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平成26年度年報

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平成26年度年報
愛知県がんセンター愛 知 病 院
目
次
3
<はじめに>
理念と基本方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
患者さんの権利と責務・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
看護部の理念と方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
平成26年度年報を刊行するにあたって・・・・・・・・・・7
院 長:齋藤 博
9
<臨床実績>
呼吸器内科・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
消化器内科・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
総合内科(循環器、血液)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
呼吸器外科・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
乳腺科・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
消化器外科・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28
整形外科・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32
放射線科部(放射線診療科、放射線技術科)・・・・・・・・・・・・・・35
臨床研究検査部・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39
緩和ケア科・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・43
地域医療支援部・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46
看護部・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・49
薬剤部・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・57
相談支援センター・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60
医療安全管理室・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・64
69
<研究実績>
1
論文発表・学会発表など・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・70
2
公開講座・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・88
3
出前講座・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・89
91
<類似病院との比較>
- 1 -
第1部 はじめに
理
念
患者さんに満足していただける良質な医療を提供し、県民から信頼される
病院を目指します。
基本方針
1 患者さんの人権とプライバシーを守り、患者さんにとって安心・安全・
快適な療養環境と分かりやすく親しみの持てる医療を提供します。
2
三河地域のがん医療と結核医療の中核病院として高水準の医療を提供
します。
3 三河地域住民の健康維持増進のため、地域医療への貢献に努め、へき地
医療の支援を推進します。
4 県立病院として、常に無駄のない健全な病院運営を心がけます。
- 4 -
第1部 はじめに
患者さんの権利と責務
権
利
○ 良質な医療
安心・安全・高度な医療を公平に受けることができます。
○ 自己決定
十分説明を受け理解をしてから、治療方法などの決定を行うことができ
ます。
○ 情報説明
自己に関する医療情報について十分な説明を受けることができます。
○ 個人情報の保護
診療情報を含む個人情報が保護されます。
○ 尊厳
個人の価値観などが尊重され、尊厳を損なわれることがありません。
責
務
○ 医療への参加と協力
1
これらの権利を守り、よりよい医療を実現させるために、医療従事者
と力を合わせて参加・協力する責務があります。そのために、健康に関
する情報をできるだけ正確にお知らせください。
2
皆さんが安心・安全な医療を受けられるように、病院のルールを守っ
てください。万が一、守れない場合には、診療をお断りすることがあり
ます。
3
病院の運営維持のため、診療費は決められた期日までにお支払いくだ
さい。
- 5 -
第1部 はじめに
看護部の理念
確かな知識と技術に真心をそえて患者さんに満足していただける看護をし
ます。
看護部の方針
1 専門職としての責任において患者さんの個々のニーズに応じた看護を提供
します。
2 患者さんの意思を尊重し、理解と同意のもとに満足していただける看護を
目指します。
3 看護実践の評価を適切に行い、自己研鑽に努め看護の質を高めます。
4 地域の人々の健康問題に関心をもち、その解決に努めます。
- 6 -
第1部
はじめに
平成26年度年報を刊行するにあたって
院長
齋藤
博
当 院 は 昭 和 29 年 に 創 立 さ れ 今 年 で 60 周 年 を 迎 え ま す 。当 初 、結 核 専
門病院として創立されましたが、結核の減少に伴い一般診療を行うよう
になりさらに県立病院としてがん診療に重点を置くようになりました。
平 成 17 年 に は 愛 知 県 が ん セ ン タ ー に 組 織 統 合 さ れ 10 年 目 に な り ま す 。
肺 ,乳 腺 ,胃 ,大 腸 ,肝 の 5 大 が ん 、そ の 他 の 消 化 器 が ん 、骨 軟 部 腫 瘍 、
造血器腫瘍の患者さんに対して高度で専門的ながん医療を提供できるよ
うに努めており、最近では新入院患者の 9 割はがん患者です。
こ の 年 報 に は 平 成 25 年 度 の 診 療 実 績 、 研 究 実 績 が 載 っ て い ま す 。 平
成 25 年 度 の 最 大 の イ ベ ン ト は 病 院 機 能 評 価 受 審 (3rdG:Ver.1.0) で し た 。
平 成 26 年 2 月 25、26 日 に 受 審 し 、大 き な 問 題 点 も 無 く 認 定 を 受 け る こ
とができました。しかし、改善しなればならない点も多くあり、今後も
職員一同が課題を認識して、持続的に改善していく必要があります。ま
た 平 成 25 年 10 月 に 念 願 だ っ た 地 域 緩 和 デ イ ケ ア セ ン タ ー の 工 事 が 開 始
し、無事に本年 7 月に完成しました。今後はこのセンターを活用して緩
和ケア外来、緩和デイケア、地域がんサポートチーム、緩和ケア病棟を
当院の緩和ケアの四本柱として、緩和ケアを充実・発展させていく方針
です。
当 院 は 本 年 4 月 か ら DPC 移 行 に よ り 今 ま で は 入 院 で 行 な っ て い た 画
像検査や一部の化学療法が外来に移行し、入院期間が短縮し、病床利用
率は低下しています。このため、職員一同が入院患者やがん手術件数を
増やす対策をとり、病院経営を安定化させることが重要な課題と考えて
い ま す 。当 院 は 一 般 病 床 と 緩 和 ケ ア 病 床 で 220 床 と そ れ ほ ど 規 模 が 大 き
くなく、今後も 5 大がんと骨・軟部腫瘍の診療と緩和ケアを中心にがん
診療を行なって行くつもりです。現在どの総合病院もがん診療を重点領
域 に 上 げ て い ま す 。 ま た 、 平 成 32 年 に は 藤 田 保 健 衛 生 大 学 が 岡 崎 市 南
部に総合病院を設立する予定です。今後、がん診療の競争がさらに激し
くなることが予想されます。患者さん側からすれば病院選択の幅が広が
り良いことですが、当院はそれまでにがん診療の質をさらに向上し、が
ん専門病院として県民から選ばれる病院になっていなければなりません。
- -7 7- -
第1部
はじめに
- -8 8- -
第 2 部 臨床実績
診
呼吸器内科
療
当 科 に は 院 長 を 含 む 常 勤 医 師 5名 が 所 属 し 、 主 に 胸 部 悪 性 腫
瘍(肺がんや悪性胸膜中皮腫)の診断と内科的治療(薬物療
法や放射線治療)を行っている。他に肺結核、肺炎、気管支
喘息、慢性閉塞性肺疾患、慢性呼吸不全などの診療も行って
いる。
肺がんや悪性胸膜中皮腫の患者さんのほとんどは最初に呼
吸器内科を受診する。すみやかに遺伝子診断を含めたがんの
診 断 と 病 期 分 類 を 行 い 、呼 吸 器 外 科 や 放 射 線 科 と 連 携 し 、個 々
の患者さんに最も適した治療を提供している。進行した肺が
んや悪性胸膜中皮腫では化学療法を中心とした治療を行うが、
常に診療ガイドラインや最新の臨床研究に基づいた治療法を
提供している。治療前にがんの状態、全身状態や治療の効果
と毒性を患者さんと家族に十分に説明し、患者さんの希望に
あ っ た 治 療 を 選 択 し て い る 。 平 成 25年 度 の 肺 が ん の 新 入 院 患
者 数 は 959人 で 、 前 年 度 よ り 増 加 し て い る 。 が ん の 組 織 型 や 遺
伝子変異を確定することにより、そのがんに効果的で、より
毒性の少ない薬剤を選択することが可能になってきた。例え
ば 肺 腺 が ん の 約 40~ 50% で 上 皮 成 長 因 子 受 容 体 ( EGFR) の 遺
伝 子 変 異 を 認 め る が 、 EGFR変 異 陽 性 の 肺 腺 癌 に は ゲ フ ィ チ ニ
ブ 、 エ ル ロ チ ニ ブ 、 ア フ ア チ ニ ブ な ど EGFR阻 害 薬 が 奏 効 す る
ことが多く、無増悪生存期間も標準化学療法より延長する。
当 院 で は EGFR変 異 陽 性 肺 が ん に 対 す る 薬 物 療 法 は 初 回 治 療 よ
り EGFR阻 害 薬 に よ る 治 療 を 行 っ て い る 。 ま た 腺 が ん で 適 格 症
例では血管新生阻害薬を化学療法に併用すれば無増悪生存期
間が延長することもわかっている。患者さんが耐容可能であ
れば毒性の強くない抗がん剤を継続投与する維持療法により
生存期間が延長することもわかっており、当院でも様々な治
療法を行なうことで、患者さん一人当たりの化学療法の実施
回数も増加している。
--10--
第 2 部 臨床実績
呼吸器内科
肺がんではがんの組織型や遺伝子変異の有無で治療法や薬
剤を選択することによって、より効果的な治療を行なうこと
ができる。このため治療開始前にがんの組織型や遺伝子変異
の診断に必要な量のがん細胞を採取することが必要となる。
気管支鏡検査はがん組織より直接検体を採取できるので、肺
がんの診断や治療法の選択のために有用な検査法である。さ
らに超音波気管支鏡ガイド下針生検により転移を疑った縦隔
リンパ節からの検体採取も可能になった。また気管支鏡検査
は肺感染症、炎症性肺疾患の診断にも有用な検査である。平
成 25年 度 の 気 管 支 鏡 検 査 数 は 126件 と 前 年 度 よ り 7件 増 加 し た 。
超音波気管支鏡ガイド下針生検の件数や診断率も増加してい
る 。 平 成 25年 12月 よ り 導 入 し た ガ イ ド シ ー ス と 超 音 波 プ ロ ー
ブを併用した末梢肺病変の生検法は現在では末梢肺病変生検
のほぼ全例に実施している。
当科はよりすぐれた肺がんの治療法を確立するために積極
的に多施設共同の臨床試験に取り組んでいる。現在,日本臨
床 腫 瘍 研 究 グ ル ー プ (JCOG)、 西 日 本 が ん 研 究 機 構 (WJOG)、 中
日 本 呼 吸 器 臨 床 研 究 機 構 (CJLSG) な ど の 臨 床 研 究 グ ル ー プ に
積極的に参加して臨床試験を実施している。全国のがん治療
施設と協力して多施設共同臨床試験を遂行し、肺がんや悪性
胸膜中皮腫の標準的治療法の確立を目指している。
また当院は結核病床を有するため、主に西三河地区の入院
勧 告 と な っ た 結 核 患 者 の 入 院 治 療 を 行 な っ て い る 。 平 成 25年
度 の 結 核 入 院 患 者 数 は 72人 で 前 年 度 よ り や や 増 加 し た 。 高 齢
者や全身状態の悪い結核入院患者が増加している。耐性菌出
現を防止するために、患者さんに確実に抗結核剤を服用して
も ら う こ と が 重 要 で あ り 、看 護 部 や 保 健 所 と 協 力 し て D O T S( 直
接服薬確認を中心とした患者支援)を実施している。
抱
負
三河地区にあるがん専門病院の呼吸器内科として、常にエ
ビ デ ン ス に 基 づ き 、 最 新 で 、 有 用 な 診 断 と 治 療 を 提 供 し 、「 肺
がんの診療なら愛知病院」と言われるようにしていきたい。
--11--
第 2 部 臨床実績
呼吸器内科
--12--
第 2 部 臨床実績
診
消化器内科
療
消化器内科は食道・胃・十二指腸・小腸・大腸・肝臓・胆
嚢・膵臓など幅広い消化器領域の諸疾患を扱っています。特
に、消化器がん(食道がん・胃がん・大腸がん・肝臓がん・
膵 臓 が ん ・ 胆 嚢 が ん ・ 胆 管 が ん )に つ い て は 内 視 鏡 ・ 放 射 線 ・
抗がん剤などを用いて、早期発見・早期治療から終末期まで
総合的に取り組んでいます。
食道がん・胃がん・大腸がんの診断は拡大内視鏡を用いて
行 っ て い ま す 。 色 素 散 布 と N B I を 併 用 し 、 粘 膜 を 80~ 100
倍に拡大して観察することにより、がんの範囲と深達度を正
確に診断しています。今年度から内視鏡システム290が導
入され、内視鏡所見がさらに鮮明になり、診断能が向上して
います。また、患者さんにやさしい検査をめざして、経鼻内
視鏡検査・静脈麻酔下での検査も行っています。そして、治
療は、粘膜がん(早期がんのうち、表層のがん)であればで
きるだけ内視鏡治療(内視鏡的粘膜下層剥離術、ESD)で
切 除 す る よ う に し て い ま す 。粘 膜 が ん よ り 進 行 し た が ん に は 、
手術(腹腔鏡手術、開腹術)ないしは抗がん剤治療を行って
います。また、食道狭窄・胃狭窄・大腸狭窄などの消化管狭
窄をきたした進行がんには消化管ステントを留置し、食事が
摂取できるようにしています。
肝臓がんの診断は造影CT・MRIを用いて行い、治療は
ガ イ ド ラ イ ン に 従 っ て 肝 切 除 術 、T A C E( 肝 動 脈 化 学 塞 栓 術 )
を行っています。膵臓がん・胆嚢がん・胆管がんの診断はC
T・MRCP・ERCPなどで行い、治療は手術、抗がん剤
治療を行っています。閉塞性黄疸・十二指腸狭窄をきたした
場合には、胆管ステント・十二指腸ステントも留置していま
す。
5 年間の延べ外来患者数、入院患者数をみると、少し減少
し て い ま す が 、新 入 院 患 者 数 は 増 加 し て い ま す 。
( 表 1 、表 2 )。
- 13 -
第 2 部 臨床実績
消化器内科
こ れ は 、が ん 専 門 病 院 化 に 伴 い 、一 般 疾 患 の 患 者 数 が 減 少 し 、
がんの患者数が増加したことと入院日数が減少したことが原
因として考えられます。また、紹介受診者数も、最近の 3 年
間 は 1 , 2 0 0 ~ 1 , 3 0 0 人 前 後 で 一 定 で す ( 表 3 )。
上部消化管内視鏡検査、下部消化管内視鏡検査の件数はこ
の 5 年間ほぼ横ばいですが、本年度の下部消化管内視鏡検査
件 数 は 8 1 9 人 と 増 加 し て い ま す ( 表 4 )。 ま た 、 内 視 鏡 処 置 件
数をみますと、胃・大腸のEMR・ESD、消化管・胆管ス
テ ン ト の 件 数 は 徐 々 に 増 加 し て い ま す( 表 5 、表 6 )。胃 が ん ・
膵臓がんによる胃・十二指腸狭窄症例、大腸がんによる大腸
狭窄症例に対し、十二指腸ステント、大腸ステントが本邦で
も使用可能となったためです。
これらの高度な技術を要する内視鏡的な治療法、胃がんと
