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水をかけても発熱しない生石灰乾燥剤『I・C』

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水をかけても発熱しない生石灰乾燥剤『I・C』
販路開拓通信
【vol.93】
「販路開拓通信」は販路開拓コーディネート事業の
活動を終えられた企業の事例や、当事業の
タイムリーな情報をお届けします
顧客価値の創造で市場を拓く!
独立行政法人 中小企業基盤整備機構
関東本部 販路開拓部 マーケティング支援課
TEL: 03-5470-1638
「販路開拓コーディネート事業」 支援事例
~ 有限会社 坂本石灰工業所 ~
企業概要
【事業内容等】 石灰乾燥剤の製造販売
【設 立】 1952年
【所在地】 本社:熊本県
関東支店:茨城県
【資本金】 500万円
【従業員数】 80名
【支援対象商品】 水をかけても発熱しない生石灰乾燥剤「I・C」
「乾燥剤 I・C(Intelligent Calcium) 」は、水に触れても発熱
しません。生石灰の内部・表面を加工して水との反応を遅くし、
50℃の発熱に抑えています。従来品の発熱(300℃)による万が
一の火傷事故を回避することにより、消費者の安全を守ります。
 支援の経緯
中小機構九州本部が、新連携事業にて新事
業開拓をサポートしていました。そこで販路
開拓面の課題が判明し、関東本部のマーケ
ティング相談会に参加したことが支援のきっ
かけでした。
 販路開拓面での課題
これまで、海苔や米菓などの食品を中心に
実績がありました。しかし、①生石灰が水に
触れると発熱する危険性が認識されていな
い、②食品製造業に働きかけても乾燥剤へ
の関心や興味が薄く、従来の乾燥剤から積
極的に切り替える動機がない、③誰が関心・
興味をもって切り替える意思決定してくれる
のか不明、という課題がありました。
 第1段階:テストマーケティングの準備
食品の製造業に対して働きかけるのは流通業
であると想定し、プライベートブランド(PB) 食品
も含め、仮説を構築しました。
<構築した仮説>
「従来型乾燥剤の危険性は流通業にも認識
されていない。流通業が危険性を認識すれば
製造業に切り替えを働きかける」
湿気
水
内部の細孔を
少なく、表面を
撥水加工して、
水との反応を
遅くした。
 第2段階:市場での仮説検証
3名の販路開拓コーディネーターと、8社に対して
14回の同行支援活動を実施しました。
<テストマーケティングの内容>
食品流通業(小売業やPB企画・販売会社、商社な
ど)にアプローチし、ヒアリングを通じてさまざまな情
報の収集と提案活動を実施しました。
<仮説の検証結果>
デモにより「従来型乾燥剤は水に触れると発熱する
が当社商品は発熱を抑えられる」ことを照明すると、
ほぼ すべてのアプローチ先で安全性に強い関心
が示されました。ただし、切り替え判断は機能性よ
りもコストのみが優先される場合も多々あることが
判明しました。
PB企画・販売会社では安全性を優先し、また全量
切り替えでコスト低減も図れることが評価され、取
引開始に至りました。
<新たな課題>
①食品に対する適正な吸湿性能と乾燥剤の価格を
提案する。安全とコストダウンの実現
②安全性の認識を高めるための啓蒙活動の実施
(例:業界誌に寄稿する)。
 第3段階: 成果のまとめと今後の取り組み
【具体的な成果】
①「従来型の石灰乾燥剤の危険性」は市場で認識されておらず、一層の啓蒙活動が必要である、
PBであっても小売業や商社など流通側が乾燥剤の切り替えを製造業に働きかけることはないま
でも、「安全な乾燥剤の存在」を製造業に紹介することは可能であると判明しました。
②製造業に対しては安全性への重要性を訴求し、かつコストダウンにつながる提案が有効であると
判明しました。
【今後の取り組み】
今回の支援を通じて判明した課題解決に対応することで、食の安全・安心を支える企業として社
会に貢献することを目指します。
「販路開拓コーディネート事業」 支援事例
~ アースクリーン株式会社 ~
企業概要
【事業内容等】 テレビ等の壁掛けの企画開発・施工販売
【創 立】 2006年
【所在地】 神奈川県
【資本金】 500万円
【従業員数】 6名
【支援対象商品】 「ジャストップ工法」(特許取得済)
石膏ボード壁補強用下地材を使用したテレビ壁掛け
