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光る豚にサソリの猛毒を持つキャベツ …世界は狂い
ちいさないのちの大きな輪・36 坂田昌子 環境NGO「虔十の会」代表 さかた・まさこ ツリーハウス作りなど自然と人間の共存を考えながら高尾山の 自然を守る環境 NGO「虔十の会」代表 http://homepage2.nifty.com/kenju/ 光る豚にサソリの猛毒を持つキャベツ …世界は狂いつつあるのか? などを開発し、莫大な利益を独 ノロジーにより、食料や医薬品 ら勝手に持ち出し、バイオテク 資源や遺伝資源をその保有国か いたことがあるだろうか?生物 バイオパイラシー(生物資源 の盗賊的行為)という言葉を聞 魔のような企業だ。 ばき巨大な利益をあげている悪 一方の手に農薬、両方を売りさ ( 遺 伝 子 組 み 換 え ) 作 物、 も う こと。モンサントは片手にGM い数の農民が自殺しているとの なり借金地獄のすえ、すさまじ は種と農薬を買わねばならなく な く ク プ ア ス 種 子 由 来 の 油 脂、 ーズは、単なる商品登録だけで 使われてきた。それをアサヒフ クアプスは、先住民によって 食料や痛み止めなどの薬として とした事件だ。 フーズが勝手に商品登録しよう う名のアマゾンの果実をアサヒ 医薬品局)は、通常の い。昨年末、FDA(米国食品 GMはすでに植物性だけではな で進行中だ。おそろしいことに、 GM作物による「生命と文化 の略奪」もすさまじいスピード 略奪」がまかり通っているのだ。 ローバル化による生命と文化の 倍の速 占する行為のことだ。 のピープルズサミ 日本ではメディアが全くと言 っ て い い ほ ど 取 り 上 げ な い が、 族は、ムルムルというヤシの一 アマゾンの先住民アシャニンカ さらに登壇したブラジルとペ ルーの国境にまたがって暮らす トワークが大衆的キャンペーン 対してアマゾンの社会運動ネッ を取ろうとしたそうだ。これに 製造方法や用途まで含めて特許 が認可されようとしている。こ と発表し、まもなく正式に販売 に問題なく食品としても安全」 さで成長するGMサケを「環境 ット会場でもバイオパイラシー 種を伝統的に使用しており、茎 を行い、日本の衆議院議長に書 れてしまったらわずか のGMサケがもし自然界に放た 年ほど 簡で抗議、その結果アサヒフー 企業が特許を取り、シャンプー 油は薬にしてきたが、ブラジル なかった。 ズの登録は無効、特許も成立し うとの報告もあるのに…。 で自然界のサケは絶滅してしま 加者は多数だった。 や石けんとして商品化したため インドの思想家・環境活動家 の ヴ ァ ン ダ ナ・ シ バ が プ レ ゼ る。そうやって得た利益は、配 盗 み、 食 料 や 医 薬 品 を 開 発 す 知 恵 や 生 物 資 源、 遺 伝 資 源 を ュ ニ テ ィ に 入 り 込 み、 伝 統 的 企業の研究者が、ただの旅行 者のフリをして先住民のコミ 機となった。 認可待ち状態。 テラピアなどが続々とFDAの いとまがない。GMマス、GM る必要があるんだ?)と枚挙に ベツ、中国では光る豚(何で光 リの遺伝子が組み込まれたキャ ンバイロ豚、農薬の使用を抑制 の公正・衡平な分配)には、バ :遺伝子資源へのアク Sharing セスとその利用から生じる利益 つに、サソリキャベツのてんこ 今日の夕飯は、光る豚のとんか けてくるらしい。今のままでは、 示をはずせ!と日本に圧力をか するため、猛毒を合成するサソ 分や還元もされず、技術の移転 イオパイラシー批判が盛り込ま 壁となるから遺伝子組み換え表 れているものの法的拘束力がな もり?なんて日が近い。 Access and Benefit- い。ヴァンダナ・シバの言う「グ A B S( も な い。 生 物 多 様 性 条 約 で は、 「環境に優しい」糞尿をするエ 70 TPPに合意すれば、アメリ カやオーストラリアは、貿易障 けられている実態が判明する契 ハツカネズミの遺伝子を組み 込みリンの排出を %削減した 20 この事件は、アセロラなどア マゾンの多くの果実に特許がか 裁判を起こしていることを報告。 日本もやっていそう…と思っ ていたら、やっぱり日本企業の 北が南の生命そのものを所有し よ う と す る 第 二 の コ ロ ン ブ ス、 名前が出てきた。クプアスとい 帝国主義」と徹底批判。 彼女からの報告によると、 アレルギーを起こさないグ ルテンなしの小麦は、イン ドで伝統的に食べられてき たものだが、多国籍企業モ ンサントがその種の特許を 取ったため、インドの農民 は種を自家採取し保存する ことが違法行為となり、モ ンサントから種を買わなけ ればならなくなった。 また、遺伝子組み換え木 綿のせいで、インドの農民 リオ+ 20 で行われたバイオパイラシーのワークショップ 新たな植民地化」として「生物 ンを行い、 「バイオパラシーは、 は 家 の 建 築 資 材 に、 実 は 食 料、 り、リオ+ 世界各地では大問題となってお 2 に関する講演会が開催され、参 20 20