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データヘルス計画の概要 - 東京広告業健康保険組合
東京広告業健康保険組合 1.はじめに データヘルス計画 データヘルス計画とは 政府の「日本再興戦略」において、「国民の健康寿命の延伸」が重要な柱として掲げられ、その中の「予防・ 健康管理の推進に関する新たな仕組みづくり」として、すべての健康保険組合に「データヘルス計画」の作成・ 実施が求められました。これを受けて、平成 26 年 3 月に「健康保険法に基づく保健事業の実施等に関する指針」 が改正され、すべての健康保険組合はデータヘルス計画を策定し、平成 27 年度より実施することとなりました。 データヘルス計画とは、特定健診とレセプト(診療報酬明細書)のデータを活用して、健保組合ごと、事業所 ごと、個人ごとの健康・医療状況を把握し、加入者の健康増進・疾病予防・重症化予防と医療費の増大防止のた めに効果的な事業を PDCA サイクル※に沿って実施していくというものです。現在の特定健診・保健指導に加え、 生活習慣病の重症化予防など、より効果の高い保健事業を目指します。これにより被保険者・被扶養者の皆様は 個々人にあった健康サポートを受けられ、事業主様にとっては従業員の作業効率が向上し、健保組合にとっては 医療費の適正化にもつながることが期待されます。 ※PDCA サイクル:下図のとおり、計画・実施・検証・改善を1サイクルとして行うものです。計画を実施するだ けでなく、結果を検証し次年度に向けた見直しを行うことで、保健事業の実効性をより高めることができます。 図1 PDCAサイクルのイメージ 2.当健保組合の概要 当健保組合の形態は総合組合であり、被保険者数は 38,000 人と比較的規模の大きい健康保険組合です。被保 険者の構成は男性約 65%、女性は約 35%であり、男性の平均年齢は 39.2 歳、女性の平均年齢は 34.2 歳と 30 歳 から 44 歳に集中しています。加入事業所は東京を中心として全国に 710 社あり、規模は大小様々です。 図2 加入者の年齢別人数 形態 総合組合 被保険者数 38,000 人※ [歳] 男性 65.6% (平均年齢 39.2 歳) 女性 34.4% (平均年齢 34.2 歳) 事業所数 710 社 ※平成 27 年度予算数値 [千人] 3.当健保組合の健康管理事業概要 当健保組合では、病気の早期発見・早期治療の促進、疾病予防や健康保持増進のため、様々な健康管理事業を 実施しています。具体的な事業内容は次のとおりです。 (1)健康診断 事業名称 概要 平成 26 年度実施見込み 総合健診 ■対象者:被保険者 受診者数 24,021 名 ■契約健診機関で実施 (うち特定健診受診者数 5,755 名) ■料金:2,000 円 人間ドック ■対象者:35 歳以上の被保険者・被扶養者 受診者数 10,873 名 (うち特定健診受診者数 8,117 名) ■契約健診機関で実施 ■料金:10,000 円 主婦健診 ■対象者:被扶養者である妻 受診者数 2,791 名 ■巡回により実施(春秋 2 回) (うち特定健診受診者数 1,890 名) ■料金:無料 被扶養者健診 ■対象者:18 歳以上の被扶養者 受診者数 494 名 ■契約健診機関で実施 (うち特定健診受診者数 286 名) ■料金:無料 肺がん健診 ■対象者:被保険者 受診者数 2,514 名 ■契約健診機関で実施(肺の CT) ■料金:2,000 円 (2)指導・啓蒙・予防 事業名称 特定保健指導 保健指導 概要 特定健診の結果に応じて積極的支援・動機 付け支援で実施。 健診結果により必要な者に対して実施 健康教室 メンタルヘルス カウンセリング インフルエンザ 予防接種補助 年 4 回、生活習慣病等をテーマに実施 面談・電話により実施(委託)。 