ピロリ菌との関連(胃がんの背景粘膜、ピロリ菌の除菌治療
後の変化、除菌後胃がんの特徴・予測、ピロリ菌未感染胃が
ん の 特 徴 に つ い て も 検 討 し て い ま す )、大 腸 が ん と ポ リ ー プ と
の関連が、われわれの臨床研究のテーマにもなっています。
抱
負
平 成 2 6 年 4 月 か ら 消 化 器 内 科 の 医 師 が 一 人 増 え 、5 人 と な
りました。今後は、①早期消化器がんの内視鏡的診断(早期
消化管がんのNBI拡大内視鏡による診断、胆道・膵臓がん
の 早 期 診 断 )、 ② 内 視 鏡 的 粘 膜 下 層 剥 離 術 ( E S D ) を 中 心 と
した内視鏡治療、③消化器がんの化学療法を消化器内科の診
療の3本柱にしたいと考えていますので、より専門的な紹介
が増えるよう努力していきます。
消化器内科の診療の3本柱にあった紹介患者の増加は、が
ん診療拠点病院化を進めるうえで、重要な課題であると考え
ています。そして、診療の質・サービスの向上をはかり、病
診連携からの紹介に充分応えられるような診療を行っていき
たいと思います。
- 14 -
第 2 部 臨床実績
消化器内科
- 15 -
第 2 部 臨床実績
消化器内科
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第 2 部 臨床実績
診
総合内科(循環器、血液)
療
総合内科は、初診時に原因がまだ不明な各種疾患の振り分
けや、呼吸器内科や消化器内科では診察していない疾患の診
療 を 担 当 し て い ま す 。各 医 師 は 内 科 一 般 に 加 え 、循 環 器 内 科 ・
血液内科に担当が分かれています。
循 環 器 科 は 、高 血 圧 ・ 高 脂 血 症 ・ 不 整 脈 ・ 虚 血 性 心 疾 患( 狭
心 症 ・ 心 筋 梗 塞 )、 心 不 全 な ど を 診 療 し て お り 、 心 臓 超 音 波 、
各種心電図検査を行っています。
血液内科は血液の腫瘍(造血器腫瘍:悪性リンパ腫・骨髄
腫・骨髄異形性症候群)の抗癌剤による治療を行います。
検査・治療を行なった結果、循環器科での心臓カテーテル
検査や、血液内科での造血幹細胞移植など当院では実施して
いない治療が必要な場合は、岡崎市民病院・安城更生病院そ
の他近辺の医療機関と良好な連携を保っており、患者さんの
ご希望も考慮して適切な施設へ紹介しています。
抱
負
当 院 は が ん 専 門 病 院 に 組 織 を 改 革 し て 10 年 目 に 入 り ま す 。
年々がんの患者さんの人数と同時に平均年齢も増えています。
リンパ腫・骨髄腫・骨髄異形性症候群等の血液腫瘍患者さん
には、外来で実施出来る新しい薬剤も増え、以前に比べ外来
治療の人数も増加しています。
入院・外来を問わず肉体的な痛みや精神・神経的な苦痛に
対するがんの緩和処置は病気の診断直後から始めるべきなの
で、緩和部門責任者の橋本部長と協力して、患者さんのサポ
ートに努めます。患者さんの状況や希望によっては治療を無
理に行わず緩和処置のみを行う選択も選べるようにしていま
す。
- 17 -
第 2 部 臨床実績
総合内科(循環器、血液)
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第 2 部 臨床実績
総合内科(循環器、血液)
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第 2 部 臨床実績
診
呼吸器外科
療
呼吸器外科は、呼吸器(肺、縦隔、胸膜、胸壁)の外科的
疾 患 を 扱 っ て お り 、 平 成 25 年 度 の 総 手 術 件 数 は 94 件 で 、 そ
の う ち 全 麻 手 術 件 数 は 91 件 で し た 。
原 発 性 肺 が ん の 手 術 件 数 は 6 2 件 で し た 。画 像 診 断 の 進 歩 に
伴 い 、す り ガ ラ ス 陰 影 を 呈 す る 早 期 が ん が 増 加 し 、6 2 例 中 2 6
例 は 腫 瘍 径 が 2cm 以 下 で し た 。 小 さ な 病 変 で 術 前 に 診 断 が 付
かない場合は、術中迅速病理診断を活用しています。この様
な症例では縮小手術が可能であり、肺門リンパ節の術中病理
診断で、転移がなければ区域切除に止めるケースが増加して
います。女性の肺がん手術例が年々増加し手術件数に占める
割 合 は 、 平 成 25 年 度 は 37% で し た 。
近年は、腫瘍の大きさは、画像上の大きさではなく、病理
学的に浸潤した腫瘍部分の大きさにより評価されるようにな
り、より正確な予後判断ができるようになりました。
術後の補助化学療法として本邦におけるエビデンスのある
デ ー タ ー は 病 期 Ⅰ B 期 の UFT し か な い た め 、 Ⅱ 期 以 上 の 症 例
や再発例に対し、シスプラチン・カルボプラチン、タキサン
系抗がん剤、ナベルビンやジェムシタビンなどを組み合わせ
た化学療法を呼吸器内科と協力し、行なっています。原発性
肺 が ん の 5 年 生 存 率 は 、平 成 2 2 年 か ら 新 病 期 分 類 と な り ま し
た が 、 Ⅰ A 期 92% 、 Ⅰ B 期 87% 、 Ⅱ A 期 74% 、 Ⅱ B 期 50% 、
Ⅲ A 期 39% 、 Ⅲ B 期 16% 、 Ⅳ 期 6% で す 。
悪性胸膜中皮腫は 1 例で、胸膜生検で診断が付いておりま
すが、根治手術には至っていません。治療にはシスプラチン
+ ア リ ム タ の 術 前 化 療 に 胸 膜 肺 全 摘 術 及 び IMRT に よ る 放 射
線治療が不可欠とのデーターがあります。放射線治療まで行
なえた症例は国内には少なく、化療+手術では延命が得られ
ないことから当院での対応は様子見の状態です。
自然気胸は 4 例で、低侵襲で術後の痛みが少なく、早期退
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第 2 部 臨床実績
呼吸器外科
院ができる内視鏡(胸腔鏡)手術を行っています。手術適応
については、再発、気瘻が遷延している場合としています。
禁 煙 外 来 は 2 0 0 7 年 か ら 行 っ て い ま す が 、受 診 者 は 2 9 0 名 を
超 え 、 3 か 月 時 点 で の 禁 煙 成 功 率 は 80% で す 。
抱
負
こ こ 1 4 年 間 は 、肺 が ん 手 術 死 は あ り ま せ ん が 、危 険 を 伴 う
手 術 で あ り ま す の で 、個 々 の 患 者 さ ん に 最 適 な 治 療 を 選 択 し 、
細心の注意を払い診療にあたっています。
肺がんが術後再発した場合には抗がん剤治療が主体となり
ますが、有効性には個体間に差が見られます。分子標的治療
薬の使用に際しては、遺伝子異常の検索や免疫染色を取り入
れ、効果が期待できる対象を選択し、予後改善に努めていま
す。
男性の喫煙率は徐々に減少していますが、若い女性の喫煙
者は横ばいです。同じ本数の喫煙であれば女性の方が多く肺
癌が発生しますので、女性の禁煙率の向上と、肺がん二次検
診による早期肺がんの発見に努めています。
- 21 -
第 2 部 臨床実績
呼吸器外科
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第 2 部 臨床実績
診
乳腺科
療
【診察・診断】
当 科 で は 平 成 26 年 8 月 現 在 、 常 勤 医 師 4 名 、 非 常 勤 医 師 2
名、および非常勤遺伝カウンセラー1 名が従事している。対
象 疾 患 は 主 に 乳 が ん で あ る が 、他 に 乳 腺 線 維 腺 腫 、葉 状 腫 瘍 、
乳腺症、乳腺炎などの良性疾患の診療も行っている。乳がん
検 診 異 常 ( 精 査 目 的 )、 腫 瘤 な ど の 自 覚 症 状 の 訴 え 、 お よ び 他
院からの紹介を中心に初診患者を受け入れている。また、セ
カ ン ド オ ピ ニ オ ン も 、病 診 連 携 室 を 通 じ て 随 時 受 付 け て い る 。
乳房切除後の乳房再建に対応するために、愛知医科大学形成
外科より非常勤医師の派遣を受け、隔週に形成外科外来を設
けている。
乳腺に腫瘍性病変を疑う初診患者には、マンモグラフィお
よ び 乳 腺 超 音 波 検 査 を 行 い 、所 見 に 合 わ せ て 適 宜 画 像 検 査( C T
検 査 、 MRI 検 査 、 骨 シ ン チ グ ラ フ ィ ― ) を 進 め て い る 。 平 成
2 5 年 度 の マ ン モ グ ラ フ ィ 施 行 件 数 は 3 , 2 4 3 件 で あ っ た 。病 理
検査としては、超音波ガイド下穿刺吸引細胞診あるいは針生
検 を 行 っ て い る 。平 成 2 5 年 度 の 穿 刺 吸 引 細 胞 診 の 施 行 件 数 は 、
625 件 で あ っ た 。 画 像 ガ イ ド 下 イ ン タ ー ベ ン シ ョ ン と し て 他
に、画像ガイド下吸引術(マンモトームおよびバコラ生検)
を行っており、特にステレオガイド下マンモトーム生検は近
隣の病院および診療所から多くの検査依頼を受け入れている。
【治療】
手 術 療 法:平 成 2 5 年 度 の 乳 腺 科 の 総 手 術 件 数 は 2 4 9 件 で あ っ
た 。 乳 が ん 手 術 件 数 は 、 158 件 で そ の う ち 乳 房 切 除 が 97 件 、
乳 房 部 分 切 除 術 が 6 1 件 で あ っ た 。術 式 決 定 に 際 し て 当 院 放 射
線科との合同カンファレンスで充分な検討を行い、適切な手
術術式を選択している。乳房部分切除の際も、皮膚切開、切
除方法、乳房形成方法を工夫して整容性を極力保つように心
がけている。
- 23 -
第 2 部 臨床実績
乳腺科
乳房切除後に乳房再建を希望する患者に対しては、愛知医
科大学形成外科との協力体制のもと、インプラントあるいは
自 家 組 織 を 用 い た 乳 房 再 建 術 を 施 行 し て い る 。平 成 2 5 年 度 の
乳房再建術(ティッシュエキスパンダー挿入術)の施行症例
は 18 例 で あ っ た 。
リ ン パ 節 郭 清 の 必 要 性 を 検 討 す る た め に 、 色 素 ・ RI 併 用 法
にてセンチネルリンパ節生検を行っている。
薬物療法:現在、乳がん治療全体に占める薬物療法の重要性
は高く、症例ごとに慎重に薬剤を選択する必要がある。当科
では、臨床所見、病理組織学的および免疫組織化学的評価に
基づいて、乳腺科医師全員で症例ごとに治療方針を検討し、
エビデンスに基づいて薬物療法(化学療法・内分泌療法・分
子標的療法)を選択している。また、術前化学療法も積極的
に お こ な っ て い る 。 化 学 療 法 は 主 に 外 来 で 施 行 し 、 平 成 25
年 度 の 外 来 化 学 療 法 件 数 は 1,214 件 で あ っ た 。
さらに、乳がん薬物療法を開発するために治験や多施設共
同の臨床試験にも積極的に取り組んでいる。現在、西日本が
ん 研 究 機 構( W J O G )、が ん 臨 床 研 究 支 援 事 業( C S P O R )、J B C R G 、
東 海 乳 癌 臨 床 試 験 グ ル ー プ ( T B C R G )、 名 古 屋 腫 瘍 外 科 グ ル ー
プ ( NSOG) な ど の 臨 床 研 究 グ ル ー プ に 参 加 し て 乳 が ん の 治 療
法 の 確 立 を 目 指 し て 、全 国 の 乳 が ん 治 療 施 設 と 協 力 し て い る 。
放射線療法:乳房部分切除症例とリンパ節転移の顕著な乳房
切除症例に対して術後放射線治療を行っている。
また、骨・脳・軟部組織(リンパ節・皮膚)転移症例に対
しても放射線治療を施行している。疼痛を伴った骨転移に対
しては、疼痛緩和目的でメタストロンの投与も行っている。
乳 腺 サ ロ ン : 緩 和 医 療 へ の 取 り 組 み と し て 、平 成 2 2 年 6 月 か
ら術後患者(主に腋窩郭清術施行患者)を対象に乳腺サロン
(毎週水曜日午前開催)を開設している。乳腺サロンの主な
利用目的は、腋窩郭清によるリンパ浮腫のケア、治療・手術
後遺症に対する相談、患者交流、不安の軽減などである。
乳 が ん 遺 伝 カ ウ ン セ リ ン グ:乳 が ん・卵 巣 が ん 全 体 の 5 ~ 1 0 %
は 、遺 伝 性 と 言 わ れ て い る 。当 科 で は 平 成 2 5 年 4 月 よ り 遺 伝
カ ウ ン セ ラ ー の も と 、遺 伝 性 乳 が ん・ 卵 巣 が ん 症 候 群( H B O C )
- 24 -
第 2 部 臨床実績
乳腺科
が疑われるクライアントを対象に遺伝カウンセリング(自由
診療)を行っている。希望者には、実費にて遺伝子検査も施
行している。
【啓発活動】
医療者を対象とする講演会や一般市民のための公開講座など、
院外における啓発活動にも熱心に行っている。
抱
負
当院乳腺科では、最新の治療方法を取り入れるとともに、
乳腺サロンを開催するなど、がん診断初期からの緩和ケアに
も取り組んでいます。今後も三河地方の乳がん医療の中心的
施設となるように努力を続けていきたいと思います。
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第 2 部 臨床実績
乳腺科
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第 2 部 臨床実績
乳腺科
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第 2 部 臨床実績
診
消化器外科
療
私たち消化器外科は、消化器疾患に対する外科治療全般を
担当しています。特に消化器がんの治療では、外科治療だけ
で な く 化 学 療 法 ( 抗 癌 剤 治 療 )、 放 射 線 治 療 な ど 積 極 的 に 行 い
少しでも効果が上がるよう努力しています。また、緩和ケア
にも取り組んでいます。
平 成 25年 度 の 全 手 術 件 数 は 308件 で 、 う ち 194例 が 全 身 麻 酔
下 の 手 術 ( 結 腸 直 腸 が ん 88例 、 胃 が ん 45例 、 肝 が ん 10例 、 胆
嚢 胆 管 が ん 4例 、 食 道 が ん 3例 、 膵 が ん 2例 、 な ど ) で 80% 以 上
が、悪性腫瘍に対する手術治療です。それぞれの手術は、現
在標準術式と考えられる術式を基本に、患者さんの状態、病
気の進行度などに応じて決定しています。最近では、新しい
術式として胃がん、大腸がんに対する腹腔鏡下手術(下記参
照)も手がけています。
切除不能がん、再発がんに対しては、化学療法、放射線治
療(放射線科が担当)を取り入れ、現在最も有効と考えられ
る 治 療 を 選 択 し て い ま す 。 年 間 160例 以 上 の 消 化 器 が ん に 対 す
る化学療法を施行しており経験が豊富です。さらに患者さん
の状態に応じて一番適切な標準治療を提供するのみでなく、
現在標準治療と考えられている治療より少しでも治療成績の
良い方法を検索するために多施設共同(国立がん研究センタ
ー、名古屋大学病院、愛知県がんセンター中央病院などと共
同)の臨床試験を行っています。この分野で、当科は三河地
区においてトップクラスの実績を持っています。
患者さんの中には、このような臨床試験による治療に不安
を感じられる方もみえますが、臨床試験による治療は、患者
さんに不利益にならないよう、当院の倫理委員会の厳格な審
査 を 受 け そ の 倫 理 性 、科 学 的 見 地 な ど 検 討 さ れ 許 可 さ れ た 後 、
初めて行うことができます。さらに、患者さんには充分な説
明を行い、自由な自己決定権に基づいた同意を得て治療を行
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第 2 部 臨床実績
消化器外科
います。もちろん、臨床試験への参加を希望しない患者さん
には、現在標準と考えられる治療を行い、なんら不利益を被
らないように配慮しています。また当院には、臨床試験に参
加していただける患者さんの疑問や不安にお答えするために
知識や経験の豊富な看護師や治験事務局(臨床試験をサポー
ト す る 部 署 ) の CRC職 員 ( 患 者 さ ん や 医 療 関 係 者 と の 調 整 を 担
う職員)がいます。このような体制のもと今年度は、がん性
