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「
氏
名
高橋違;台
学位の縄類
博 土 ( 医
学)
学位記番号
第 3
9
:
1
9号
学位授与年月日
平成 1
3年 3月2
3日
学位授与の要件
学位規則第 4条第1I員該当者
学位論文名
N
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〈糖尿病患者における好中球機能:炎症性サイトカインに対する反応性)
論文審査委員
主査教授北川│誠一
副主査教授巽
副主査教綬丙沢良記
典之
輪文内容の要旨
〔目的〕糖尿病患者においては、好中球機能に僚々な異常が存夜すると報告されている。しかし、サイト
カインに対する好中時機能の反応とその役割については明らかになっておらず、また、糖尿病病期と好中
球機能との関連についても報告はない。今回、我々は、炎症時に産生されるサイトカインを用い、好巾球
機能を評価し、糖尿病病則について検討した。
〔対象・方法) 3
4例の N
I
D
D
M
患者及び患者と年齢、性別がマッチした健常人(14
名)から末梢血好中球
を保取して解析した。好中球機能は、 4
8
穴プレートを用い、 02-産生能と;妾着能とを評価した。 02-E
量生
能はチトクローム C還元法を附いて、接着能はウェルに接着した好中球のタンパク量をローリ一法で測定
し解析した。
〔結果〕非刺激時における好中球の接着能は、顕性蛋白尿患者において、健常人、正常アルブミン以患者
よりも有意に冗進していた (p<O
.0
5
)
0
血清クレアチニン濃度と強い正の相関
02-崖生能に異常は認められなかった。また、好中球の接着能は、
(r=0.781
. pく 0
.
0
0
1
) が認められた。重凶帰分析では、血清クレ
アチニン濃度のみに強い関与が認められた。
〔考案〕好中球は、 T
Nト α. G
M
C
S
P
(こ反応して大量の 02ーを雌生する。高いグルコース濃度存在下に血管
内皮細胞を培養すると、好中球に発現している β2インテグリン (
C
0
1
8
) のリガンドである I
C
A
M
}の発
現が増加するとの報告がなされている。本研究から、頒性蛋白尿を示す糖尿病患者の好中球においては、
接着能が冗進し、かつ、 02-産生能は正常に保たれていることが明らかとなった。以上のことより、腎不
平.生される活性限素種によって血管内皮細胞は傷
全期糖尿病患者において、接着能の冗進した好中球から 1
i
a
b
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t
i
cm
i
c
r
o
a
n
g
i
o
p
a
t
h
yの進展が促進され、好中部が病期進展に関与してい
害を受け、血管傷害である d
ることが示唆された。
論文審査の結果の要旨
糖尿病患者においては、好中球機能に様々な異常が存在すると報告されている。しかし、炎症性サイト
カインに対する好中球の反応とその病態生理学的意義については明らかになっていない。また、糖尿病病
則と好中隊機能との関連についても明らかになっていない。本研究においては、炎症性サイトカインであ
る頼粒球・マクロファージコロニー刺激困下 (
G
M
C
S
F
) および腫鳩壊死因子 C
T
N
f
i
α
) に対する好中球
の反応性を解析し、あわせて、糖尿病病期と好中球機能との関連性について検討した。インスリン非依存
型糖 b
J
<病 (
N
I
D
D
M
) 患 者3
6例及び患者と年齢、性別がマ・ソチした健常人 1
4
例から末梢血好中球を採取し
。屯リ
勺Ju
n
'
'
M
て解析した。好中球機能は、(スーパーオキシド [0z-]虚牛,能と接着能)は、午・胎児血清でコートした 4
8
E
火プレートを用いて解析した。 02産生能はシトクローム C還元法により、接着能はウェルに擁着した好
中球のタンパク質量を測定することにより解析した。
サイトカイン非刺激時における好中球の接着能は、顕性蛋白尿患者において、健常人および軽度のアル
ブミン尿患者よりも有意に冗進していた (
p
<O
.0
5
)。全ffE例を問いた解析では、サイトカイン非刺激時に
おける好中球の接着能と血清クレアチニン濃度との聞に d
郎、止の相関 C
r
=
0
.
7
8
1,p
<
O
.
O
O
I
) が認められ
た。サイトカイン刺激に対する好中球の嵯着は正常に認められた。また、サイトカイン刺激に対する 02盛生能は正常であり、
G
M
C
S
Fおよび T
N
F
α 反応して大量の 02'を産生した。これらの結果は、腎不全期糖
尿病患者においては、接着能が冗進した好 IIJ球により、微小血管病変の進展が促進される可能性を示峻し
ている。
本研究は、糖尿病患者における好中球機能と炎症性サイトカインに対する好中球の反応性を明らかにし
たものであり、糖尿病における微小血管病変進展の病態解明に害与する点が少なくないと考えられる。よ
って、本研究者は博士(医学)の学位を授与されるに値するものと判定された。
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