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台湾の駐在員に対する税制
台湾で就労する駐在員は総合税制および就労ビ
ザ規定の対象となります。グラント・ソントン
の税務チームでは駐在員と雇用主のために台湾
の税務および就労ビザに関する問題に対処いた
します。
グラント・ソントンは駐在員と雇用主に対する
台湾での税金対策や、台湾の税務申告要件に関
するコンプライアンス・サービスの提供を行っ
ています。
入国前手続き
就労ビザを必要とする駐在員は台湾での就労を
開始する前に就労ビザを申請する必要がありま
す。そのため、移民局へ契約書を提出する前に
雇用契約および福利厚生が税金に対して効率的
に計画されたものであることが重要です。

定住してはいないが、事業年度に 183 日
以上台湾に居留している者
課税対象報酬
所得税に対する収入の定義には、賃金、給与、
ボーナス、チップ、手当が含まれています(サ
ービスに対する報酬として受け取った場合)。
現物給付
現物給付が課税対象かどうかは利益の性質およ
び台湾に駐在している外国籍労働者の 地位によ
ります。
非課税の現物給付は下記を含みます。
1. 転居旅費(配偶者および扶養家族に支払わ
れた金額も含む)の償還は個人所得税から
免除されます(もし、雇用契約に基づいて
金額が支払われている場合)。
就労ビザ
台湾で就労する駐在員は就労を開始する前に移
民局の条件下で就労ビザを申請する必要があり
ます。移民局では従業員の教育レベルや技術、
台湾への経済的利益を重視しています。
駐在員の配偶者および扶養家族が台湾へ移転す
る場合、家族滞在のビザが必要となります。通
常家族滞在のビザで台湾に入国する配偶者は台
湾での就労は認められていませんが、就労を希
望する場合には別に就労ビザを申請する必要が
あります。
2. 荷物の輸送費の償還は個人所得税から免除
することができます(雇用契約に基づき金
額が支払われている場合)。
3. 駐在員本人が一時帰国をする際(休暇での
一時帰国も含む)の航空費は個人所得税か
ら免除されます。しかし、駐在員本人の配
偶者や扶養家族は対象外となります。
4. 雇用主が駐在員に対して会社名義でアパー
トメントまたは自動車を借りた場合は個人
的な課税所得とみなされません。
課税年度
台湾の課税年度は毎年 1 月 1 日から 12 月 31 日
までとなっています。
5. 雇用主は駐在員が使用するためのアパート
メントの耐久性家具を購入することができ
ます。これは課税所得とみなされません。
税務管轄区
台湾では就労所得に所得税が課せられます。
管轄区域は台湾の諸島および諸島の傘下グルー
プにまで及びます。所得税は台湾を源泉とする
居留者の所得に課せられます。
6. 台湾に赴任する前に与えられていた福利は
個人所得と見なされません。
7. 毎月 1,800 元までの食事手当は個人所得税か
ら免除されます。
居留
以下は台湾の居留者と見なされます。

定住、または通常台湾に居留している者
8. 事業年度における在台日数が 300 日以上の
場合、1 年間の年収に対する税金が課せられ
ます。在台日数が 300 日以下の場合、日数
© ©
Member firms of Grant Thornton International are independently owned and operated. Grant Thornton is not a worldwide partnership.