腹水に対する治療薬(新薬)および、がん性疼痛治療による
便秘に対する治療薬(新薬)などをいち早く臨床試験に組み
入れ詳細なデータを基に新たな医薬品開発に取り組んできま
した。このような活動も公的病院の果たすべき義務と考えて
おります。
腹腔鏡下手術について:腹腔鏡下手術は、従来の開腹手術に
比 較 し て 、 体 に か か る 負 担 が 少 な く ( 低 侵 襲 )、 か つ 美 容 面 に
優 れ た 手 術 方 法 で す 。こ の た め 術 後 、患 者 さ ん の Q O L ( q u a l i t y
of lifeの 略 、 生 活 の 質 )を 重 視 す る と い う 現 在 の 医 療 社 会 ニ
ーズに合致し、様々な疾患に取り入れられつつあります。わ
たしたち消化器外科が担当する胃がんや大腸がんの手術にお
いても、これまでのただ切除すればよいというのではなく、
術 後 の QOL も 考 慮 し た 手 術 を お こ な う こ と が 時 代 の 要 請 と な
っています。このため、胃がんや大腸がんの手術治療におい
ても腹腔鏡下手術が導入されつつあり、当院でもこれを積極
的に導入しています。
腹腔鏡下手術の良いところは、創が小さく痛みが軽微で運
動制限が少なく、美容上優れていることや、術後、腸の動き
の回復が早く、早期からの食事摂取が可能となり早期退院、
早期社会復帰につながることがあげられます。また、術後の
癒着による腸閉塞の後遺症が少ないとも報告されています。
しかし、その反面、新しい治療法のため開腹手術とまった
く同様に安全に手術をおこない、同じ確率でがんをなおすこ
とができると断定するには現時点で十分なデータがないのが
現状です。
現在、様々な観点から腹腔鏡下手術を評価している途中で
す。胃がんや大腸がんに対する腹腔鏡下手術は、現在までの
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第 2 部 臨床実績
消化器外科
評価で問題ないと判断できる症例に適応を限らせていただい
て い ま す ( 全 て の 胃 が ん や 大 腸 が ん に 適 応 に は な り ま せ ん )。
平 成 25年 度 ま で に 、 胃 が ん 129例 、 大 腸 が ん 125例 に 行 い ま し
た。
抱
負
消化器がんの治療は、早期がんでは、内視鏡的切除術(当
院の消化器内科が担当)や、外科的切除術などを駆使してか
なりの完治を望めるようになりました。しかし切除不能・再
発 が ん で は 、ま だ ま だ 満 足 の い く 治 療 は 確 立 さ れ て い ま せ ん 。
いつかは消化器がんを克服できるものと信じ、新しい治療法
を 開 発 す る よ う な 10年 単 位 で の 地 道 な 努 力 を す る こ と が 、 公
的病院の使命のひとつと考えています。
現在の標準治療を安全、確実かつ的確に施行していくとと
もに、今後も積極的に、将来を見据えた臨床試験を行い、よ
り効果のある消化器がん治療法の開発、治療成績の向上に努
めていきます。また、緩和ケア専門医や緩和ケアチームと協
力 し て 、 患 者 さ ん の QOLを 考 え た さ ら に 質 の 高 い 緩 和 ケ ア が 提
供できるように努力していきます。
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第 2 部 臨床実績
消化器外科
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第 2 部 臨床実績
診
整形外科
療
当科はがん専門病院内の整形外科として、骨・関節と筋肉
な ど の 軟 部 組 織 に 発 生 す る 腫 瘍 (骨 軟 部 腫 瘍 )の 専 門 的 診 療 を
行っています。
骨軟部腫瘍は、良性・悪性を問わず稀少疾患(患者さんの
数が少ないこと)であるため、骨軟部腫瘍患者さんを対象と
する診療には専門性の高い知識と経験を要します。当科は骨
軟部腫瘍診療のセンター施設として、近隣の開業医、勤務医
の先生方と協力しながら、骨軟部腫瘍としての検査、診断、
治療を要すると思われる患者さんをご紹介頂き、骨軟部腫瘍
専門医の立場から迅速・適確な医療を提供できるように心掛
けています。愛知県三河地方を中心として、愛知県全域およ
び 静 岡 県 西 部 に 至 る 広 い 医 療 圏 か ら 毎 年 200 例 程 の 骨 軟 部 腫
瘍患者さんの紹介を受けています。
当科の信条は、初期診断から、積極的な治療が困難となる
時期まで、一貫したきめ細やかな治療を行うことです。画像
診 断 、病 理 診 断 の 精 度 を 高 め る と と も に 、手 術 手 技 の 改 良( い
かにしたら術後の良好な機能が温存できるか)に努めていま
す。悪性骨軟部腫瘍(肉腫)の治療の基本は、残存腫瘍を残
さないように正常組織内で切除を完了する手術(広範切除)
ですが、身体深部に発生した大きな腫瘍などでは、抗がん剤
や放射線治療を組み合わせて行っています。
化学療法(抗がん剤治療)は、小児(中学生以上)から高
齢者まで幅広く行っていますが、画一的にならないよう患者
さんの意向と全身状態に配慮して投与方法を決定しています。
多施設共同で実施される臨床試験や、骨軟部腫瘍治療に新規
適応となった分子標的薬剤の投与など、最新の治療方法にも
迅速に対応しています。
また、当院の特色である緩和ケア治療の充実を基にして、
治療初期から積極的治療が困難となる時期まで一貫して緩和
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第 2 部 臨床実績
整形外科
ケア科を中心とする多職種と協働しながら適切な緩和治療が
提供できるように心掛けています。
各種内臓がんの骨転移(転移性骨腫瘍)に対する治療にも
積極的に関与しています。原発がんの治療経過を考慮しなが
ら、転移性骨腫瘍による骨折、麻痺、疼痛に対しては、患者
さんの生活の質をできるだけ保つことできるように早期の離
床を目指して手術療法も積極的に検討しています。
平 成 25 年 度 の 手 術 件 数 は 、221 件 で 、そ の う ち 悪 性 骨 軟 部
腫 瘍 手 術 が 38 件 、 良 性 骨 軟 部 腫 瘍 が 108 件 で し た 。
年度末には三河骨軟部腫瘍研究会を主催し、紹介症例の中
か ら 1~ 2 例 を 選 び 経 過 に つ い て 報 告 し て い ま す 。 今 年 度 で
24 回 を 数 え る ま で と な り ま し た 。 今 年 度 は 、 静 岡 県 立 静 岡 が
んセンター小児科の石田裕二先生をお招きし、
「骨盤部腫瘍に
対しての晩期障害軽減のための集学的治療の工夫」という題
で特別講演をしていただきました。また、この会では整形外
科専門医資格認定の単位を取得できるようにしています。
抱
負
骨軟部腫瘍症例の紹介数は、腫瘍類似疾患も含めて毎年
200 例 前 後 で 、 三 河 地 区 に お け る 骨 軟 部 腫 瘍 診 療 の 中 心 施 設
として広く認知されています。臨床研究や学会への積極的参
加により、全国的にも骨軟部腫瘍専門病院として高い評価を
受けています。
今後は、さらに骨軟部腫瘍の診療に特化し、三河地区のみ
ならず愛知県、さらに東海地方での骨軟部腫瘍診療のセンタ
ー病院の一角を占めることができるように、引き続き日常診
療の充実に努めて行きたいと考えています。
また、幼小児の悪性腫瘍例や、当院に診療科を有しない他
科との連携が必要な症例では、名古屋大学医学部付属病院、
愛知県がんセンター中央病院との協力体制のもとに今後も積
極的に取り組んでいきたいと思います。
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第 2 部 臨床実績
整形外科
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第 2 部 臨床実績
診
放射線科部(放射線診療科、放射線技術科)
療
平 成 25 年 度 の 放 射 線 科 部 の 診 療 状 況 は 、 放 射 線 治 療 で は 、
前 年 度 末 の 休 止 期 間 後 の 待 機 も あ っ て 、平 成 2 2 年 度 並 に 増 加
した。対象疾患は脳腫瘍、喉頭癌などの頭頚部腫瘍、乳癌、
肺癌、食道癌、大腸癌、前立腺癌、子宮癌、骨軟部腫瘍、白
血 病 、皮 膚 癌 な ど 、従 来 同 様 悪 性 腫 瘍 全 域 に わ た っ て い る が 、
乳癌、肺癌、食道癌、大腸癌、前立腺癌が増加傾向であり、
変化はなかった。ただし、今年度から近隣の岡崎市民病院で
も放射線治療が開始されたので、院内の患者が主体となり、
6割程度に減少の見込みである。定位放射線治療、体内照射
(ストロンチウム)による疼痛緩和治療も継続して行ってい
る。
診 断 部 門 で は 一 般 単 純 撮 影 件 数 は 、ほ ぼ 横 ば い 。乳 房 撮 影 、
マンモトームも同等にあった。骨の一般撮影は減少したが、
骨 塩 定 量 検 査 は 漸 増 傾 向 に あ る 。特 殊 検 査 の C T や M R I 検 査 件
数も前年並みとなっているが、造影検査の割合が引き続き増
加傾向にある。アイソトープ検査は漸減傾向である。超音波
検 査 は 乳 腺 科 か ら の 依 頼 が 多 く 、 CT や US 下 の 針 生 検 な ど も
安定した件数がある。血管撮影は昨年も肝癌を中心とした動
注治療が主体であったが、この数年来の漸減傾向は変化して
い な い 。消 化 管 造 影 検 査 も 、近 年 の 減 少 傾 向 が 継 続 し て い る 。
抱
負
定 位 放 射 線 治 療 は 順 調 に 患 者 数 を 伸 ば し て い る 。当 院 で は 、
原発性肺がん、肺転移、脳転移の症例を対象として治療を行
っている。体力の低下した高齢者にも施行可能な苦痛の少な
い治療であり、今後も対象症例を積み重ねていきたい。
まだ、電子カルテではないが、画像情報はほぼ、電子化し
て配信システムを構築できている。また、それらの画像を診
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第 2 部 臨床実績
放射線科部(放射線診療科、放射線技術科)
察室や病棟、手術室などの必要な現場で見られる様に配慮し
ており、さらに3D画像をクライアント側で自由に作成操作
できるようにも配慮して利便性、迅速性に努めている。
西三河南部東医療圏は、人口比の医療資源が少ない地域で
もあるので、当院の施設も有効に利用していただき、がん診
療という特殊性も発揮しつつ、地域の中で満足度の高い医療
機関として、正確迅速な診断と、有効かつ低侵襲、高精度な
治療を心掛けて行きたい。
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第 2 部 臨床実績
放射線科部(放射線診療科、放射線技術科)
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第 2 部 臨床実績
放射線科部(放射線診療科、放射線技術科)
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第 2 部 臨床実績
診
臨床研究検査部
療
臨床研究検査部は、理念である「検査データを正確かつ迅
速に提供し、患者さんに満足していただける診療支援を実現
し ま す 」に 沿 っ て 医 師 1 名 、臨 床 検 査 技 師 1 3 名 ( 職 員 1 0 名 ・
臨 任 1 名 ・ ア ル バ イ ト 2 名 )で 臨 床 化 学 検 査 、血 液 検 査 、免 疫
血清検査、一般検査、微生物検査、病理細胞診検査、生理機
能検査、輸血検査及び採血業務を実施している。
平 成 17 年 度 愛 知 県 が ん セ ン タ ー に 組 織 統 合 さ れ て か ら は 、
血 液 ・ 生 化 ・ 免 疫 血 清 部 門 で は 、化 学 療 法 前 の 好 中 球 数 や 肝 ・
腎機能検査の迅速化、各種腫瘍マーカーの診察前報告を行っ
て い る 。 ま た 、 造 血 器 疾 患 の 遺 伝 子 検 索 (外 注 )な ど の 診 療 支
援 を し て い る 。病 理 部 門 で は 平 成 2 6 年 1 月 か ら 専 任 の 病 理 医
が赴任し、ハイビジョン遠隔診断システムを活用しながら中
央病院遺伝子病理診断部とのダブルチェック体制のもと、が
んの手術中迅速診断への対応強化、組織細胞診診断の更なる
迅速化、月1回のキャンサーボードや各科との臨床病理カン
ファレンスの開催など臨床とのコンタクトを密にし、がんの
病理診断の精度向上をめざしている。生理機能検査では、乳
腺 超 音 波 検 査 を 開 始 し 、心 毒 性 の 強 い 化 学 療 法 前 後 の 心 電 図 、
心エコー検査を行ったり、手術前の心肺機能スクリーニング
検査などを実施している。輸血検査では、治療や疾患による
貧血、血小板減少症などの輸血療法や手術時、検査時の出血
に 2 4 時 間 体 制 で 対 応 で き る 体 制 を 構 築 す る な ど 、そ れ ぞ れ の
部門においてがんの診断治療のための臨床からの要望に対応
した最善の医療支援に取り組んでいる。
また、微生物検査部門では、三河地区の結核感染症の中核
病 院 と し て 、厚 生 労 働 省 主 催 の「 院 内 感 染 対 策 サ ー ベ ラ ン ス 」
事業に参加し、院内感染対策チームのメンバーとして各種感
染情報の発信分析をおこなっている。また、がん患者の術後
感染症や治療のための血管内留置カテーテルによる感染症の
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第 2 部 臨床実績
臨床研究検査部
把握のためICTラウンド、ICT委員会にも積極的に参加
している。
平 成 2 0 年 度 よ り 導 入 さ れ た 、オ ー ダ リ ン グ 検 査 シ ス テ ム で
は、各種分析装置をネットワークでつなぎバーコードシステ
ムによる運用で精度管理から検査結果報告まで迅速で安全で
効 率 的 な 検 査 体 勢 を 構 築 で き る よ う に な っ た 。平 成 2 1 年 度 に
は全自動輸血検査装置、全自動細菌同定感受性検査装置、平
成 22 年 度 に は 生 化 学 自 動 分 析 装 置 の 更 新 、 平 成 23 年 度 生 理
検査の画像ファイリングシステム導入、免疫自動分析装置の
更新等でますます速く精度の高い検査データを受診者に還元
できるようになった。このことは、患者サービスの一環であ
る待ち時間の短縮にも貢献している。今後も血液ガス分析装
置、血液培養装置などの更新が予定されており臨床検査の安
全のネットワークは拡大しつつある。
それに伴いスタッフも学会や研修会などに参加し最新の知
識や技術の向上に努めている。
本年度は臨床検査マニュアルを全面見直し、安心・安全・
正確・迅速をモットーにした患者さんのための検査体制を構
築した。
抱
負
臨床研究検査部はこれからも病院の基本理念に基づき、正
確な検査データを迅速かつ安全に受診者に提供し地域に根ざ
した思いやりのある診療支援に努めます。
また、ますます進化し高度化されることが予測されるがん
診療に的確に対応できるよう知識と技術を磨きより高度な診
療支援にスタッフ全員で取り組み信頼される臨床検査部を目
指します。
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第 2 部 臨床実績
臨床研究検査部
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第 2 部 臨床実績
臨床研究検査部
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第 2 部 臨床実績
診
緩和ケア科
療
がん対策推進基本計画では、
「がんと診断された時からの緩
和ケアの推進」が重点的に取り組むべき課題として位置付け
られ、がん患者とその家族が可能な限り質の高い療養生活を
送 れ る よ う 、身 体 症 状 の 緩 和 や 精 神 心 理 的 な 問 題 へ の 援 助 が 、
早期から行われることが求められている。当院では、がんと
診断された時から、療養の場所に関わらず、誰もが必要な緩
和 ケ ア サ ー ビ ス を 受 け る こ と が で き る よ う 、平 成 2 6 年 7 月 に
