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中東かわら版 - 中東調査会
中東かわら版 2013 年 6 月 6 日 No.110 ―湾岸・アラビア半島地域ニュース― イラン経済(5 月 2 日~9 日) 1. インフレ率(5 月 6 日付テヘラン・タイムズ紙) イラン統計センターによれば、3 月 21 日~4 月 20 日の前年比インフレ率は、29.8%であ った。 2. 輸出促進対象国(5 月 8 日付テヘラン・タイムズ紙) ITPO(Trade Promotion Organization of Iran)は輸出促進対象国を 2 つに分類し、優先 的に輸出を行っていくとした。 第一優先国は以下の通り;トルコ、イラク、中国、ロシア、インド、UAE、トルクメニス タン、カザフスタン、パキスタン、オマーン、アゼルバイジャン、インドネシア、クウェイ ト、韓国、エジプト、カタル、マレーシア、南アフリカ、サウジアラビア、アルメニア、タ ジキスタン、レバノン、ウズベキスタン、ナイジェリア、チュニジア、キルギス、ベラルー シ、アルジェリア、バングラデシュ、日本、シリア、ケニア、バハレーン、スリランカ、ス ーダン、タンザニア、ヨルダン、ウクライナ、リビア。 第二優先国は次の通り;ベトナム、ガーナ、ベネズエラ、ブラジル、フィリピン、キュー バ、タイ、香港、シンガポール、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ブルガリア、セルビア、クロ アチア、ハンガリー、オーストリア、キプロス。イランの非石油輸出は昨年(ヒジュラ太陽 暦 1391 年、2012 年 3 月 20 日~2013 年 3 月 20 日) 、415 億米ドルであり、輸入は 533 億米ド ルであった。 3. 医薬品・医療機器への外貨割当(5 月 9 日付テヘラン・タイムズ紙) イラン中央銀行は、 本年 (ヒジュラ太陽暦 1392 年、 2013 年 3 月 21 日~2014 年 3 月 21 日) 、 1 億 5,700 万米ドルの外貨を医薬品・医療機器の輸入に割り当てるとした。既に 16 億米ドル は基礎食料の輸入に割り当てられている。昨年(ヒジュラ太陽暦 1391 年、2012 年 3 月 20 日 ~2013 年 3 月 20 日)は 17 億米ドルがイランで生産されない医薬品を輸入するのに割り当て られた。2012 年 11 月にイラン厚生省は、イラン中央銀行に対して、制裁による医薬品不足 に対処するために、20 億米ドルの外貨割当を要求していた。 4. ドイツからイランへの小麦輸出(5 月 4 日付ケイハーン・インターナショナル紙) ドイツの統計によれば、ドイツは 12 万トンの小麦を 2 月にイラン向けに輸出しており、 西側の制裁が取引に影響していないことを示している。 5. 米国産小麦の輸入(5 月 4 日付イラン・デイリー紙) 2012 年 4 月 20 日~2013 年 2 月 20 日の 11 カ月間で、イランは 40 億米ドルの小麦および 飼料用トウモロコシを輸入した。制裁にもかかわらず、イランは米国産小麦を 2012 年 8 月 に 8,920 万米ドル購入した。 6. 食料・農業生産物の輸出額(5 月 7 日付テヘラン・タイムズ紙) ITPO(Trade Promotion Organization of Iran)のサーフデル長官によると、昨年(ヒジ ュラ太陽暦 1391 年、2012 年 3 月 20 日~2013 年 3 月 20 日)の食料・農業生産物の輸出額は 58 億米ドルであった。 7. トルクメニスタンなどとの鉄道網連結(5 月 5 日付イラン・デイリー紙) ニークザード道路鉄道大臣は、トルクメニスタン国境から 1km 離れた場所で進行中の鉄道 プロジェクト現場を訪れ、ゴレスターン州からトルクメニスタン・カザフスタン・中国に繋 がる鉄道網への連結について言及した。 8. 鉄道建設(5 月 9 日ケイハーン・インターナショナル紙) ファールス州のアーベディーン知事と Contatco Atnatico(ポルトガル系コンソーシアム) 代表は、道路・都市化・シーラーズ市運営・民間企業に関する覚書に署名した。Contatco Atnatico とファールス州は、シーラーズ・アフヴァーズ間鉄道、シーラーズ・ブーシェフル 高速道路建設等について議論している。 9. インド外務大臣の訪問(5 月 4 日付ケイハーン・インターナショナル紙) インドのクルシード外務大臣は、5 月 3 日からイランを訪問し、インド・イラン共同会議 に参加し、アフマディーネジャード大統領とも会談する。チャーバハール港開発および IPI パイプラインが主要議題となる。 10. シェール・オイルの発見(5 月 5 日付テヘラン・タイムズ紙) イラン西部のロレスターン州でシェール・オイルを発見したと NIOC 探鉱部長が述べた。 同地区において、NIOC とスタッド・オイル(ノルウェー)は 5,000 万米ドルの地震探査を 2006 年に行っている。現在の所、開発予定はなく、NIOC は各国との境界線近くの開発に注 力する方向にある。 ◎本「かわら版」の許可なき複製、転送、引用はご遠慮ください。 ご質問・お問合せ先 公益財団法人中東調査会 TEL:03-3371-5798、FAX:03-3371-5799