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教育評価の次元,目的,主体,対象 教育評価の次元
みんなで学びません科 研 修 資 料 № 102 教 教育 育評 評価 価の の基 基本 本概 概念 念 1 平 成 24年 12月 12日 呉市立昭和北中学校 教 教育 育評 評価 価の の次 次元 元, ,目 目的 的, ,主 主体 体, ,対 対象 象 カリキュラムと評価の三つの次元 ※カリキュラムの次元はIEA(国際到達度評価学会)の国際調査で採用されたもの。国立教育研究所 『小学校の算数教育・理科教育の国際比較ー第3回国際数学・理科教育調査最終報告書』参照 ① 意 図 し た カ リ キ ュ ラ ム ( Intended Curriculum) ※ 数 学 、 理 科 で 考 え る と 国家または教育制度の段階で決定された数学や理科の内容であり,教育政策や 法規,国家的な試験の内容,教科書,指導書などに示されており,数学や理科の 概 念,手法,態度などで記述されている。 →文部科学省による大規模なカリキュラム評価 ② 実 施 し た カ リ キ ュ ラ ム ( Implemented Curriculum) 教師が解釈して生徒に与える数学や理科の内容であり,実際の指導,教室経営, 教育資源の利用,教師の態度や背景などが含まれる。 →学校評価,教員評価、学区または学校単位の学力実態調査 ③ 達 成 し た カ リ キ ュ ラ ム (Attained Curriculum) 生徒が学校教育のなかで獲得した数学や理科の概念,手法,態度である。 →学力評価,授業評価 「意図したカリキュラム」とは国または教育制度の段階で決定される内容であ って,この次元では文部科学省は大規模なカリキュラム評価を実施しています。 「実施したカリキュラム」とは,そのような「意図したカリキュラム」を念頭にお きながら,学校や地域,担当する子どもたちの諸条件を勘案して,教師が実際に 子どもたちに与える内容のことで,この次元では学校や教師に対する評価,また 学力評価として学区または学校単位の学力実態調査が行われます。 「達成したカリキュラム」とは,そのように「実施したカリキュラム」を通じて, 子どもたちが獲得する内容のことで,ここでは周知のように学力評価や授業評価 が日常的に取り組まれています。 2 教育評価の目的,主体,対象 ☆評価か管理か 教育評価=教育活動それ自体に反省を加えて,教育活動を修正・改善するため におこなう。 ※子どもたちを値踏みして,序列・選別するのではない ●「意図」→「実施」→「達成」というトップダウンのベクトルだけではいけない。 ●「達成」の程度を踏まえて,「実施」や「意図」のあり方に向かわなくてはならない。 ☆評価の主体 学校現場の日常では,教師こそが評価の主体と思われがちだが,次にあげるそ れぞれの人々が,評価の主体と考えてもよい。 ◎子どもたち 評価結果のフィードバックを受けて学習を改善するとともに,さらには評価行為そのものに参加する存在 ◎教師たち 評価結果のフィードバックを受けて授業改善をするとともに,子どもたちの学力実態を踏まえて教師自身 の評価がなされる ◎保護者たち 学校の説明責任(アカウンタビリティ)により,さまざまな評価情報を得るとともに,保護者の立場から評 価行為に参加する存在 ◎教育行政機関 学校や保護者からの評価情報,行政機関が実施する各種調査情報にもとづいて,各学校,学区単位で サポートをおこなう ◎第三者機関 学校,教育関係者以外で構成されたメンバーによる外部評価機関 ☆評価の対象 評価の対象によって,さまざまな評価が実施されている。 参考文献 「よくわかる教育評価」(田中耕治編 ミネルヴァ書房発行) 文責(教頭 - 1 - 池田時雄)