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東大病院導入済み 人工内耳2社の比較

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東大病院導入済み 人工内耳2社の比較
東大病院導入済み
人工内耳2社の比較
コクレア社
Nucleus24システム
VS
メドエル社
MAESTROTMシステム
はじめに
人工内耳は体内に手術的に埋め込むインプラントと
体外で音を集め電気信号に変換し、インプラントへ伝達する装置
(スピーチプロセッサー)から構成されます。
•インプラントはトラブルがない限り一生涯交換することはありません
•プロセッサーは新型のものに交換することも可能です(自費70万)。
修理不能時などに限られた場合に保険で提供されることがあります。
•インプラントとスピーチプロセッサーのメーカーは同一で
ある必要があります。
•両側人工内耳を行う場合両方のインプラントが同一メーカーであると
一つのリモコンで2つのプロセッサーの操作ができるなど利便性が
高まりますが、必ずしも同一メーカーである必要はありません。
はじめに2
•聴取成績について
メーカー毎に機能に特色がありますが、聴取成績に明確な差が
あるという大規模の研究結果は出ておりません。
•歴史について
コクレア社が1982年に第1号機を発売(日本認可1991年)され、
メドエル社は1977年に第1号機を発売(日本認可2006年)しております。
•シェア
世界的なシェアはコクレア社(70%)で最大です。
ヨーロッパではメドエル社(80%)とシェアを伸ばしています。
•東大での使用経験
東大ではコクレア社を選択する方がこれまでは多かったですが、
機器の差はなくなり、メドエル社を選択される方も増えてきております。
スピーチプロセッサー
コクレア社
N6システム
メドエル社
OPUS, RONDOシステム
OPUS
OPUSセパレート型(右上)
耳掛け型サウンドプロセッサ (CP
910(左)、920(右):いずれかを選択
カラー:
使用電池:
充電池 スタンダード充電池で最長約31h
コンパクト充電池で最長18h
空気電池2個 最長約60h
CR230リモートアシスタント:
液晶付き
RONDO
カラー:
使用電池:
充電池(付属) 約16h
空気電池2個 約60h
空気電池3個 約90h
リモコン装置:薄型軽量
使用電池:
充電池(付属) 約16h
空気電池3個 約90h
スピーチプロセッサー比較
N6システム
• 大きさ(本体標準充電池で)
CP910:47.7x9.0x51.3mm 13.0g
CP920:47.7x9.0x39.1mm 9.8g
• 耐久性能
国際保護等級IP57 (お風呂まで可能)
防水性能・撥水コーティング
別売りアクセサリーで
IP68防水・防塵が実現。
(水中3m、2hの耐久性)
Aqua+セット(定価2.7万円 税込)
CR230リーモトアシスタントで、
マイクの故障を簡易的に判断でき、
自宅でもトラブルシューティングが可能
OPUS/RONDOシステム
• 大きさ(本体標準充電池で)
OPUS:36.5x57.8x7.0mm
DaCapo充電式 10.1g
※XSは9.4g
RONDO:37.2x44.1x11.8mm 18.5g
• 耐久性能
国際保護等級の取得はない
N6システムの特徴
•Smart iQシステムにより、聴取環境を分析して
自動的に最適な音声処理技術を適用します
•テレコイルシステムの他に2.4GHz帯無線システムを内蔵
別売りのマイク、無線機器を使ってマイク音声、電話、テレビ音声などをダイレクトに
高音質でインプットすることができます。(FMシステムは別機構となります。)
ワイヤレス
ミニマイクロフォン
(定価32,400円)(税込み)
ワイヤレス
ワイヤレス
テレビストリーマ
フォーンクリップ
(定価37,800円)(税込み) (定価37,800円)(税込み)
•リモコンは小さく持ち運びのしやすい
リモートコントロールも選択可能です。
リモートコントロール
(26,250円)(税込み)
OPUS/RONDO システムの特徴
•自動音声マネージメント( ASM) によって自動的に設定の調整を行います
•セパレートタイプにすることもでき、耳の小さな
お子様にも無理なく装用できます。
•RONDOを選択することでプロセッサーを耳にかける必要
がなくなります。メガネなどの干渉を避けることができ、
目立ちにくいのが特徴です。
RONDO
一般の耳掛け型
インプラント比較
コクレア社
Nucleus24 インプラント
メドエル社
CONCERTOインプラント
*蝸牛外電極にコンデンサ使用
(特許取得済)
本体サイズ(mm)
50.5 x 30.6
本体サイズ(mm)
45.7 x 25.4
厚さ(mm)
4.7 (最大6.9)
厚さ(mm)
3.3(最大4.5)
電極数
24(アース含む)
電極数(FLEXシリーズ)
19
チャンネル数
22
チャンネル数
12
チャンネル数が実際に刺激を行うことのできる電極の数になります。
ただ、必ずしも多ければ性能がよいというわけではありません。
先端電極種類
コクレア社
Nucleus24 インプラント
CI24RE CA
(15mm)
耳硬化症などの顔面神経刺激を
きたしやすい症例に適応
CI422
(20mm)
比較的低侵襲な電極
標準的に使用。
CI24RE ST
(17mm)
内耳奇形に適応
メドエル社
CONCERTOインプラント
FLEXSOFT電極
(31.5mm)
FLEX28電極
(28mm)
FLEX24電極
(24mm)
蝸牛の形態に応じて長さを選択する
FLEX24は聴力温存型人工内耳の電極でもある
スタンダード電極
(31.5mm)
ミディアム電極
(24mm)
コンプレスト電極
(15mm)
内耳奇形に適応
インプラント機能比較
CI24システム
•信頼性
長期間の使用経験成績がある
11年間99.1%の患者が無事に
人工内耳を使用できている。
(ISO5841-2:2000基準)
• MRIへの対応
現在普及している1.5 T MRIは撮
影可能。新世代3.0Tでは手術的に磁
石を外す必要あり
• 神経反応テレメトリー(NRT)機能
乳幼児へのマッピングにはサポー
トとなる。
CONCERTOシステム
• 信頼性
5年で99.11%の患者が無事に
人工内耳を使用できている。
(ISO5841-2:2000基準)
• MRIへの対応
現在普及している1.5 T MR
Iは撮影可能。新世代3.0T
への対応はなし
• 神経反応テレメトリー(ART)機能
コクレア社のNRTと同様の機能が
追加された。
• Fine Hearing機能
特別な電極刺激方法で低音の解
像度を上げ、音楽の聞き取りの向上
など期待できる
まとめ
•東大ではこれまでの多くはコクレア社製を使用しておりました
が、近年二つのシステムの機能ついて差はほとんど無くなったと
考え、患者様のご希望に応じて選択をさせていただきます。
•両側人工内耳を行う患者様には操作性などの面で同一メーカ
の人工内耳をお勧めさせていただきますが、ご希望があれば別
メーカーを挿入することも可能です。
•聴力温存型人工内耳はメドエル社のみ保険認可されておりま
すので、メドエル社の人工内耳を使用します。その基準に満た
ない方でも残存聴力を生かせる可能性場合にはメドエル社をお
勧めします。
•生涯のお付き合いになりますので、両メーカーにコンタクトを
とっていただき、対応・サポート体制なども含めてご検討くださ
い。
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