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1 魅力ある教師になるために

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1 魅力ある教師になるために
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魅力ある教師になるために
魅力ある教師になるためには,生徒との信頼関係を築き上げることが最も大切です。教師のちょっ
とした言動に生徒は敏感に反応し,それが原因で信頼関係が一層深まったり,逆に崩れたりすること
があるので注意しなければなりません。したがって,教師は常に,生徒の動きや表情に注意しながら
授業を進める必要があります。初任者の先生ならば,「若い」というだけで生徒から慕われる場合が
多いでしょうが,それに甘えることなく,毎日の授業の中で生徒の信頼を得るために,着実に努力す
る必要があります。
1 生徒の名前を早く覚えよう
相手の名前を覚えることは,人間関係を築き上げるための第一歩であると言ってよいでしょう。
新学期が始まって生徒の名簿を手に入れたら,一刻も早く「顔と名前を一致させる」努力をしまし
ょう。授業だけでなく,学校生活全般のあらゆる機会を利用して生徒の名前を覚えるように心掛け
ましょう。
2 最初の授業を大切にしよう
「授業が成功するかどうかは,新学期の最初の授業で決まる」と言っても過言ではありません。
教育は,教師と生徒という人と人との出会いによって始まるものです。生徒が我々教師に抱く第一
印象がその後の授業の成否に大きくかかわってくることを忘れてはなりません。新学期の最初の授
業では,「この先生についていけば英語の力を付けることができる」と生徒が感じられる授業を心
掛け,生徒の心を引き付けたいものです。
3 生徒との約束は必ず守ろう
テストの予告をしておいたのに実施しないとか,宿題を提出したのに点検しないまま返却するこ
とは,生徒からの信頼を失う大きな原因となります。「せっかく勉強したのに」と生徒に思わせて
しまうことのないようにしましょう。少なくとも教師側の都合で勝手に予定を変更することがない
ようにすべきです。提出物も必ず提出させましょう。一度見逃すと「あの先生は提出しなくても大
丈夫」と思われ,その後の提出率の低下につながります。
4 生徒の授業理解度を確認しよう
授業内容の理解度を把握する上で,小テストがいかに重要であるかは改めて言う必要もないでし
ょう。小テスト実施の際には,生徒同士で採点させる方法もありますが,できるだけ教師が採点し
ましょう。採点をすることで,生徒一人一人の誤りを通して授業の理解度が確認でき,次の授業に
生かすことができます。ちょっとしたコメントを書き添えれば,生徒にとって大きな励みとなるに
違いありません。
5 積極的に生徒をほめよう
欠点を細かく指摘されるより,長所を認められたり,ほめられたりした方がよいというのはだれ
もが思うことでしょう。しかし実際には,どうしても生徒の欠点が目に付きやすく,知らず知らず
のうちに生徒に注意ばかりしていることがあります。生徒の長所にも目を向け,積極的にほめるよ
う心掛けましょう。
6 厳しさも忘れずに
予習の不徹底や授業中の集中力不足などの理由で質問に答えられない生徒には,厳しく注意すべ
きです。ただし,「どうしてこんなに簡単な問題ができないんだ」などという生徒の意欲をなくす
ような発言は避けましょう。また,状況によっては,授業後に個別に話をする機会を設けて,指導
助言することも必要でしょう。
7 生徒の意欲を引き出そう
魅力ある授業をつくるには,まず自らが魅力ある「発信者」になりたいものです。笑顔と熱意を
忘れず,教材の背景知識,映画,音楽,ニュース,会話に役立つ表現など,生徒の意欲を喚起する
話題を日ごろから準備しておくことを心掛けましょう。
8 自己の英語力を高め,教養を深めよう
教師に確かな英語力がなければ生徒の信頼を得ることはできません。教師自身の,英語で「聞
く」,「話す」,「読む」,「書く」能力の向上を図る努力を心掛けましょう。また,英語ばかり
でなく,幅広い知識を吸収し,深い教養を身に付けましょう。
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