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下村達也さん - 樽前会 関東支部
私を育ててくれた1期生スピリット 樽前会関東支部副支部長 下村達也(D1) みなさんこんにちは。土木工学科1期(S49 卒)の下村です。 この「関東支部便り」は勝岡先輩(M1)の厳命により今年12月までの連載投稿が決まってい ますのでみなさんご期待ください。 ○【私のプロフィール】 私の生まれは母校の地元苫小牧市。祖父、父ともに王子製紙マンでした。苫小牧は王子製紙の 城下町と言われるように当時は街中に王子の社宅があり、私は山手(現北光町)の社宅で12歳 までの少年時代を過ごしました。その当時の友達が同期に何人もおりますが、今でも帰省のたび に苫小牧在住の友が集まってくれるのは感激の極みです。 ○【新生土木工学科へ】 中学3年(S43)の夏、苫小牧高専に土木工学科が新設されると聞き受験を決意しました。 15歳の少年にとっての「土木」とは、前年に大ヒットした映画「黒部の太陽」の石原裕次郎の イメージと、日本列島改造論に沸く大人たちの姿から輝く未来が約束された世界に映りました。 真井校長(初代校長)が入学式で言われた「土木技術者はシビルエンジニアという」 、 「自分が市 民のために何をなすべきかを学べ」。今でも私の胸に刻まれている言葉です。 ○【1期生スピリット】 土木1期生としての学校生活は常に「負けない」精神だったと思います。私たち1期生と後輩 達は「負けない」ことで深い絆で結ばれておりました。その原点はチャレンジャ-として参加し た学科対抗「棒倒し」 、「ぼこぼこ」にされて戻ってきた教室で後輩と流した涙が出発点でした。 私は母校苫小牧高専で過ごした5年間の間に培われた「1期生スピリット」を生涯の宝物だと思 っております。卒業後、社会に出てから遭遇した幾度ものピンチにもこの「1期生スピリット」 のおかげで乗り越えられたと確信しております。 ○【街づくりへ】 私は東急グループの若き統帥五島昇氏にあこがれ東急建設へ入社しました。五島昇社長率いる 東急建設は多摩田園都市開発に代表される大規模開発で国内屈指の実力を持っておりました。 私の現場経歴24年間で完成させた工事20件中9件が土地開発工事です。最後の現場は千葉県 の「季美の森」開発。東急グループの不動産会社が10年をかけて開発する住宅地とゴルフ場を 芸術的に組込んだ日本初の構想です。開発面積は200万 m2、工事の最盛期には1日200名 の作業員が働き、月出来高で10億円を超えたこともありましたが、私の勲章は無災害記録15 0万時間を達成し無事工事を終えたことだと思っております。今、 「季美の森」を訪れると当時 手植をした街路樹が森となり、多くの家族が自分達の「街」として暮らしている様子に、真井校 長が言われた「自分が市民のために何をなすべきかを学べ」の宿題がやっと出来上がったような 気がします。 ○【そしてボランテアへ】 私が現場を離れることになったのは妻を「がん」で亡くしたためです。妻を亡くして15年に なりますが、 「がん」と懸命に闘った妻のために、同じ苦しみをもつ方の何かお役に立てること がないかと考えていたところ、2年前に「リレー・フォー・ライフ(命のリレー)」というイベ ントを知りこれに参加しようときめました。このイベントは「がん患者」や「その家族」を支援 するため、24時間にわたり公園やグランドを歩き続けながら募金を集め対がん活動に寄付する ものです。(詳しいことは今年参加の大会ホームページアドレスを添付しましたのでご興味のあ る方はご覧になってください) 昨年は社内にチーム結成を呼び掛け、社長をはじめ45名の社 員とその家族がこのイベントに参加しました。 (写真) 樽前会関東支部の役員さんも皆さんボランテアです。樽前会関東支部がこれから社会の荒波に 船出する卒業生や、壁にぶつかり苦悩する後輩達のために「フリーメーソン」のような固い絆で 結ばれた「情報交換サロン」、 「駆け込み寺」として発展してくれることを期待します。 2010/8/01 前列右から2人目が社長。後列中央が私です(24時間参加で疲れ気味) 「リレー・フォー・ライフ in ちば2010」のホームページアドレスです。 http://www.rfl-chiba.jp/index.html