システムです。取付場所が自由、垂直荷重テストで
500kgをクリアした耐過重性、高い安全性、短工期、
低コストという特徴があります。
 支援の経緯
かわさき新産業創造センター(インキュベー
ション施設KBIC)から推薦され、テストマーケ
ティングを通じた仮説検証の必要性が認めら
れたことから支援を開始しました。
 販路開拓面での課題
個人住宅の薄型テレビの壁掛け用としては、
1,200件以上の実績がありましたが、業務用
市場はほとんど未開拓でした。事業拡大には
新たな用途を想定して販路開拓の可能性を
探る必要がありました。
 第1段階:テストマーケティングの準備
販路開拓チーフアドバイザーとともにブラシュ
アップシートを作成し、ニーズが高いと思われる
ターゲット顧客を次のように想定しました。
<仮説内容>
①医療機器分野 ②オフィス・学校分野
③リフォーム分野
実際のニーズを確認し、機能・品質の評価を得
るとともに、上記分野で販路開拓に必要な情報
を収集し、課題を明確にすることを目指すこと
にしました。
 第2段階:市場での仮説検証
4名のコーディネーターが、アプローチ先9社に、
合計20回の同行支援活動を行いました。
<テストマーケティングの内容>
住宅用での施工実績をもとに、工事関係者に実
演やサンプル提供を行い、想定分野から高い評
価と手ごたえのある感触のいい検証ができました。
<仮説の検証結果>
①医療分野…医療機器の壁掛け利用のニーズが
かなり高いことがわかり、工法の特徴も理解され
たことから、医療機器商社、病院のリフォーム会
社と見積書提出および契約に至りました。
②学校…コンクリート造りが多いため、対応できる
ニーズはあまりないことがわかりました。
③リフォーム分野…リフォームの程度や状況に
よってニーズが違う事がわかりました。大手ケー
ブルテレビ会社からはニーズの可能性を調査する
ためテスト営業の段取りが進んでいます。
<新たな課題>
①安全性の信頼性向上(強度、耐震、耐火・不燃)
②工法の研修や教育システムの確立
③アプローチ先への継続的営業アプローチ
以上を通じて信頼のブランドを構築していく必要
があります。
 第3段階: 成果のまとめと今後の取り組み
【具体的な成果】
支援活動のなかで想定した医療・学校・リフォームの各分野においてジャストップ工法に対するニー
ズの確認、多くの貴重な情報を収集することができました。安全性、短工期、低コストについても高
い評価を得、信頼のブランドを確立するための課題を見つけることができました。
【今後の取り組み】
この度の検証結果で明らかになった課題への取組みを、かわさき新産業創造センター(KBIC)の
支援を受けながら推進してまいります。
新価値創造展にご来場ください!
新しいアイデア・技術にご関心はありませんか?
新価値創造展では、新しいアイデアや技術を求める大企業・中堅企業などの
研究開発、事業企画、マーケティング部門をはじめ、新製品やサービスの取り
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開催テーマを掲げております。
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〈新価値創造展2015で掲げる3つのテーマ〉
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(医療機器、介護・福祉、予防・診断など)
②地域コミュニティの再生・発展
(環境、住宅、建材、防災など)
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(部品、加工、機械、ロボット、宇宙・航空など)
<昨年の会場の様子>
〈開催概要〉
◆開催日:2015年11月18日(水)~20日(金)
10:00~18:00(最終日は17時まで)
◆会 場:東京ビッグサイト 西3・4ホール
◆出展対象:中小企業・ベンチャー企業(約420社)
<昨年のセミナーの様子>
〈参考〉
◆来場予定数:50,000人
◆大企業・中堅企業の研究開発、事業企画・マーケティング部門等の
来場予定者数:20,000人
◆業務提携先・取引先となりうる来場者と出会えた出展者(2014実績):84.7%
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