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無菌製剤工場における 製造プロセス

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無菌製剤工場における 製造プロセス
無菌製剤工場における
製造プロセス
2015年8月21日
第3事業本部
産業システム設計部
中村 健太郎
All rights reserved ⓒ 日揮株式会社 無断転載・複写を禁ず
1
無菌製剤の製造プロセス
(基礎編)
無菌製剤をつくる若者の一日
(サイトツアー編)
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2
無菌製剤の製造プロセス
(基礎編)
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3
目 次
無菌製剤とは
ガイダンスと清浄度区分
ラミナーブース/RABS/アイソレータ
ゾーニング
主要な製造工程(無菌操作法)
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4
目 次
無菌製剤とは
ガイダンスと清浄度区分
ラミナーブース/RABS/アイソレータ
ゾーニング
主要な製造工程(無菌操作法)
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5
無菌製剤とは
日本薬局方(製剤総則)
① 注射剤
② 眼軟膏剤
③ 点眼剤
製品(製剤)が無菌であることが
求められる。
注射剤とその他の製剤の違い
注射剤は、直接体内に投与するため、異物、微生物に加え
てパイロジェン(エンドトキシン)と呼ばれる外因性発熱物質
が含まれていてはならない。(=パイロジェンフリー)
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6
安全な無菌製剤を製造するには・・・
経口剤(固形・液剤)や外用剤などに比べて高度な製造設備と
製造環境の菌・異物の管理が必要となる。
言い換えると
無菌製剤は、製品劣化につながる汚染のリスクが高く、万一
汚染された製品が患者さんに投与されると、生命の危険に
晒す可能性がある。
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7
様々な無菌製剤の容器形態
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8
無菌製剤の製造方法
最終滅菌法
無菌操作法
容器を密封した後に
加熱等により薬剤を
無菌化する方法
※溶液状で耐熱性の
高い製剤に適用
最終滅菌法が適用
出来ない場合、
ろ過滅菌による製剤の
無菌化を行うか
無菌原料を使用する方法
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9
最終滅菌法による注射剤の製造フロー(例)
製品
充填
包装
ろ過
(
滅菌)
検査
溶解
洗浄
最終滅菌
秤量
容器
密封
原料
最終滅菌法
注)最終滅菌法の場合は、「ろ過」や「(滅菌)」は
バイオバーデンコントロールが目的となる。
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10
無菌操作法による注射剤の製造フロー(例)
充填
製品
ろ過滅菌
滅菌
包装
溶解
洗浄
検査
秤量
容器
密封
原料
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無菌操作法
11
目 次
無菌製剤とは
ガイダンスと清浄度区分
ラミナーブース/RABS/アイソレータ
ゾーニング
主要な製造工程(無菌操作法)
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12
無菌製剤のガイドライン(日本)
最終滅菌法
最終滅菌法による無菌医薬品の製造に関する指針
(2012年11月 事務連絡)
無菌操作法
無菌操作法による無菌医薬品の製造に関する指針
(2011年4月 事務連絡)
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13
清浄度レベルによる作業所の分類
無菌操作区域
その他の
支援区域
直接支援
区域
清浄度レベル 高
重要(操作)
区域
重要(操作)
区域
直接支援
区域
その他の
支援区域
清浄度レベル 高
滅菌された製品等/資材、これらとの直接接触面が、環
境に曝露される製造作業区域 ・・・ グレードA
直接支援
区域
クリーンルームに設置した開放系の重要区域(クリーン
ブースやRABS)を用いて無菌操作を行う場合、重要区域
のバックグラウンドとして、重要区域内の運転操作・運転
監視を行う作業員の作業区域 ・・・ グレードB
その他の
支援区域
滅菌前の製品等/資材が、環境に曝露される製造作業
区域(薬液の調製、無菌操作に使用する装置、器具等の
洗浄)・・・グレードC(秤量、調製など)、グレードD
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14
清浄区域の分類
環境微生物の許容基準(作業時) 注)1
3
最大許容微粒子数(個/ m )
空気の清浄度レベル
非作業時
空中微生物
浮遊菌
落下菌注)2
作業時
3
表面付着微生物
コンタクトプレート
手袋
2
≧0.5μm
≧5.0μm
≧0.5μm
≧5.0μm
(CFU/m )
(CFU/plate)
(CFU/24~30cm )
(CFU/5指)
