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Autodesk Simulation 360: クラウドを 使用したシミュレーションのメリット

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Autodesk Simulation 360: クラウドを 使用したシミュレーションのメリット
オートデスク
ホワイト ペーパー
Autodesk Simulation 360: クラウドを
使用したシミュレーションのメリットを
実感するためのセキュアな環境
Autodesk Simulation 360 は、クラウドの無限の演算処理能力とシミュレーション機能を兼ね備えています。 目次
より良い製品—安心感
より良い製品—安心感. . . . . . . . . . 1
クラウドは、さまざまな業種で人々の仕事のやり方を急速に変えています。多くの人は、クラウドを簡単にアクセスで
きる Web ベースのストレージと考えています。冗長性の確保とデータ共有を容易にするクラウドベースのストレージ
が変化の推進役となっているのは確かですが、クラウドにはストレージだけでなく、もっと多くのメリットがあります。
クラウド コンピューティングは、非常に幅広い可能性を提供しています。ある意味で、クラウド コンピューティングに
は、ほぼ無限の演算処理能力があります。それはクラウド コンピューティングが、演算処理能力をより融通のきく柔
軟でスケーラブルなものにする、サーバの仮想化と効率的な IT アーキテクチャに基づいているからです。クラウドに
より、オートデスクのような企業が Web を介して、使った分だけ支払う従量制のサービスとしてソフトウェアを提供
できるようになり、ユーザはハードウェアの計算能力の制約から解放され、ソフトウェアを所有する必要がなくなります。
クラウドでのシミュレーションと
セキュリティ . . . . . . . . . . . . . . . . 2
クラウドを使用したセキュアな
シミュレーションの開始 . . . . . . . . . 3
セキュリティが第一 . . . . . . . . . . . . 3
まとめ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4
製品のデザインや設計を行う際にシミュレーション機能を利用しているのであれば、クラウドは大きな可能性を提供
します。ハードウェアとソフトウェアのコストや処理能力が原因で、製品開発のワークフローにおけるシミュレーショ
ンの利用が制限されることは少なくありません。シミュレーション ジョブを 1 つ実行するだけで大容量ワークステー
ションを何時間も占有してしまい、複数の設計案や仮説のモデルの検討を行う時間がほとんどなくなってしまう場合
があります。ハードウェアをシミュレーション テクノロジーの進化に合わせるのは、コストがかさむことが実証されて
います。年に数回しかシミュレーションを実行する必要のない企業にとって、シミュレーション ソフトウェアとそれに
付随するハードウェアに投資することは、あまりに大きな負担でしょう。こうした状況から、多くの企業が解析を外
部委託していますが、これも非常にコストがかかるため、シミュレーションを行って十分に検討するアイデアの数が制
限される場合があります。
クラウドのほぼ無制限の容量の話に移りましょう。Autodesk® Simulation 360 は、クラウドを利用してシミュレー
ションを行うことで、これまでシミュレーションに付き物だった容量とコストの負担を大幅に軽減します。製品開発に
おいてシミュレーションを多用している場合には、Autodesk Simulation 360 を利用することで、ハードウェアがシ
ミュレーションに占有されることを心配することなく、必要なだけシミュレーションを実行できます。高度なシミュレー
ション テクノロジーにアクセスする準備が整っていない企業の場合、潜在的なメリットはさらに大きくなります。こう
した企業は、クラウドを使用してシミュレーションにサービスとしてアクセスできるため、たまにしか使用しない場合
に最適なオンデマンド モデルのメリットを享受できます。
多くの企業がシミュレーションにクラウドを使用することをためらう理由の 1 つは、セキュリティという懸念事項が
あるせいでしょう。極めて重要な知的財産を Web を介して送信するということに、多くの企業が「サービスはどのく
らい安全なのか」、
「自社のプロダクトデザインを悪用から防ぐためにどのような策が講じられているのか」といっ
た疑問を抱き、利用に踏み切れないでいます。このホワイトペーパーでは、Autodesk® 360 インフラストラクチャを
ベースに構築された Autodesk Simulation 360 を使用して、非常にセキュアなクラウドベースのシミュレーション
を行う方法を解説しています。
オートデスク ホワイト ペーパー
Autodesk Simulation 360 の活用事例
以下の仮想のシナリオは、
Autodesk Simulation 360 が製品開発のワ
ークフローにどのように適応するかを示し
たものです。あるメーカーが、数トンの資材
をすばやく移動するパワーを実現しつつ、狭
い空間に収まる革 新的なモーターの設 計
を、ある機械設計外注に依頼したとします。
この企業は、Autodesk® Product Design
Suite に含まれるソフトウェアを使用して、
モーターのデジタル プロトタイプを開発し
ます。これまでこの企業は、有限要素解析
(FEA)を行うために外部のコンサルタント
に設計データを送らなければなりませんで
した。これはコストと時間のかかる方法の
ため、一度に検 討 する設 計 案は せいぜい
1 つか 2 つで、それ以上の検討を行うこと
はほとんどありませんでした。