計算により年収の一部のみ税金が課されま
す。
9. 年間に 90 日以下台湾で就労している外国人
技術者は契約で指定されている場合、一日
につき 2,000 元の特別手当(所得税免税)を
受け取ることができます。
QFP の条件を満たした駐在員に対して以下の追
加の免税現物給付が適用されます。







本人および家族の赴任時と帰国時の転居費
用(旅費交通費など)
駐在中の本人の一時帰国旅費交通費
引越代
電気、ガス、水道代および電話代
清掃代
賃借物件修理代
子息奨学金
QFP の定義を満たすには、いくつかの条件があ
ります。
駐在員の職務性質が技術的または専門的なもの
であること、月額給与 10 万元以上で有効な就労
ビザを保有していること などを含みます。
ストック・オプション(自社株購入権)
ストック・オプション確定期間に台湾で就労し
ていた駐在員は台湾滞在日数計算でストック・
オプションで得た利益に対する税金支払義務が
生じることがあります。
所得税率
正味課税収入に課せられる税金は基礎控除、特
別控除、①項目別控除、または②標準控除(①
か②のどちらかを選択)を引いたものとなりま
す。
正味課税収入-基礎控除-特別控除-(①項目
別控除、または②標準控除)=金額(以下のリ
ストの該当金額枠を参照)
2014 (NT$)
0 – 520,000
520,001 –
1,170,000
1,170,001 –
2,350,000
2,350,001 –
4,400,000
4,400,001 以上
税率
(%)
5
12
累進差額
20
130,000
30
365,000
40
805,000
0
36,400
免除および控除– 2014
台湾の納税者は免除、標準または項目別控除と
特別控除を受けることができます。
個人基礎控除 – 納税義務者、配
偶者、扶養親族(70 歳以下)
個人基礎控除 – 扶養家族
(70 歳以上)
標準控除 – 未婚
標準控除 – 既婚
NT$
各人
85,000 元
各人
127,500 元
79,000 元
158,000 元
項目別控除:
- 捐贈(寄付金)
正式登録されている教育・文化・公益・慈善機
関や団体に対する寄付金に対しては、総所得金
額の 20%を限度として控除できます。ただし、
国防関係に対する寄付金、政府に対する献金に
対する控除額の限度はありません。
- 保険費(保険料控除)
納税義務者本人・配偶者および扶養親族である
直系親族の生命保険料・社会保険料(「勞工保
険」「就業保険」「国民年金保険」「軍公教保
険」の保険料)の控除額は一人につき 24,000 元
を限度とします。ただし、全民健康保険の保険
料は限度がありません。
- 医薬生育費(医薬費控除)
納税義務者本人・配偶者および扶養親族医療と
出産費用。ただし、公立病院、および全民健康
保険の指定病院や会計記録などが完備し正確で
あると「財政部」が認定した病院に支払った医
療費と出産費に限ります。なお、保険金・手当
などの給付を受けた分については、控除できま
せん。
- 災害損失(災害等の雑損控除)
納税義務者、その配偶者および扶養親族が天災
地変など不可抗力の災害によって受けた損害。
ただし、すでに保険金や災害補償金・救済金そ
の他によって補填された分については控除でき
ません。控除申請する場合は、税務機関が当時
調査し発行した災害損失証明の添付が必要です。
- 自用住宅購屋借款利息(住宅取得控除)
納税義務者が中華民国国内に居住用住宅を購入
するため、金融機関から借り入れた資金(住宅
ローンなど)の利子。その控除額は毎年の貸付
金の利子より貯蓄投資特別控除額を差し引いた
残高です。ただし、300,000 元を限度とします。
なお、控除できる利子は、一家屋分に限られて
います。家屋の所有者は納税義務者本人、その
配偶者と被扶養者にかぎって、そして同住者の
居住登記をすませており、賃貸や営業や業務用
でないこと。
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- 家屋賃貸料
納税義務者、その配偶者および扶養を受けてい
る直系親族で中華民国国内に営業または業務執
行用ではない自己住居用家屋を賃借する場合、
支払った賃料は、一家屋分につき、毎年 120,000
元限度として控除できます。但し、「購屋借款
利息」を申告した場合は、控除できません。添
付書類として、以下のものが必要です。
①家屋の賃貸契約書及び賃料支払証明コピー
(例えば、家主の署名入りの領収書、金融機関
の自動振込機を利用した際の振込明細または振
込証明)
②納税義務者、配偶者または扶養を受けている
直系親族のうちいずれかが、賃借家屋の住所に
実際に居住し、同住所の住居登記をすませてい
るか、または賃借している家屋が課税年度にお
いて自己住居用であって営業や業務用でないこ
とを誓約した文書。
特別控除:
納税義務者の子供が教育部の認可する大学や専
門学校に就学している場合、その学費について