「地域緩和ケアセンター」を開設し、緩和ケア病棟、緩和デ
イケア、地域がんサポートチーム、緩和ケア外来を4つの柱
として、以下の理念と基本方針の基に活動している。
【理念】
地 域 の 関 係 者 と の 連 携 を 推 進 し 、緩 和 ケ ア の 普 及 ・ 向 上 に 努
め る と と も に 、地 域 の 住 民 と 協 働 し 、が ん に な っ て も 安 心 し
て暮らせる地域作りに貢献します。
【基本方針】
1. がんと診断された時から切れ目なく緩和ケアが受けら
れるよう支援します
2. 患者さんの人生に敬意をもって接し、本人の意思を尊
重します
3. 家族が抱える様々な困難や不安の軽減に努めます
4. 地域の関係者と連携し、在宅療養の支援を積極的に行
います
5. 教育・研修活動を積極的に行い、緩和ケアの普及・向
上に努めます
【緩和ケア病棟】
緩和ケア病棟では終末期だけでなく、早期から緩和ケアを
提供できるよう以下の4つの入院を受け入れている。
1. 痛みなどの苦痛な症状コントロールのための短期入院
2 . 在 宅 療 養 の 準 備( 在 宅 訪 問 ス タ ッ フ の 紹 介 、介 護 保 険 利
用の手配)のための入院
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第 2 部 臨床実績
緩和ケア科
3. 在宅療養の休息のための短期入院(レスパイト入院)
4. 看取りのための入院
緩和ケア病棟の新入院患者数、在宅退院患者数、病床稼働
率 、 平 均 在 院 日 数 の 推 移 を 示 す ( 図 1 , 2 )。 近 年 で は 、 早 め
に緩和ケア病棟を利用して、症状コントロールや在宅での療
養環境を整え、自宅に退院する患者が増加している。
【緩和デイケア】
緩和デイケアは日帰りで緩和ケアを提供しており、療養の
場に関わらずがんと診断された早期から継続的に利用できる。
日常生活や意思決定の支援、リンパドレナージなどの専門的
ケア、患者同士の交流などを通じて、病気と共に自分らしく
生きることをサポートし、家族のレスパイトにも役立てれば
と 考 え て い る 。 平 成 25 年 度 は 延 べ 519 名 の 利 用 が あ っ た 。
【地域がんサポートチーム】
症状コントロールが困難な患者に対して、医療専門職(医
師、看護師、薬剤師)が協働して専門的な緩和ケアを提供し
て い る 。平 成 2 4 年 4 月 か ら は 在 宅 療 養 中 の 患 者 の 自 宅 を 訪 問
す る な ど の 在 宅 支 援 に も 取 り 組 ん で お り 、年 間 4 9 件 の 在 宅 支
援も行っている。
【緩和ケア外来】
外来での症状管理や緩和ケアについての相談、入院や訪問
診 療 の 調 整 を し て い る 。平 成 2 6 年 6 月 か ら は が ん に 関 連 す る
リンパ浮腫患者のためのリンパ浮腫外来を開設した。
抱
負
地域緩和ケアセンターを中心に、緩和ケア 4 部門が地域の
関係者と連携し、個々の患者にあわせた質の高い緩和ケアが
早期から継続して提供できるよう、また住み慣れた家で安心
して療養できるように取り組んでいきます。また、緩和ケア
に関する教育、研修にも力を入れ、地域に良質な緩和ケアが
普及するよう努めていきます。
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第 2 部 臨床実績
緩和ケア科
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第 2 部 臨床実績
地域医療支援部
病診連携活動
当院はがん医療の中核病院として、また三河地区唯一の県
立病院として地域医療に貢献することを病院の基本方針とし
ている。地域の医療機関と密接な連携をとりつつ良質な医療
を提供するために、地域医療支援部を設置し病診連携業務を
行っている。また、がん患者が住み慣れた自宅で過ごせるよ
う地域の医療機関との連携にも積極的に取り組んでいる。
へき地医療支援活動
平 成 11年 8月 に へ き 地 医 療 支 援 病 院 に 指 定 さ れ て 以 来 、 へ き
地診療所への代診医派遣、画像伝送装置等を用いた診療支援
事 業 を 実 施 し て い る 。 平 成 14年 に 県 の へ き 地 医 療 支 援 事 業 の
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第 2 部 臨床実績
地域医療支援部
調 整 を 行 う 「 へ き 地 医 療 支 援 機 構 」 が 設 置 さ れ 、当 病 院 も 「 へ
き地医療拠点病院」の指定を受け、下記のへき地医療支援事
業を実施している。
http://w ww.pre f.a ichi.jp/aichi-hospital/hekichi/hekichi.htm
1)へき地診療所への医療従事者派遣
へき地診療所の医師が不在となる場合の代診医派遣のほか、
へき地診療所では確保が困難な理学療法士などの医療専門職
による技術支援を行っている。
2)へき地医療支援システムによる診療支援
平 成 11年 よ り 静 止 画 像 伝 送 装 置 を 用 い て 、 へ き 地 診 療 所 ・
病 院 に 対 す る 診 療 支 援 を 行 っ て き た 。 平 成 16年 か ら は 静 止 画
像伝送だけでなくテレビ会議システムを活用した勉強会を定
期的に開催している。
3)へき地医療臨床研修システムによる研修医の受け入れ
へき地医療を理解する医師を育成するため、へき地診療所
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第 2 部 臨床実績
地域医療支援部
等と協力して地域医療研修プログラムを作成し、研修医の指
導にあたっている。
臨床研修病院
平成
平成
平成
平成
平成
21年
22年
23年
24年
25年
名古屋第一赤十字病院
8人
4人
1人
1人
-
岡崎市民病院
6人
6人
10人
13人
15人
豊川市民病院
3人
-
-
-
-
愛知医科大学病院
1人
7人
7人
1人
-
名古屋大学医学部附属病院
3人
1人
2人
2人
1人
蒲郡市民病院
1人
-
-
-
-
名古屋医療センター
2人
-
-
-
-
-
-
-
3人
3人
24人
18人
20人
20人
19人
大同病院
合計
抱
負
今後もがん医療の中核病院として、また地域医療へ貢献す
るため病診連携事業を円滑に運営できるよう努力する。
へき地医療支援も重要な役割の一つとして今後も積極的に
推進していくとともに、研修指導にも力を注ぎ、将来へき地
医療を担う医師の育成につながるよう取り組んでいきたい。
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第 2 部 臨床実績
看護部
日 本 の 65 歳 以 上 の 人 口 は す で に 3,000 万 人 を 超 え 世 界 的 に
も最高水準の高齢化率となっている。これに対応するため、
住み慣れた町に生活の拠点を置き、安心した生活ができる社
会を目指し、
「 地 域 包 括 ケ ア シ ス テ ム の 構 築 」と し て 地 域 完 結
型医療体制作りが進められている。当院の看護部は、地域に
根差した看護機能を発揮できるように、患者個々のニーズに
応じた緩和ケアを含むがん医療の推進、医療機関および介護
施 設 と の 連 携 強 化 が 重 要 と 考 え て い る 。ま た 、平 成 2 6 年 度 は
地域緩和ケアセンターの開設に向けての準備、患者の生活の
質の向上と外来・入院・在宅というサイクルの中で「切れ目
のない看護」の提供を行なってきている。
そ こ で 、 平 成 2 5 年 度 の 看 護 部 の 目 標 は 、「 が ん 看 護 の 質 の
向 上 を 目 指 す 」「 安 心 ・ 安 全 な 看 護 を 実 践 す る 」「 働 き や す い
職場環境を整える」
「 W i n ・W i n の 関 係 か ら 、互 い が 成 長
できる人材育成」の 4 点とした。
がん看護の質の向上を目指す
が ん セ ン タ ー 愛 知 病 院 へ 名 称 変 更 し 1 0 年 目 を 迎 え 、が ん 患
者数は増えているが、総外来受診数は横ばいである。外来治
療としては、がん化学療法・内視鏡的治療・放射線療法があ
る 。化 学 療 法 の 患 者 数 は 平 成 2 4 年 度 年 間 2 , 8 4 5 名 で 、月 平 均
1 0 名 の 増 加 と な っ て い る 。が ん 化 学 療 法 認 定 看 護 師 の 指 導 の
もと、治療実施の際にきめ細かな観察・支援の実施を図り、
過敏症反応時の対応、日常生活での指導なども含め安心・安
全な治療の提供ができる体制作りに努めている。放射線療法
を受けられる患者に対しては、今まで以上、より一層の看護
支 援 活 動 が 行 っ て い け る よ う 、2 6 年 度 に は 放 射 線 療 法 看 護 認
定教育課程の受講を予定している。また、DPC導入により
今後も外来での検査・治療の増加が見込まれるため、その対
応と看護の充実に努めたい。
緩 和 デ イ ケ ア と 乳 腺 サ ロ ン で は 、平 成 2 5 年 度 の 利 用 者 数 は
緩 和 デ イ ケ ア 519 名 ・ 乳 腺 サ ロ ン 786 名 の 参 加 が あ り 、 平 成
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第 2 部 臨床実績
看護部
24 年 度 よ り や や 増 加 し た 。 と く に 乳 腺 サ ロ ン で は 、 開 催 時 の
受け入れ患者数が予約可能数を上回る状況もあり、調整が必
要になった。治療同様、きめ細やかな対応を図っていくため
に、入院中から地域がんサポートチームの介入を図り、専門
教育を受けたがん専門看護師、各分野の認定看護師、コメデ
ィカルとの連携により、コミュニケーション・情報共有を図
りチームでの医療を提供している。
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第 2 部 臨床実績
看護部
地域がんサポートチームの中で在宅支援活動としての訪問
診 療 は 、新 規 患 者 数 4 5 件 で 在 宅 死 亡 患 者 数 は 1 5 件 で あ っ た 。
全 死 亡 数 の 34.8%は 、 在 宅 で の 看 取 り と な り 、 最 期 ま で 家 で
過ごすことができた。
「訪問看護師連絡協議会」を中心に地域医療従事者との合
同検討会に取り組み、地域のネットワーク作りとして「岡カ
フ ェ 」「 岡 崎 在 宅 緩 和 ケ ア 研 修 会 」 を 開 催 し た 。 ま た 、 第 2 回
ELNEC-J コ ア カ リ キ ュ ラ ム 看 護 師 プ ロ グ ラ ム 研 修 会 を 実 施 し
30 名 が 参 加 し た 。
褥 瘡 発 生 率 に つ い て 、 平 成 25 年 度 は 1.96%で 平 成 24 年 度
に 比 べ 0 . 0 7 % 減 少 し た 。全 国 平 均 は 1 . 3 1 % で あ り 、ま だ 高 い 状
況である。
毎月 2 回の褥瘡回診に加え、病棟ごとに週一回、褥瘡専任
医師を含めた褥瘡カンファレンスを開催することを徹底した。
その結果、必要な体位変換が行えず同一部位の圧迫・ずれが
原因で発生していた褥瘡を症状コントロールの難しい終末期
患者さんに、比較的早い段階で発見し対応が出来た事は良か
った。また、スタッフの褥瘡予防に対する意識向上に繋げる
事が出来た。今後は、今まで以上に個別性を踏まえた褥瘡ケ
アの提供ができるよう、カンファレンス内容の充実に取り組
- 51 -
第 2 部 臨床実績
看護部
んで行きたい。チーム活動としてNSTや他職種との協働に
よ り 、予 防 的 な 介 入 を 継 続 し 、褥 瘡 発 生 の 低 下 を 目 指 し た い 。
安心・安全な看護を実践する
今 年 度 は 『 安 心 ・ 安 全 な 医 療 の 提 供 』 を 活 動 目 標 と し 、「 レ
ベル3b以上のアクシデント事故を防止する」
「 転 倒 ・転 落 に
よる骨折や外傷を未然に防ぐ」
「患者誤認に関する防止策が遵
守 で き 、誤 認 件 数 が 減 少 す る 」
「医療安全研修を計画的に行い、
職 員 の リ ス ク 意 識 を 高 め る 」の 4 つ を 活 動 内 容 と し て 挙 げ た 。
看 護 部 の イ ン シ デ ン ト ・ ア ク シ デ ン ト 総 数 は 平 成 25 年 度
1,261 件 で 、 毎 月 100 件 前 後 の イ ン シ デ ン ト ・ ア ク シ デ ン ト
の 報 告 が あ っ た ( 図 4 )。 内 容 別 に み る と 、 内 服 ・ 外 用 : 3 1 3
件 ( 2 4 . 8 % )、 次 い で 、 注 射 : 2 4 5 件 ( 1 9 . 4 % )、 転 倒 ・ 転 落 :
2 0 9 件 ( 1 6 . 6 % )、 麻 薬 : 1 1 6 件 ( 9 . 2 % ) の 順 で あ る 。
(表1・
図 1 )。 レ ベ ル 4 以 上 の 医 療 事 故 は 発 生 し て い な い ( 図 2 )。
レ ベ ル 2 以 上 の イ ン シ デ ン ト・ア ク シ デ ン ト の 総 数 は 3 8 件 で 、
平 成 24 年 度 ( 57 件 ) よ り 減 少 し た 。 昨 年 度 は 、 レ ベ ル 0 の
報 告 件 数 が 1182 件 中 143 件( 12.1% )と 多 か っ た が 、今 年 度
は 1 0 % 以 下 で あ り 、先 述 し た よ う に レ ベ ル 1 の 報 告 が 9 0 % 近
く を 占 め て い た 。平 成 2 4 年 度 の 転 倒 ・転 落 件 数 は 1 , 1 8 2 件 中
198 件 ( 16.8% ) で 、 レ ベ ル 2 : 7 件 、 レ ベ ル 3 a: 8 件 、 レ
ベル3b は2件であった。これに対し、今年度の転倒・転落
件 数 は 1,261 件 中 209 件 ( 16.6% ) と 発 生 件 数 は 若 干 増 え て
い る が 、 レ ベ ル 2 : 4 件 、 レ ベ ル 3 a: 7 件 で 、 レ ベ ル 2 以 上
- 52 -
第 2 部 臨床実績
看護部
のインシデントは減少したが、レベル3b のアクシデントが
1件発生した為、目標としては、達成ができない結果となっ
た。
図1
インシデント・アクシデント内容別件数
図2
レベル別件数
図3
- 53 -
所属別件数
第 2 部 臨床実績
看護部
図4
月別件数
働きやすい職場環境を整える
平 成 24 年 度 よ り 働 き や す い 職 場 づ く り プ ロ ジ ェ ク ト を 立
ち上げ、①時間外勤務削減に向けて業務改善、②一人ひとり
が良くなるのではなく、みんなが働きやすい職場となる。③
離 職 率 が 低 下 す る 。こ の 3 点 を 達 成 目 標 と し 、平 成 2 5 年 度 愛
知 県 看 護 協 会 主 催 の ワ ー ク ラ イ フ バ ラ ン ス (以 下 WLB)推 進 ワ
ークショップに参加した。
4 月に働きやすい職場づくりプロジェクトメンバーを公募
し、各所属で取り組みを推進した。組織を巻き込んだ活動と
し て 副 院 長 ・ 事 務 長 を 加 え た 看 護 職 の WLB 推 進 検 討 会 も 年 2
回開催した。看護管理会議でも各所属の取り組みの検討を行
った。インデックス調査結果から、アクションプラン①広報
活 動 と し て 、 イ ン デ ッ ク ス 調 査 結 果 報 告 会 開 催 ( 10 回 ) と 、
マナー手帳に職員制度を掲載した。アクションプラン②勤務
時間の適正管理に向けて時間外調査を実施し、事前命令・事
後確認の徹底と時間外入力項目を整理し入力項目の基準を作
成した。アクションプラン③中堅看護師の離職防止では、各
師長が中堅看護師にキャリア開発を含めた中間面接等を実施
し た 。平 成 2 5 年 度 よ り 、多 様 な 勤 務 形 態 と し て 育 児 短 時 間 勤
- 54 -
第 2 部 臨床実績
看護部
務が導入されたことで、育児休暇取得後に短時間勤務で復帰
す る ス タ ッ フ (レ ベ ル Ⅱ ~ Ⅲ )の 増 加 が あ る が 、 中 堅 看 護 師 へ
の定着確保対策が課題となっている。勤務形態の検討では、
意識調査結果から2交替勤務についてアンケートを実施した
