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各個人に適用した オーダメイドモデル作成技術と その利用
各個人に適用した オーダメイドモデル作成技術と その利用 情報通信研究機構 電磁波計測研究所 電磁環境研究室 主任研究員 長岡智明 1 研究の紹介 研究テーマ 通信 電磁波が 生体 に与える影響 機器 ・人体に対する電波の吸収量をシミュレーション (生体組織の電気定数が必要) そのためには、人体を模擬した数値モデル (内部構造を有する)が必要 人体に対する携帯電話の電波 のシミュレーション 2 人体モデルとは • 電離および非電離放射線の研究目的 • 人体を模擬した数値データ(形状、解剖構造) • 人体の医療画像に基づいたモデル (MRI, X線CT、Visible Human Project など) • ボクセルもしくはメッシュ(CAD)形式データ • ミリメータ オーダの分解能 • 30組織以上の生体組織から構成 3 人体モデルの課題 人体モデルの作製手順 MRI画像⇒器官の同定⇒ボクセルモデルデータ作成 とても時間かかる、しかも一個人のデータ 体型、年齢、妊婦等様々なモデルで検証したい また、無線通信端末(携帯電話等)の実際の利用 状況を想定すると、人体の姿勢を変形させたい! 5 そこで”オーダメイド”人体モデル ①体型変形 (標準から体型、年齢、個体の変更) ②姿勢変形 (腕を上げる、膝を曲げる等ポーズ変形対応) 何れも内部構造を保持したまま変形させたい 6 オーダメイドモデルの作製手順 ☆ ターゲット(目標人体)のMRIデータ取得 ① 体表面の抽出処理 ② ランドマークの設定 ③-1 ターゲットの簡易組織分類 ③-2 既存のモデルをマッピング (体表と簡易組織分類情報を利用) 7 オーダメイドモデルの作製手順3 体表と簡易組織分類情報を 利用して既存のモデルを マッピング 既存の数値モデル 人体形状データからの 簡易組織分類 変形モデル (体型、内部構造が取得した 人体形状情報に合致) 10 オーダメイドモデル(作成例) 男性モデル (ソースモデル) オーダメイド モデル 女性モデル (ターゲット) 11 従来技術とその問題点 既存の方法では、膨大な時間・費用がかかる ☆ 製作期間は、約数年程度/体 ☆ 個体対応のみ 等の問題があり、典型モデルで代用している 15 新技術の特徴・従来技術との比較 • 従来技術の問題点であった、時間・コストを削 減することに成功 • これまでNICTでは、人体としての使用に限っ ていたが、動物や恐竜等にも拡張可能 • 本技術の適用により、簡単・短時間で内部構 造を有するオーダメイドモデルの作製が可能 となり、精密モデルによるシミュレーションがで きる 16 想定される用途2(人体以外) • 人体以外 -動物の進化・退化の解析・解明 -体格等を考慮した最適動作等の解明 (スポーツ等の競技) 18 実用化に向けた課題 • 人体以外は、ベースとなるモデル作成が必要 • 人体の電磁波解析以外の利用は、各種パラ メータデータ作成が必要 • 局所的に利用する場合、実用となる精度を得る ためボクセルのサイズを小さくする必要あり 19 企業への期待 • 既存モデルの活用 - 日本人平均成人男女、妊婦モデル - 子供(3,5,7歳)←体表のみ • オーダメイドモデルの作製・活用 - 各種シミュレーション(電磁波、熱、衝撃等) • モデル変形技術の人体以外の展開 - 動物、恐竜、魚類等・・・ 20 本技術に関する知的財産権 ①発明の名称:対象体の解剖構造解析方法及び対象体解剖構造の表示方法並びに 対象体解剖構造表示装置 登録番号:特許第5527689号 出願人:情報通信研究機構 発明者:長岡智明 ②発明の名称:個体の内部組織構造を有した数値対象体モデルを生成する方法、 プログラムおよびシステム 登録番号:特許第5500683号 出願人:情報通信研究機構 発明者:長岡智明 ③発明の名称:個人モデルデータの生成方法、生成プログラム、および生成システム 公開番号:特開2013-089123 出願人:情報通信研究機構 発明者:長岡智明 21 数値人体モデル開発・公開の経緯 • • • • • 2004年11月 2006年 3月 2006年 8月 2008年 7月 2009年12月 日本人平均成人男女モデル公開開始 上記モデル民間に公開開始 妊娠女性モデル開発完了 上記モデル公開開始 上記モデル民間公開開始 22 お問い合わせ先 情報通信研究機構 技術移転コーディネーター 金子 明弘 TEL 042-327 -6950 FAX 042-327 -6659 e-mail ippo@ml.nict.go.jp 23