1 人につき、25,000 元を限度に控除されます。た
だし、空中大学、空中専門学校、高等専門学校
の前 3 年および政府の補助金は除外されます
(学費納付証明の提出が必要)。
もし、居留者が台湾から出国した後台湾へ戻ら
ないつもりであれば、控除額および標準控除は
本人が出国するまでに合計で何日間台湾に居留
していたかを基に比率計算されます。
納税申告書とコンプライアンス
従業員は通常 5 月 31 日までに個人納税申告書を
提出する必要があります。
台湾は源泉徴収税の制度をとっています。しか
し、台湾で提供されるサービスに対して海外か
ら得られる収入、または源泉徴収税の対象外で
ある収入は申告します。
社会保障税
台湾では社会保障税はありません。
資産損失特別控除
納税義務者、配偶者及び扶養親族が 3 年前にさ
かのぼり資産の譲渡による損失があった場合、
その証拠書類を提出すれば、控除申告ができま
す。ただし、控除できる額は年度内の資産譲渡
(売買)による所得額を超えることはできませ
ん。資産の譲渡所得が免税であった場合は損失
があっても控除申告はできません。
- 薪資所得特別扣除額(給与所得控除)
給与所得を受けている者は 1 人につき 108,000 元
を控除できます。その申告する給与所得が
108,000 元に足りない者はその給与所得分につき
全額控除できます。
儲蓄投資特別扣除額(貯蓄投資特別控除と
源泉分離選択課税)
納税義務者、一緒に申告する配偶者および扶養
家族が金融機関にある預貯金利子の合計が
270,000 元を超えないものについては全額控除で
きます。270,000 元を超えたものの控除は
270,000 元です。しかし、郵便通帳の貯蓄額から
得た利子や短期のコマーシャル・ペーパーは除
きます。
投資利益
配当や個人に生じる他の投資所得などの利子所
得は課税対象となります。
キャピタルゲイン税
非居住者が台湾株式を売却する資本利得は資本利
得税を納付することが必要です。資本利得税の固
定税率は 15%で、株式を 1 年超保有している場
合、資本利得税を半分に削減することができます。
上場前に既に株式を所有し、かつ、上場後 3 年以
上を所有する場合、25%の資本利得税を納付さえ
すればいいです。資本利得と資本損失を相殺する
ことができます。但し、損失を保留して次年度に
使用することができません。
-
また、居住者は非上場株式を売却する際、資本利
得税も納付しなければなりません。資本利得税の
算式は上記の通りです。
地方税
台湾では個人の収入に課される地方税はありま
せん。
遺産相続税および贈与税
- 殘障特別扣除額(障害者控除)
納税義務者本人、配偶者及び扶養親族が障害者
手帳をもっている方(申告する時「障害者手
帳」のコピーを同時に添付すること)、又は精
神衛生法第 3 条第 4 款の規定に該当する疾病者
(申告する時専科医者の重病者診断書証明のコ
ピーを同時に添付すること)である場合は 1 人
につき 108,000 元が控除できます。
-
遺産相続税は死亡した台湾居住者の所持してい
た資産の価値によって課せられます。
遺産税の税率は 2009 年 1 月 23 日から 10% に固
定されています。
控除可能な額は 1 千 2 百万元です。扶養家族数
やその他の要因に応じて(上記の税率表を適用
する前に)他の控除を受けることができます。
教育學費特別扣除
Member firms of Grant Thornton International are independently owned and operated. Grant Thornton is not a worldwide partnership.
贈与税は他人に無料で不動産を譲渡する際に課
されます。
贈与税の税率は 2009 年 1 月 23 日から 10% に固
定されています。
NT$ 220 万元は 控除できます。
税金対策
税金対策では適切な実施および管理で確実な利
益を効率的な方法で従業員に提供します。
グラント・ソントン税務チームでは駐在員に関
連する有利な条件についてアドバイスしていま
す。
ご意見または更なる情報については弊社事務所のジャパン
デスクまでご連絡ください。
Jay Lo(羅裕傑)
パートナー
T +886 2 2789 0887 内線314
E [email protected]
Jessica Wu(吳怡靜)
ジャパンデスク
T +886 2 2789 0887 内線102
E [email protected]
グラント・ソントン・インターナショナルの台湾のメンバーです。
このシートは要約形式で発行されたものであり、したがってグラン
ト・ソントンとのさらなる協議なしに、ここに含まれている情報に影
響を受けたとするいかなる者への損失責任は負わないものとします。
© グラント・ソントン 2015.無断複写・転載を禁じます。
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