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「商社としてのインフラシステム輸出に 関する考え方」

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「商社としてのインフラシステム輸出に 関する考え方」
インフラシステム輸出 公開シンポジウム
「商社としてのインフラシステム輸出に
関する考え方」
2014年3月3日
双日株式会社
常務執行役員 機械部門長
(一般社団法人日本貿易会 経済協力委員長)
喜多敏彦
1.インフラビジネスにおける商社の役割
■インフラビジネスで統合的役割を果たす商社

案件組成・ファイナンスの段階
-案件の発掘・提案
-資金調達の枠組みを組成

設計・調達・建設
-パートナーの選定
-相手政府関係他との交渉

管理・運営
-事業コストを管理しながらリスクを軽減する経営
1
2. プラント受注の事例
案件事例:トルクメニスタン
資源が豊富なトルクメニスタンにて、案件発掘⇒受注⇒提案
⇒受注⇒案件形成・総合計画などの好循環を展開中。
2009年12月受注
川崎重工業と共同でトルクメンヒミヤからアンモニア肥料製造
設備を約600億円で受注。2014年6月完成予定。
現地事務所開設
2013年9月受注
JBIC融資
NEXI保険
三井造船に協力しトルクメンヒミヤから硫酸製造設備を約200億
円で受注。2016年6月完成予定。
覚書締結
本
首脳外交
政
府
現在の案件形成
天然ガス有効利用等に関し、個別案件のF/S等を展開中。
日
FS資金
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2
3. STEP円借活用の事例
案件事例:インド・デリー~ムンバイ貨物専用鉄道建設事業(”DFC西線”)
2009年10月最初のLA締結
インド向け初のSTEP円借款として2009年10月以降、継続
的に貸付契約を締結。現在の合計金額は約2,300億円。
官民
連携
Key Success Factors:
 現地パートナーの選定及び協業
 日本技術の優位性アピール
 日本裨益への貢献・本邦品の調達
 政府・関係省庁とのタイムリーな連携
2013年8月契約調印



最初の調達となるPackage-1&2(626kmの軌道敷設工事)
2013年2月に入札参加。技術評価を経て2013年6月に落札。
契約金額は約1,100億円。2017年9月完工予定。
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4. 事業権獲得の事例
オマーンIPP
フランスGDF-Suez、四国電力、双日および
現地パートナーにてオマーンBarkaとSohar
でIPP受注(いずれも744MW)。
昨年4月に完成し運転開始。
ガーナIWP
スペインAbengoaと組み、ガーナAccraにて
60,000m3/日の海水淡水化事業に投資(双
日44%)。サブサハラ初のIWP事業。
今年秋に完成・運転開始予定。
商社(デベロッパー)の重要な機能:
 国際コンソーシアムの形成(案件開発力・技術力・財務力・運営など)
 関連法制度の調査・対策(リスクヘッジ)
 ファイナンス調達力
 契約交渉力
案件発掘から運営まで一貫した
官民連携の取組みへ
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5. 商社業界として求めるもの
<インフラシステム輸出戦略の早期実現・具体化及び係る体制強化>
早期段階からのトップ外交やタイドな円借款承諾による日本主導型の案件
形成
新たなスキームに関する早期制度設計(事業権獲得のための無償/有償
資金協力など)
外貨・現地通貨建てJICA海外投融資の実現
無償・技術協力の戦略的活用
国際コンソーシアムの形成支援(共同F/S資金、国際協調融資など)
JBIC、JICA、NEXIの体制強化(人材・予算)や柔軟性のある引受け条件
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