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大阪防衛協会女性部の森田芳子さんから寄せられた論文です。

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大阪防衛協会女性部の森田芳子さんから寄せられた論文です。
「自衛隊に関する3つの意見」
大阪防衛協会女性部の森田芳子さんから寄せられた論文です。許可を得て掲載させて
いただきます。
森田さんは、元OLで現在は主婦ですが、20年来自衛隊の取材を続けており、ご自
身も体験入隊されたり、演習見学されたりと、自衛隊に対する豊富な体験を持ってお
られます。(松島悠佐)
「こんな時代に、自衛官したかったなあ~!」
大阪防衛協会婦人部
森田芳子(2012・12・1)
自衛隊OBの方から、ちょいちょい伺う言葉である。そう嘆く方達が現役だった時
は、自衛隊にとって、とんでもない不遇な時代だったそうだ。
一方的で極端な批判をされても、じっと耐える時代・・・自衛官であるだけで、大
変な日々だったと思う。
それに対して現在、国民の自衛隊支持率95%以上。ほぼ全国民が自衛隊を信頼し、
自衛隊は必要だと表明した数字だ。
更に、この夏開催されたロンドンオリンビックで、自衛隊体育学校に所属する自衛
官が、金メダル2個、銅メダル2個を含む大きな成果を挙げた。自衛隊体育学校も注
目を集め、万全の態勢で競技に集中出来ること、競技を引退した後も自衛官として活
動出来ることがマスコミで報道されて、不況下で苦労する選手や元選手達を大変うら
やましがらせた。
音楽を志す人も「自衛隊音楽隊志望者」が多いと開く。
今は、自衛官になりたい人がとても多く、入試はすごい倍率だそうだ。
ものまね番組のシロウト参加コーナーで職業を尋ねられた男性の「これでも、自衛
官やってま~す!」という答えに、会場から大きな歓声と拍手・・・こんなこと自衛
隊が批判のマトになっていた時代を過ごした方達には「ウソやろ?」状態だろう。
東日本大震災での大規模で誠実な救援活動、宣誓そのままの『我が身を省みない』
尽力に、被災他の方達だけではなく国民全員が、自衛隊そして自衛官一人一人に感謝
した結果が、圧倒的な支持率になった。
しかし、この「自衛隊大評価時代」を生み出しだのは、「自衛隊不遇時代」を黙っ
て耐え続けた方達だと思う。不当な批判にも理不尽な要求にも折れず、国土と国民を
守ることに全力を尽くし、精度を高め続けたからこそ、様々な事態や阪神淡路大震災
などの災害、更には海外人道派遣活動にも対応出来たのだろう。
東日本大震災での総力を結集した救援活動は、歴代の自衛官の方達が訓練を積み重
ね、心身を鍛え、技能を磨き続けた成果が現れたのだと思う。
今、自衛隊に寄せられる感謝や称賛は、自衛隊創設以来在籍された全ての自衛官に
捧げられているものだ。歴代の先輩から精神と技能を受け継いだ現役自衛官の方達も、
未来にしっかりと繋いで行かれるでしょう。
自衛隊OBの方達には、日本を守る基に位置を占める、その栄光と誇りを抱いて頂
きたいと思っています。
そして、一方ではこんな意見も伺います。
「自衛隊は本来、戦う組織。救援活動や海外派遣活動ばかり評価されても困る」と。
自衛隊への信頼を国民に定着させたのは、災害での自衛官の誠実な活動だから、そ
こが一番に評価されます。自衛隊は日々、日本を守る為に頑張ってくれていると国民
は思っています。その信頼があるから、自衛隊が国際的な訓練に参加しても、どこか
らも文句が出ない話で・・・やっぱり、信頼を培うことは大事です。
最近の世界情勢もかなり大変。世界が変われば、日本も変わります。
日本はずっと同じでいろ、なんて外国から言われる理由は無いし、外国の軍事活動
が活発になれば、こちらも国土と国民を守る為に用心や備えを厚くするのは当然のこ
と。
そして日本には、国民全体が防衛と軍事を考えなければならない理由があります。
それは「少子化」です。作家の海童尊さんは「少子化は、人口が少なくなるだけで
はなく、税金も人手も少なくなって、今は当然のサービスが出来なくなること」と、
書いておられました。救急医療や警察、海上保安だけではなく自衛隊にも、人手不足
と過重労働が心配されます。
自衛隊の人員削減などしている場合ではありません。
多くの若者が自衛隊に入れるよう、仕組みを変えて欲しい。若年層の雇用対策にも
なります。そして、自衛官経験者や予備自衛官資格取得者が、官僚を始め、自治体職
員や教師など公務員になってくれたら、国民はとても安心です。
何しろ、「シビリアン・コントロールはシロウトには出来ない」ことを身を特って
証明してくれたのが、民主党議員の防衛大臣だったんですから。
国土と国民を守り、正しく国家を運営する為に防衛の現場を体験されることを、政