(Class100)
3,520
20
3,520
20
<1
<1
<1
<1
(Class10,000)
3,520
29
352,000
2,900
10
5
5
5
(Class100,000)
352,000
2,900
3,520,000
29,000
100
50
25
----
3,520,000
29,000
作業形態に
よる*
作業形態に
よる*
200
100
50
----
グレードA
(ISO5)
グレードB
(ISO7)
グレードC
(ISO8)
グレードD
* 最大許容微粒子数を規定しないケースもある。
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注)1 許容基準は平均評価とする。
注)2 1枚あたりの測定時間は、最大4時間までとし、
作業時間中測定を行う。
15
製造工程のゾーニング例
溶解
秤量
原料
ろ過滅菌
クリーンエリア
(グレードC,D)
一般管理エリア
製品
包装
検査
密封
充填
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滅菌
洗浄
容器
無菌エリア
(グレードB)
一方向気流エリア
(グレードA)
16
クリーンルームの給気フィルター
各国ガイダンスでは重要区域(グレードA)および直接支援区域
(グレードB)に供給する空調の空気はHEPAフィルターでろ過し
た空気とすることを求めている。
現実には、グレードA、Bのみならず、グレードC、Dエリアについ
ても、日本で建設される無菌製剤の工場ではHEPAフィルターを
用いるケースが多い。
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17
グレードA(重要区域)
 グレードA区域の気流は
一方向気流として、浮遊
微粒子を区域外へ速や
かに排出可能とすること
が求められる。
 通常0.45m/s±20%の
平均風速が推奨される。
HVAC - Fans
HEPA Filters
3-6" From
HEPAS
Class 10,000
(ISO 7)
Class 100
(ISO 5)
Filling
Mechanism
Nozzle
Vial
Conveyor
図の出展:ISPE Baseline Guide Seminar 資料(2012)
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18
室間差圧と気流
0Pa
20Pa 35Pa 40Pa 35Pa 35Pa 20Pa 15Pa
0Pa
室圧
10~15Pa
10~15Pa
(Pa)
製品保管室
クリーン廊下
P
R
器具洗浄室
無菌廊下
充填室
バイアル
洗浄滅菌室
バイアル
供給室
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P
R
19
目 次
無菌製剤とは
ガイダンスと清浄度区分
ラミナーブース/RABS/アイソレータ
ゾーニング
主要な製造工程(無菌操作法)
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20
グレードAを守るための各種設備
アイソレータ
従来型のラミナーブース
RABS(アクセス制限バリアシステム)
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弊社施工事例より
RABS : Restricted Access
Barrier Systems
21
各種設備の位置付け
図の出展:ISPE Baseline Guide Seminar 資料(2012)
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22
従来型のラミナーブース
出展:ISPE Baseline Guide Seminar 資料(2012)
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23
従来型のラミナーブースの例
出展:ISPE Baseline Guide Seminar 資料(2012)
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24
従来型のラミナーブース
Conventional Clean Room
HVAC - Fans
HEPA Filters
HEPA Filters
3-6" From
HEPAS
Filling
Mechanism
Class 100
(ISO 5)
Nozzle
Class 10,000 Class 100
(ISO 7)
(ISO 5)
グレードA
Filling
Mechanism
グレードA
Nozzle
Vial
Vial
Conveyor
Conveyor
グレードAゾーンへのアクセス制限が十分なされていないこれらの
システムは、適切なSOPの設定とその遵守度合いが汚染の発生確
率に影響する。
図の出展:ISPE Baseline Guide Seminar 資料(2012)
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25
従来型のラミナーブースの特徴
作業者のアクセス制限は、開閉可能な仕切り(ソフト/
ハード)による。(明確な仕切りが無い場合もある)
グレードBの環境(いわゆる無菌室)に設置する。
プロセス部への作業者のアクセスが許容されており(厳
格に管理されておらず)、適切なSOPの設定とその遵守
が汚染防止のために求められる。