年度内 1 人 5 回まで無料 予防接種費用の補助 (10 月 1 日から 1 月 31 日接種分) (3)健康保持増進 事業名称 機関誌等の 発行・配布 体育奨励 保養所 平成 26 年度実施見込み 【積極的支援】実施者数 290 名 【動機付け支援】実施者数 324 名 訪問・来所 2,191 名 文書・電話 3,265 名 参加人数 114 名 電話 420 名 面談 140 名 接種人数 15,500 名 概要 けんぽだよりの発行(年 5 回) すこやかファミリーの配布(年 6 回) 赤ちゃんとママの配布(毎月・季刊誌) ファミリーレクレーション潮干狩り 平成 26 年度実施見込み 年間 173,300 部 年間 60,494 部 年間 14,870 部 1,709 名参加 野球大会 654 名参加 皇居マラソン大会 319 名参加 動機付け健康ウォーキング 358 名参加 健康フェスティバル(東振協の共同事業に 参加) 直営保養所(ルシール那珂湊) 借上保養所(旅館なわ井) 借上保養所(リゾートトラスト) 契約保養所 117 名参加 850 名 881 名 3,468 名 973 名 4.当健保組合の医療費の分析(平成 25 年度) 図3は被保険者1人当たりの医療費を疾病大分類別に示したものです。 1 人あたり医療費が 5,000 円以上の疾病は①呼吸器系疾患、②新生物、③循環器系疾患、④消化器系疾患、⑤ 内分泌・栄養・代謝疾患、⑥腎尿路生殖器系疾患の順になっています。このうち③循環器系疾患、⑤内分泌・栄 養・代謝疾患、⑥腎尿路生殖器系疾患(赤棒グラフ)は生活習慣病関連の医療費であり、合計すると①呼吸器系 疾患を大きく上回っています。図 4 からも、30 歳以上の医療費(被保険者)のうち、生活習慣病関連の医療費(高 血圧、糖尿病、内分泌・代謝疾患、腎不全)が大きな割合を占めていることがわかります。 図3 疾病分類別(19 疾病別)一人当たり医療費(被保険者) ① 呼吸器系疾患 ② 新生物 ③ 循環器系疾患 ④ 消化器系疾患 ⑤ 内分泌・栄養・代謝疾患 ⑥ 腎尿路生殖器系疾患 筋骨格系・結合組織疾患 皮膚・皮下組織感染症 精神・行動障害 感染症・寄生虫症 眼・付属器疾患 損傷・中毒・外因性 神経系疾患 他に分類されないもの 血液・造血器・免疫障害 妊娠・分娩・産じょく 耳・乳様突起疾患 先天奇形変形・染色体異常 周産期発生病態 0 図4 2,500 5,000 7,500 10,000 12,500 円 疾病分類別・年齢階層別医療費の分布(被保険者) 【総医療費に占める割合】 2.50% 高血圧性疾患, 2.30% 他の消化器系疾患, 2.11% 2.00% 良性新生物, 1.84% 他の消化器系疾患, 1.96% 糖尿病, 1.79% 内分泌・代謝疾患, 1.62% 1.50% 腎不全, 1.48% 他の悪性新生物, 1.21% 内分泌・代謝疾患, 1.19% 他の悪性新生物, 1.07% 他の心疾患, 1.08% 高血圧性疾患, 0.91% 1.00% アレルギ―性鼻炎, 1.60% 急性上気道感染症, 1.12% 他の呼吸器系疾患, 1.01% 高血圧性疾患, 0.85% 糖尿病, 0.79% 腎不全, 0.66% 0.50% 0.00% 0-29歳 30-44歳 45-59歳 60歳以上 図 3 の上位 6 疾病を細分化し、医療費の割合分布を年齢階層別に示した図です。45 歳~59 歳(赤丸)では、生活習 慣病(高血圧・糖尿病・内分泌・代謝疾患)が上位を占めています。30 歳~44 歳(黄丸)においても、生活習慣病は 比較的大きな割合を占めていることが分かります。 ※平成 25 年度の被保険者医療費総額約 32 億 6 千万円のうち、45 歳~59 歳の高血圧の割合は 2.30%なので、金額にす ると約 7 千 5 百万円になります。 5.健診結果(平成 25 年度)からみた生活習慣病のリスク 医療費の分析より、生活習慣病(高血圧・糖尿病等)が上位を占めていることから、生活習慣病に着目して健 診データの分析を実施しました。 (1)健診レベル判定と医療機関受診状況 図5は生活習慣病の検査項目を基に検査結果をレベル別に判定し、その者が医療機関を受診しているか否か をレセプトと突合してグラフ化したものです。 ③受診勧奨判定値以上の赤棒グラフは、医療機関の受診をしていない者を示しており、1,235 人存在するこ とが分かります。 ④健診非受診者は 4,474 人(赤棒・青棒グラフの合計)存在し、そのうち医療機関も受診していない者(健 康状態が全く把握できない者)が 3,248 人存在することも分かります。 図5 健診レベル判定別受診状況 健 診 レ ベ ル 判 定 ①基準範囲内:健診の結果、異常がないことを意味します。 ②保健指導判定値以上:健診の結果、生活習慣の改善等、経過観察が必要である意味します。 ③受診勧奨判定値以上:健診の結果、医療機関の受診が必要なことを意味します。 ④健診非受診者:健診を受けていないことを意味します。 (2)HbA1c の数値からみた糖尿病リスク 図 6-1 は HbA1c 検査を実施した 10,367 人について、検査結果とレセプトを突合し糖尿病のリスクをフローチ ャート形式で示したものです。色枠で囲んでいる部分は HbA1c の検査結果を判定別に分け、受診者が医療機関を 受診しているか否かの人数を示しており、それを棒グラフで表したものが図 6-2 となります。 図 6-2 を分析すると赤枠部分で示している受診勧奨判定値以上の人が 426 人います。その中で、赤棒グラフで 示している医療機関を受診していない者は 230 人おり、特に数値の高い者(HbA1c8.4%以上)は 66 人います。 受診勧奨判定値以上であっても、治療を受けていない人が多いことが分かります。 ※HbA1c とは:糖尿病の検査の1つで、過去 2 ヶ月前後の血糖値の平均をみるものです。血糖コントロールの指 標とされています。 図 6-1 糖尿病リスクフローチャート HbA1c実施者数 10,367 ⼈ 実施率 91.10 % 3疾患レセあり 1,376 ⼈ 3疾患レセなし 13.27 % 8,991 ⼈ 86.73 % HbA1c 6.5%以上 175 ⼈ 糖尿病レセなし HbA1c 6.4%以下 1.95 % 糖尿病レセあり 1,102 ⼈ 80.09 % 8,816 ⼈ 98.05 % 特定保健指導終了者 特定保健指導未実施者 274 ⼈ 19.91 % 264 ⼈ 2.99 % 8,552 ⼈ 97.01 % HbA1c合計 HbA1c数値 〜5.5% 540 ⼈ 39.24 % 5⼈ 0.36 % 154 ⼈ 1.75 % 6,419 ⼈ 72.81 % 7,118 ⼈ 68.66 % 5.6〜5.9% 375 ⼈ 27.25 % 18 ⼈ 1.31 % 86 ⼈ 0.98 % 1,814 ⼈ 20.58 % 2,293 ⼈ 22.12 % 6.0〜6.4% 132 ⼈ 9.59 % 55 ⼈ 4.00 % 24 ⼈ 0.27 % 319 ⼈ 3.62 % 530 ⼈ 5.11 % 6.5〜6.8% 27 ⼈ 1.96 % 42 ⼈ 3.05 % 56 ⼈ 0.62 % 125 ⼈ 1.21 % 6.9〜7.3% 17 ⼈ 1.24 % 41 ⼈ 2.98 % 28 ⼈ 0.31 % 86 ⼈ 0.83 % 7.4%〜 11 ⼈ 0.80 % 113 ⼈ 8.21 % 91 ⼈ 1.01 % 215 ⼈ 2.07 % [再掲]8.4%〜 6⼈ 0.44 % 46 ⼈ 3.34 % 60 ⼈ 0.67 % 112 ⼈ 1.08 % 基準範囲内 保健指導判 定値以上 受診勧奨判 定値以上 図 6-1 中の「3 疾患レセあり」とは生活習慣病(高血圧・糖尿病・脂質異常)で医療機関を受診しているこ とを、 「糖尿病レセあり」とは糖尿病で医療機関を受診していることを意味します。 