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出発点:がんの原因の3割はたばこ どう予防するか(個人として、社会
出発点:がんの原因の3割はたばこ どう予防するか(個人として、社会として) 3 2 2 1 1 3 3 30 5 たばこ 5 5 大人の食事や肥満 5 5 30 Tobacco Adult diet/obesity Sedentary lifestyle Occupational factors Family history of cancer Viruses/other biologic agents Perinatal factors/growth Reproductive factors Alcohol Socioeconomic status Environmental pollution Ionizing/ultraviolet radiation Prescription drug/medical procedures Salt/other food additives/contaminants data from Harvard Center for Cancer Prevention: Harvard Report on Cancer Prevention, Volume 1: Causes of Human Cancer, Cancer Causes Control 1996 ;7:S3-S59. 20C: The Cigarette Century プロダクト イノベーション 1950’ フィルター 1960’ 低タール・ニコチンたばこ 1970’ アンモニア 1980’ “安全な” シガレット, ハイテク 1990’ 低副流煙たばこ (... 無煙たばこ) http://www.cigarettecentury.com/ 変化しつづける タバコ 喫煙タバコ 無煙タバコ 電子タバコ Tobacco Atlas, ACS !既成概念への挑戦! !本質は変わらない! 燃焼による煙の発生 受動喫煙規制・年齢規制・ たばこ税を免れる? 喫煙も無煙もタバコ製品 煙も「蒸気」も有害物質 合法も非合法も依存物質 タバコがやめられない、なぜ? 「ニコチン」への薬物依存 ニコチン依存症のメカニズム ニコチンは7秒 で脳内に達する ニコチン受容体と結合し ドーパミンを放出させる 結合 結合 ドーパミンの放出 ニコチン受容体 タバコがヤメられない、なぜ? 産業構造・税収への経済依存 時価総額6.6兆円! 成人喫煙者数 2200万人 販売数量 3000億本 販売額 4兆円 たばこ税 2兆3000億円 JTの国内シェア 60% JT従業員数 5万人(連結) 9千人(単体) 販売許可店数 27万店 たばこ自販機数 30万台 たばこ耕作者数 6000戸 21世紀: 便益 < 損失 過去 現在 未来 税収年間2兆円 間接費用 直接費用 医療費 火災、清掃 対策費用 労働生産性の低下 訴訟費用? 社会損失5−7兆円 引き換えに失うもの LIFE 喫煙者13万人/年:緩慢なる自殺 非喫煙者6800人/年:緩慢なる他殺 超過医療費1兆7000億円 社会損失5-7兆円 ! 喫煙者→平均10年の余命短縮 (たばこ1本で縮まる命は14分) CDC Office on Smoking and Health 受動喫煙防止条例の施行された2010年 米国公衆衛生総監報告書の結論 1.タバコ煙への曝露には安全レベルはない 2.タバコ煙によるダメージは直ちに起こる 3.長く喫煙するほどダメージも大きい 4.シガレットは依存を生じるように 設計されている 5.受動喫煙を含む低レベルでの曝露も 危険である 6.安全なシガレットはない 学術団体(Science) 禁煙推進学術ネットワーク 1997.4 2007.12 1999.12 2008.6 2000.7 2009.9 2001.11 2010.5 2002.4 2010.6 2002.9 2010.7 2003.9 2011.4 2003.1 2012.1 2004.5 2006.6 各種イベントの 持ち回り開催 NGOs Hokkaido 全国タバコフリー推進団体 ネットワーク 26 地方グラスルーツ団 体と全国規模の団体との 協同体 Tokyo 2011: タバコフリー Osaka フォーラムin国会 ! 2013: タバコフリー フォーラム(ネット) (FCTCの日) Okinawa 禁煙推進の政治グループ •国会議員 (2002-): FCTC, 健康増進法 •地方議員 (2009-): 神奈川県受動喫煙防止条例 •スモークフリーキャラバン (2011-): 受動喫煙防止条例策定の要望 •新たな政党 (2013-): 受動喫煙防止法の上程 「がん政策サミット2014 〜~六六位⼀一体でがん対策を⾼高め続けよう〜~」 がん対策の好事例例を共有する 分 野 「がんの予防」 〜~たばこ対策〜~ 国⽴立立がん研究センターがん対策情報センター たばこ政策研究部部⻑⾧長 望⽉月友美⼦子 [email protected] なぜ「たばこ」か? NCDと⽣生活習慣との関連 -これらの疾患の多くは予防可能- 1. 