標準的な手動の消毒を作業前に行い、ブースの開放が
あれば都度消毒を行う。
モノの搬入・搬出のためにブースの開放を許容するため、
モノの搬入・搬出に伴う汚染リスクが高い。
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26
RABS(アクセス制限バリアシステム)
出展:ISPE Baseline Guide Seminar 資料(2012)
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RABSの歴史
RABSは、1992年にPharmacia(当時・現ファイザー)が導入し、
S. M. Davenport氏がコンベンショナルラミナーとアイソレータ
の中間概念として1990年代後半に紹介したのが起源。
初期投資
低い
高い
ランニングコスト
高い
低い
直接介入
可能
不可(無菌ブレイク)
封じ込め対応
不適
適
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RABSの例
出展:ISPE Baseline Guide Seminar 資料(2012)
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29
RABSの特徴
ISPEやPHSS(英)から
RABSの定義が提唱されて
いる。
作業者のアクセスを制御する物理的バリア(ハードな間仕
切り)と周辺環境へ流出するダウンフロー気流による空気
力学的バリアを組み合わせている。
グレードBの環境に設置する。
高水準の消毒を作業前に行い、原則としてその後はブー
スの開放を行わない。(稀に開放することは許容する)
モノの搬入・搬出はブース内の環境を汚染することの無
い方法によって行う。(例:RTPの使用)
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30
ガイダンス類におけるRABSの記述
ISPE RABS Definition (2005年)
<記載内容(抜粋)>
★ハードタイプの隔壁により、無菌操作と作業者を分離する。
★殺芽胞薬剤でRABS内部の表面を消毒した後にRABSの扉
を開ける必要が無いようにする。
★扉を開放する作業が必要な際には、RABS外における
ISO5(クラス100)の縦向きの単一方向流を設置することが
RABS内部の環境を保護する手段となる。
★扉を開放した後には、適切な薬剤を使用して、 RABS内部
の表面を消毒する。
★RABSの扉を開放する作業は、重大な事象として記録する。
関連ガイド:
ISPE Baseline Guide vol.3 Sterile Products Manufacturing Facilities (2011年9月)
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31
アイソレータ
出展:ISPE Baseline Guide Seminar 資料(2012)
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32
アイソレータの例
出展:ISPE Baseline Guide Seminar 資料(2012)
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33
アイソレータの特徴
現在の技術レベルにおいては最も高いレベルで重要区域
(グレードA)を外部の汚染から守ることが出来るシステム
ステンレスおよびガラスで構成された筐体により、作業者を
グレードAのプロセス部から完全に隔離することが可能。
グレードCあるはDの環境に設置が可能。
内部を設定された陽圧に保つことにより、外部からの汚
染侵入リスクを低減させる。
過酸化水素ガスなどの殺芽胞薬剤を使用して、6log減少
レベルのバリデートされた除染を定期的に実施可能。
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34
目 次
無菌製剤とは
ガイダンスと清浄度区分
ラミナーブース/RABS/アイソレータ
ゾーニング
主要な製造工程(無菌操作法)
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35
バイアル製剤のフロー例
WFI(水)
原料
開梱
秤量
バイアル
ゴム栓
アルミキャップ
開梱
開梱
開梱
洗浄・滅菌
洗浄・滅菌
滅菌
調製
充填・半打栓
ろ過滅菌
凍結乾燥
巻締め
外観・異物検査
包装
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36
ゾーニング適用例(RABSの場合)
WFI(水)
原料
開梱
秤量
バイアル
ゴム栓
アルミキャップ
開梱
開梱
開梱
洗浄・滅菌
洗浄・滅菌
滅菌
調製
充填・半打栓
ろ過滅菌
凍結乾燥
巻締め
外観・異物検査
包装
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37
バイアル製剤のフロー例(RABSの場合)
秤量、調製作業は、グレードC
充填部はグレードA(RABS内)、その周囲環境はグレードB
グレードBとはいわゆる「無菌室」で滅菌された更衣(無菌
衣)を着用する。
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38
ゾーニング適用例(アイソレータの場合)
WFI(水)
原料
開梱
秤量
バイアル
ゴム栓
アルミキャップ
開梱
開梱
開梱
洗浄・滅菌
洗浄・滅菌
滅菌