図 6-2 糖尿病リスク別受診状況 HbA1c値 c 基準範囲内 b 保健指導 判定値以上 a 受診勧奨 判定値 以上 5 ~5.5% 7,113 18 5.6~5.9% 2,275 55 6.0~6.4% 6.5~6.8% 42 6.9~7.3% 41 45 7.4~8.3% 36 8.4%~ 0 46 475 83 糖尿病受診あり 糖尿病治療あり 426 67 糖尿病受診なし 糖尿病治療なし 66 100 2,000 8,000[人] (3)血圧の数値からみた高血圧リスク 図 7-1 は血圧検査を実施した 11,380 人について、検査結果とレセプトを突合し脳卒中・心筋梗塞に繋がる高 血圧リスクをフローチャート形式で示したものです。色枠で囲んでいる部分は血圧の検査結果を判定別に分け、 受診者が医療機関を受診しているか否かの人数を示しており、それを棒グラフで表したものが図 7-2 となります。 図 7-2 を分析すると赤枠部分で示している受診勧奨判定値以上の者は 1,315 人います。その中で、医療機関を 受診していない者は 1,044 人おり、特に数値の高い者(血圧 180mmHg/110mmHg 以上)は 47 人います。受診勧奨 判定値以上であっても、治療を受けていない人が多いことが分かります。 図 7-1 高血圧リスクフローチャート ⾎圧測定実施者数 11,380 ⼈ 実施率 100.00 % 3疾患レセあり 1,519 ⼈ SBP:拡張期血圧 DBP:収縮期血圧 3疾患レセなし 13.35 % 9,861 ⼈ 86.65 % 140≦SBPまたは90≦DBP 1,007 ⼈ ⾼⾎圧レセなし 10.21 % ⾼⾎圧レセあり SBP<140かつDBP<90 8,854 ⼈ 89.79 % 特定保健指導終了者 特定保健指導未実施者 435 ⼈ 28.64 % 1,084 ⼈ 71.36 % 218 ⼈ 2.46 % 8,636 ⼈ 97.54 % ⾎圧 合計 316 ⼈ 20.80 % 509 ⼈ 33.51 % 136 ⼈ 1.54 % 7,544 ⼈ 85.20 % 8,505 ⼈ 74.74 % 82 ⼈ 5.40 % 304 ⼈ 20.01 % 82 ⼈ 0.93 % 1,092 ⼈ 12.33 % 1,560 ⼈ 13.71 % 31 ⼈ 2.04 % 226 ⼈ 14.88 % 774 ⼈ 7.85 % 1,031 ⼈ 9.06 % 6⼈ 0.39 % 38 ⼈ 2.50 % 186 ⼈ 1.89 % 230 ⼈ 2.02 % 0⼈ 0.00 % 7⼈ 0.46 % 47 ⼈ 0.48 % 54 ⼈ 0.47 % ⾎圧 基準範囲内 保健指導判定 値以上 SBP<130 & DBP<85mmHg 130≦SBP<140 85≦DBP<90 140≦SBP<160 90≦DBP<100 受診勧奨判 定値以上 160≦SBP<180 100≦DBP<110 180≦SBP 110≦DBP 図 7-1 中の「3 疾患レセあり」とは生活習慣病(高血圧・糖尿病・脂質異常)で医療機関を受診しているこ とを、 「高血圧レセあり」とは高血圧で医療機関を受診していることを意味します。 図 7-2 高血圧リスク別治療状況 血圧 基準範囲内 129/84以下 保健指導 判定値以上 130~139/85~89 509 7,996 304 1,256 226 140~159/90~99 受診勧奨判 160~179/100~109 定値以上 38 7 180/110 以上 0 805 1315 192 高血圧治療あり 高血圧受診あり 高血圧受診なし 高血圧治療なし 47 500 1,000 7,000[人] 6.データヘルス計画と円滑な実施に向けて 分析結果より当健保組合は生活習慣病関連の医療費が高いことが判明しました。 生活習慣病の中でも特に糖尿病は放置すると神経障害、網膜症、腎症の三大合併症や動脈硬化を引き起こし、 本人の生活の質の低下のみならず、医療費の増大にもつながるため、当健保組合では従来から生活習慣病のリス クが高い方に対して保健師による保健指導を実施し、生活習慣病の予防・改善に努めてきました。 