が わ か ら な い 等 の 意 見 も 多 く あ っ た 。今 後 2 交 替 ・ 3 交 替 勤 務
を検討して行く必要があることも挙げられている。これらの
取 り 組 み か ら 、 平 成 25 年 度 の 看 護 師 の 離 職 率 が 7%に 改 善 し
た。今回の取り組みを進める過程で、他施設の職場の労働環
境の違いが明確となり当院の良さも知ることができた。
Win・Winの関係から、互いが成長できる人材育成
妊 娠 、出 産 、育 児 休 業 、育 児 時 間 な ど 年 間 50 名 以 上 が 取 得
している中で、看護職が活き活きと長く働き続けることがで
きることと、看護の質を保持できるように、業務量に合わせ
た人員配置を実施した。不足な人員に対しては臨時任用・パ
ート等で人材の確保とリリーフ体制を、毎朝師長ミーティン
グで計画的に実施し努力した。
人材育成では、がん看護専門看護師 2 名とがん性疼痛看護
2 名 、 が ん 化 学 療 法 看 護 、 緩 和 ケ ア 、 皮 膚 ・排 泄 ケ ア 2 名 、 乳
がん看護、感染管理の各認定看護師 8 名が組織横断的な実践
活動を行い、役割モデルとなりスタッフの相談・育成に貢献
した。また、がんセンター中央病院と協同してがん看護の充
実を図るために、がん看護ジェネラリストナース育成プログ
ラム研修に取り組み当院から緩和ケア、皮膚・排泄ケア、が
ん 化 学 療 法 看 護 、乳 が ん 看 護 、摂 食 嚥 下 障 害 看 護 の 研 修 に 57
名が参加し、自身のキャリアアップを図ることができた。
目標管理を導入して 9 年を向かえ、看護師個々のキャリア
開発についての理解も深まり、年度ごとの目標を明確にして
取り組めている。
平 成 25 年 度 の 病 床 稼 働 率 は( 一 般 病 棟 )73.8% 、平 均 在 院
日 数 は 13.5 日 で あ る 。 ICU の 稼 働 率 は 63.4% 、 結 核 病 棟 は
3 3 . 8 % 、緩 和 ケ ア 病 棟 は 8 9 . 2 % で 全 体 的 に 昨 年 度 よ り 減 少 傾
向で経過した。
病院機能評価を受審して
平 成 26 年 2 月 25 日 ・26 日 の 2 日 間 、病 院 機 能 評 価 機 能 種
- 55 -
第 2 部 臨床実績
看護部
別「一般病院2」を受審し、6 月に病院機能評価の認定を受
けた。
今 回 の 病 院 機 能 評 価 は 、 機 能 種 別 版 評 価 項 目 6 領 域 137 項
目 か ら 4 領 域 8 8 項 目 と 減 少 し た 。特 に 患 者 さ ん の ケ ア プ ロ セ
ス調査は、患者トレースとして、典型的症例を通じ「外来~
入院~退院」の医療の実際と対応、医療安全、感染制御の取
り 組 み が 確 認 さ れ た 。病 院 機 能 評 価 受 審 の 準 備 で は 、平 成 25
年度受審病院の視察と報告会を行い、院内各委員会で業務改
善の上で検討を重ね組織的な取り組みとなるよう努力した。
また、各病棟の担当医師と師長が中心となりチーム医療が具
体的に理解できるプレゼンテーションを行い当院の特徴であ
る緩和ケアを含むがん医療をアピールした。模擬受審から当
日の役割分担、師長の病棟ラウンド、看護部長通信の発行、
チェックリスト等での点検を繰り返し行い必要な準備を整え
た。
抱
負
当院の使命である、
「三河地域において緩和ケアを含む高度
で 良 質 な が ん 医 療 の 提 供 と 推 進 」に 向 け て 、平 成 2 6 年 度 、地
域緩和ケアセンターが開設となり、看護部では組織力の強化
と地域との連携強化、地域へ向けた患者(利用者)対応を図
る体制から、がん看護の充実と患者に選ばれる地域に根ざし
た病院になりたいと考えています。
また、働きやすい職場環境作りに向け、愛知県看護協会主
催 の 看 護 職 の WLB 推 進 ワ ー ク シ ョ ッ プ に 参 加 し 2 年 目 と な り 、
今後ますます、看護師一人一人がやりがいや達成感を感じな
がら働くことができる職場になるように取り組みを継続して
いきます。
- 56 -
第 2 部 臨床実績
診
1
薬剤部
療
調剤
平 成 6 年 11 月 よ り 院 外 処 方 が 開 始 さ れ 、 平 成 10 年 10
月 か ら 全 面 発 行 と な っ た 。 平 成 14 年 10 月 よ り 内 服 ・ 外 用
処方のオーダリングが開始され、更に、麻薬も院外処方が
で き る よ う に な っ た 。 院 外 処 方 せ ん の 発 行 率 は 、 平 成 25
年 度 は 92.4% と な っ て い る 。
平 成 1 6 年 9 月 に は 、注 射 剤 に つ い て も オ ー ダ リ ン グ が 開
始された。
2
薬剤管理
各 病 棟 (外 来 部 門 を 含 む )の 向 精 神 薬 及 び 毒 薬 の 定 数 配 置
については、盗難・紛失等の事故発生を未然に防止するた
め、病棟ごとに2ケースの薬剤箱を用意して毎日相互に交
換し、
「 向 精 神 薬 ・ 毒 薬 定 数 表 」に よ り 使 用 薬 品 の 確 認 を 行
っ て い る 。ま た 、平 成 19 年 度 か ら は 、病 棟 定 数 薬 に つ い て
も同様の運用を行っている。
在庫薬品については、有効期限切れやデッドストックの
発生を防ぐため、使用量の少ない医薬品については、薬事
委員会において見直し、採用薬品から削除するとともに、
デッドストックになっている医薬品については、各医師に
在庫量の情報提供を行い、使用促進を図っている。
3
薬剤管理指導
平成 6 年度から入院患者の薬剤管理指導業務を実施して
い る が 、平 成 1 9 年 2 月 か ら 全 面 実 施 し た 入 院 患 者 の 抗 が ん
剤の調製に伴う業務量の増加の影響により薬剤管理指導件
数 は 年 々 減 少 し 、平 成 2 1 年 度 に は 1 , 0 1 1 件 と な っ た 。し か
し 、平 成 2 2 年 度 か ら 職 員 の 増 員 も あ り 平 成 2 2 年 度 は 1 , 7 7 9
件 、 平 成 23 年 度 は 1,868 件 、 平 成 24 年 度 は 1,814 件 、 平
成 2 5 年 度 は 1 , 7 4 7 件 の 薬 剤 管 理 指 導 を 行 っ た 。今 後 は 、薬
歴管理業務を含め、薬剤管理指導業務の一層の充実を図る
- 57 -
第 2 部 臨床実績
薬剤部
必要がある。
4
抗がん剤の調製
平 成 14 年 7 月 か ら 外 来 患 者 の 抗 が ん 剤 の 調 製 を 開 始 し 、
さ ら に 、平 成 1 9 年 2 月 か ら は 入 院 患 者 の 抗 が ん 剤 の 調 製 も
全 面 的 に 開 始 し た 。平 成 2 5 年 度 は 、外 来 2 , 3 4 4 件 及 び 入 院
2,397 件 の 計 4,741 件 の 調 製 を 行 っ て い る 。 調 製 件 数 は 平
成 25 年 度 に や や 減 少 し た も の の 、 平 成 21 年 度 の 4,481 件
から年々増加傾向である。
抱
負
県民のため愛知県がんセンター愛知病院の一員として力
を合わせて地域医療、がん治療に取り組んでいきたい。
- 58 -
第 2 部 臨床実績
薬剤部
- 59 -
第 2 部 臨床実績
診
相談支援センター
療
当センターは、相談者の立場に立ち、適切に情報提供する
ことで、相談者の健康増進に貢献し、病院・在宅で安心した
生活を送ることができるように、真心をこめて支援すること
を 理 念 に 揚 げ て い ま す 。相 談 者 の 人 権 と プ ラ イ バ シ ー を 守 り 、
適切な医療が受けられるように、関連職種と連携を図りなが
ら、個々のニーズに合わせ支援します。
主な役割は、相談支援・退院支援・地域連携の 3 点です。
相 談 支 援 は 、制 度 ・ サ ー ビ ス 利 用 ・ 経 済 的 問 題 ・ 家 庭 問 題 ・
心理的問題・がん情報・社会資源・療養上の問題・セカンド
オピニオン・悪性中皮腫など多岐にわたった内容の相談で、
「情報提供、学習支援、心のケア」を通して、意思決定でき
るように支援します。
退院支援・地域連携は、例えば入院患者が在宅への移行が
可能と判断された場合、本人のみならず家族の生活を重視し
ます。そのため、病状や身体の状態に合わせ、患者・家族が
在宅療養を安心して過ごせるように退院前にケア会議を開き、
医療職や介護職が事前に「顔の見える関係」をつくっていき
ます。また、在宅療養中に体調の変化や不安が生じた場合に
も、共に考え継続支援していきます。
抱
負
急性期のみならず、慢性に経過している方の生活にも焦点
をあて、より多くの方が健康的な生活が送れるよう学習を深
め、相談員の資質向上に努めます。
- 60 -
第 2 部 臨床実績
相談支援センター
- 61 -
第 2 部 臨床実績
相談支援センター
- 62 -
第 2 部 臨床実績
相談支援センター
- 63 -
第 2 部 臨床実績
医療安全管理室
医療安全管理委員会は、下部組織のリスクマネジメント部
会 の 他 に 平 成 25 年 度 か ら 医 療 機 器 安 全 管 理 委 員 会 を 設 立 し
た。
リスクマネジメント部会は、
『 安 心 ・ 安 全 な 医 療 の 提 供 』を
目標に ①レベル3b以上のアクシデント事故の防止 ②患者
誤 認 に 関 す る 防 止 策 の 遵 守 ③ 転 倒・転 落 に よ る 骨 折 防 止 に 取
り 組 ん だ 。平 成 2 5 年 度 の イ ン シ デ ン ト ・ ア ク シ デ ン ト 総 数 は
1 , 3 1 8 件 、 所 属 別 に み る と 、 看 護 部 : 1 , 2 6 1 件 ( 9 5 . 7 % )、 診
療 部 : 1 9 件 ( 1 . 4 % )、 事 務 部 : 1 9 件 ( 1 . 4 % )、 薬 剤 部 : 1 1
件( 0 . 9 % )、検 査 科 : 5 件( 0 . 4 % )、放 射 線 科 : 3 件( 0 . 2 % )
で あ っ た ( 図 1 )。 レ ベ ル 別 で は 図 2 に 示 し た よ う に 、 レ ベ ル
0 : 1 2 6 件 ( 9 . 6 % )、 レ ベ ル 1 : 1 , 1 5 2 件 ( 8 7 . 4 % )、 レ ベ ル
2 : 1 6 件 ( 1 . 2 % )、 レ ベ ル 3 a : 2 3 件 ( 1 . 7 % )、 レ ベ ル 3 b :
1 件( 0 . 1 % )で 、レ ベ ル 4 以 上 の 医 療 事 故 は 発 生 し て い な い 。
内 容 別 に み る と 、 内 服 ・ 外 用 : 3 2 8 件 ( 2 4 . 9 % )、 次 い で 、 注
射 : 2 5 8 件 ( 1 9 . 6 % )、 転 倒 ・ 転 落 : 2 0 9 件 ( 1 5 . 9 % )、 麻 薬 :
1 1 6 件 ( 8 . 8 % ) の 順 で あ っ た ( 図 3 )。 レ ベ ル 2 ( 1 6 件 ) の
内 容 を み る と 、注 射 : 4 件 で あ り 、転 倒 ・ 転 落 : 4 件 、手 術 :
4件、誤刺:2件、暴言・暴力:2件であった。レベル3a
( 23 件 ) で は 注 射 : 10 件 が 最 も 多 く 、 次 い で 転 倒 ・ 転 落 : 7
件、処置:3件、チューブトラブル:1件、その他:2件で
あった。
レベル3bは、転倒による右大腿骨転子部骨折した事例で
あ る 。 肺 炎 の 患 者 ( 70 歳 代 、 男 性 ) が 深 夜 に 杖 を つ い て ト イ
レに行き、病室に戻る際に廊下で転倒した。右眼瞼に裂傷が
あり流血していた。また、下肢の屈曲時に右大腿部の痛みが
あった。翌朝、右大腿部単純撮影を施行した。その結果、右
大 腿 骨 転 子 部 骨 折 を 認 め 、翌 日 に 骨 折 観 血 的 手 術 を 施 行 し た 。
インシデント・アクシデント件数を月別にみると、9月:
130 件 、 8 月 : 124 件 、 5 月 ・ 7 月 : 116 件 、 1 月 ・ 2 月 : 115
件 で 、 最 も 少 な か っ た の は 1 2 月 : 9 1 件 で あ っ た ( 図 4 )。
- 64 -
第 2 部 臨床実績
医療安全管理室
平 成 22 年 度 か ら ① 現 状 を 理 解 し 医 療 安 全 対 策 に 関 し て の
医療関係者の意識の向上、医療関係者における組織的な取り
組みの促進を図る。②患者・家族が医療安全についての理解
と認識を深められる機会とする。この2点を目的として「わ
かるまで聞こう 話そう 伝えよう」をキーワードに医療安全
推進週間を企画、開催してきた。
今 年 度 も 平 成 25 年 11 月 25 日 ~ 29 日 に 、 当 院 通 院 患 者 お
よび入院患者、家族、一般市民、職員を対象に①転倒予防②
正しい手洗い方法③正しいマスクの装着方法④医療安全に関
する相談・問い合わせ⑤キッズユニフォーム撮影会を看護安
全推進委員会、感染対策委員会、リスクマネジメント部会で
企 画 ・ 運 営 し た 。 参 加 者 は 148 名 で 、 マ ス ク の 必 要 性 ・ 装 着
方 法 の 説 明 お よ び 実 施 に は 111 名 、 次 い で 、 グ リ ッ タ ー パ グ
を 用 い て の 手 洗 い に は 105 名 、 転 倒 予 防 教 室 ( 転 倒 ・ 転 落 事
故 の 現 状 と 対 策 ): 4 7 名 、 感 染 予 防 教 室 : 3 7 名 、 キ ッ ズ ユ ニ
フォーム撮影会:9名の参加があった。この企画は患者・家
族だけでなく、職員への医療安全の啓蒙に繋がったと考え、
来年度も医療安全推進を目的に病院組織全体で実施していき
たい。
平 成 2 5 年 度 は 病 院 機 能 評 価 を 受 審 し た 。そ の た め 、事 故 防
止マニュアルを全面的に見直すと共に、医療事故発生時の対
応手順を整備した。リスクマネジメント部会が行うセーフテ
イラウンドでは、各部署がマニュアルを遵守しているかを確
認し、問題点については所属と改善策を検討した。また、当
院 で は 転 倒・転 落 ア セ ス メ ン ト 評 価 を 入 院 時・入 院 3 日 目・7
日目に実施し、リスクに応じた転倒・転落防止対策を立案
している。対策の評価を週1回は行い、患者の安全確保に留
意している。病院機能評価では、転倒・転落防止対策の実践
において、転倒・転落のリスク評価が行われ、結果に基づく
防止対策が実践されていることが高く評価された。
今年度新設した医療機器安全管理委員会では、高額医療機
器を中心に点検保守契約を締結、整備・点検・修理の記録を
整備した。現在、医療機器安全管理委員会で、各医療機器の
管 理 責 任 者 を 明 確 に し 、計 画 的 な 保 守・点 検 を 検 討 し て い る 。
- 65 -
第 2 部 臨床実績
医療安全管理室
その中で人工呼吸器や輸液ポンプなどの医療機器の使用前・
使用中・使用後の点検が、看護師に委ねられているのが現状
であり、今後は臨床工学技士の採用が課題といえる。
表1
インシデント・アクシデント(レベル別内容)
レベル 0
レベル 1
レベル 2
レベル 3a
レベル 3b
内服・外用
16
312
0
0
0
328
注
射
28
216
4
10
0
258
麻
薬
16
100
0
0
0
11 6
輸
血
1
3
0
0
0
4
転倒・転落
1
196
4
7
1
209
チューブトラブル
1
44
0
1
0
46
内
容
合計
検
査
10
96
0
0
0
106
食
事
4
36
0
0
0
40
手
術
42
38
4
0
0
84
処 置 (酸 素 )
0
32
0
3
0
35
誤
刺
2
1
2
0
0
5
診
察
1
7
0
0
0
8
暴言・暴力
0
4
2
0
0
6
その他
(無 断 離 院 )
合
計
4
67
0
2
0
73
126
1,152
16
23
1
1,318
図1
部署別
図2
- 66 -
レベル別
第 2 部 臨床実績
医療安全管理室
図3
図4
内容
月別件数
- 67 -
第 2 部 臨床実績
医療安全管理室
- 68 -
1 論文発表、学会発表など
【書籍】
(看護部)
高木仁美 竹内麻純.中堅看護師のキャリアアップ支援「がん看護ジェネラリストナース育成プロ
グラム研修
看護師長の「超」指導力アップ術(松浦正子編)メディカ出版,158-163,2013.