調製
充填・半打栓
ろ過滅菌
凍結乾燥
巻締め
外観・異物検査
包装
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39
バイアル製剤のフロー例(アイソレータの場合)
秤量、調製作業は、グレードC(RABSの場合に同じ)
充填部はグレードA(アイソレータ内)、その周囲環境はグ
レードCもしくはD
グレードC、Dは非無菌のクリーンルームであり、環境管理
がグレードBほど厳しくない。
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40
目 次
無菌製剤とは
ガイダンスと清浄度区分
ラミナーブース/RABS/アイソレータ
ゾーニング
主要な製造工程(無菌操作法)
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41
バイアル製剤のフロー例
WFI(水)
原料
開梱
秤量
秤量
バイアル
ゴム栓
アルミキャップ
開梱
開梱
開梱
洗浄・滅菌
洗浄・滅菌
滅菌
調製
充填・半打栓
ろ過滅菌
凍結乾燥
巻締め
外観・異物検査
包装
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42
秤 量
パイロジェンが除去された原料を電子天
秤により計量する。
秤量された原料容器は別の作業者に
よって検査することが望ましい。(自動化
によって代替することも可能)
秤量作業は、原料が環境に曝露される
ため、通常グレードC以上の環境で行わ
れる。
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43
バイアル製剤のフロー例
WFI(水)
原料
開梱
秤量
調製
調製
バイアル
ゴム栓
アルミキャップ
開梱
開梱
開梱
洗浄・滅菌
洗浄・滅菌
滅菌
充填・半打栓
ろ過滅菌
凍結乾燥
巻締め
外観・異物検査
包装
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44
調 製
秤量された原料(主薬、副原料)を注射
用水(WFI)あるいはその他の溶媒に溶
解、撹拌する。
M
調製タンクへの原料投入は開放系操作
となることが多い。
調製作業は、原料および溶媒が環境に
曝露されるため、通常グレードC以上の
環境で行われる。
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45
注射剤で使用される水の種類
注射剤の原料となる水はパイロジェンが
除去された注射用水(WFI:Water For
Injection)でなければならない。
従って、注射剤製造工場には、専用に製
薬用水設備が必要になる。
飲料水を製薬用水設備へ供給し、精製
水、注射用水(WFI)および純蒸気を製造
し、必要箇所へ供給する。
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46
バイアル製剤のフロー例
WFI(水)
原料
開梱
秤量
バイアル
ゴム栓
アルミキャップ
開梱
開梱
開梱
洗浄・滅菌
洗浄・滅菌
滅菌
調製
充填・半打栓
ろ過滅菌
ろ過滅菌
凍結乾燥
巻締め
外観・異物検査
包装
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47
ろ過滅菌
調製された薬液を0.22µm以下の目の粗
さのフィルターを用いて加圧ろ過すること
をろ過滅菌という。
製品の無菌化はこのろ過滅菌によって
なされる。
PIC/S加盟により、今後2段ろ過が主流と
なっていくと考えられる。
日本ポール「エンフロンPFR」カタログより
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48
2段ろ過の方法(例)
2段ろ過実施時のタンク/フィルター構成例
調製タンク
調製タンク
F1
F1
ろ過受けタンク
F2
F2
充填へ
充填へ
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49
バイアル製剤のフロー例
WFI(水)
原料
開梱
秤量
バイアル
ゴム栓
開梱
アルミキャップ
開梱
洗浄・滅菌
洗浄・滅菌洗浄・滅菌
開梱
滅菌
調製
充填・半打栓
ろ過滅菌
凍結乾燥
巻締め
外観・異物検査
包装
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50
バイアル充填一貫ライン(例)
ボッシュパッケージングテクノロジー カタログより
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51
バイアル洗浄・滅菌
供給されたバイアルは洗浄機により内外
部の洗浄と内部のWFIリンスを行う。
薬液が接触する容器内面は、注射用水
(WFI)で最終リンスを行う必要がある。
(パイロジェン除去のため)
洗浄後のバイアルは、連続する滅菌トン
ネル(乾熱滅菌機)に供給され、容器の
無菌化を行う。
滅菌トンネル内で滅菌された容器はグ
レードAの環境で保護されなければなら
ない。
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52
バイアル洗浄機(例)
日本バウシュ カタログより
ロータリータイプ
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イマ・ライフ・ジャパン カタログより
バケットタイプ
53
トンネル滅菌機(例)
イマ・ライフ・ジャパン カタログより