デスクトップ クライアントを使用してシミュレーションをセットアップした後、サインインして Autodesk Simulation 360
にアクセスし、解析を実行します。
クラウドでのシミュレーションとセキュリティ
Autodesk Simulation 360 は、SaaS (software as a service、サース)です。SaaS では、ソフトウェアをローカル
コンピュータではなく、クラウドで実行します。SaaS は一般的に、使った分だけ支払う従量制モデルをベースにして
いるため、ユーザはライセンス料や、インストール、ソフトウェアの更新およびアップグレードに多額の投資を行うこ
となくソフトウェアにアクセスできます。Autodesk Simulation 360 は、Autodesk® Simulation Mechanical や
Autodesk® Simulation CFD など、Autodesk Simulation ソリューションの多くの機能を、インターネットを介して、
使いやすいインタフェースからアクセスできるサービスとして提供します。Autodesk Simulation 360 では、以下の
ことができます。
Autodesk Simulation 360 を使用するこ
とで、製品性能のシミュレーションをより徹
底的にすばやく行えるようになります。この
企業の設計者は、モーターの組み立てに対
して複数の案を検討することに興味を持っ
ています。彼らは、さまざまな案を用いたモ
デルをセットアップし、自身のデスクトップ
コンピュータで Autodesk Simulation 360
のユーザ インタフェースを開きます。シミュ
レーションの準備が整ったモデルを、解析
のためにオートデスクのクラウドに送信しま
す。Simulation 360 は並行して、この企業
が 要求した各モデルに対する高度な FE A
計算も同時に完了し、結果を送り返します。
時間とコストは、外部のスペシャリストに依
頼した場合の数分の 1 で済みます。結果を
再検討した後に、この企業は最も堅牢な設
計案に焦点を絞り、解析の結果を使用して
デジタル プロトタイプをさらに調整します。
• 高速かつ正確な解析: クラウドの計算能力を使用して、複雑なジオメトリをすばやく予測、最適化、検証し、複数の
仮説を並行して検証して、より広範囲のシミュレーションを実行できます。
• 柔軟性: 必要なときに、構造解析、熱流体解析、樹脂流動解析を利用できます。
• 手頃な価格: ソフトウェアとハードウェアへの先行投資が不要になることで、高度なシミュレーション機能に付随す
る総所有コスト(TCO)が削減できます。
• セキュアなシミュレーション: 優れたセキュリティ プラクティスで、設計された環境でお客様の製品データの安全
を確保します。
シミュレーションを多用する企業は、Autodesk Simulation 360 を使用することで、ハードウェアへの投資を抑えつ
つ、より多くのシミュレーションを実行できます。現在シミュレーションを外部委託している企業にも同様に多くのメ
リットがあり、社内でシミュレーション行うことで、より低コストで複数のシナリオを検討することができます。
製品データに示された知的財産を保護することは、何よりも重要です。そのため、Autodesk Simulation 360 は、
絶えずテストおよび監視されている、信頼できる保護されたテクノロジー インフラストラクチャ上に構築されていま
す。また、お客様の大切なデータへのアクセスを制御し、割り当てたアクセス権をいつでも監視できるツールも提供
されています。クラウドへの接続は常に暗号化されているため、送信データおよびレビューの結果は保護されます。
オートデスクのセキュリティ プラクティスに加え、シミュレーションにはクラウドでの安全な使用に特に適した特性
があります。シミュレーション データには、完全な C A D ファイルほど多くの詳細を含める必要はないので、
Autodesk Simulation 360 を使用する際に、設計ファイル内の知的情報を含む製品データをすべて送信する必要
はありません。したがって、知的情報を含むファイルを組織のインフラストラクチャから持ち出すことを禁止している
企業でも、クラウドでシミュレーションを実行できます。
2
オートデスク ホワイト ペーパー
セキュリティに注目
Autodesk Simulation 360 は、
Autodesk 360 の クラウドベース サービス
ファミリの一員です。Autodesk 360 のすべ
てのサービスは、セキュリティに重点を置い
て設計されています。Autodesk 360 のセ
キュリティ機能およびこのホワイト ペーパー
で説明したプラクティスに関する詳細は、
「Autodesk 360 セキュリティの概要」をご
覧ください。
複数の設計案の性能パラメータを検証します。温度を調べるメカニカル シミュレーション ジョブが表示されています。
クラウドを使用したセキュアなシミュレーションの開始
Autodesk Simulation 360 のサインアップ プロセスは、ユーザ認証をサポートする手順を中心に作成されています。
開始するには、最初にアカウントを作成する必要があります。プロセスは、Autodesk 360 の Web サイトの
Autodesk Simulation 360 セクションで開始されます。お客様の基本情報をいくつか入力していただいた後に、
オートデスクの担当者がお客さまと一緒にプロセスを完了させます。最終手順の一環として、担当者が A utodesk
Simulation 360 のインストーラのダウンロードをお手伝いします。これは、お客様のデスクトップ コンピュータから
サービスにアクセスするために必要なクライアント ソフトウェアをインストールします。Autodesk Simulation 360
