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未利用資源(ホタテガイのミミ)を利用した肥料の開発

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未利用資源(ホタテガイのミミ)を利用した肥料の開発
未利用資源(ホタテガイのミミ)を利用した肥料の開発
■建設企業の概要
株式会社 池知建設
代表者:代表取締役 進藤 治美
所在地:北見市常呂町字常呂 332 番地
電 話:0152-63-2201
FAX:0152-63-2202
資本金:20,000 千円
従業員:13名
事業内容:昭和33年創業、昭和42年設立。
土木・建築・水道・設備工事の請
負業を中心に活動。シックハウス
に有効な内装材の開発、河川水質
浄化システムの研究開発、肥料の
開発を行う。
粉体肥料
新分野の事業概要
■新事業の概要
・畑作の連作障害などの要因とされる畑(土)
のミネラル不足に対しミネラルの供給を目的
に、産業廃棄物として多額の費用をかけて処
分していたホタテガイの残渣等と阿寒貝化石
及び 米ぬ かを 有効 活用 した 粉体 肥料 を製 造
し、畑作地の地力の回復・向上に取り組んで
いる。
■新たな取組
・新たに、畑作のそうか病の原因とされる病原
乳酸菌製造プラント
菌を減少させる乳酸菌を原料とする液体肥料
の実用化に取り組んでおり、従来の粉体肥料と併用することにより、畑作でのそうか病や連作障
害など土に関する諸問題を解決することができる。
■新分野進出の背景・きっかけ
・当社は建設業のかたわら、平成13年に北見工業大学と連携して河川水質浄化システムの構築実験を
行ってきた。
・上記実験を通して、使用済みの濾材を常呂町のホタテガイのミミ等の残渣と混合して完全リサイ
クルの新商品を造ることができないか計画した。これが新分野へ進出するきっかけで、廃棄物の
有効利用により、環境に優しい循環型社会の形成ができ、1次産業の活性化と新たな雇用が可能
になり社会貢献になると考えた。
・また、網走管内の畑作においては、土壌の腐敗・病原菌の発生やミネラルの不足により、そうか
病や連作障害などの問題が発生していた。このことに着目し、本事業に着手することとした。
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■新分野進出の際の課題・障害とそれを克服した方法・取組
・原材料の入手・確保という課題については、地
元水産加工会社の協力を得ている。
・阿寒貝化石の有効利用及び発酵技術に関して
は、北見工業大学からアドバイスを受け、乳酸
菌の大量発酵技術については本州企業の指導
を受けている。
■経営資源の活用
・事業開始に際し設備課長を責任者とした。
・工場施設は、平成20年、借用している土地
に自社で中古の施設を建て、水道、電気、排
水施設を整備し、プラントとして使用してい
液肥散布作業
る。
■新分野進出の体制
・自社に農業部を設立し、工場長を新規採用して、製造・営業活動を行っている。平成20年には
土木作業員等2名を通年雇用に移行し、平成21年には1名を新規採用した。
・地元の北見工業大学から阿寒貝化石の利用及び発酵技術に関するアドバイスを受け、原材料の入
手については、地元水産加工会社の協力を得、連携を図っている。
■国・道・市町村等の支援制度の活用
・平成19年度
北海道の「北海道地域政策補助金新産業創造事業」を活用
・平成21年度
北海道の「建設業等経営革新補助金」を活用
■成果と今後の展望
・ホタテガイのミミとウロを裁断したものに乳酸菌を加えた液体肥料は、芋のそうか病に対し
て効果があることが、畑での実証実験で判明した。
・今後、澱粉の廃液や豚糞尿を活用した液飼・液肥の開発研究も計画している。今後の事業展
開を考えた場合、肥料に関する専門知識を持った人材の確保が必要となることから、北見工
業大学などの協力を得ながら、人材の確保・育成に努めて行く。
・平成22年度は、網走管内での浸透を図り、平成23年度以降は道内全域への販路開拓を考
えている。
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