分野が⽬目指すアウトカム⽬目標 喫煙率率率の減少 成⼈人12%(2022年年)→0%? 未成年年0%(2022年年) 妊婦0%(2022年年) ★ハイリスクグループへの重点介⼊入 (社会経済、妊婦、がん患者) 受動喫煙機会の減少 ⾏行行政機関・医療療機関・教育機関 0%(2022年年) 職場0%(2020年年) 家庭0%(2022年年) 飲⾷食店15%(2022年年)→0% たばこ消費量量の減少 15歳以上⼀一⼈人当たり消費量量1000本(2022年年) シガレット以外の製品(無煙、電⼦子)の把握 ⇒がん罹罹患率率率・死亡率率率の減少、がん患者のQOL向上 がん政策サミット2014 ~六位一体でがん対策を高め続けよう~ 8 2.その分野でいま⼤大切切なこと がん政策サミット2014 ~六位一体でがん対策を高め続けよう~ 9 2.その分野でいま⼤大切切なこと がん政策サミット2014 ~六位一体でがん対策を高め続けよう~ 10 3. 患者の皆さんから紹介された好事例例・例例 事務 都道府 局分 県 施策名 類 1 A 北北海道 たばこ対策促進事業 3 A 26 A 42 A 53 54 A A 58 B 69 B 71 B 75 B ⾃自県で実施されている好事例例候補:事例例 アウトカム⽬目標 との連関性 強 喫煙防⽌止の普及啓発、未成年年者喫煙対策、禁煙相談、禁煙 内容の説明 ⽀支援。新聞、テレビ、ホームページなどを活⽤用し、「禁煙 週間」「がん征圧⽉月間」(9⽉月)などのキャンペーンを実施。 秋⽥田県 喫煙者を減らす。 現在の成⼈人男⼥女女で20.5%を、5年年以内に16.8%に 減らす。 京都府 ・喫煙率率率の低下 ・未成年年者に対してたばこ⼊入⼿手不不可の環境づくり…コンビ ニエンスストアで年年齢確認 徳島県 受動喫煙の機会を有す ⾏行行政機関 0% 医療療機関 0%、職場 『受動喫煙の る者を減らす(10年年 ない職場の実現』 家庭 3% 飲⾷食店 17% 以内) 沖縄県 喫煙率率率の半減 国に対するたばこ増税への提⾔言 沖縄県 受動喫煙防⽌止の推進 健康増進法25条の実施強化に向けて、受動喫煙防⽌止条例例 制定を要請する 北北海道 受動喫煙対策のための 禁煙・分煙の施設を「おいしい空気の施設推進事業」の登 環境整備 録施設数の増加を図るとともに 施設紹介など登録による効果のPR、職場における禁煙・ 分煙の取り組みを⽀支援。 京都府 禁煙対策 ・喫煙を減らす ・喫煙を防⽌止する:がん拠点病院等に禁煙に関する相談や 治療療の供給体制を充実させる 京都府 たばこの対策 ・防煙対策・⽣生活習慣などがん予防についての正しい知識識 を教育する ・受動喫煙防⽌止… 広島県 がん予防 たばこ対策 受動喫煙の防⽌止のために、公共の場の禁煙・分煙対策の推 進 強 強 強 強 強 強 強 強 強 好事例例の視点 1. ⽬目標設定 国と独⽴立立(北北海道、群⾺馬、沖縄)、 5年年以内(秋⽥田) 2. マンパワー確保 推進員(茨城、兵庫) 3. 多様な実施者 教育(秋⽥田、東京、岐⾩阜、佐賀、 ⿅鹿鹿児島)、コンビニ(京都)、拠点病院(京都) 4. キャンペーン資源 電⼦子媒体(北北海道、⿅鹿鹿児島、 広島) 5. 法整備 受動喫煙防⽌止条例例(神奈奈川・兵庫は既設、 沖縄は要請) 6. 認定・認証 禁煙店(北北海道、三重、⿅鹿鹿児島) 7. その他 分煙推進をやめる(⼭山梨梨)、増税要望 (沖縄) がん政策サミット2014 ~六位一体でがん対策を高め続けよう~ 12 4. 私が考える好事例例とその理理由 1. ⽬目標設定 独⾃自の問題分析に基づいた設定が必要 (対象集団、指標、数値⽬目標、各施策の⽬目標) 2. マンパワー確保 新規推進員のみならず既存の⼈人 材活⽤用、地域NGO/NPOとの恊働 3. 多様な実施者 教育、医療療(拠点病院、医療療機 関)、企業、保険者(タバコ産業はNG) 4. キャンペーン資源 無料料/廉価媒体の活⽤用・開拓拓 5. 法整備 受動喫煙防⽌止条例例は前例例の⽋欠陥を分析、 克服のための戦略略が必要 6. 認定・認証 全⾯面禁煙の推奨で社会通念念を変える 7. その他 国への政策提⾔言、⾃自治体間の連携、⾃自治 体内の連携 がん政策サミット2014 ~六位一体でがん対策を高め続けよう~ 13 5. その事例例を他県で実⾏行行するためのポイント 1. 政策⽬目標の可視化⇒単に、喫煙率率率を下げる、 ということだけでなく、その先も⽰示す 2. 費⽤用対効果の追求⇒予算確保、最⼤大効果 3. 実施主体の確保とエムパワメント⇒地域⼈人 材資源の活⽤用、学習による知識識・技術向上 4. 資材共有⇒サクセスのリサイクル 5. 政策形成過程の厳格化⇒たばこ産業の排除、 住⺠民監視に耐える透明化と⽀支援獲得 がん政策サミット2014 ~六位一体でがん対策を高め続けよう~ 14