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情報提供資料「FRBのストレステストの結果について」

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情報提供資料「FRBのストレステストの結果について」
ご参考資料
2016年7月6日
マニュライフ・アセット・マネジメント株式会社
米国銀行株式 マーケット・レポート
- 英国のEU離脱およびFRBストレステスト結果の影響 -
6月23日(木)の英国国民投票の結果を受けて、米国銀行株式(S&P1500銀行株指数)は大きく下
落しました。一方、6月29日(水)にはFRB(米連邦準備制度理事会)による米国銀行のストレステスト
の結果が発表されましたが、概ね良好であり、大手米国銀行の健全性の高さを示しています。した
がって、大手米国銀行の株価は長期的には堅調に推移すると考えております。
英国のEU離脱の影響
英国では、国民投票の結果を受けてEU離脱が見込まれています。今後の離脱交渉の内容や他のEU加盟
国への影響など、不透明な要因が多いことから、投資家心理が悪化しています。
こうした投資家心理の悪化を背景に、各国株価は下落し、米国銀行株式も大きく下落しました。加えて、世
界経済の不透明感の高まりにより、FRBによる政策金利引き上げが先延ばしされるとの観測が強まりまし
た。利上げは金融機関にとっては利ざや改善による収益機会となるため、FRBによる利上げ先延ばし観測
が、ストレステストの好結果を打ち消す形となりました。
米国銀行株式の推移(2015年12月末~2016年6月末、日次、米ドルベース)
105
ストレステスト結果公表
100
95
90
85
英国のEU離脱
80
※2015年12月末=100
75
2015年12月
2016年2月
2016年4月
2016年6月
出所:ブルームバーグ
※使用した指数については、次ページの【当資料で使用した指数について】をご参照ください。
しかし、米国経済および米国の個人消費は堅調で、英国のEU離脱による影響は限定的と考えられるため、
米国銀行の信用リスクが高まる状況は想定していません。また、足元の株安を受けて、米国銀行株式の
PBR(株価純資産倍率)は約0.9倍まで低下しており、割安感が高まっています。米国銀行株式は、短期的に
は市場の高い変動性の影響を受けると思われますが、長期的には米国銀行の健全性や過去20年でみて最
低水準にある現在の割安感の解消を織り込みながら堅調に推移するものと思われます。
米国銀行株式のPBRの推移(1996年6月末~2016年6月末、月次)
3.5
3
2.5
2
過去平均(20年)
1.82
1.5
1
0.5
1996年6月
米国銀行株PBR
過去平均(20年)
2001年6月
2006年6月
出所:ブルームバーグ
※使用した指数については、次ページの【当資料で使用した指数について】をご参照ください。
2016年6月末
0.90
2011年6月
2016年6月
ご参考資料
FRBストレステスト ― 大手米国銀行の高い健全性を示す内容
FRBは、銀行の健全性を点検し、米国金融の安定性を維持するため、連結総資産500億ドル以上を有する
銀行持株会社など大手銀行を対象としたストレステストを毎年実施しています。ストレステストでは、深刻な経
済悪化シナリオ(失業率:10%、住宅価格:25%下落、株価:60%下落、など)のもとでリスク資産に対する自
己資本比率が著しく低下すると見込まれる場合は、FRBが銀行に資本計画(試算において前提とした配当金
支払いや自社株買いなど)の改善を要求します。
今年のFRBストレステストは33行を対象として行われ、結果が6月29日(水)に公表されました。ストレステス
トの結果、FRBは30行の資本計画を承認しました。
FRBストレステストの結果①
資本計画承認
Ally Financial (米国)
American Express Company (米国)
BancWest Corporation (米国)
Bank of America (米国)
The Bank of New York Mellon (米国)
BB&T Corporation (米国)
BBVA Compass (米国)
BMO Financial (カナダ)
Capital One (米国)
Citigroup (米国)
Citizens Financial Group (米国)
Comerica (米国)
Discover Financial Services (米国)
Fifth Third Bancorp (米国)
Goldman Sachs Group (米国)
条件付承認
HSBC North America (英国)
Huntington Bancshares (米国)
JPMorgan (米国)
KeyCorp (米国)
M&T Bank Corporation (米国)
MUFG Americas Holdings (日本)
Northern Trust (米国)
The PNC Financial Services (米国)
Regions Financial (米国)
State Street (米国)
SunTrust Banks (米国)
TD Group US (米国)
U.S. Bancorp (米国)
Wells Fargo (米国)
Zions Bancorporation (米国)
Morgan Stanley (米国)
不合格
Santander (スペイン)
Deutsche Bank (ドイツ)
出所:ブルームバーグ、FRB資料をもとにマニュライフ・アセット・マネジメントが作成
※表中のカッコ内は本店所在国
※上記は参考情報としてご紹介するものであり、個別銘柄を推奨するものではありません。
今回のストレステストの結果は、大手米国銀行の高い健全性を示す内容でした。FRBが資本計画を不合格
としたのは、外銀2行にとどまり、審査対象の米国銀行に対しては全て資本計画を承認しています。この結果、
今後12ヶ月において承認された銀行による約960億ドル(約10兆円)の株主還元策(配当や自社株買いなど)
が予想されています。一部の銀行では、すでに増配や自社株買いの増額を発表しています。
各行の自己資本比率にも改善が見られました。銀行の自己資本比率の平均値は、リーマンショック後の
2009年第1四半期では5.5%でしたが、2016年第1四半期は12.2%と、2倍以上の改善を示しています。また、深
刻な経済悪化シナリオを前提としても、2009年第1四半期時点を1.6%上回ることが試算されています。
以上の通り、今年のストレステストでは米国銀行の高い健全性が示されており、今後は積極的な株主還元
策に加えて、割安度に着目した堅調な株価の推移が期待されます。
FRBストレステストの結果②
ストレステスト対象行の
自己資本比率の平均
2009年
第1四半期
2016年
第1四半期
深刻な経済悪化シナリオに基づく
2016Q1~2018Q1の最低値(予想値)
FRBの要求水準
5.5%
12.2%
7.1%
4.5%
出所:FRB資料をもとにマニュライフ・アセット・マネジメントが作成
※自己資本比率は、リスク資産に対する普通株式等Tier1自己資本の比率
・当資料は、マニュライフ・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」といいます)が投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したものであり、特定の投資商品の推奨を目
的としたものではありません。・当資料記載のデータや見通し等は、将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。・当資料は、信頼できると考えられる情報をもとに
作成しておりますが、正確性、適時性を保証するものではありません。・当資料の内容およびコメントは資料作成時点における経済・市場環境等について当社の見解を記載したもの
で当該見解は予告なく変更される場合があり、将来の経済・市場環境の変動等を保証するものではありません。・各指数に関する著作権等の知的財産、その他一切の権利は、各々
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します。・当資料に関する一切の権利は、引用部分を除き当社に属し、いかなる目的であれ当資料の一部または全部の無断での使用・複製はできません。
【当資料で使用した指数について】
米国銀行株式の推移:S&P1500銀行株指数
米国銀行株式のPBRの推移:S&P500銀行株指数
商号等:
マニュライフ・アセット・マネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第433号
加入協会: 一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人投資信託協会
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