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No 02
せっさたくま 「切磋琢磨」は本校の教育目標です 八幡中学校 学校だより 2011.5.2 『シャボン玉 校 NO.21 飛んだ』 長 日 岡 昇 五月になりました。この春は例年より肌寒く、稲の苗も十分育っていないため、 田植えも遅れると聞いています。毎朝校門に立っていても、寒いのでコートやジャンパーが必要な 時があります。そんな中でも、生徒のみなさんは元気に登校してくれています。ヘルメットをしっ かりかぶり、朝の挨拶も大半の人が大きな声で返してくれます。先週も一年生の女子が歌を歌いな がら登校してきました。「朝から元気だね。」って話しかけると、「私たち歌が大好きです。」って 話してくれました。校長先生も歌が大好きです。(とってもオンチですが) さて、みなさんは「七つの子」という歌を知っていますか。 「カラスなぜなくの カラスは山に かわいい七つの子があるからよ」 の ぐち う じよう きた はらはくしゆう さいじよう や そ この「七つの子」は野口雨 情 という人が作詞した歌です。野口雨情は北原白 秋 、西 条 八十と ともに、「童謡界の三大詩人」と言われた人です。他にも「証城寺の狸囃子(ショウジョウジノタヌキバヤシ)」 など、多くの名作を残しました。 ところで、みなさんはシャボン玉を飛ばして遊んだことはありませんか?たぶん、ほとんどの人 が一度はやったことがあると思います。野口雨情が作詞した歌に「シャボン玉」という歌があるの で紹介します。 「シャボン玉 飛んだ 屋根まで飛んだ 屋根まで飛んで こわれて消えた」という歌です。 もちろんみなさん知っていますよね。保護者・地域の方もご存じですよね。 野口雨情という人は、子どもが大好きな人でした。それでたくさんの童謡を作詞したのですが、 結婚してもなかなか子どもができませんでした。「子どもがほしい」「子どもがほしい」とずっと 願っていました。その願いが神様に通じたのか、やっと子どもが生まれました。野口雨情の気持ち はどんなだったでしょうか。みなさん想像してみてください。 野口雨情は、もううれしくて、うれしくて、急いで病院へかけつけました。しかし待ち望んでい た子どもは、生まれてすぐに死んでしまったのです。その悲しみを歌ったのがこの「シャボン玉」 です。 「シャボン玉消えた 飛ばずに消えた 生まれてすぐに 風 風 吹くな こわれて消えた シャボン玉飛ばそ」 シンプルで歌いやすい歌詞は、思わず口ずさみたくなります。楽しく歌いたくなります。でも「シ ャボン玉」の歌を作詞した野口雨情の気持ちを考えると、みなさんの歌い方も違ってくるのではな いかと思います。 今年も八幡中学校の三大行事の一つ、「合唱コンクール」が行われる予定です。音楽の時間だけ でなく、学年集会や学級の朝の会などで、たくさん歌を歌ってください。歌はみなさんを元気にし、 心を豊かにしてくれます。 そして、歌を歌う時には、このお話を思い出して、その歌を作った人の気持ちや歌詞の意味、情 景などを考えながら歌ってください。そうすると、みなさんの歌声が、きっとたくさんの人の心に 響いていくと思いますよ。