治家、官僚、公務員など、税金でお給料を貰う全ての方達に要望救します。
さて。こんな意見も伺いました。
「自衛隊があまり元気になりすぎて、謙虚さを忘れると駄目になるぞ・・・」
国民からの大きな支持と期待に応えて、成果を出そうと張り切って頑張りすぎ、行
き過ぎることを心配する方もおられます。
それは多分、自衛隊の方達が、これからも私達国民と手を携えよう、ともに歩んで
行こうと思っていて下さったら大丈夫じゃないかしら。
それに「自分が見えず、暴走する」って、軍事力だけではない様です。最近、モロ
に「やっちまった!」のが「週刊朝日の橋下市長批判記事」でした。
自分勝手な理屈を押し付け、無理に従わせようとする、これは「いじめ」です。
しかも「自分では変えようの無い事」をあげつらうのは、卑怯者のやりくち。
「謝罪・連載中止」に態度を一転したのも、予想に反して世間の反応が週刊朝日に
厳しく、誰も味方してくれなかったからでしょう。本当に悪いことをしたから謝った
と言うより、本体の朝日新聞まで類焼しない様に必死なのがミエミエ。
「トカゲの尻尾切り」を端的に見せて頂きました。
元OLの私には、親会社である朝日新聞社のやり方も大変不満です。
橋下市長との合同会見には週刊朝日は欠席、朝日新聞の記者が2名出席しました。
発言を求められると「社の方針について発言出来る立場ではない」。それではと個人
の意見を求められると「・・・」無言でした。サラリーマン以下やな。
ジャーナリストの凋落や質の低下が言われますが、気骨のあるサラリーマンなら「今
回、問題を起こしましたが、我が社は必ず立ち直り、読者の期待に応えます!」と言
うはずです。「その根拠は?」と聞かれたら「私達がいますから!」
組織の中で生きるサラリーマンやOLでも、自分の会社に誇りを持っていれば、こ
のくらいは言います。
朝日新聞社は、こんな発言も出来ない組織なのに、会見に記者を代表として出席さ
せた。
元OLから見ても、情けない会社です。
朝日系列の人達は今後、ジャーナリストだの社会の木鐸だの言わない方がよろしい。
自分達と意見が違えば、どんな攻撃をしても構わないなんて、他人の財産を略奪し
たり破壊しても「愛国無罪だ」と開き直る国や、他国の人や子供を拉致する国と同じ
だもの。
学生の時、先生に言われた事ですが「人がして欲しい事をするのが仕事。自分がし
たい事をするのは趣味や!」また「ヒマとカネをかけてゴミを作るな!」と。
害があればゴミどころではない・・・ぶっ飛ばされて当然でしょうね。
似た記事を載せていた過刊誌が大きな問題にならなかったのは「読者の存在を忘れ
ていなかったから」だと思います。必要としてくれる顧客がいるから自分が活かされ
る。 これを覚えていれば、人心から離れる事はありません。
「閉じた卵は腐る」そうです。独り上がりが過ぎて自分の姿を見失い、ペンの力と
いう暴力装置になってしまった。改善を怠る組織に未来はありません。
週刊朝日の事件は、私達に「表面を取り繕っていた組織が、内部では変容し、すっ
かり崩壊していたありさま」をハッキリと見せてくれました。
自衛隊の未来に向かって。
国民と手を取り合い、現実に即して対応することは必須です。
そして、日本の国柄を体現し、代表する組織であって下さい。
日本は「技術の国」と言われます。歴代の天皇が皇位の標識として受け継いで来ら
れた三つの宝物は「鏡・剣・勾玉」という、人のて作業によって作られたものです。
ダイヤモンドやヒスイなどの宝石ではありません。
私はこの三つの宝物が、それぞれ日本の特性を表している様に思います。 鏡は誠
実を、剣は勇気を、勾玉は礼節を表しているなら、日本人が「かくありたい!」
と願う目標にビッタリじゃないかしら。
日本人は誠実だ、礼儀正しいと世界でも評判ですが、勇気は欠けているかも。
尖閣諸島の問題が典型的です。見たくない事、考えたくない事に立ち向かう勇気が
欠けています。今年の大河ドラマ『平清盛』の終盤で失われるだろう神器が、草薙の
剣であるのも、何かの縁でしょうか。
自衛隊は「見出された剣」として国難を打ち払い、日本を守る存在であって欲しい。
自衛隊の方達が活動される時は東日本大震災を始め、日本に大変な事態が起った時
です。危急存亡の時に力を発揮する事が、自衛隊に課せられた務めです。
誰もが大変な時に、任務を果たす自衛隊の方達の誠実で真摯な姿に、私達は「限り
ない強さ」を感じ、まだ頑張れる、復活しようと思うことが出来るのです。
自衛隊は今、軍事・防衛組織の最先端に有ります。
これからの自衛隊のあり方が、世界の軍事・防衛組織の姿を決めることでしょう。
自衛隊が三種の神器の特性を兼ね備えた日本の勇気の象徴として、私達国民だけでは
無く、世界中から尊敬されることを望んでいます。(完)
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