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54
バイアル製剤のフロー例
WFI(水)
原料
開梱
秤量
バイアル
ゴム栓
アルミキャップ
開梱
開梱
開梱
洗浄・滅菌
洗浄・滅菌
滅菌
調製
充填・半打栓
充填・半打栓
ろ過滅菌
凍結乾燥
巻締め
外観・異物検査
包装
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55
充填・ゴム栓打栓
滅菌された容器に、充填機によりろ過滅
菌済の薬液を充填する。
充填が行われる環境は、薬液が環境に
曝露するため、グレードAとする必要があ
る。
充填済の容器は、汚染リスクを下げるた
めに速やかに打栓される。
凍結乾燥を行う場合は、通気のため半
打栓となる。
ボッシュパッケージングテクノロジー カタログより
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56
薬液配管の洗浄・滅菌
ろ過滅菌された薬液が接触する配管・タ
ンクは、滅菌され、パイロジェン管理がさ
れていなければならない。
バイアル同様に洗浄後、注射用水(WFI)
によるリンスを行い、その後、純蒸気によ
り滅菌を行う。
洗浄、滅菌を定置で(装置を分解せず
に)行える場合、それをCIP/SIP(Clean
In Place/Steam In Place)という。
分解して手洗浄する場合は、WFIリンス
後オートクレーブ滅菌をする。
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57
バイアル製剤のフロー例
WFI(水)
原料
開梱
秤量
バイアル
ゴム栓
アルミキャップ
開梱
開梱
洗浄・滅菌
洗浄・滅菌
洗浄・滅菌滅菌
開梱
調製
充填・半打栓
ろ過滅菌
凍結乾燥
巻締め
外観・異物検査
包装
All rights reserved ⓒ 日揮株式会社 無断転載・複写を禁ず
58
ゴム栓洗浄・滅菌
充填容器に打栓するゴム栓もまた、滅菌
され、パイロジェン管理がなされていなけ
ればならない。
ゴム栓洗浄滅菌装置により、洗浄後、注
射用水(WFI)によるリンスを行った後、純
蒸気でゴム栓の滅菌を行うことが多い。
滅菌済のゴム栓は無菌化された密閉容
器を用いて充填機へ供給される。
Atec カタログより
All rights reserved ⓒ 日揮株式会社 無断転載・複写を禁ず
洗浄済のゴム栓を滅菌バッグに入れて
オートクレーブ滅菌する場合もある。
59
ゴム栓洗浄滅菌機(例)
ゴム栓洗浄滅菌機
プロセスタンク
All rights reserved ⓒ 日揮株式会社 無断転載・複写を禁ず
ゴム栓投入用
リフター
60
バイアル製剤のフロー例
WFI(水)
原料
開梱
秤量
バイアル
ゴム栓
アルミキャップ
開梱
開梱
開梱
洗浄・滅菌
洗浄・滅菌
滅菌
調製
充填・半打栓
ろ過滅菌
凍結乾燥
凍結乾燥
巻締め
外観・異物検査
包装
All rights reserved ⓒ 日揮株式会社 無断転載・複写を禁ず
61
真空凍結乾燥
充填・半打栓されたバイアルを凍結乾燥
機に投入し、凍結→昇華(真空・入熱)に
より、水分(溶剤)を除去する工程。
凍結乾燥した固形物は「ケーキ」と呼ば
れ、患者さんに注射する時に注射針で注
射用水(WFI)で溶解する。
凍結乾燥工程終了後、凍結乾燥機の内
部の棚板によりゴム栓は全打栓される。
イマ・ライフ・ジャパン カタログより
All rights reserved ⓒ 日揮株式会社 無断転載・複写を禁ず
凍結乾燥機の内部はグレードAと同等の
環境が求められるため、CIP/SIP機能を
備えている場合が多い。
62
凍結乾燥時のバイアルの推移
イマ・ライフ・ジャパン カタログより
充填半打栓
All rights reserved ⓒ 日揮株式会社 無断転載・複写を禁ず
凍結
昇華
全打栓
63
凍結乾燥機の入出庫(HEPAカート)
All rights reserved ⓒ 日揮株式会社 無断転載・複写を禁ず
64
凍結乾燥機の入出庫(AGV方式)
AGV
凍結乾
燥機1
凍結乾
燥機2
凍結乾
燥機3
AGV
整列
装置
払出
装置
充填機
巻締め
機
AGV:Automated Guided Vehicle
All rights reserved ⓒ 日揮株式会社 無断転載・複写を禁ず
65
凍結乾燥機の入出庫(AGV方式)
AGV
凍結乾
燥機1
凍結乾
燥機2
凍結乾
燥機3
AGV
整列
装置
払出
装置
充填機
巻締め
機
AGV:Automated Guided Vehicle
All rights reserved ⓒ 日揮株式会社 無断転載・複写を禁ず
66
凍結乾燥機の入出庫(AGV方式)
AGV
凍結乾
燥機1
凍結乾
燥機2
凍結乾
燥機3
AGV
整列
装置
払出
装置
充填機
巻締め
機
AGV:Automated Guided Vehicle
All rights reserved ⓒ 日揮株式会社 無断転載・複写を禁ず
67
凍結乾燥機の入出庫(AGV方式)
AGV
凍結乾
燥機1
凍結乾
燥機2
凍結乾
燥機3
AGV
整列
装置
払出
装置
充填機
巻締め
機
AGV:Automated Guided Vehicle
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68
凍結乾燥機の入出庫(AGV方式)
AGV
凍結乾
燥機1
凍結乾
燥機2
凍結乾
燥機3
AGV
整列
装置
払出
装置
充填機
巻締め
機
AGV:Automated Guided Vehicle