のアイコンがデスクトップに表示されます。このアイコンから Simulation 360 クライアントを開くことができます。
クライアント ソフトウェアは、クラウド内の Autodesk Simulation への入口となります。シミュレーションを開始し
たり、完了した解析にアクセスするには、クライアントを起動してお客様のアカウントにサインインする必要がありま
す。ク ライア ント 内 のソフトウェア に より、パ スワ ードと ユー ザ 名 を 使 用してお 客 様 の デ スクトップ か ら
Simulation 360 に安全にログインできます。ローカル クライアントからサービスを起動すると、ソフトウェアが提供
する機能の 1 つであるダッシュボードに、お客様のすべてのシミュレーション ジョブの概要が表示されます。これに
よりシミュレーションの進捗と、お客様のアカウントのすべてのアクティビティを確認することができます。
セキュリティが第一
Autodesk Simulation 360 でお客様の知的財産が保護される理由の 1 つには、Autodesk Simulation 360 では、お
客様のファイルがネットワークを介して送信される際に必ず暗号化されることがあります。オートデスクでは、
業界標準のセキュリティ手順と高度な訓練を受けた専門家のスキルを使って、クラウドとクラウド内にあるデータへ
のセキュアなアクセスを支援しています。
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オートデスク ホワイト ペーパー
ここに表示されているシミュレ ーションでは、ユーザは家 庭 用ゲーム機の設 計の 最 適化に役 立てるために、
Autodesk Simulation 360 の CFD 機能を適用しています。
Autodesk Simulation 360 は、以下のような優れたセキュリティ プラクティスを使用してお客様のデータを保護し
ます。
• セキュアな施設: Autodesk Simulation 360 インフラストラクチャは、世界最高水準のデータ センターの施設内
にあります。これらの施設では、業界標準の最もよく知られた運営方法とセキュリティ手段を採用しています。その
中には、出入口にセキュリティ要員の配置、セキュアな境界、入口での認証、監視要員の配置、監視ビデオの設置
などが含まれます。
• セキュリティの専門家: 訓練を受けたオートデスクのセキュリティ プロフェッショナルのチームが、運営スタッフと
緊密に連携して、Autodesk 360 システムとサービスのセキュリティの開発、実施、監視を行っています。チームに
は、情報、アプリケーション、ネットワーク セキュリティに関する専門家が含まれており、情報セキュリティ コミュ
ニティと絶えず連携して、潜在的なリスクの評価と管理を行っています。
• システムと運営のセキュリティ: 境界ファイアウォールとホストベースのファイアウォールで、データをネットワー
ク層で保護します。各ホスト コンピュータは、検証済みの専用コンピュータで、Autodesk 360 サービスを実行す
るのに必要なリソースだけがインストールされています。各システムは、オートデスクのソフトウェアアップデート
のインストールとログ管理スキームに自動的に登録されており、オートデスクのセキュリティ スペシャリストがシス
テムを監視して脅威を識別し、侵入を阻止できるようになっています。
• ファイルとデータの保護: Autodesk 360 サーバにデータを送信またはサーバからデータを受信する場合、デー
タ ストリームは業界標準の強力な SSL 暗号化テクノロジーおよびプロトコルで常に暗号化されます。この高度なセ
キュリティ標準は、銀行、証券会社、電子商取引がトランザクションを保護するために使用しているものと同じです。
• セキュアなユーザ認証: Autodesk Simulation 360 には、インターネット接続を使用してアクセスします。業界標
準の認証(トークン、ログイン名、パスワードなど)でアクセスの照合を行います。生成したシミュレーションはすべ
てユーザの所有となります。コラボレーションを効率化するために、自身のシミュレーションを他の認証ユーザと
共有することも可能です。データの安全性とセキュリティの確保においては、お客様自身が重要な役割を担ってい
ます。常に適切な手順を踏んでパスワードを保護し、お使いのコンピュータのセキュリティ ソフトウェアとオペレー
ティング システムを最新の状態に保つことをお勧めします。
まとめ
Autodesk Simulation 360 のクラウド サービスは、高度なシミュレーション機能とクラウドのほぼ無限の演算処理
能力を提供します。Autodesk Simulation 360 は、セキュアで信頼できるハードウェアで構築され、世界最高水準の
データ センター内にホストされているため、クラウドを使用したシミュレーションを安心して行うことができます。
Autodesk Simulation のシミュレーションを使用して、プロダクト デザインを探究し、向上させている業界トップのメー
カーやエンジニアリング企業の仲間入りをしましょう。
オートデスク株式会社 www.autodesk.co.jp
〒104-6024 東京都中央区晴海1-8-10 晴海アイランド トリトンスクエア オフィスタワーX 24F
〒532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原3-5-36 新大阪トラストタワー3F
A u t o d e s k は 、米 国 お よ び/ま た はそ の 他 の 国 々に お ける 、A u t o d e s k , I n c . 、そ の 子 会 社 、
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