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小山内 千登さん - 東北エネルギー懇談会

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小山内 千登さん - 東北エネルギー懇談会
青森県立弘前高等学校
小山内
千登
(研修参加での変化)僕がこの研修に参加しようと思った理由、それは、エネ
ルギーに関する知識が乏しかったから。今日本ではエネルギー問題を耳にしな
い日はないほど、原子力発電のことや、それに代わる代替エネルギーのことが
議論されている。参加する前は、原発反対の世論に流され、僕も同じ意見でし
た。しかしこの研修に参加するにあたり、たくさんエネルギーに関して調べ勉
強しました。原子力・・・それは、正しく使えば日本のエネルギーを支えるも
のとなり、かつ安全なものなのです。放射性物質は確かに怖いものです。しか
し、それは人間が放射性物質を正しくコントロールすれば、怖いものではあり
ません。
日本は震災の多い国、そのことは日本人誰もが知っていること。しかし、フ
ランス、スウェーデンは地震は発生しない。ましてや津波を知らない。それゆ
え、原子力に対する恐怖は全くないとのことでした。フランスにおいては、訪
れた高校の大半の生徒の親は、原子力関係の施設で働いていました。僕は、そ
の事実に驚懼しました。原子力関連施設は、雇用の問題解決にも役立っている
のです。
(目標達成に関して)僕の今回の目標として3つありました。1つ目は、海外
の建築技術を学ぶこと。2つ目は、自分自身の英語力の上達。そして3つ目は、
日本の将来のエネルギー問題を解決する糸口を探すこと。
まず1つ目について、僕の将来の夢の1つとして建築士があります。なので、
海外の建築技術にはとても関心が強かったです。フランスでは、街の景観を壊
さないために、高さは 35m までという上限があります。色はあまり派手になら
ない麦茶色のような色で統一され、建物の表面は昔のものを壊さずそのまま使
うということもあり、歴史あるパリの景観はやはり美しかったです。しかしタ
バコの吸殻が多くて驚きました。日本とは違い、これも異文化交流なのかなと
思いました。ディズニーランドのように、ゴミ箱がたくさんあって、清掃員が
たくさんいればよいのですが・・・・
スウェーデンでは、ハンマルビー・シェースタッドというエコタウンに行きま
した。僕の訪れたかった街の一つです。僕はこのエコタウンをどうにかして日
本に取り入れたいと考えています。エネルギー効率の良い街、Simbio City を
作り上げていく。ハンマルビーのように、「この町にいれば何でもできて、住
みやすい町」が日本にもっと増えていけば日本のエネルギー問題は変わると、
そう考えます。
2つ目の英語力の上達について、僕は、英語に関して、外国人と話す機会が
ないから勉強しても使わない。そう考えていました。しかし、まだ17歳の僕
に使う機会が訪れました。日本語にほとんど触れない状況に置かれて、英語の
重要性に気づかされました。最初は文をきちんと組立て、初歩的な会話に留ま
っていましたが、難しい構文も多く使われ会話するのがとても大変でした。し
かし、2週間も外国人と接すると耳が慣れて英語力がとても上達したと実感し
ています。今でも、現地の友達とは英語での連絡も取り合っていて、ますます
英語力が上達することを期待しています。
3つ目、日本のエネルギー問題を解決する糸口ですが、僕はフランスを手本
にするべきではないかと考えます。フランスでは、首都のパリから離れたとこ
ろに、アレバ社の再処理工場やランス潮力発電所など、フランスのエネルギー
を担う施設がたくさん位置しています。日本でいえば青森県ではないでしょう
か。僕がこの研修で見つけた糸口は、青森県の発展こそが日本の将来を変える
のではないかと、そう思いました。
青森県には様々なエネルギー関連施設があり、実験もされています。その実験
や研究がさらに深まっていれば、日本を変えるものとなっていくと考えます。
(これからの日本)日本では今原子力発電所の廃止を求める声が高くなってい
ますが、僕はそれが日本のため、日本の国民の為になる最善の策ではないと考
えます。今必要なこと、それは、原子力基盤とした電力供給、その間に新エネ
ルギーの開発、最終的には老朽化した原子力発電所の廃止を続けていけば、将
来的にはゆっくりとではあるが、原子力や火力発電から新エネルギーへの移行
が実現するのではないかと考えます。
また、日本近海での発掘に成功したメタンハイドレートの利用にも期待してい
ます。日本固有のエネルギー資源は、資源に乏しい国日本としては、利用せず
にはいられないものであります。
(総括)この高校生による海外エネルギー研修会に参加し、日本のエネルギー
問題の解決に少しでも役に立ちたいという意識が高まりました。将来は建築士
もしくはその他の職業に就くかもしれませんが、何かしらの仕事でエネルギー
問題に携われたらと考えています。青森県の発展、そして日本の発展の力とな
りたいです。
(謝辞)この研修に随行して下さった、青森商工会議所橋本団長、東北エネル
ギー懇談会木村さん、箱崎さん、並びにツアーコンサルタントの北山さん、ま
た、共にこの研修に参加した5名、その他さまざまな協力をしてくださった皆
様へ感謝の意を表し、帰国後のレポートとさせていただきます。ありがとうご
ざいました。
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