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69
凍結乾燥機の入出庫(AGV方式)
AGV
凍結乾
燥機1
凍結乾
燥機2
凍結乾
燥機3
AGV
整列
装置
払出
装置
充填機
巻締め
機
AGV:Automated Guided Vehicle
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70
凍結乾燥機の入出庫(コンベヤ方式)
出庫用
プッシャー
出庫用
プッシャー
凍結乾
燥機1
凍結乾
燥機2
入庫
装置
入庫
装置
充填機
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巻締め
機
71
コンベヤ-プッシャー方式
出庫用
プッシャー
出庫用
プッシャー
凍結乾
燥機1
凍結乾
燥機2
入庫
装置
入庫
装置
充填機
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巻締め
機
72
凍結乾燥機の入出庫(コンベヤ方式)
出庫用
プッシャー
出庫用
プッシャー
凍結乾
燥機1
凍結乾
燥機2
入庫
装置
入庫
装置
充填機
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巻締め
機
73
凍結乾燥機の入出庫(コンベヤ方式)
出庫用
プッシャー
出庫用
プッシャー
凍結乾
燥機1
凍結乾
燥機2
入庫
装置
入庫
装置
充填機
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巻締め
機
74
バイアル製剤のフロー例
WFI(水)
原料
開梱
秤量
バイアル
ゴム栓
アルミキャップ
開梱
開梱
開梱
洗浄・滅菌
洗浄・滅菌
滅菌
調製
充填・半打栓
ろ過滅菌
凍結乾燥
巻締め
巻締め
外観・異物検査
包装
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75
アルミキャップ巻締め
バイアルは全打栓されただけでは密封さ
れたとはみなされない。全打栓されたバ
イアルは、出来るだけ速やかに、アルミ
キャップを巻締めする必要がある。
巻締めは、グレードAの環境もしくは「グ
レードAの空気」で保護されたグレードC
の部屋で行う。
アルミキャップはグレードA環境下で巻締
めを行う場合は滅菌が必要。
ボッシュパッケージングテクノロジー カタログより
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76
アルミキャップ巻締めのゾーニング(例1)
(無菌操作として巻締めを行う場合)
滅菌済みアルミキャップを
無菌的に供給
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77
アルミキャップ巻締めのゾーニング(例2)
(グレードA空気の保護下で巻締めを行う場合)
非滅菌のアルミキャップを
開放系操作で供給
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78
バイアル製剤のフロー例
WFI(水)
原料
開梱
秤量
バイアル
ゴム栓
アルミキャップ
開梱
開梱
開梱
洗浄・滅菌
洗浄・滅菌
滅菌
調製
充填・半打栓
ろ過滅菌
凍結乾燥
巻締め
外観・異物検査
外観・異物検査
包装
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79
外観・異物検査
目視可能な異物(不溶性微粒子)や、外
観上の不良が無いかを検査する工程。
液剤の場合は、容器を高速回転→停止
させることで異物を浮遊させて検知する。
凍結乾燥ケーキの場合は、外観の検査
が主流。
日立情報制御ソリューションズ カタログより
検査を行う環境は一般(非クリーンルー
ム)でよい。
自動検査機を採用している場合でも、目
視検査との併用が多い。
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80
外観・異物検査
アピ HPより
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81
バイアル製剤のフロー例
WFI(水)
原料
開梱
秤量
バイアル
ゴム栓
アルミキャップ
開梱
開梱
開梱
洗浄・滅菌
洗浄・滅菌
滅菌
調製
充填・半打栓
ろ過滅菌
凍結乾燥
巻締め
外観・異物検査
包装
包装
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82
ラベル貼り・包装
検査済のバイアルは、ラベラーにより製
品ラベルを貼付する。
その後、添付文書を入れて各種包装形
態に包装される。
最終出荷形態は段ボール箱とするケー
スが多い。
岩田レーベル HPより
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83
包装ライン
オーエム機械 HPより
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84
目 次
無菌製剤とは
ガイダンスと清浄度区分
ラミナーブース/RABS/アイソレータ
ゾーニング
主要な製造工程(無菌操作法)
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85
ご質問がありましたらお願いします
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