23 日(火)に東北大学 大学院医学系研究科と共催で国際シンポジウム『アジ アにおけるパンデミックの教訓と示唆:多角的な視点 から』を開催します(於ホテルニューオータニ東京) 。 シンポジウムは、ASEAN 諸国の感染症や危機管理の 政策責任者・ジャーナリストなど約 30 名の海外ゲス トを招待するほか、日本からはこの分野の第一人者で モンゴルより 5 名の国会議員が来日、鳩山総理らと会談 笹川汎アジア基金は、 2月19日∼ 26日にかけてモンゴルより D. ガンホヤグ議員 ( 民主党、 ナライハ区選出 ) を団長とする国会議員 5 名を招へいしました。一行は 22 日に山岡国対委員長、23日に鳩山総理および 江田参議院議長、25日に福山外務副大臣らと会談しました。またこの間、地下資源開発に関する政策立案・ 財政運営・投資促進などについての研修も行われ、20 日にはその一環として、栃木県日光市の足尾銅山 跡を視察しました。 ある押谷仁東北大学教授、武見敬三東海大学教授らが 講演します。北米で新型インフルエンザA (H1N1) が発生してまもなく1年を迎えようとする中、シンポ ジウムでは、新型インフルエンザへの対策を通じて明 らかになった教訓と課題を多角的に分析します。特に この問題をアジア地域共通の非伝統的な脅威と捉え、 SPF 主催の歓迎レセプションの模様 医学・疫学のみならず経済、科学技術、安全保障といっ た分野横断的かつグローバルな視点から分析すること Web site をリニューアルしました 笹川平和財団 (SPF) の Web site をリニューアルしました(http://www.spf.org/)。SPF が過去に 支援・実施した事業の検索が可能になったほか、助成申請や SPF 内にある特定基金のサイト(笹川太平 洋島嶼国基金、笹川汎アジア基金、笹川中東イスラム基金)も刷新しました。今後は SPF の事業活動の結 果や成果に関する情報を財団職員自らが積極的に発信していきます。 で、域内連携や危機管理のあり方など今後の対応方法 や戦略について考えていきます。 プログラム 9:30 9:40 9:40 10:20 開会挨拶 基調講演「パンデミックの経験と今後の課題」 押谷仁(東北大学大学院医学系研究科微生物学分野教授) 10:20 12:00 第一部:アジアの感染対策の現状と課題に関する問題提起 国別報告(モンゴル、フィリピン、ベトナム、日本) P・ニィマダワ(モンゴル科学アカデミー会長 / 国立インフルエ ンザセンターアドバイザー) レミジオ・M・オルヴェダ(フィリピン熱帯医学研究所長) ピーター・ホービー(オックスフォード大学ハノイ臨床研究拠点 代表) 谷口清州(国立感染症研究所感染症情報センター第一室長) 13:45 17:25 第二部:今後への示唆:問題解決に向けて 問題提起 武見敬三(東海大学教授 / 笹川記念保健協力財団顧問) 「経済的なインパクト」 ジャック・ヨーグマン(アジア開発銀行 地域・持続的開発局貧困削減ジェンダー・社会開発部リーダー) 「安全保障」 清水美香(米国東西センター客員研究員) 「危機管理」 武井貞治(厚生労働省大臣官房国際課国際協力室長) 「科学技術」 古川勝久(科学技術振興機構社会技術研究開発セン ターフェロー) 「域内連携」 村上仁(国連インフルエンザ対策調整事務局アジア 太平洋事務所地域調整官) パネル・ディスカッション、フロア・ディスカッション 17:25 17:30 閉会挨拶 その他の海外ゲスト カンボジア:イ・セン・ドーン(カンボジア保健省感染症サーベイランス担当官)インドネシア:エミル・アグスチオノ(インドネシア福祉調整副大臣) 、ラオス:パノム・ポングマニー(ラ オスサワンナケート県保健局長) 、ナリントン・ヴィレイサン(ラオス首相府国立鳥ヒトインフルエンザ調整事務所シニアプログラムアシスタント)マレーシア:ロジ・MD・サアド(マレー シア首相府国家安全委員会主席次官補) 、ハサン・ビン・アブドゥル・ラーマン(マレーシア保健省公衆衛生局副局長)モンゴル:ボルマー・アレクサンダー(モンゴル保健省国立感染 SPF の新しい Web site 症研究所国立インフルエンザセンター)ミャンマー:ソー・リン・ニェイン(ミャンマー保健省保健局長)フィリピン:ニコラス・アントニオ・バチスタ(フィリピン東ビサヤ地区保健センター 医療専門官) 、 ハイメ・ベルナダス(フィリピン保健省北部ミンダナオ地域保健局長)シンガポール:チョ・リ・メン(シンガポール内務省国家安全局上級副局長)タイ:スパミット・チュンスティ ワット (タイ保健省疾病対策局新興感染症課上級医療官) 、 ウォラヤ・ルアン・オン (タイ保健省疾病対策局新興感染症課医療官) ベトナム:グエン・ヴァン・ドアン (ベトナム保健省財務計画局) 、 チャン・ティン・ズヨン(ベトナム保健省環境予防医療局副局長) 、ボー・ホン・タン(ベトナム保健省医療事務局)国際機関:ヌス・ブサ(国際移住機関コンサルタント) 、カンチット・ リンパカンジャナラット(WHO インドネシア事務局長) 、 ジンタナ・スリウォングサ(ASEAN 事務局)メディア:ユリ・イスマルトノ(インドネシアテンポ編集長) 、 ナタン・デ・ハビランド・ グリーン(ミャンマータイムズ / プノンペンポスト) 、グルミート・カウア・ステジャ・シン(マレーシア・ビジネス誌) 、ミリアム・グレース・アバド・ゴー(フィリピンニュース・ブレイク誌) 発行 笹川平和財団 編著 笹川平和財団情報公開担当 〒107-8523 東京都港区赤坂 1-2-2 日本財団ビル 4 階 TEL:03-6229-5438 FAX: 03-6229-5473 E-mail:[email protected] http://www.spf.org 詳細は http://www.spf.org/event/article_5750.html