【英文雑誌】
(呼吸器内科部)
Saito H, Takahashi K, Okuno M, Saka H, Imaizumi K, Hasegawa Y, Tanikawa Y,Yamamoto M, Taniguchi
H, Shindoh J, Suzuki R, Shimokata K. Central Japan Lung Study Group. Cefepime monotherapy for febrile
neutropenia in patients with lung cancer. J Infect Chemother. Epub 2014 Mar 26.
Shindo Y, Ito R, Kobayashi D, Ando M, Ichikawa M, Shiraki A, Goto Y, Fukui Y, Iwaki M, Okumura J,
Yamaguchi I, Yagi T, Tanikawa Y, Sugino Y, Shindoh J,Ogasawara T, Nomura F, Saka H, Yamamoto M,
Taniguchi H, Suzuki R, Saito H,Kawamura T, Hasegawa Y. Risk factors for drug-resistant pathogens in
community-acquired and healthcare-associated pneumonia. Am J Respir Crit Care Med. 2013;188:985-95.
Katakami N, Kunikane H, Takeda K, Takayama K, Sawa T, Saito H, Harada M,Yokota S, Ando K, Saito Y,
Yokota I, Ohashi Y, Eguchi K. Prospective study on the incidence of bone metastasis (BM) and
skeletal-related events (SREs) in patients (pts) with stage IIIB and IV lung cancer-CSP-HOR 13. J Thorac
Oncol. 2014;9:231-8.
(呼吸器外科部)
Sakakura N, Uchida T, Kitamura Y, Suyama M. En bloc resection of a large tuberculous abscess using the
stain plombage procedure. Ann Thorac Surg 2013;95:348-51.
(乳腺科部)
Murata T, Fujii M, Akahane K, Oda K, Ohama T, Yatabe Y, Kawada K. Multidisciplinary management of
small cell carcinoma of the breast: A case report. Nagoya J Med Sci 2014;76:173-80.
-
- 70
70--
(消化器外科部)
Yoshikawa T, Tanabe K, Nishikawa K, Ito Y, Matsui T, Kimura Y, Hirabayashi N, Mikata S, Iwahashi M,
Fukushima R, Takiguchi N, Miyashiro I, Morita S, Miyashita Y, Tsuburaya A, Sakamoto J. Induction of a
pathological complete response by four courses of neoadjuvant chemotherapy for gastric cancer: early results
of the randomized phase II COMPASS trial. Ann Surg Oncol. 2014;21:213-9.
Kono T, Hata T, Morita S, Munemoto Y, Matsui T, Kojima H, Takemoto H, Fukunaga M, Nagata N,
Shimada M, Sakamoto J, Mishima H. Goshajinkigan oxaliplatin neurotoxicity evaluation (GONE): a phase 2,
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induced neuropathy. Cancer Chemother Pharmacol. 2013;72:1283-90.
Misawa K, Mochizuki Y, Ohashi N, Matsui T, Nakayama H, Tsuboi K, Sakai M, Ito S, Morita S, Kodera Y. A
randomized phase III trial exploring the prognostic value of extensive intraoperative peritoneal lavage in
addition to standard treatment for resectable advanced gastric cancer: CCOG 1102 study. Jpn J Clin Oncol.
2014;44:101-3.
(整形外科部)
Sugiura H, Nishida Y, Nakashima H, Yamada Y, Tsukushi S, Yamada K. Surgical procedures and
prognostic factors for local recurrence of soft tissue sarcomas. J Orthop Sci 2014;19: 141-9.
(臨床研究検査部)
Murakami H, Nakanishi H, Tanaka H, Ito S, Misawa K, Ito Y, Ikehara Y, Kondo E, Kodera
Y. Establishment and characterization of novel gastric signet-ring cell and non signet-ring cell,
poorly-differentiated adenocarcinoma cell lines with low and high malignant potential. Gastric Cancer. 2013;
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Conference on Lung Cancer, Sydney, Australia, 2013.
Kimura T, Taniguchi H, Saka H, Yukita Y, Kojima E, Ogasawara T, Yamamoto M, Kondo M, Suzuki R,
Imaizumi K, Ikeda T, Nomura F, Tanikawa Y, Saito H. Phase II study of pemetrexed + carboplatin as first
line therapy for advanced non-squamous non-small cell lung cancer without EGFR mutation: Central Japan
Lung Study Group (CJLSG) 0906 trial. 15th World Conference on Lung Cancer, Sydney, Australia, 2013.
Kimura T, Taniguchi H, Ogasawara T, Suzuki R, Kondo M, Shindoh J, Yoshida N, Kojima E, Yamada Y,
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therapy for non-squamous non-small cell lung cancer with EGFR mutation: Central Japan Lung Study Group
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Kogure Y, Kimura T, Saka H, Kojima E, Ogasawara T, Kondo M, Taniguchi H, Saito H. A combination of
pemetrexed and carboplatin as first-line treatment for advanced non-squamous non-small cell lung cancer
without epidermal growth factor mutation: A multicenter, phase II trial (CJLSG0906). European Cancer
Congress 2013, Amsterdam, Netherlands, 2013.
(消化器内科部)
Kondo S, Tajika M, Tanaka T, Kodaira T, Mizuno N, Hara N, Hijioka S, Imaoka H, Nagashio Y, Hasegawa T,
Obayashi T, Shinagawa A, Sekine M, Goto H, Ando T, Yamao K, Niwa Y. Effectiveness of
Chemoradiotherapy for Esophageal Cancer with Severe Stenosis. DDW2013, Orlando, USA, 2013.
(消化器外科部)
Nagata N, Okada T, Okazaki S, Sato S, Kin H, Nakamura M, Kunieda K, Oba K, Sakamoto J, Mishima H.
Bi-weekly XELOX (capecitabine /oxaliplatin) plus bevacizumab as first-line treatment of metastatic
colorectal cancer (mCRC) :PHOENiX trial.38th ESMO Congress, Amsterdam, Netherlands, 2013.
(整形外科部)
Yamada K, Ota T,Hosono K. A case of giant neurofibroma in the right buttock of 30-year-old female. 2nd
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(臨床研究検査部)
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Nakanishi H. A new development of CTC isolation device and its application to analysis for CTC dynamics.
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【国内学会総会】
(呼吸器内科部)
齋藤博、高橋孝輔、浅井暁、犬飼朗博、奥野元保.
低リスク発熱性好中球減少症診療のアンケー
ト調査. 第 11 回日本臨床腫瘍学会学術集会 仙台 2013
高橋孝輔、齋藤博、犬飼朗博、浅井暁、奥野元保.
好中球減少患者における食事制限に関するア
ンケート調査. 第 11 回日本臨床腫瘍学会学術集会 仙台 2013
高橋孝輔、橋本淳、都築佳枝、奥野元保、浅井暁、犬飼朗博、安藤昌彦、岩本斉子、池田裕美、齋
藤博.
フェントステープとワンデュロパッチのはがれやすさの検討 ~患者および看護師の好み
も含めて~. 第 18 回日本緩和医療学会学術大会 横浜 2013
岩本斉子、池田裕美、野々垣杏子、河合美沙子、伊奈ひとみ、川久保亜由美、河邊麻理子、高橋孝
輔、橋本淳、安藤昌彦、齋藤博. フェンタニル貼付剤の貼付部位の検討 ~はがれやすさの比較
と患者・看護師の望む部位~. 第 18 回日本緩和医療学会学術大会 横浜 2013
鈴木緑、和田美佳、山本章子、高橋孝輔、齋藤博.
緩和ケア病棟における血液培養の現状. 第 29
回環境感染学会総会・学術集会 東京 2014
進藤有一郎、市川元司、杉野安輝、八木哲也、進藤丈、小笠原智彦、野村史郎、坂英雄、山本雅史、
谷口博之、鈴木隆二郎、齋藤博、安藤昌彦、川村孝、長谷川好規. 市中肺炎、医療ケア関連肺炎、
院内肺炎患者における多施設共同前向き観察研究(CJLSG0911). 第 53 回日本呼吸器学会学術講演
会
東京 2013
進藤有一郎、小林大介、伊藤亮太、白木晶、後藤康洋、福井保太、井口光孝、冨田ゆうか、岩木舞、
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奥村隼也、齋藤博、安藤昌彦、川村孝、長谷川好規.市中肺炎および医療ケア関連肺炎患者におけ
る耐性菌のリスク因子は共通している:多施設共同前向き観察研究(CJLSG0911).第 53 回日本呼吸
器学会学術講演会 東京 2013
雪田洋介、木村智樹、齋藤博、進藤丈、坂英雄、小島英嗣、小笠原智彦、長谷川好規、近藤征史、
鈴木隆二郎、池田拓也、今泉和良、野村史郎、谷川吉政、谷口博之. EGFR 遺伝子変異陰性進行非小
細胞肺癌非扁平上皮癌に対するペメトレキセド+カルボプラチン併用第Ⅱ相試験. 第 54 回日本肺
癌学会総会
東京 2013
(消化器内科部)
近藤真也、田辺正洋、丹羽康正. 食道癌における化学放射線治療後の遺残・再発病変に対する内
視鏡的切除の長期予後.
第85回日本消化器内視鏡学会総会 シンポジウム 京都
2013
榊原真肇、安藤貴文、後藤秀実. HP 未感染、HP 感線、HP 除菌後の内視鏡所見についての検討. 第
85回日本消化器内視鏡学会総会ワークショップ 京都
2013
(呼吸器外科部)
北村由香、坂倉範昭、内田達男.肺癌術後に間質陰影の増悪をきたした症例の検討. 第 30 回日本呼
吸器外科学会 名古屋 2013
坂倉範昭、森俊輔、千葉眞人、富沢健二、小林祥久、黒田浩章、宇佐美範恭、坂尾幸則、北村由香、
内田達男. 術後膿胸の治療-有茎骨格筋弁充填+胸郭形成+持続胸腔洗浄法. 第 30 回日本呼吸器
外科学会 名古屋 2013
北村由香、石田順造、内田達男.肺癌術後の肺内リンパ鬱滞に関する検討.第 66 回日本胸部外科学
会
仙台 2013
石田順造、保坂誠、松島康.慢性膵炎により喀血を合併した一例.第 36 回日本呼吸器内視鏡学会学
術集会 埼玉 2013
(消化器外科部)
廣田政志、内田達男、村田透、岡田智美、山田知弘、松井隆則、藤光康信、小島宏.膵癌術後遅発
性両側肺転移の 1 切除例.第 68 回日本消化器外科学会総会
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宮崎
2013
岡田智美、山田知弘、廣田政志、松井隆則、藤光康信、小島宏.孤在性線維性腫瘍との鑑別が困難
であった胃 GIST の一例.第 51 回日本癌治療学会学術集会
京都
2013
徳永行彦、畑泰司、豊川晃弘、三宅正和、小林道也、岡本健、飛松和俊、津田政広、三村卓也、高
瀬功三、松井隆則、森田智視、坂本純一、三嶋秀行.
オキサリプラチン末梢静脈投与の血管痛に
対するステロイド混和のランダム化第 II 相試験.第 51 回日本癌治療学会学術集会
京都
2013
吉川貴己、田邊和照、西川和宏、伊藤誠二、松井隆則、木村豊、円谷彰、森田智視、宮下由美、坂
本純一. 進行胃癌に対する術前補助化学療法の至適なコース数の探索 COMPASS 早期解析結果.第
51 回日本癌治療学会学術集会 京都 2013
佐藤純人、永田直幹、松井隆則、岡崎智、金浩敏、中村将人、倉地清隆、大庭幸治、坂本純一、三
嶋秀行. 進行再発大腸癌に対する初回隔週 XELOX+ベバシズマブ療法の第 2 相試験(PHOENiX) .第
51 回日本癌治療学会学術集会 京都 2013
(乳腺科部)
赤羽和久、角田伸行、村田透、藤井正宏、小田高司、梛野正人. 乳癌経験者への就労支援の構築
に向けて.第 21 回日本乳癌学会学術総会
浜松 2013
村田透、赤羽和久、藤井正宏、谷田部恭、小田高司.生検による術前診断が DCIS だったが、切除
標本で浸潤癌と診断された症例の検討.第 21 回日本乳癌学会学術総会 浜松
2013
藤井正宏、赤羽和久、村田透、小田高司.超音波併用乳がん検診への考察-当院手術症例の検討よ
り-.第 21 回日本乳癌学会学術総会 浜松
2013
赤羽和久、角田伸行、藤井正宏、村田透、小田高司、梛野正人.乳癌治療における患者への就労支
援の現状. 第 113 回日本外科学会学術集会
福岡 2013
赤羽和久、角田伸行、藤井正宏、村田透、小田高司、梛野正人.乳癌経験者への就労支援
Supporting for employment or return to work of breast cancer survivors.第 86 回日本産業
衛生学会 松山 2013
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(整形外科部)
二村尚久、筑紫聡、浦川浩、新井英介、小澤英史、中島浩敦、杉浦英志、山田芳久、石黒直樹、西
田佳弘. 四肢長管骨発生骨巨細胞腫の発生部位 -骨端線の位置関係に関する考察―.第 86 回日
本整形外科学会学術総会 広島 2013
杉浦英志、山田健志、奥田洋史、西田佳弘、中島浩敦、山田芳久、石黒直樹.
