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サンマ(ハシリのサンマは冷凍品がうまい) サンマ(秋刀魚)は8月中旬
サンマ(ハシリのサンマは冷凍品がうまい) サンマ(秋刀魚)は8月中旬から9月上旬にかけて、ハシリとして店頭に並びはじめ る。 このころのサンマは、みな漁獲されたばかりの鮮魚かというと、そうでもない。この時 期は前年にとれた冷凍サンマがどっと放出されるときでもあるのだ。漁獲されたサン マだけでは、需要に供給が追いつかないためである。 まず「3尾で200円」などと 安売りされている大型サンマは冷凍と思っていい。 サンマは、大型・中型・小型がまじって漁獲されるが、ハシリのころは大型魚はひじょ うに数が少ない。そのため、150グラム以上の大型サンマは、 110~120グラム程 度の中型サンマの何と3倍もの値段になってしまう。大型にもかかわらず安いのは冷 凍サンマだということになるわけだ。 しかし鮮魚にしても、ハシリのころはまだ脂肪がのりきっていない。前年の旬のころ の、脂肪がよくのった安い冷凍サンマを買うのも、うまい買い方といえるのである。 冷凍サンマは、開いて塩をし、2~3時間日にあてると、味がしまってぐっと美味にな る。また、味醂、砂糖、みそをといて少し火にかけたものに、ひと塩したサンマを漬け て一晩おいたみそ漬けも、なかなかオツな味である。 さてハシリを過ぎ、9月も中旬となって本格的なサンマの季節を迎えると、需要をみ たすぐらいの漁獲があるため、冷凍物はそれほど出まわらなくなる。そして値も下が るが、やはり冷凍物より高めである。 ところで、なるべく新鮮なサンマを見分けるには、背が黒紫色で、腹は銀白色に光っ ているかを見る。また、脂肪がよくのっているものは、尾のつけ根の部分が黄色くなっ ているのですぐわかる。 一般にメスのほうがおいしいといわれるが、雌雄の区別は下あごの色でわかる。オ スはオレンジ色で、メスはオリーブ色である。 ▲写真:サンマ