今回のデータ分析では、生活習慣病関連の医療費が高いだけでなく、健診の結果、受診勧奨判定値以上の方が 医療機関を受診していない等、健診結果と医療が結びついていないことが改めて浮き彫りとなり、未受診者に対 する重症化予防のための保健指導の必要性が明確となりました。また、健康診断を受けていない者も多数存在し、 その中には血糖や血圧のハイリスク者がいることが予想されます。 このため、データヘルス第 1 期においては、次の2つを重点強化項目として、取り組んでいくこととします。 その他、従来から実施している保健事業については、今まで以上に取り組んでいくこととします。 (1)糖尿病重症化予防のための保健指導の強化 健診結果より、糖尿病の受診勧奨判定値以上(HbA1c6.5%以上)の人は 426 人おり、そのうち医療機関未 受診者は 230 人(約 54%)です。その中でも HbA1c7.4%以上で専門医の受診が必要な人は 102 人にも上り ます。これらの医療機関未受診者に対し、次のとおり受診勧奨をすることとしました。 対象者 HbA1c7.4 % 以 上 で 医療機関を受診し ていない者 HbA1c6.5 % 以 上 7.3 % 以 下 で 医 療 機関を受診してい ない者 実施方法 保健師が面談・電話により対象者に糖尿病の基本 的な知識や合併症のリスクを説明し、専門医の受 診を促す。その後、1 ヶ月後、3 ヶ月後、6 ヶ月後 に電話によるフォローを実施する。 対象者に専門医の受診を促す内容の文書を送付 する。文書には HbA1c の数値の意味や食事や運動 に関するアドバイスを盛り込んだパンフレット 等を同封する。文書を送付した 3 ヶ月後に電話に よるフォローを実施する。 第 1 期目標 前年度の健診結果より受診 勧奨判定値以上で医療機関 を受診していない者のうち 20%を専門医の受診につな げる。 (平成 27 年度は対象者 230 人中、20%にあたる 46 人を 専門医の受診につなげる) (2)健康診断の受診勧奨の強化 健康診断は健康状態の把握や病気の早期発見のため、1年に 1 回、受診することが大切です。当健保組合 ではこれまでも加入者に対して広報等により健康診断の受診を促してきており、平成 25 年度の被保険者の 健診受診率は約 85%となっています。受診率のさらなる向上のため、次のとおり健康診断の受診勧奨を実施 することとしました。 対象者 健康診断を受診し ていない被保険者 実施方法 50 人以上の事業所で当健保組合の健診受診率(前 年度)に満たない場合は文書を送り、健診非受診 者の健診受診を促す。 第1期目標 受診率 90% 最後に、データヘルス計画の実施にあたり、健康保険組合と事業主様が協働すること(コラボヘルス)が、成 果を上げるためには重要となります。特に保健指導は当健保組合の保健師が事業所を訪問して実施しているため、 対象者に保健指導を受けていただくには事業主様の協力が欠かせません。 当健保組合では、保健指導の対象者がいる事業所に「保健指導の案内」を送っておりますが、協力を得ること ができず保健指導を実施することができない事業所も多数あります。近年、会社が成長する上で従業員の健康に 投資する「健康経営」という手法が注目されております。その効果は、従業員の健康と医療費の適正化にとどま らず、会社の社会的評価も向上いたします。ぜひ「保健指導の案内」の文書が届きましたら、対象者に保健指導 を受けるよう特段の配慮をお願いします。また、健診非受診者に対して、健診を受診するよう一声かけて頂く等、 従業員への意識付けをお願いします。 効果的な保健事業は企業の生産性の維持・向上にもつながります。働き盛りで仕事をテキパキとこなす従業員 がある日突然病気で倒れたら、事業所にとっても大きな損失となります。そのようなことを防止するためにも、 データヘルス計画の主旨を御理解いただき、事業主様におかれましても計画の円滑な実施にご協力下さいますよ うお願い申し上げます。