後骨欠損に対する温熱処理骨再建法.第 86 回日本整形外科学会学術総会 広島
骨・軟部腫瘍切除
杉浦英志、山田健志、奥田洋史、西田佳弘、石黒直樹.
有用性.第 86 回日本整形外科学会学術総会 広島
脊椎転移に対する打ち抜き原体照射法の
2013
山田健志、奥田洋史、西田佳弘、石黒直樹、杉浦英志.
展望.第 86 回日本整形外科学会学術総会
2013
小円形細胞肉腫に対する治療戦略の将来
広島 2013
生田国大、西田佳弘、筑紫聡、浦川浩、新井英介、小澤英史、二村尚久、濵田俊介、杉浦英志、中
島浩敦、石黒直樹. 骨・軟部腫瘍切除再建に移植した自家骨および自家処理骨の成績.第 46 回日
本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会 東京
2013
杉浦英志、吉田雅博、奥田洋史、西田佳弘、中島浩敦、山田健志、山田芳久、石黒直樹.
再発軟
部肉腫に対する切除縁と瘢痕組織の取り扱いについての検討.第 46 回日本整形外科学会骨・軟部
腫瘍学術集会 東京 2013
山田芳久、細野幸三、長谷川弘晃、清水光樹、高橋満、片桐浩久、杉浦英志、中島浩敦、西田佳弘、
石黒直樹. 再発転移巣切除を繰り返し長期無病生存を維持できた滑膜肉腫の 1 例.第 46 回日本整
形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会 東京 2013
清水光樹、山田芳久、長谷川弘晃、細野幸三、中島浩敦、西田佳弘、石黒直樹.
多発肺転移を有
する胸椎血管肉腫患者に対し外来化学療法にて長期生存を得た 1 例.第 46 回日本整形外科学会骨・
軟部腫瘍学術集会 東京 2013
吉田雅博、杉浦英志、奥田洋史、中島浩敦.
後腹膜軟部肉腫に対する動注化学療法の有用性.第
46 回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会 東京
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79--
2013
山田健志、杉浦英志、高橋満.
高リスク小円形細胞肉腫に対する大量化学療法の適応と限界.第
46 回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会 東京
中島浩敦、吉田雅博、宮本健太郎、山田健志.
2013
良性骨腫瘍掻爬後の骨欠損に対する配向連通気孔
構造を有する人工骨補填材(リジェノス)の使用経験.第 46 回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学
術集会 東京 2013
二村尚久、西田佳弘、筑紫聡、浦川浩、新井英介、小澤英史、生田国大、濵田俊介、杉浦英志、中
島浩敦、石黒直樹. 骨外 Ewing 肉腫の切除縁設定に関する考察:化学療法後の画像に基づいてよ
いか.第 46 回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会 東京
2013
新井英介、西田佳弘、中島浩敦、山田芳久、筑紫聡、浦川浩、小澤英史、二村尚久、石黒直樹. 腓
骨採取部にβTCP 移植を行った患者の骨形成および足関節アライメントの解析.第 46 回日本整形外
科学会骨・軟部腫瘍学術集会 東京 2013
中島浩敦、吉田雅博、宮本健太郎、山田健志.
下腿近位軟部肉腫広範切除後に膝蓋腱再建を行っ
た 1 例.第 46 回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会、2013 年 7 月 11 日~12 日、東京
細野幸三、山田芳久、長谷川弘晃、清水光樹、平田仁、石黒直樹.
広背筋皮弁による再建を行っ
た前腕発生高悪性軟部肉腫の 2 例.第 46 回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会
奥田洋史、杉浦英志、吉田雅博、西田佳弘、石黒直樹、山田健志.
2013
東京
2013
嚢胞を有する滑膜肉腫の画像
的特徴と診断法についての検討.第 46 回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会 東京 2013
奥田洋史、杉浦英志、吉田雅博、濵田俊介、西田佳弘、石黒直樹、山田健志. 脂肪系腫瘍の ECRI
と病理像との関係.第 46 回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会 東京
2013
(臨床研究検査部)
鈴木緑、山本章子、高橋孝輔、齋藤博、和田美佳.
緩和ケア病等における血液培養の現状.第29
回日本環境感染学会総会 東京 2013
中西速夫、斎藤卓也、古屋朋美、近藤英作. 日本人由来 HER2 陽性胃がん細胞パネルの樹立とその
分子標的薬感受性. 第102回日本病理学会総会
札幌 2013
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中西速夫、遊佐亜希子、舎人誠、益田泰輔、山本修平、新見京、大河内美奈、伊藤誠二、馬場嘉信、
本田裕之、近藤英作、新井史人. 新規血中循環がん細胞(CTC)単離デバイスを用いたマウスモデル
における CTC の動態に関する研究. 第 72 回日本癌学会学術総会 横浜 2013
遊佐亜希子、舎人誠、益田泰輔、山本修平、大河内美奈、伊藤誠二、岩田広治、近藤英作、馬場嘉
信、本田裕之、新井史人、中西速夫. 新規血中循環がん細胞(CTC)迅速単離装置の開発と 1 細胞遺
伝子解析. 第 72 回日本癌学会学術総会 横浜 2013
中西速夫、古屋朋美、斉藤卓也、伊藤誠二、近藤英作. FGFR2 増幅胃がんの特性解析と分子標的治
療の検討. 第 86 回日本胃がん学会総会 横浜 2013
齊藤卓也、伊藤誠二、谷田部恭、山道啓吾、近藤英作、中西速夫. HER2 陽性(IHC2+)肝転移性胃が
んの臨床病理学的特徴と肝転移巣由来胃がん細胞株の Trastuzumab 感受性の検討. 第 86 回日本胃
がん学会総会 横浜 2013
(緩和ケア部)
橋本淳、久永みゆき、林美子、側島友、駒田雄一、船橋浩一、玉木宣人.地域がんサポートチーム
による訪問活動が在宅移行に与える影響~チーム活動前後の比較~.第 18 回日本緩和医療学会学
術大会 横浜 2013
(看護部)
竹内麻純、岩井美世子、山田佳代子.B県立病院の看護管理者の労働時間の実態調査とその影響要
因.第 44 回日本看護学会看護管理 大阪
2013
荻野由起子、青山良枝、藤井たけ、青山雅子.KYT学習会を導入して医療安全対策を考える.第
52 回全国自治体病院学会 京都 2013
蒲野洋子、青山良枝、近藤俊美、内藤由美子、安田千雅子、松井隆則、村田透、藤井正宏、赤羽和
久、浅井暁、加藤正孝.抗癌剤投与末梢ルートの看護師による穿刺システム構築とその導入までの
道程.第 51 回日本癌治療学会学術集会 京都 2013
岩本斉子、池田裕美、野々垣杏子、河合美沙子、伊奈ひとみ、川久保亜由美、河邉麻理子、髙橋孝
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輔、橋本淳、安藤昌彦、齋藤博.フェンタニル貼付剤の貼付部位の検討 ~はがれやすさの比較と
患者、看護師の望む部位~.第 18 回日本緩和医療学会学術大会 横浜 2013
山内恵美子、蒲野洋子、池田慶子、山口敦子、池田真理子、松尾規仁、都築佳枝、藤田孝義、勝美
優子、加藤正孝、杉田英樹、近藤俊美.病院医療チームで取り組んだHPNクリニカルパスの作成.
第 52 回全国自治体病院学会 京都 2013
久永みゆき、林美子.地域がんサポートチームの住宅支援の現状.第 28 回日本看護学会学術集会
新潟
2014
犬塚麻希、小林眞紀子、西田美由希、松坂眞由美、青山雅子.看護師対象の手術室見学の取り組み.
第 52 回全国自治体病院学会 京都 2013
小田原名歩、榊原佳子、渡邊祥子、阿部まゆみ、安藤詳子.術前化学療法を受ける乳がん患者の意
志決定プロセスと気がかり.第 28 回日本がん看護学会学術集会 新潟 2014
【国内学会地方会】
(乳腺科部)
不破嘉崇、村田透、赤羽和久、藤井正宏.穏やかな経過をたどった、巨大化生性乳癌 (metaplastic
carcinoma)一例.第 10 回日本乳癌学会中部地方会
名古屋
2013
西前香寿、不破嘉崇、藤井正宏、村田透.術前診断に苦慮した非浸潤性乳管癌の 1 例.第 41 回愛
知臨床外科学会 名古屋 2014
(整形外科部)
山田健志、細野幸三、大田剛広、杉浦英志.骨軟部腫瘍と鑑別を要した gossypiboma の 2 例.第 121
回中部日本整形外科災害外科学会・学術集会 名古屋
2013
【研究会】
(乳腺科部)
赤羽和久.就労支援 ~いつやるの? 今でしょ!~. 多地点合同メディカル・カンファレンス
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82--
[2013-第 9 回] 名古屋 2013
赤羽和久、角田伸行、藤井正宏、村田透、小田高司、梛野正人.乳癌経験者への就労支援.第 53
回東海乳腺疾患懇話会 名古屋 2013
藤井正宏、村田透.症例提示「HBOC への取り組み」
第 54 回東海乳腺懇話会 名古屋 2013
Murata T.Breast cancer in Japan. Tumor Board in Johns Hopkins Breast Center. Baltimore,
MD,USA
2013
村田透. 乳腺外科における現状.第 1 回遺伝性腫瘍研究会 名古屋 2013
藤井正宏.「当院におけるランマークの使用経験」西三河乳がんセミナー 名古屋 2013
藤井正宏.抗癌剤維持療法について.Novartis Workshop for Breast Cancer Treatment 名古屋
2013
藤井正宏.石灰化について.名古屋市医師会マンモグラフィ勉強会
名古屋 2013
藤井正宏、西前香寿、不破嘉崇、村田透.臨床試験への当院の取り組み. 第 4 回濃尾乳癌研究会
名古屋
2013
(消化器外科部)
岡田智美、 廣田政志、松井隆則、山田知弘、藤光康信、小島宏.開腹下内側アプローチによる上
方郭清.第 4 回中部消化器外科治療研究会
名古屋
2013
(整形外科部)
山田健志.腎発生骨外性ユーイング肉腫肺転移例.2013 年度日本ユーイング肉腫研究グループ総会
症例検討会
東京 2014
大田剛広、山田健志、細野幸三.肺・胸膜多発転移による血胸で発症した 16 歳男性の大腿筋肉内
軟部悪性腫瘍.第 65 回東海小児がん研究会 名古屋
-
- 83
83--
2014
細野幸三、山田健志、大田剛広.右肋骨腫瘍の一例.第 31 回静岡骨軟部腫瘍研究会
浜松
2014
細野幸三、山田健志、大田剛広、伊藤潤平、村上善子、谷田部恭.右第 4 中手骨骨腫瘍の 1 例.第
77 回東海骨軟部腫瘍研究会 名古屋 2013
山田健志、細野幸三、大田剛広、谷田部恭.高齢者の左膝から下腿部軟部肉腫.第30回静岡骨軟
部腫瘍研究会 浜松 2013
山田健志、細野幸三、大田剛広、谷田部恭.左上肢神経原性腫瘍.第30回静岡骨軟部腫瘍研究会
浜松
2013
山田健志、細野幸三、大田剛広、杉浦英志、兵藤伊久夫.初診時多発肺転移を有する右大腿部骨外
性ユーイング肉腫の1例.第 30 回骨軟部腫瘍治療法検討会
名古屋
2013
(放射線科部)
山本晶子、上岡久人、浅井龍二. 膿胸関連リンパ腫の1例.
レンス
第 99 回名古屋レントゲンカンファ
名古屋都市センター 2014
(看護部)
渡邊祥子、 阿部まゆみ、 萩原加寿巳、光行多佳子、橋本淳、 安藤詳子.がん専門病院における
「乳腺サロン」開発プロセスと参加者意識.日本死の臨床研究会全国大会 松江 2013
阿部まゆみ、渡邊祥子、萩原加寿巳、光行多佳子、橋本淳、安藤詳子.がん専門病院における緩和
デイケアの開発のプロセスと参加者意識.日本死の臨床研究会全国大会 松江
2013
【院内看護研究発表】2014 年 3 月
山本陽子.看護記録へのアプローチにより時間外削減に繋げる.6 階病棟
中嶋聖子.ケースカンファレンス改正によるグループダイナミクスの効果 帰納法分析を行った2
症例の紹介.4 階病棟
清水友理.結核治療を行う患者の早期抑制解除への取り組みにおける一考察.3 階病棟
-
- 84
84--
宇津野貴子.手術終了後の病棟への患者移送の実現に向けて.手術室
【その他の講演】
(乳腺科部)
藤井正宏、西前香寿、不破嘉崇、村田透.乳癌手術パスの現状と問題点.院内クリニカルパス大会
岡崎
2013
(消化器外科部)
松井隆則.リザーバーと上手に付き合おう(院内講演会、看護師さん向け、同じ内容合計 5 回)
(整形外科部)
山田健志、細野幸三、大田剛広.日常診療の中での軟部腫瘍診断と治療.豊田加茂外科整形外科医
会
豊田 2013
山田健志.軟部腫瘍の診断、生検について.第 3 回名古屋運動器腫瘍セミナー
名古屋
2013
細野幸三.転移性骨腫瘍の診断、治療(最近ご紹介をいただいた症例を中心に).岡崎整形外科医
会
岡崎 2013
大田剛広.四肢末端の骨軟部腫瘍.岡崎整形外科医会
岡崎
2013
山田健志.小円形細胞肉腫に対する大量化学療法の適応と治療成績-当研究会発表症例(第 50 回
-5、第 66 回-5)の追跡報告-.第 78 回東海骨軟部腫瘍研究会 名古屋 2013
(放射線科部)
浅井龍二. 胸部 X-P で見逃しやすい症例(2). 第 195 回岡崎医師会呼吸器カンファレンス
2013
浅井龍二. 定位放射線治療の実際(脳と肺). 第 198 回岡崎医師会呼吸器カンファレンス
2014
(緩和ケア部)
橋本淳.エンド・オブ・ライフケアにおける倫理問題への対応.高浜分院院内教育研修会 高浜
-
- 85
85--
2013
橋本淳.医療者と本音で話してみませんか?.リレー・フォー・ライフ in 岡崎 岡崎
2013
橋本淳.がん患者の地域連携と地域緩和ケアセンター(仮称).第 1 回岡崎地域緩和ケアカンファ
レンス 岡崎 2013
橋本淳.当院の緩和ケアの歴史と地域緩和ケアセンター(仮称)開設に向けて.平成 25 年度ホス
ピス緩和ケア週間企画「緩和ケアの今とこれから」
岡崎 2013
橋本淳.県立病院が緩和デイケアセンターを設置するまで.第 2 回緩和デイケアスタッフ人材育成
セミナー 名古屋 2013
橋本淳.がん性疼痛に対する治療.愛知県立大学認定看護師教育課程 がん性疼痛分野講義
橋本淳.終末期における臨床倫理.愛知病院院内勉強会
2013
2013
橋本淳.ターミナルケアとは?専門職として必要な知識.愛知県シルバーサービス振興会ターミナ
ルケア研修会 名古屋 2014
橋本淳.看取りの援助とコミュニケーション.愛知病院院内講演 2014
橋本淳.がんセンター愛知病院の地域緩和ケアセンターの取り組み.第 6 回岡崎在宅緩和ケア研究
会
2014
(看護部)
渡邊祥子.緩和デイケアでの患者様とのかかわり.岐阜勤労者医療協会みどり病院市民在宅緩和ケ
ア学習会 岐阜 2013
岩本斉子.疼痛緩和の実際.公立学校共済組合東海中央病院第 62 回緩和ケア勉強会
【研究助成金、班研究等科学研究費】
-
- 86
86--
各務原 2014
(整形外科部)
平成 25 年度厚生労働省労働科学研究費班員
研究課題:小児固形腫瘍領域で欧米臨床試験導入済みの国内適応外抗腫瘍薬のエブデンス確率のた
めの研究.課題番号 H23-臨研推-一般-008
(臨床研究検査部)
愛知県「知の拠点」重点プロジェクト P3 超早期診断技術開発プロジェクト
G2 初期がんなどの微小な病変を高精度に検出するベッドサイド型デバイスの開発
(グループリーダー馬場嘉信、サブグループリーダー中西速夫)
厚労省科研費第3次対がん総合戦略(代表
関戸好孝、分担
中西速夫)
悪性中皮腫の増殖、分化に係る細胞特性に基づく新規治療法の開発
日本学振興会基盤研究(C)(代表 吉田憲司、分担
中西速夫)
口腔がん可視化による早期診断のための光イメージング法に関する基礎的研究
日本学振興会基盤研究(C)(代表 後藤満雄、分担
中西速夫)
口腔扁平上皮がんの浸潤移行、薬剤耐性におけるがん幹細胞ならびに上皮間葉移行の役割
新学術領域研究(代表 堀勝、分担 中西速夫)
医療用マイルドプラズマによる創傷治癒の確立とプライマー組織細交互作用の解明
民間との共同研究(中外製薬)
日本人由来 HER2 陽性胃癌細胞株、Trastuzumab 耐性株等を用いた HER2 陽性胃癌に対する新しい分
子標的療法に関する基礎的研究
-
- 87
87--
2 公開講座
【第1回】
テーマ:がん医療の最前線‐予防から診断・治療まで
日 時:平成 25 年 9 月 7 日
場
所:岡崎げんき館 3階講堂
演題と講師
1.「最新のがん放射線治療」
放射線科部専門員 内山 薫
2.「乳がん治療の最新情報」
乳腺科部長 村田 透
3.「肺がんの診断と治療」
呼吸器内科部長 奥野元保
4.「がん患者と家族が心がける感染防止」
看護部
和田美佳
【第2回】
テーマ:がん医療の最前線‐予防から診断・治療まで
日 時:平成 26 年 3 月 1 日
場
所:岡崎げんき館 3階講堂
演題と講師
1.「大腸がんの治療」
地域医療支援部長 松井隆則
2.「食道がんの診断と治療」
消化器内科部医長 近藤真也
3.「がん治療と整形外科・リハビリテーション」
整形外科部長 山田健志
4.「がんの痛みのコントロール」
看護部
池田裕美
-
- 88
88--
3 出前講座
日 時:平成 25 年 6 月 4 日
場
所:蒲郡市立大塚中学校
乳腺科部医長 藤井正宏
看護部 榊原佳子
「知っておきたい乳がんの知識」
日
時:平成 25 年 6 月 25 日
場
所:岡崎市立六ツ美西部小学校
副院長 内田達男
「肺がんの現状と最新治療」
日時:平成 25 年 7 月 12 日
場所:岡崎市北部地域交流センター
院長
齋藤博
「がんの予防と早期診断」
日時:平成 25 年 9 月 5 日
場所:蒲郡市民会館
消化器内科部長 榊原真肇
「大腸がんの予防と早期発見、早期治療」
日時:平成 25 年 9 月 12 日
場所:岡崎市福祉会館
内視鏡部長
藤田孝義
「大腸がんで生命を落とさないために」
日時:平成 26 年 2 月 1 日
場所:岡崎市立根石小学校
看護部 榊原佳子
看護部 奥田和美
看護部 和田美佳
-
- 89
89--
「手の汚れを見てみよう&AEDの使い方」
-
- 90
90--
類似病院との比較(平成24年度)
愛知県
栃木県
群馬県
埼玉県
千葉県
兵庫県
(単位:千円)
宮城県
順
が
ん
がんセンター 位 が
んが
んが
んが
んが
ん
セ ン タ ー
セ
ン
タ
ー
セ
ン
タ
ー
セ
ン
タ
ー
セ
ン
タ
ー
セ
ン
タ
ー
愛知病院
項 目
【独立行政法人)
事 業 開 始 年 月
(開設許可年月日等) S29.11.1
一
般
220
病 結
核
50
床
感
染
症
6
数
計
276 7
総
収
益 1,720,992 7
医
業
収
益 1,495,915 7
入 院 収 益 1,032,690 7
外 来 収 益
388,743 7
他 会 計 負 担 金
30,465 2
そ の 他 収 益
44,016 6
医 業 外 収 益
225,078 6
受取利息配当金
45 5
1
国 庫 補 助 金
2,909 6
0
他 会 計 補 助 ・ 負 担 金
183,479 6
0
そ
の
他
収
益
38,645 2
床
別
利
益
0 3
当 特
費
用 1,903,949 7
た 総
り 医
業
費
用 1,836,227 7
損
職 員 給 与 費
964,922 6
益
材
料
費
428,333 7
計
減 価 償 却 費
91,738 6
算
研
究
研
修
費
7,078 7
書
そ の 他 費 用
344,156 7
医 業 外 費 用
67,723 7
支 払 利 息
26,269 4
そ の 他 費 用
41,453 7
特
別
損
失
0 6
経常利益(損失(△)) △ 182,956 7
当 年 度 純 利 益 ( 損 失 ( △ ) ) △ 182,957
7
負 担 金 合 計
213,943 7
S59.8.1
S30.11.21
324
332
0
0
0
0
324
332
2,695,941 2,458,675
2,166,429 2,206,745
1,436,931 1,290,267
656,261
827,527
0
89
73,236
88,863
529,512
251,930
88
67
4,128
3,239
502,778
228,382
22,518
20,241
0
0
2,772,821 2,587,791
2,642,340 2,471,620
1,125,923
932,141
612,309
840,217
235,426
179,031
23,519
34,737
645,163
485,797
124,332
98,684
49,420
53,435
74,913
45,248
6,149
17,487
△ 70,731 △ 111,629
△ 76,881 △ 129,115
502,778
228,471
S50.11.1
S47.11.1
S59.5.22
S42.4.1
400
0
0
400
3,633,835
3,043,562
1,762,878
1,144,626
3,739
132,319
590,273
1,648
3,263
573,354
12,008
0
3,615,815
3,486,245
1,666,038
1,045,215
207,450
45,527
522,015
129,451
19,117
110,332
120
18,140
18,019
577,093
341
0
0
341
4,158,112
3,261,361
1,882,883
1,337,496
0
40,982
896,751
310
6,219
786,306
103,917
0
3,759,237
3,589,396
1,674,257
1,180,051
178,653
17,460
538,975
169,842
11,133
158,709
0
398,874
398,874
786,306
400
0
0
400
3,400,836
3,119,333
1,753,606
1,288,807
29
76,891
274,951
27
4,726
249,366
20,830
6,553
3,271,552
3,163,807
1,508,621
1,154,144
74,399
24,578
402,066
101,024
17,610
83,414
6,721
129,453
129,284
249,396
383
0
0
383
2,471,149
2,421,293
1,351,390
513,085
489,831
66,988
47,531
38
0
34,659
12,832
2,325
2,346,215
2,235,268
1,095,730
562,681
181,277
28,916
366,663
110,007
51,085
58,922
939
123,549
124,935
524,490
3,282
7,076
15,870
2,176
3,109
25,444
65
353
57,375
131
613
900
10,238
404
4,196
4,193
3,365
24,039
407
902
21,192
1,024
116
33,859
1,343
2,925
61,768
131
562
650
14,788
467
4,675
6,072
4,187
31,532
診療行為別収入
1
人
1
日
入
院
診
療
収
入
1
人
1
日
外
来
診
療
収
入
投
薬
収
入
注
射
収
入
処置及び手術収入
検
査
収
入
放 射 線 収 入
入
院
料
入 院 時 食 事 療 養 収 入
そ
の
他
計
診
診
収
入
初
料
再
料
投
薬
収
入
注
射
収
入
処置及び手術収入
検
査
収
入
放 射 線 収 入
そ の 他 収 入
計
( 参
考 )
DPC実施時期
看護体制
1,137
5,990
6,858
1,489
990
22,573
1,789
978
41,803
349
590
1,282
4,861
423
3,304
3,815
2,733
17,357
―
7:1
3
3
7
3
3
6
1
6
7
1
4
4
7
6
7
6
4
7
678
721
13,884
604
75
32,733
1,529
2,217
52,440
178
560
1,702
7,174
687
4,330
2,526
2,846
20,003
H21.4
7:1
1,412
7,465
13,570
1,987
2,605
16,926
1,455
1,132
46,552
129
667
579
13,599
919
4,051
7,689
1,343
28,978
―
10:1
-92-
- 92 -
―
7:1
H20.7
7:1
(単位:千円)
596
499
1,085
930
18,053
10,884
821
681
145
204
34,092
33,757
1,581
1,601
2,356
2,170
58,729
50,726
129
170
570
597
8,264
2,123
9,519
7,617
466
564
5,415
5,319
6,764
5,721
2,322
2,622
33,450
24,732
H21.4
7:1
H20.4
7:1
愛知県
栃木県
群馬県
埼玉県
千葉県
兵庫県
宮城県
順
が
ん
がんセンター
んが
んが
んが
んが
ん
セ ン タ ー
位 が
セ
ン
タ
ー
セ
ン
タ
ー
セ
ン
タ
ー
セ
ン
タ
ー
セ
ン
タ
ー
愛知病院
【独立行政法人)
項 目
稼 病
※
率 (%)
67.7 7
75.1
75.9
84.2
83.5
81.8
73.0
働 平 均 在 院 日 数 ( 一 般 ) (日)
15.2 4
16.8
16.4
14.7
11.9
14.2
17.7
状 1 日 平 均 外 来 患 者 数 (人)
252 7
434
387
777
489
629
324
況 外 来 入 院 患 者 比 率 (%)
90.7 -
119.7
103.0
155.0
139.2
129.0
77.9
(円)
41,803 7
52,440
46,552
57,375
61,768
58,729
50,726
(円)
17,357 7
20,003
28,978
24,039
31,532
33,450
24,732
(円)
335,887 2
273,080
348,729
309,350
277,500
297,009
268,003
(円)
53,474 7
66,379
82,498
69,952
102,717
91,579
68,406
(千円)
33,971 1
17,129
29,838
28,068
24,455
33,186
25,899
(千円)
33,699 5
14,481
46,128
56,217
40,469
40,452
31,692
2,139 1
5,028
2,285
5,771
7,863
2,494
5,245
12.4 3
18.7
9.3
15.9
18.9
7.3
21.2
12.4 3
18.7
9.3
15.9
18.9
7.4
21.2
収
益
状
況
入
当
外
当
医
当
看
当
検
当
放
当
床
利
用
院 患 者 1 人 1
た り 診 療 収
来 患 者 1 人 1
た り 診 療 収
師 1 人 1
た り 診 療 収
護 職 員 1 人 1
た り 診 療 収
査 技 師 年 間 1
た り 検 査 収
射 線 技 師 年 間 1
たり放射線検査収
日
入
日
入
日
入
日
入
人
入
人
入
繰
※
1病床当たり他会計繰入金額 (千円)
入
金
※
の 他 会 計 繰 入 金 対 総 収 益 (%)
状 他
会 計 繰 入 金
※ 況
(%)
対
経
常
収
益
経
常
収
支
比
率 (%)
90.4 7
97.4
95.7
100.5
110.6
104.0
105.3
医
業
収
支
比
率 (%)
81.5 7
82.0
89.3
87.3
90.9
98.6
108.3
修 正 医 業 収 支 比 率 (%)
79.8 7
82.0
89.3
87.2
90.9
98.6
86.4
※
営 職 員 給 与 費 対 医 業 収 益 (%)
64.5 7
52.0
42.2
54.7
51.3
48.4
45.3
※
減 価 償 却 費 対 医 業 収 益 (%)
6.1 3
10.9
8.1
6.8
5.5
2.4
7.5
経
状 病床100床当たり実質損益
(千円)
△ 396,900 4 △ 579,658 △ 357,587 △ 559,073 △ 387,431 △ 120,112 △ 399,556
(千円)
△ 182,957 7
(千円)
△ 83,492 7
186,574
支 払 利 息 対 医 業 収 益 (%)
1.8 4
(人)
病
況 純
病
概
※
床 1 0
利 益 (
床 1 0
算キャッシ
0 床 当 た
△ ) 純 損
0 床 当 た
ュフロー発生
り
失
り
額
18,019
398,875
129,284
124,934
51,255
276,756
587,575
213,944
312,498
2.3
2.4
0.6
0.3
0.6
2.1
11.6 1
18.5
15.4
22.5
28.5
27.7
19.1
(人)
72.8 2
81.2
64.9
106.0
91.2
91.4
73.9
(人)
6.9 4
9.6
6.6
13.0
5.0
8.6
5.7
(人)
3.3 1
5.9
6.6
5.3
6.5
6.6
3.9
(人)
3.3 1
9.3
6.0
9.5
9.4
7.0
5.0
(人)
106.5 1
131.2
111.5
168.3
151.9
162.3
115.4
齢 (才)
38 7
38
39
41
40
41
39
状 医 師 1 人 当 た り
(円)
1,384,643 2
病
医
病
※
看
職 病
※
事
病
※
員 放
病
※
臨
病
※ の
全
※
職
床 1 0 0 床 当 た
師
床 1 0 0 床 当 た
護 部 門 職 員
床 1 0 0 床 当 た
務 部 門 職 員
床 1 0 0 床 当 た
射 線 部 門 職 員
床 1 0 0 床 当 た
床 検 査 部 門 職 員
床 1 0 0 床 当 た
職
員
員
平
均
年
り
数
り
数
り
数
り
数
り
数
り
数
△ 76,881 △ 129,115
1,241,441 1,356,056 1,278,365 1,501,431 1,264,013 1,320,359
平 均 給 与 月 額
看 護 師 1 人 当 た り
(円)
429,805 7
449,562
475,045
488,555
462,885
488,599
況 平 均 給 与 月 額
その他医療技術員1人当たり
(円)
650,186 1
472,236
521,926
591,774
547,031
607,264
給
与
月
額
事 務 職 員 1 人 当 た り
(円)
549,046 4
552,648
527,851
547,827
606,695
573,540
平 均 給 与 月 額
施設 1 床 当 た り 固 定 資 産 額
(千円)
16,760 7
36,617
45,164
24,572
20,429
19,956
設備 (
償 却 資 産 )
注:類似病院の計数は、「平成24年度地方公営企業決算の状況」報告値を愛知県が独自に集計・分析したもの。
注:左枠外に※印のある項目は、順位が小さい順となっている。
- 93 -
-93-
457,123
492,559
475,456
18,095
平成 26 年度 年報
愛知県がんセンター愛知病院
〒 444-0011 岡崎市欠町栗宿 18
電話〈0564〉21 - 6251 ㈹
Home Page :
http://www.pref.aichi.jp/aichi-hospital/
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